問題一覧
1
純品は無色ないし淡黄色の液体であるが、普通は褐色の液体で、 ニンニク臭を有する。アルカリの存在下で加水分解する。遅効性 の殺虫剤として使用される。
パラチオン
2
白色または淡黄色のろう様半透明の結晶性固体で、ニンニク臭が ある。水にはほとんど溶けず、アルコール、エーテルには溶けに くいが、ベンゼン、二硫化炭素には溶けやすい。空気中では非常 に酸化されやすく、放置すると50°Cで発火する。
黄燐
3
無色のニンニク臭を有するガス体。水に溶けやすい。点火すれば 無水亜砒酸の白色煙を放って燃える。
水酸化砒素
4
淡黄色の刺激臭と不快臭のある結晶。不燃性で、潮解性がある。 水により加水分解し、塩酸と燐酸を生成する。
五塩化燐
5
無色で刺激臭のある液体。不燃性。水により加水分解し、塩酸と 亜燐酸を生成する。
三塩化燐
6
純品は無色の揮発性液体であるが、特殊の臭気があり、比較的不 安定で、日光によって徐々に分解、白濁する。引火性であり、金 属に対して腐食性もある。
四エチル鉛
7
無色で特異臭のある液体。水を含まない純粋なものは無色透明の 液体で、青酸臭を帯び、点火すれば青紫色の炎を発し燃焼する。
シアン化水素
8
白色等軸晶の塊片あるいは粉末。十分に乾燥したものは無臭であ るが、空気中では湿気を吸収し、かつ炭酸ガスと作用して有毒な 青酸臭を放つ。
シアン化カリウム
9
黄色の結晶、結晶性粉末。フェノール様臭、苦味がある。
ジニトロフェノール
10
無色のビタミン臭のある気体。可燃性で、自然発火温度 38~52 °C。水によりやかに加水分解し、硼酸と水素を発生する。
ジボラン
11
常温で液状のただ一つの金属。銀白色、金属光沢を有する重い液 体で、硝酸には溶け、塩酸には溶けない。
水銀
12
灰色の金属光沢を有するペレットまたは黒色の粉末。水に不溶、 硫酸、二硫化炭素に可溶。
セレン
13
純品は無色、無臭で刺激性の味を有する油状液体であるが、空気 中ではすみやかに褐変する。
ニコチン
14
無色、針状の結晶をし、不揮発性で刺激性の味がある。
硫酸ニコチン
15
常温で流動性の無色の液体で、昇華しやすい。水、希酸、アルカ リにほとんど不溶。ベンゼン、クロロホルム、エーテル、エタノ ールに可溶。急に熱すると分解して爆発する。また、ハロゲンと は反応しやすく、硝酸、濃硫酸などでは爆発的に分解される。
ニッケルカルボニル
16
種々の形で存在するが、結晶のものが最も安定で、灰色、金属光 沢を有し、もろく、粉砕できる。無定形のものは黄色、黒色、褐 色の3種が存在する。
砒素
17
無色油状の液体。空気中で発煙し、52°Cで発火する。強い還元 剤である。
ヒドラジン
18
不燃性の無色液化ガスで激しい刺激性がある。ガスは空気より重 く、空気中の水や湿気と作用して白煙を生ずる。強い腐食性を示 し、ガラスを腐食する。水に極めて溶けやすい。
弗化水素
19
無色またはわずかに着色した透明の液体。特有の刺激臭がある。 不燃性で、濃厚なものは空気中で白煙を生じる。水に極めて溶け やすい。ガラスを腐食する。
弗化水素酸
20
無色の窒息性ガス。水により徐々に分解され、炭酸ガスと塩化水 素になる。
ホスゲン
21
腐ったキャベツ様の悪臭のあるガス。水に可溶で結晶性の水和物 をつくる。
メチルメルカプタン
22
重い白色の粉末で吸湿性があり、からい味と酢酸の臭いとを有す る。冷水にはたやすく溶けるが、有機溶媒には溶けない。
モノフルオール酢酸ナトリウム
23
斜方晶系針状晶の黄色または淡黄色の結晶あるいは結晶性の粉末。 発火しやすい。
三硫化燐
24
淡黄色の結晶性粉末で硫化水素臭がある。吸湿性がある。空気中 では 260~290°Cで発火、燃焼し、二酸化硫黄、五酸化燐等を含 む刺激臭のある煙霧が発生する。水、酸で分解して硫化水素と燐 酸になる。
五硫化燐
25
無色のアセチレンに似た、また、腐った魚の臭いのある気体であ る。水にわずかに溶け、酸素及びハロゲンと激しく結合する。
燐化水素 ホスフィン
26
酢酸に似た刺激臭のある液体。
アクリル酸
27
無臭または微刺激臭のある無色透明の蒸発しやすい液体で、有機 溶媒には任意の割合で混合する。火災、爆発の危険性が強い。 (粘膜刺激作用は強く、催涙性がある)
アクリルニトリル
28
無色または帯黄色の液体で刺激臭があり、引火性である。熱また は炎にさらしたときは、分解して毒性の高い煙を発生するから危 険である。無色または帯黄色の液体で刺激臭があり、引火性である。熱また は炎にさらしたときは、分解して毒性の高い煙を発生するから危 険である。
アクロレイン
29
純品は無色透明な油状の液体で、特有の臭気がある。空気に触れ て赤褐色を呈する。
アニリン
30
特有の刺激臭のある無色の気体で、圧縮することによって常温で も簡単に液化する。空気中では燃焼しないが、酸素中では黄色の 炎をあげて燃焼する。
アンモニア
31
無色揮発性の液体で、鼻をさすような臭気があり、アルカリ性を 呈する。
アンモニア水
32
エーテル臭のある無色のガス。可燃性ガス、反応性に富む。
エチレンオキシド
33
常温常圧においては無色刺激臭をもつ気体で、湿った空気中で激 しく発煙する。冷却すると無色の液体および固体となる。 塩
塩化水素
34
常温においては窒息性臭気をもつ黄緑色気体。冷却すると黄色溶 液を経て黄白色固体となる。
塩素
35
白色の正方単斜状の結晶で水に溶けやすく、空気中の水分を吸っ てべとべとに潮解するもので、ふつうは溶液として使われる。
塩素酸ナトリウム
36
無色の単斜晶系板状の結晶で、水に溶けるがアルコールには溶け にくい。その溶液は中性を示す。燃えやすい物質と混合して摩擦すると激しく爆発する。
塩素酸カリウム
37
無色透明の濃厚な液体で、強く冷却すると稜柱状の結晶に変ずる。 常温でも徐々に酸素と水に分解するが、もし微量の不純物を混入 したり、加熱すると爆鳴を発して急に分解する。不安定な化合物 で、ことにアルカリの存在するときはその分解作用が極めて著し いので、ふつう安定剤として種々の酸類または塩酸を添加して貯 蔵する。強い酸化力と還元力を併有している。
過酸化水素
38
無色の刺激性の強い液体。還元性が強い
蟻酸
39
重質無色透明の液体で芳香族炭化水素特有の臭いがある。
キシレン
40
○金属光沢をもつ銀白色の金属。常温ではロウのような硬度をもっ ているが低温ではもろい。水に入れると水素を生じ、常温では発 火する。空気中では酸化され、やかに光沢を失い、ときに発火 することがある。
カリウム
41
無色透明結晶。光によって分解して黒変する。強力な酸化剤であ り、腐食性がある。水に極めて溶けやすい
硝酸銀
42
オルト、メタ、パラの三異性体があり、工業的にはこれらの混合 物をさす。オルトおよびパラ異性体は無色の結晶であるが、メタ 異性体は無色ないし淡褐色の液体である。水にわずかに溶け、混 濁を与える。
クレゾール
43
常温で気体。可燃性で点火すれば緑色の辺縁を有する炎をあげて 燃焼する ク
クロルエチル
44
無色または淡黄色、発煙性、刺激臭の液体。水と激しく反応し、 硫酸と塩酸を生成する ク
クロルスルホン酸
45
純品は無色の油状液体であるが、市販品はふつう微黄色を呈して いる。催涙性があり、強い粘膜刺激臭を有する。熱には比較的不 安定で180°C以上に熱すると分解するが、引火性はない。酸、 アルカリには安定である。金属腐食性が大きい
クロルピクリン
46
無色の気体で、エーテル様の臭いと甘味を有し、水にわずかに溶 けるが、圧縮すれば無色の液体になる。空気中で発するおそれ があるから、濃厚液の取扱いには注意を要する。
クロルメチル
47
無色、揮発性の液体で、特異の香気とかすかな甘味を有する。純 品は空気に触れ、同時に日光の作用を受けると分解して、塩素、 塩化水素、ホスゲン、四塩化炭素を生ずるが、少量のアルコール を含有させると分解を防ぐことができる。
クロロホルム
48
強い果実様の香気がある可燃性無色の液体である
酢酸エチル
49
無色の結晶で湿った空気中で潮解する。水および有機溶媒に易溶。
酢酸タリウム
50
揮発性、麻酔性の芳香を有する無色の重い液体。不燃性であるが、 さらに揮発して重い蒸気となり、火炎を包んで空気を遮断するの で、強い消火力を示す
四塩化炭素
51
無色、油状の液体で、刺激臭はない。水には不溶であるが、水と 接触すれば徐々に加水分解する。 ジ
ジメチル硫酸
52
橙赤色の柱状結晶。水に溶けやすく、アルコールには溶けない。 強力な酸化剤である。
重クロム酸カリウム
53
無水物のほか、二水和物が知られている。一般に流通しているの は二水和物で、橙色結晶、潮解性がある。水に極めて溶けやすい。
重クロム酸ナトリウム
54
2モルの結晶水を有する無色、稜柱状の結晶で、乾燥空気中で風 化する。注意して加熱すると昇華するが、急に加熱すると分解す る
蓚酸
55
刺激性の臭気をはなって揮発する赤褐色の重い液体。引火性、燃 焼性はないが、強い腐食作用をもち、濃塩酸にあうと高熱を発し、 また、乾草や繊維類のような有機物と接触すると火を発すること がある。
臭素
56
極めて純粋な水分を含まないものは無色の液体で、特有の臭気が ある。腐食性が激しく、空気に接すると刺激性白煙を発し、水を 吸収する性質が強い。金、白金その他白金属の金属を除く諸金属 を溶解する。工業用のものは黄色ないし赤褐色を呈しているもの がある。
硝酸
57
白色、結晶性の固い塊で、繊維状結晶様の破砕面を現す。水と炭 酸ガスを吸収する性質が強く、空気中に放置すると潮解して、徐 々に炭酸ソーダの皮膜を生ずる。
水酸化ナトリウム
58
無色、稜柱状の結晶性粉末で、臭気はなく、味もほとんどない。 約300°Cに熱するとほとんど分解しないで沸騰し、これに点火 すれば亜硫酸ガスを発生して燃焼する。酸、アルカリに対して安 定である。
スルホナール
59
濃い藍色の結晶で、風解性がある。150°Cで結晶水を失って、 白色の粉末となる。水に溶けやすく、水溶液は青色リトマス試験 紙を赤くする
硫酸第二銅
60
○白色の粉末で非常に水を吸いやすく、空気中の水分を吸って次第 に青色を呈する。
無水硫酸銅
61
無色の斜方六面形結晶で、潮解性をもち、微弱の刺激性臭気を有 する。水溶液は強酸性を呈する。皮膚、粘膜を腐食する性質を有 する。
トリクロル酢酸
62
無色、可燃性のベンゼン臭を有する液体。水に不溶、エタノール、 ベンゼン、エーテルに可溶。
トルエン
63
銀白色の光輝をもつ金属である。常温ではロウのような硬度をもっ ており、空気中では容易に酸化される。冷水中に投げ入れると浮 かび上がり、すぐに発的に発火する。
ナトリウム
64
重い粉末で黄色から赤色までの間の種々のものがある。水にはほ とんど溶けないが、酸、アルカリにはよく溶ける。
一酸化銅
65
無色または微黄色の吸湿性の液体で、強い苦扁桃様の香気をもち、 光線を屈折する。水にはわずかに溶け、その溶液は甘味を有する。 アルコールには容易に溶ける。
ニトロベンゼン
66
○本来は無色透明の麻酔性芳香をもつ液体であるが、ふつう市場に あるものは不快な臭気をもっている。有毒で、長く吸入すると麻 酔をおこす。-20°Cでも引火して燃焼する。硫黄、燐、油脂な どをよく溶解するので、溶媒として用いられる。
二硫化炭素
67
淡黄色の光沢ある小葉状あるいは針状結晶で、純品は無臭である が、普通品はかすかにニトロベンゾールの臭気をもち、苦味があ る。徐々に熱すると昇華するが、急熱あるいは衝撃により発す る。
ピクリン酸
68
○無色の針状結晶あるいは白色の放射状結晶塊で、空気中で容易に 赤変する。特異の臭気と灼くような味を有する。
フェノール
69
刺激臭の無色の液体であるが、市販品は黄色または褐色である。 催涙性がある ブ
ブロムアセトン
70
無色透明、揮発性の液体で、強く光線を屈折し、中性の反応を呈 する。エーテル様の香気と灼くような味をもつ。純品は日光や空 気に触れると分解して、ブロム水素酸とブロムを生じて褐色を呈 し、また、苛性カリによってアルコールとブロムカリとに分解す る。
ブロムエチル
71
常温では気体であるが、圧縮冷却すると液化しやすく、クロロホ ルムに類する臭気があり、ガスは重く空気の3.27倍である。液 化したものは無色透明で揮発性があり、流動しやすい。
ブロムメチル
72
無色の光沢のある小葉状結晶あるいは白色の結晶性粉末で、かす かに石炭酸に類する臭気と灼くような味を有する。水には溶けに くく、熱湯にはやや溶けやすい。
ベタナフトール
73
○無色あるいはほとんど無色透明の液体で、刺激性の臭気をもち、 寒冷にあえば混濁することがある。空気中の酸素によって一部酸 化されて蟻酸を生ずる。中性または弱酸性の反応を呈し、水、ア ルコールによく混和するが、エーテルには混和しない。
ホルマリン
74
暗赤色針状結晶、潮解性があり、水に易溶。極めて強い酸化剤で ある。
無水クロム酸
75
無色透明、動揺しやすい揮発性の液体で、エチルアルコールに似 た臭気をもち、火をつけると容易に燃える。
メタノール
76
無色の液体でアセトン様の芳香がある。引火性が大きい。
メチルエチルケトン
77
○無色、潮解性の単斜晶系の結晶で、水によく溶ける。 モ
モノクロル酢酸
78
無色の液体で、空気と日光の作用をうけてヨードを遊離し、黄褐 色を帯びてくる。高温では強い還元性を呈する。
ヨード水素酸
79
無色または淡黄色透明の液体で、空気中で光により一部分解して、 褐色になる。 ヨ
ヨードメチル
80
黒灰色、金属様の光沢ある稜板状結晶。熱すると紫菫色蒸気を発 生するが、常温でも多少不快な臭気をもつ蒸気をはなって揮散す る。
沃素
81
無色透明、油様の液体であるが、粗製のものはしばしば有機質が 混じてかすかに褐色を帯びていることがある。高濃度のものは猛 烈に水を吸収する。
硫酸
82
暗赤色の光沢ある粉末で、水、アルコールに溶けないが、希酸に はホスフィンを出して溶解する。
燐化亜鉛