問題一覧
1
生命倫理の4原則に含まれないのはどれか
優生原則
2
生命倫理の4原則に関する記述のうち正しいものを2つ選べ
自律尊重原則とは、医療者が患者の自律的な意思決定を尊重すること。現代の医療では、医療者は患者を支配するのではなく、患者の意思決定を支え(例えば、インフォームド・コンセント)、それを援助する立場であることが求められる, 無危害原則とは、患者に危害を及ぼさないこと、及ぼすことを避けること。患者に起こりうる害悪や危害を未然に防いだり、除去したりすることが求められる
3
医療倫理の基礎概念として、正しいものを2つ選べ
医療現場では、あやふやな答えやその場しのぎの発言が、重大な医療事故につながる危険性がある, ヘルシンキ宣言には、人間を対象とする医学研究の倫理的原則という副題がある
4
次のうち、患者の権利宣言はどれか
リスボン宣言
5
医療法に基づく医療の基本理念に含まれていないものはどれか
安楽死
6
薬剤師倫理規定に定められている内容として適切でないものはどれか
薬剤師の地位向上
7
薬剤師倫理規定に明示されていないものはどれか
薬剤師は、予防接種や採血行為を実施する
8
薬剤師の行動規範を照らし合わせて、ふさわしくないものはどれか
薬剤師倫理規定は、厚生労働省が策定したものである
9
世界保健機関(WHO)は、「ファーマシューティカルケアとは、薬剤師の行動の中心に『 』を据える行動哲学である。ファーマシューティカルケアは、患者の保健及び生活の質の向上のため、明確な治療効果を達成するとの目標をもって、薬物療法を施す際の姿勢、行動、関与、倫理、機能、知識、責務ならびに技能に焦点を当てるものである」と定めている
患者の利益
10
患者の権利に関する憲章・宣言において、正しい組み合わせのものはどれか、2つ選べ
WHO憲章 健康の定義, マドリード宣言 精神疾患患者の権利保護
11
コミュニケーションに関する記述のうち、誤っているものはどれか。
高コンテキストコミュニケーションでは、共有している知識を前提とせずにメッセージを交換する
12
非言語コミュニケーションにあてはまらないのはどれか。
手話
13
30代女性。てんかんの既往歴あり。最近、目のかゆみ、くしゃみ等の症状があらわれたため、医療機関を受診したところ、花粉症であることがわかり、抗ヒスタミン薬が処方され、処方箋をもって初めて来局した。当該患者に対する薬剤師の対応として、適切でないのはどれか。
患者との信頼を得られるよう、密接距離で話をする
14
他者の価値観に配慮しつつ、自分の欲求、考え、気持ちを適切に表現する方法に該当するのはどれか。
アサーション
15
医療事故の取り組みについて誤っているものはどれか
事故を起こした当事者が常に主体となって、事態を把握しすべて対応する
16
医療事故・医療過誤について誤っているものはどれか
エラーには、人間に起因するコミュニケーションエラーと人間が介在する情報伝達過程で生じるヒューマンエラーが存在する
17
朝一番に保険薬局に来局した5歳の患者(母親同伴)に、新人の薬剤師がカルボシステインドライシロップ50%を調剤し、交付した。交付後、患者の家族から電話があり、水を入れたスプーンに薬剤を入れたところ、泡がぶくぶくと出てきたと報告があった。その後、家族から残りの薬剤を受け取り、水に入れて確認したところ、交付した薬剤では泡は全く出なかった。当時例は、ヒヤリ・ハット事例として扱われた。次のうち、当該事例に対して保険薬局の開設者が行う措置として、必要性が高いのはどれか。2つ選べ
従業者を対象とした医薬品の安全使用のための研修を行う, 患者の健康被害の有無を継続して確認する
18
80代女性。関節リウマチの治療を目的として薬剤Aが処方された。薬剤Aは3日分(1週間に1日分内服)処方すべきところ、21日分(連日投与)処方されていたが、当該処方箋を受け付けた薬局の薬剤師は、懐疑照会を行うことなく、そのまま調剤した。その後、口内炎と発熱の症状があらわれ、血液検査の結果、骨髄抑制と重症感染症が認められ、患者は死亡した。後日、患者遺族は薬局の薬剤師に対し、民事訴訟を起こした。このときに薬局の薬剤師が問われる責任・処分として、適切なのはどれか
不法行為責任, 業務上過失致死傷罪
19
医療の安全の確保のため、医療機関では、様々な対策が実施されている。医療安全対策に関する記述のうち、正しいものを2つ選べ
安全管理体制の確保のための措置には、医療機器に係る安全対策も含まれる, 医療事故調査制度は、医療事故の発生の予防及び再発の防止を目的としている
20
薬害は、明らかな投薬ミスを含み、薬の副作用を直接指す言葉である
誤
21
重篤な副作用に、「治療のために病院または診療所への入院、または入院期間の延長が必要とされる症例」は該当する
正
22
ペニシリンショックは、医薬品副作用被害救済制度発足の直接の契機となった
誤
23
サリドマイドによって引き起こされた薬害で問題となった有害事象は劇症肝炎である
誤
24
キノホルムの長期大量投与は、網膜症を生じて薬害の原因となった
誤
25
薬害エイズの原因となった非加熱濃縮血液製剤を用いて治療されていた疾患は、マラリアである
誤
26
ヒト乾燥硬膜の使用により発現したギラン・バレー症候群は、薬事法(現 医薬品医療機器等法)に生物由来製品に関する規定が設けられる契機となった
誤
27
医薬品副作用被害救済制度における救済給付金は、国からの補助金で賄われている
誤
28
治験薬による健康被害も、医薬品副作用被害救済制度の救済対象になる
正
29
インフォームドコンセントは、医療行為の優先順位を判断することである
誤
30
医療行為によるインフォームドコンセントでは、通常、「任意性」が求められる
正
31
リスボン宣言の自己決定の権利では、「患者は、自分自身に関わる自由な決定を行うための自己決定の権利を有しない。」と謳われている
誤
32
インフォームドコンセントの成立要素に「親族が同意すること」がある
誤
33
ムンテラ(ムント・セラピー)は、ムント・テラピー(ドイツ語)を語源とした、インフォームドコンセントと同じ概念の用語である
誤
34
患者にとって必要と思われる医療行為であっても、患者の同意なく医療行為を行った場合には、医療従事者側に損害賠償責任が課される
正
35
医療行為では、医療従事者がインフォームドコンセントを得る際、どのような事項をどの程度説明すれば、説明義務を果たしたことになるのか、明確な基準がある
誤
36
法的制裁を受けない患者への説明としてインフォームドアセントがあり、同意取得は含まれない
誤
37
事前の意思が不明な意識障害の患者で、代諾者にも連絡が取れない場合には、救命処置をしてはならない
誤
38
守秘義務とは、業務上(医療では診療を中心に考える)知った患者個人に関する秘密を、業務内で保持する義務である
正
39
「忠実の責務として、患者には診療に携わった医療従事者が秘密を保持するという期待があり、これに応える義務がある」という考え方は、規範倫理学の功利主義によるものである
誤
40
守秘義務の法的根拠は民法であり、正当な理由なく職務上知り得た秘密を漏らした場合、処罰の対象となる
誤
41
守秘義務の解除に必要な「正当な理由」の中に、「法令に基づく場合」がある
正
42
第三者の潜在的危害が重大であるとき、第三者の保護を目的とした守秘義務の解除が行われる
正
43
大学は、学生の個人情報の適切な取得・保管・利用などについて、「個人情報の保護に関する法律」により、管理上の義務を負っているが、法律の例外規定として、医療機関は患者の個人情報について管理上の義務を負わない
誤
44
「個人情報の保護に関する法律」では、個人情報を、生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるもの、または個人識別符号が含まれるものと定義している
正
45
「個人情報の保護に関する法律」では、仮名加工情報を、識別できないように個人情報を加工し、当該個人情報を復元できないようにした情報と定義している
誤
46
オプトアウトとは、文書もしくは口頭で説明を行い、対象者からの同意(インフォームドコンセント)を得る方法のことである
誤
47
「個人情報の保護に関する法律」で本人同意が求められる場合においても、倫理指針において本人同意を不要とすることは可能性である
誤
48
「不妊」は、妊娠を望まない健康な男女が避妊をして性交をすることで、一定期間(1年間が一般的(日本産科婦人科学会))妊娠しない状態である
誤
49
一般不妊治療には、夫婦生活のタイミング(タイミング療法、排卵誘発法)、人工授精、その他薬物療法(漢方など)がある
正
50
不妊治療のタイミング療法とは、基礎体温、血中・尿中の黄体形成ホルモン(LH)を測り、経膣超音波で卵胞や子宮内膜のサイズを測ることで、排卵日と排卵時間を正確に予測し、この排卵期に子宮の入り口から管を入れて戦場に濃縮した夫の精子を子宮内に直接注入する方法である
誤
51
不妊治療による人工授精は、主に不妊の原因が女性側にあり、男性側に原因がない場合に用いられる
誤
52
現在、「体外受精で生まれた女性は、将来、健康な子供を産むことができない」と考えられている
誤
53
顕微受精は、顕微鏡を用いて卵子に直接精子を注入して受精させる方法で、卵細胞質内精子注入法(ICSI)が、現在では不妊治療の重要な柱になっている
正
54
代理懐胎には2種類の方法があり、ホストマザーは、夫の精子を第三者の子宮に人工授精の手技を用いて注入して懐胎させ、この第三者が妻の代わりに妊娠・出産するものである
誤
55
ダウン症候群は、15染色体が過剰(トリソミー)であるために引き起こされる重度の先天性障害である
誤
56
無侵襲的出生前遺伝子検査(NIPT)は、母体血漿中に存在する胎児由来のcell-free DNAを母体由来の DNA断片とともに網羅的にシークエンスすることにより、各染色体に由来する DNA断片の量の差異を求め、それらの比較から胎児の染色体の数的異常の診断に結びつける確定診断である
正
57
IPS細胞を作製するには、受精卵ないし受精卵より発生が進んだ胚盤胞までの段階の初期胚が必要となるため、倫理的な議論が必要となっている
誤
58
デッド・ドナー・ルールは、「臓器を得るためにドナーが殺されてはならないことを要求する倫理的・法的規則」とされている
正
59
デッド・ドナー・ルールに則ると、提供者本人の自発的な同意かあっても、いかなる臓器において、移植は許されない
誤
60
「瞳孔の散大と固定」は、脳死の判定基準に含まれる
正
61
移植片宿主病とは、提供者の移植片が、免疫応答によって受給者を攻撃することで起こる症状の総称である
正
62
典型的な輸血後移植片対宿主病は、輸血を受けてから1〜2週間の後に発熱、紅斑が出現し、肝障害、下痢、下血等の症状が続き、その後輸血後一カ月以内にほとんどの症例が完全に回復する
誤
63
ニュルンベルク綱領は1947年6月、ナチスの人体実験の反省により生じたヘルシンキ宣言を受けて、1964年に世界医師会第18回総会で採択された
誤
64
ICH-GCPは審査資料の国際的整合性を図ることを目的に、三極(日米・EU)で合意、国際協調がなされている
正
65
終末期とは、残された命がおよそ6ヶ月、もしくはそれ以下と推測される期間である
誤
66
人生の最終段階における医療はホスピス医療、緩和医療とは別の意味で使用される
誤
67
living willは、自分らしく誇りを持って最期を生きるために、人生の最終段階を迎えたときの医療の選択について事前には意思表示しないことを宣言する文書である
誤
68
DNARは、自らもしくは家族が心肺停止した時に、蘇生可能性が乏しいにもかかわらず、心肺蘇生法を試みることを、事前に拒否する指示である
正
69
死生観とは、生きることと死ぬことに対する考え方、または判断の行動の基盤となる生死に関する考えのことである
正
70
人生会議とは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的問題、心理社会的問題、スピリチュアルな問題を早期に発見し、的確なアセスメントと治療・処置を行うことによって、苦しみを予防し、和らげることでQOLを改善するアプローチである
この
71
治験実施時に実施計画通りに行った際に発生した不可避な有害事象に対する補償責任は、基本的に医療機関側が負担する
誤
72
治験審査委員会は、組織から独立していなければならない
正
73
治安検査委員会(IRB)の要件として、委員のうち、実施医療機関と利害関係を有しない者が入っていることが望ましい
正
74
副作用は、医薬品が投与された患者に生じた全ての好ましくない出来事で、医薬品との因果関係の有無は問わない
誤
75
補償責任は、違法性を前提とする責任をいう
誤
76
治験実施時に実施計画通りに行った際に発生した不可避な有害事象に対する補償責任は、基本的に医療機関側が負担する
誤
77
エリザベス キューブラー・ロスがまとめた、死にいたる心の動きの5段階モデルでは、第4段階は抑うつである
正
78
苦痛の激しい患者に対し、その緩和のためにモルヒネ等を投与し、その副次的効果として死期が早められる場合、積極的安楽死に分類される
誤
79
安楽死とは、自殺の意図をもつ者に、有形・無形の便宜を提供することによって、その意図を実現させることである。その時点で意思能力のある患者本人が関与する
誤
80
終末期鎮静は、治療を尽くしても取り得ない患者の耐え難い苦痛を取り除くことを目的に、患者の意識を維持したまま鎮静剤を投与することである
誤
81
日本におけるデッド・ドナー・ルールの立場は、脳死は人の死でないとしても脳死臓器移植は許されうるとする立場である
誤
82
日本では、海外から提供された臓器については、臓器移植ネットワークを介さずに当事者間で移植が行われている
誤
83
死の3徴候に、深部腱反射の消失は含まれる
誤
84
死亡時刻は、その時点に医師が立ち合っていない場合、死の3徴候が揃った時点を予想して死亡時刻としなければならない
誤
85
現在の日本では、臨床的に大脳と脳幹の両方の機能低下による全脳死と確認されれば、法的に脳死と認められる
誤
86
治験審査委員会の要件として、委員のうち、実施医療機関と利害関係を有していない者が入っていることが望ましい
正
87
治験責任医師等は、被験者となるべき者を治験に参加させるときは、口頭により適切な説明を行い、口頭により同意を得なければならない
誤
88
未成年者や重度の認知症患者等の同意を得ることが困難であるときは、代諾者となるべき者にインフォームド・アセントを行い、同意を得ることにより、治験に参加させることができる
正
89
謝礼や経済的メリットを目的として、被験者に負担的軽減費が支払われる
誤
90
特定臨床研究の研究情報登録先として、UMIN臨床試験登録システムがある
誤
91
口頭同意は、個別にインフォームド・コンセントを受け取る代わりに、研究の概要を知らせ、協力したくない人に口頭で知らせてもらう方法で、拒否がないことをもって同意とみなす方法である
誤
92
人を対象とする生命科学・学系研究に関する倫理指針では、研究手法によっては計画内容が審査されない場合がある
誤
93
ベルモントレポートに提示された医療倫理の3つの原則以外のものはどれか
無危害
94
人を対象とする生命科学・学系研究に関する倫理方針は、法的強制力がある
誤
95
特定臨床研究は、①公的資金提供を受けた臨床研究、②未承認・適応外の医薬品の臨床研究である
誤
96
特定臨床研究は文部科学省が認定する認定臨床研究審査委員会の審査を受けることが義務付けられている
誤
97
製薬会社Aの製品の副作用調査をしている研究者が、A社から他の研究に対して寄付をもらっている場合、利益相反ありと判断される
正
98
臨床研究法が求める認定臨床研究審査委員会の構成には、同一医療機関に所属する者が半数以上であることが求められる
誤
99
ICMJEは、臨床試験の結果を論文掲載するにあたり、WHOのICTRPにおけるprimary registryにあらかじめ登録することを必要条件としている
正
100
医療倫理、研究倫理の規範等について誤っているものはどれか
ヘルシンキ宣言は、世界保健機構により提唱された