問題一覧
1
奇脈が見られたときに疑うのは何か
心タンポナーデ
2
胸痛、心膜摩擦音から予想される疾患は何か
急性心(外)膜炎
3
72歳の女性。右眼の歪視と視力低下を主訴に来院した。約1ヵ月前から右眼が見えにくく、線がゆがんで見える。左眼にも同様の症状があるが、右眼に比べると軽度である。視力は右0.1、左0.7である。最も考えられる疾患は何か。またこの疾患に特徴的な視野異常を答えよ。
加齢黄斑変性、中心暗点
4
肺動脈圧や肺血管抵抗の直接測定が可能であり、肺高血圧症の診断および治療方針決定に有用である検査は何か
右心カテーテル検査
5
・SLEの抗体は①と② ・シェーグレン症候群の抗体は③
①②抗核抗体(抗ds抗体、抗Sm抗体) ③抗核抗体(抗SSA抗体)
6
54歳女性。咳嗽と白色喀痰が見られるが発熱なし。胸部X線写真で異常陰影が見られる。3ヶ月前にも同様な異常陰影があったが、自然軽快した。気管支肺胞洗浄液中好酸球37%であり、経気管支肺生検で好酸球浸潤を伴った肺胞隔壁の線維化病変が見られる。この疾患は①であり、喫煙は発症に関連②。③の合併が多く、末梢血好酸球は③。
①慢性好酸球性肺炎 ②しない ③気管支喘息 ④増加する
7
生後3時間女児。SpO2(room air)96%(上肢)、88%(下肢)、皮膚色は上半身より下半身で暗い色調であるような出生時から上半身よりも下半身に強いチアノーゼを認める疾患は何か
大動脈縮窄症
8
48歳の女性。胸やけを主訴に来院した。3ヵ月前から胸やけが出現し、食事に気を付け経過をみていたが改善しないため受診した。この疾患は何か
非びらん性胃食道逆流症
9
47歳の女性.食欲不振を主訴に来院した.2ヵ月前から食欲が低下し,体重が3kg減少したため受診した.便中Helicobacter pylori抗原陽性.胸腹部CTで胃壁の肥厚を認める以外異常を認めない.上部消化管内視鏡像(A)及び生検組織のH-E染色標本(B)とを次に示す.まず行うべき対応として適切なのは何か. ①ヘリコバクターピロリ除菌 ②胃切除術
②胃切除術
10
2歳男児。左眼の瞳孔内が白いことに母親が気付いて来院した。発育に問題なく、普段の生活で見え方に不自由なさそうである。考えられる疾患は何か2つ答えよ
先天白内障、網膜芽細胞腫
11
心電図でΔ波、PQ間隔短縮、幅の広いQRS波を認める疾患とその特徴は何か
WPW症候群、ケント束(副伝導路)がある
12
32歳の男性。38度の発熱が見られる。深夜、突然うめき声をあげてその後動かなくなり、呼びかけても反応しなかったため、救急車で運ばれた。胸骨圧迫を施行し、AEDによる除細動で元の洞調律に戻った。この疾患は①と呼ばれ、②の適応となる。①は③後に不整脈が誘発されやすい。
①ブルガダ症候群 ②植え込み型除細動器 ③発熱
13
副甲状腺機能亢進症などでは①となるが、①の症状4つ挙げると②となる。
①高Ca血症 ②口渇、多飲、多尿、尿路結石、筋力低下、倦怠感
14
血中Ca、血中Pはそれぞれどうなるか ①PTH(副甲状腺ホルモン) ②ビタミンD ③カルシトニン
①Ca↑ P↓ ②Ca↑ P↑ ③Ca↓ P↓
15
医師の守秘義務は何法か。 ①刑法 ②医師法
①刑法
16
ランダム化比較試験は内的妥当性は( )い。
高
17
両側下肢に痙縮を呈する患者の歩容は( )歩行である。
はさみ
18
急性咳嗽の原因として頻度が高いのは( )などがある。
マイコプラズマ肺炎
19
左室にかかる前負荷が低下するのは僧帽弁( )症。
狭窄
20
繰り返す突然の発汗、日中の疲労感と動悸を主訴にした54歳の女性において、上昇していると考えられるホルモンは何か
FSH
21
毛細血管再充満時間の正常値はいくらか
2秒未満
22
経鼻胃管は( )位で行う。
ファウラー
23
問いに答えよ
64%
24
1958〜2018年の子宮頸癌、胃癌、大腸癌、肺癌、乳癌の女性の年齢階層別死亡率の推移を次に示す。ただし、死亡率は相対的な値として示してある。このグラフはどの部位の癌か
子宮頸癌
25
新型インフルエンザは①類感染症なので、診断後直ちに②に届け出る。
①1 ②都道府県知事
26
この中で掻痒を伴わないのはどれか ①疥癬 ②尋常性狼瘡 ③扁平苔癬
②
27
ろ紙を用いた新生児スクリーニング検査において、血液は新生児の( )から検出される。
かかと
28
胎児の造血組織は①→②→③であり、出生時にはほとんどは③でつくられている。
①卵黄囊 ②肝臓(、脾臓) ③骨髄
29
問いに答えよ
下垂足、内反尖足
30
植込み型除細動器が適応となるのは①の既往と②による失神を伴う持続性心室頻拍である。
①心室細動 ②器質的心疾患
31
統合失調症の一次妄想と考えられる患者の言葉はどれか.3つ選べ.
a,c,e
32
1ヵ月の男児.健康診査のため母親に連れられて来院した.在胎40週,出生体重2,990gであった.周産期に異常はなかった.母親に今後の予防接種のスケジュールについて聞かれたため作成した標準的なスケジュール表を次に示す. ①おたふくかぜワクチン ②4種混合ワクチン ③水痘ワクチン ④日本脳炎ワクチン ⑤MRワクチン
②4種混合ワクチン
33
70歳男性。膵頭十二指腸切除術を施行の3日後に呼吸困難と意識の混濁が認められた。心音は奔馬調律、両肺にwheezesを聴取する。両下腿に浮腫を認める。〈BNP〉2,920pg/mLである。治療薬として適切なのは何か ①ループ利尿薬 ②副腎皮質ステロイド ③β刺激薬
①ループ利尿薬
34
中等度の腎障害があり、冠動脈造影検査を行うことになった。この患者で造影剤使用前に中止を検討すべき内服薬は①であり、検査前には②を行っておく。
①NSAIDs ②生理食塩水静注
35
肥満度の計算式を答えよ
{(実測体重-標準体重)/標準体重}×100(%)
36
網膜中心動脈閉塞症の初期対応は何か
眼球マッサージ
37
老人性全身性アミロイドーシスでは( )が心臓に沈着する。
野生型トランスサイレチン
38
経尿道的手術が第一選択となるのはどれか2つ選べ a 尿管癌 b 腎細胞癌 c 前立腺癌 d 膀胱結石 e 前立腺肥大症
de
39
大球性貧血をきたすもの2つ挙げよ。 ①慢性腎不全 ②骨髄異形成症候群 ③ヒトパルボウイルスB19 ④アルコール多飲 ⑤脾臓摘出術後
②④
40
中枢神経原発悪性リンパ腫について正しいのはどれか.2つ選べ. a 若年女性に好発する. b 初発症状にぶどう膜炎がある. c 大部分はB細胞リンパ腫である. d 診断時に約半数で全身転移を認める. e 副腎皮質ステロイドは根治的な治療薬である.
bc
41
乳び胸となるのはこの内どれか2つ答えよ ①食道がん手術 ②心不全 ③肺リンパ脈管筋腫症 ④細菌性胸膜炎 ⑤月経随伴性気胸
①、③
42
頭部MRIのT2強調像(A)及び拡散強調像(B)とを次に示す。この患者の脳にみられる病態はどれか。 ①出血 ②梗塞 ③浮腫 ④腫瘍 ⑤脱髄
③浮腫
43
56歳の男性.複視と上下肢脱力感を主訴に来院した.昨晩から見え方がおかしいと感じていたが,今朝起床時から明らかに物が二重に見えることを自覚した.さらに右上下肢も動かしにくくなったため受診した.意識は清明.神経診察では,左眼瞼は下垂し,正面視で左眼はわずかに外転位にある.瞳孔径は右2.5mm,左4.0mm.右眼の対光反射は直接,間接とも正常であるが,左眼の直接対光反射は消失.眼球運動検査で右方視時に左右に分離する複視を認めるが,左方視で複視は生じない.右上肢Barré徴候陽性である. 想定される障害部位はどこか
中脳
44
58歳の男性.1ヵ月前からの右眼の視力低下を主訴に来院した.視力は右0.1(0.3×-1.0D),左0.7(1.2×-1.0D).眼圧は右12mmHg,左11mmHg.前眼部,中間透光体に異常を認めない.カラー眼底写真(A),蛍光眼底写真(B),黄斑部の光干渉断層計〈OCT〉像(C)を次に示す. この患者に対してまず行うべき治療はどれか. ①強膜内陥術 ②硝子体手術 ③光線力学的療法 ④抗VEGF薬硝子体注射 ⑤副腎皮質ステロイド内服
④
45
74歳の女性.胸部X線で異常陰影を指摘され来院した.3年前に直腸癌に対する手術を施行され,経過観察中である.昨年は異常を指摘されていない.胸部X線写真(A)及び胸部造影CT(B)を次に示す. 診断確定のために最も有用な検査はどれか ①気管支鏡検査 ②胸部MRI ③喀痰細胞診 ④腫瘍マーカー
①気管支鏡検査
46
25歳の女性.異性関係や職場の人間関係のトラブルがあるたびにリストカットを繰り返すため,母親に伴われて精神科を受診した.本人はイライラ感と不眠の治療のために来院したという.最近まで勤めていた職場は,複数の男性同僚と性的関係をもっていたことが明らかとなり,居づらくなって退職した.親しい友人や元上司に深夜に何度も電話をかけるなどの行動があり,それを注意されると,怒鳴り散らす,相手を罵倒するなどの過激な反応がみられた.相手があきれて疎遠になると,SNSで自殺をほのめかし,自ら救急車を呼ぶなどした.一方,機嫌がよいと好意を持っている相手にプレゼントしたり,親密なメールを何度も出したりするなど感情の起伏が激しい. これからわかる患者の特徴は何か
慢性的な空虚感を抱えている
47
32歳の女性.流産を繰り返すことを主訴に来院した.これまでに3回妊娠したが,いずれも胎児心拍確認後,妊娠12週,21週,17週で心拍が消失し流産した.3年前に左下肢血栓症で治療を受けた.子宮と卵巣とに異常を認めない.甲状腺ホルモンと下垂体ホルモンとに異常を認めない.月経周期は28日,基礎体温は2相性,高温相は14日間である.血液検査では,APTT 52.0秒(基準対照32.2),抗リン脂質抗体陽性.夫婦の末梢血染色体は正常核型. 次回妊娠中に投与する薬として適切なのは何か a ヘパリン b ビタミンD c ビタミンK d エストロゲン e 黄体ホルモン
a
48
・78歳 ・全身倦怠感 ・眼球結膜に黄染を認めない ・赤血球185万,Hb 6.5g/dL,Ht 21% ・白血球2,600,血小板9.2万 ・3系統の造血細胞に異形成 ・末梢血骨髄芽球0%,正常核型 この患者の対応で適切なのはどれか ①赤血球輸血 ②鉄キレート剤投与 ③同種造血幹細胞移植 ④副腎皮質ステロイド投与
①
49
・74歳 ・3ヵ月前から開脚,小刻み歩行 ・2週前より動作が緩慢,日付を間違える ・1週前から尿失禁 ・MMSEが23点(30点満点) 症状とこのMRIからわかる疾患は①であり、確定診断と治療方針の決定に必要な検査は②である。
①正常圧水頭症 ②脳脊髄液排出試験
50
60歳男性。健康診断で赤血球増多を指摘された。その後、真性赤血球増加症と診断されたが、95%以上の患者で見られる検査所見は何か
JAK2遺伝子変異陽性
51
40歳の初妊婦(1妊0産).妊娠36週の妊婦健康診査で血圧の上昇が認められたため,緊急入院となった.妊娠32週までは特に異常を指摘されていなかったが,妊娠34週の妊婦健康診査で軽度の血圧上昇を指摘されていた.既往歴に特記すべきことはない.体温36.9℃.脈拍80/分,整.血圧160/100mmHg.腹部は軟で,子宮に圧痛を認めない.両下肢に浮腫を認める.尿所見:尿蛋白は2+.随時尿の尿蛋白/Cr比は1.0g/g Cr(基準0.15未満).血液所見:Hb 11.0g/dL,血小板23万.血液生化学所見:AST 15U/L,ALT 10U/L,LD 180U/L(基準120〜245).胎児心拍数陣痛図で,胎児はreassuringで子宮収縮は認めない. 診断は何か
妊娠高血圧腎症
52
78歳の男性.下部食道癌のため胸部食道全摘術を受けた.術後3日目から中心静脈栄養による高カロリー輸液が開始された.術後7日目の上部消化管造影で縫合不全を認めず,飲水を開始した.術後8日目に眼球結膜に黄染を認めた.体温36.5℃.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない.圧痛を認めない.血液所見:赤血球338万,Hb 12.3g/dL,Ht 37%,白血球7,600,血小板16万.血液生化学所見:総蛋白6.0g/dL,アルブミン2.8g/dL,総ビリルビン3.2mg/dL,直接ビリルビン2.7mg/dL,AST 112U/L,ALT 98U/L,LD 324U/L(基準120〜245),ALP 407U/L(基準115〜359),γ-GT 92U/L(基準8〜50),血糖138mg/dL.腹部超音波検査で肝内に腫瘤性病変はなく,胆囊は軽度腫大しているが胆管の拡張を認めない. この患者の黄疸の原因として最も考えられるのはどれか. ①急性胆嚢炎 ②肝内胆汁うっ滞 ③転移性肝腫瘍 ④閉塞性黄疸
②
53
3歳男児。四肢の発疹、咽頭痛、発熱が見られ、これは①という疾患である。感染症法で5類に分類されており、保健所への全例報告で②。
①溶連菌感染(猩紅熱) ②ない
54
アシクロビルの適応は何か2つ答えよ
ヘルペス、水痘
55
・徒手筋力テストで右上肢筋力は4 ・手指も1本ずつ順番に指折りと伸展が可能 ・徒手筋力テスト 右腸腰筋4 右大腿四頭筋4 右前脛骨筋4 ・座位,立位は安定 ・言語理解は良好 ・言語表出は単語レベル この患者に必要なのはどれか. ①日常生活における右手使用の指導 ②環境制御装置を用いたナースコール ③文字盤使用によるコミュニケーション
①
56
・26歳男性 ・3ヵ月前から下痢 ・2週前から1日4〜5回の粘血便 ・Hb 12.5g/dL ・CRP 1.9mg/dL ・結腸には異常を認めない これらからわかる疾患はどれか ①潰瘍性大腸炎 ②クローン病 ③虚血性腸炎 ④過敏性腸症候群
①潰瘍性大腸炎
57
腎代替療法にて、ドナーレシピエントの年齢は何歳までか
70歳(明確に定められてないが一般的な限度)
58
72歳の男性.腹痛と発熱を主訴に来院した.1ヵ月前から食思不振と倦怠感を自覚し,3日前から腹痛と発熱が出現したため受診した.意識は清明.体温37.7℃.脈拍76/分,整.血圧126/78mmHg.眼球結膜に黄染を認める.心窩部に軽度の圧痛を認める.血液所見:赤血球408万,Hb 13.2g/dL,Ht 41%,白血球12,300,血小板22万.血液生化学所見:総ビリルビン6.0mg/dL,直接ビリルビン4.7mg/dL,AST 247U/L,ALT 354U/L,LD 587U/L(基準120〜245),ALP 793U/L(基準115〜359),γ-GT 452U/L(基準8〜50),アミラーゼ158U/L(基準37〜160),尿素窒素33mg/dL,クレアチニン1.3mg/dL,血糖118mg/dL,CRP 4.9mg/dL.腹部超音波検査で肝内胆管と膵管の拡張を認める.上部消化管内視鏡像(A)及びMRCP(B)を次に示す. まず行うべき処置は何か. ①膵頭十二指腸切除術 ②腹腔鏡下胆嚢摘出手術 ③内視鏡的胆道ドレナージ
③内視鏡的胆道ドレナージ
59
50歳の男性。揚げ物食べた後の胸やけを訴える。喫煙は40本/日を30年間、飲酒は日本酒3合/日を30年間。身長165cm、体重85kgで上部消化管内視鏡像を次に示す。この疾患は( )薬の適応である。
酸分泌抑制
60
32歳の女性.発熱と下腿浮腫を主訴に来院した.半年前から日光過敏を,1ヵ月前から下腿浮腫を自覚していた.2週前から37℃台の発熱を認めるようになり,下腿浮腫も増悪したため受診した.体温37.2℃.脈拍76/分,整.血圧118/74mmHg.呼吸数16/分.頰部に紅斑を認める.心音と呼吸音とに異常を認めない.両側下腿浮腫を認める.尿所見:蛋白4+,潜血3+,沈渣に赤血球10〜20/HPF,白血球10〜20/HPF,赤血球円柱と顆粒円柱とを認める.尿蛋白4.5g/日.血液所見:赤血球402万,Hb 12.0g/dL,Ht 38%,白血球3,100(桿状核好中球25%,分葉核好中球47%,好酸球1%,好塩基球0%,単球9%,リンパ球18%),血小板15万.血液生化学所見:総蛋白4.8g/dL,アルブミン2.1g/dL,尿素窒素31mg/dL,クレアチニン0.8mg/dL,トリグリセリド148mg/dL,LDLコレステロール208mg/dL.免疫血清学所見:CRP 0.2mg/dL,抗核抗体1280倍(基準20以下),CH50 18U/mL(基準30〜40),C3 35mg/dL(基準52〜112),C4 6mg/dL(基準16〜51).腎生検のPAS染色標本(A)及び蛍光抗体C1q染色標本(B)を次に示す. 最も考えられるのはどれか. ①微笑変化型ネフローゼ症候群 ②ループス腎炎 ③膜性腎症 ④急性糸球体腎炎
②ループス腎炎
61
41歳の女性.3日前からの発熱と黄色膿性痰を主訴に来院した.市販の解熱薬を内服していたが,改善しないため受診した.7年前から気管支喘息に対して吸入ステロイド薬を定期的に使用している.体温37.4℃.脈拍104/分,整.血圧118/62mmHg.呼吸数18/分.SpO2 95%(room air).左下胸部にcoarse cracklesを聴取する.血液所見:赤血球456万,Hb 13.0g/dL,Ht 39%,白血球19,800(好中球85%,好酸球1%,好塩基球1%,単球5%,リンパ球8%),血小板34万.CRP 15mg/dL.胸部X線写真(A)及び喀痰Gram染色標本(B)を次に示す. 原因微生物として考えられるのはどれか. ①Mycoplasma pneumoniae ②Streptococcus pneumoniae ③Moraxella catarrhalis
②Streptococcus pneumoniae(肺炎球菌)
62
61歳の男性.C型肝炎治療後の経過観察で通院している.2年前にC型慢性肝炎に対して経口薬による抗ウイルス療法を受けHCV-RNAが陰性化した.肝細胞癌発症のリスクが高いと判断された. 肝機能検査とともに定期的に行うべきなのはどれか.2つ選べ. ①肝生検 ②腹部MRI ③HCV抗体測定 ④腹部超音波検査 ⑤腫瘍マーカー測定
④、⑤
63
76歳の女性.発熱と心窩部痛を主訴に来院した.半年前に膜性腎症によるネフローゼ症候群を発症し,深部静脈血栓症を伴っていたため,副腎皮質ステロイド薬と抗凝固薬(ワルファリン)の内服を継続していた.昨日から38℃台の発熱と心窩部痛が出現し,食欲も低下したため受診した.意識は清明.身長154cm,体重42kg.体温38.1℃.脈拍96/分,整.血圧112/66mmHg.呼吸数22/分.SpO2 97%(room air).眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない.心音と呼吸音とに異常を認めない.腹部は平坦で心窩部から右季肋部にかけて圧痛を認める.血液所見:赤血球369万,Hb 11.1g/dL,Ht 36%,白血球11,200,血小板26万,PT-INR 1.8(基準0.9〜1.1).血液生化学所見:総ビリルビン2.4mg/dL,直接ビリルビン1.8mg/dL,AST 96U/L,ALT 121U/L,LD 298U/L(基準120〜245),ALP 352U/L(基準115〜359),γ-GT 132U/L(基準8〜50),Na 138mEq/L,K 4.6mEq/L,Cl 107mEq/L.CRP 8.8mg/dL.腹部超音波検査で胆囊の腫大と壁肥厚を認め,入院絶食下で末梢輸液および広域セフェム系抗菌薬の点滴静注が開始された.治療開始後5日目に症状は軽快し,1週後の血液検査でAST,ALT,CRPは低下していたが,PT-INRが4.2と上昇していた.この患者でPT-INRの上昇に影響したのはどれか.2つ選べ. ①腎機能障害 ②入院後の絶食 ③治療前のCRP値 ④広域セフェム系抗菌薬 ⑤副腎皮質ステロイド薬
②、④
64
入院診療計画書にて、 ・推定される入院費は書く必要① ・推定される入院期間は書く必要②
①なし ②あり
65
慢性腎臓病の重症度分類を次に示す. A1からA3の方向(横軸方向)の区分を規定する指標はどれか. ①eGFR ②蛋白尿 ③平均血圧
②蛋白尿
66
医師法第1条の条文を示す. 「医師は,医療と保健指導を掌ることによって,( )の向上と増進に寄与し,もって国民の健康な生活を確保するものとする.」 ①生命科学 ②臨床医学 ③公衆衛生 ④社会保障
③公衆衛生
67
外傷の初期診療において迅速簡易超音波検査〈FAST〉で確認するのはどれか. ①気胸 ②体腔内出血 ③臓器損傷 ④骨折 ⑤大動脈径
②体腔内出血
68
末梢神経伝導検査が診断に有用なのはどれか ①パーキンソン病 ②肘部管症候群 ③脳梗塞 ④脊髄損傷
②肘部管症候群
69
世界的大流行を引き起こし,中世ヨーロッパでは黒死病として恐れられた感染症は何か
ペスト
70
末梢静脈路ではなく末梢挿入中心静脈カテーテル〈PICC〉を選択すべき輸液製剤の組成はどれか. ①Na 154mEq/L ②K 20mEq/L ③Cl 35mEq/L ④Lactate 20mEq/L ⑤Glucose 20%
⑤Glucose 20%
71
内ヘルニアはどれか. ①鼠径ヘルニア ②大腿ヘルニア ③閉鎖孔ヘルニア ④食道裂孔ヘルニア
④食道裂孔ヘルニア
72
40歳の女性.外陰部の瘙痒感を主訴に来院した.1ヵ月前から瘙痒を伴う帯下が続いている.痛みはない.身長158cm,体重64kg.体温36.5℃.脈拍72/分,整.血圧124/76mmHg.呼吸数18/分.内診で子宮と両側付属器に異常を認めない.帯下は黄色泡沫状.外陰に発赤を認めない. 可能性が高いのはどれか. ①トリコモナス症 ②カンジダ ③クラミジア子宮頸管炎
①トリコモナス症
73
78歳の女性.左前胸部痛を主訴に来院した.今朝6時ころ歯磨き中,突然,左前胸部痛が出現した.症状は今回が初めてで,左前胸部全体が締め付けられるような痛みであった.その感覚は咽頭部から左肩に放散し,冷汗を伴っていた.横になって休んでいたところ,症状は約20分で消失した.心配した家族とともに午前10時30分に受診した.体温36.5℃.脈拍76/分,整.血圧100/78mmHg.呼吸数18/分.SpO2 98%(room air).心音と呼吸音とに異常を認めない.腹部の診察で異常を認めない.直ちに施行した心電図を次に示す.心エコー検査で前壁から心尖部にわずかに壁運動低下を認めた. この時点で,まず確認すべきなのはどれか. ①心筋シンチグラフィ ②心筋トロポニンT ③運動負荷心電図
②心筋トロポニンT
74
23歳の男性.咳嗽および血痰を主訴に来院した.3日前から乾性咳嗽が出現し,激しくせき込むようになった.今朝,咳嗽時に少量の血痰が1回出現したため心配になって受診した.悪心や嘔吐はなく,食欲良好で体重減少や盗汗はない.結核曝露歴や最近1ヵ月の海外渡航歴はない.既往歴に特記すべきことはなく,喫煙歴と飲酒歴はない.意識は清明.診察中には咳嗽が時々出るが血痰は出ていない.身長160cm,体重72kg.体温36.1℃.脈拍72/分,整.血圧122/58mmHg.呼吸数12/分.口腔内と咽頭に異常はなく,頸部リンパ節腫脹を認めない.心音と呼吸音とに異常を認めない. この時点で最も事前確率の高い疾患はどれか. ①肺癌 ②気管支喘息 ③急性気管支炎 ④Goodpasture症候群 ⑤好酸球性多発血管炎性肉芽腫症〈Churg-Strauss症候群〉
③急性気管支炎
75
次のうち、硫酸モルヒネの副作用であるものを3つ選べ。 ①悪心や嘔吐 ②便秘 ③下痢 ④眠気
①②④
76
60歳の男性.右片麻痺と言語障害を主訴に救急車で搬入された.現在高血圧症で内服加療中である.今朝起きて1時間後から右手足の動きが悪く,言葉が出にくいことに気付いた.意識はJCSⅠ-1.体温36.5℃,心拍数90/分,整.血圧160/94mmHg.呼吸数16/分.SpO2 96%(room air).運動性失語を認める.右片麻痺は徒手筋力テストで上下肢共に3.心電図は洞調律であった.胸部X線写真で異常を認めない.頭部単純CTで異常を認めない.血液所見:赤血球450万,Hb 14.2g/dL,Ht 42%,白血球8,800,血小板18万,PT-INR 1.0(基準0.9〜1.1).血液生化学所見:尿素窒素15mg/dL,クレアチニン0.8mg/dL,血糖102mg/dL,Na 140mEq/L,K 3.7mEq/L,Cl 99mEq/L.血液検査の結果が出るまでに施行した頭部MRIの拡散強調像では,左中大脳動脈領域の一部で限局性に淡い高信号域を認めた.発症から90分経過している. まず急速静注すべき薬剤はどれか. ①β遮断薬 ②ベラパミル ③t-PA〈tissue plasminogen activator〉 ④副腎皮質ステロイド
③t-PA〈tissue plasminogen activator〉
77
誤嚥性肺炎の所見と合致しないのはどれか ①胸郭打診による濁音 ②胸壁触診による皮下握雪感 ③視診による口腔内の吐物残渣 ④聴診によるcoarse cracklesの聴取 ⑤聴診による呼吸音の減弱
②胸壁触診による皮下握雪感
78
便を用いた検査のうち、診断に最も有用なのはどれか ①便潜血 ②毒素検出 ③培養
②毒素検出
79
メタ分析〈メタアナリシス〉について正しいのはどれか. ①異なる指標を統合することができる. ②指標を統合することで標準誤差は大きくなる. ③研究から抽出した指標を用いて統合指標を算出する ④対象者をプールすることでデータを統合して再解析する研究である.
③研究から抽出した指標を用いて統合指標を算出する
80
胎児心拍数陣痛図の遅発一過性徐脈の原因となるのはどれか ①過強陣痛 ②臍帯圧迫 ③児頭圧迫 ④胎児貧血
①過強陣痛
81
アナフィラキシーショックでのアドレナリン投与形態は何か
筋肉注射
82
中咽頭癌のリスクファクターは何か
HPV
83
絶食時には骨格筋から( )が放出され,肝臓で代謝されグルコースが合成される(糖新生)。
アミノ酸
84
平均寿命を表す数値はどれか. ①その年に最も多くの死亡者がいた年齢 ②生命表から作成した生存率曲線下の面積 ③生命表から算出した生存率が50%になった年齢
②
85
労働衛生管理の手法として生物学的モニタリングが用いられるのは何か a 過重労働 b 気分障害 c 筋骨格系障害 d 有機溶剤中毒 e 電離放射線障害
d
86
双胎妊娠の超音波検査の結果を次に示す。2絨毛膜2羊膜性双胎と判断できるのはどちらか
上の写真
87
43歳の男性.腰背部,両肘および両膝の皮疹を主訴に来院した.5年前に発症し,次第に範囲が拡大するため受診した.同部位に鱗屑を伴う境界明瞭な地図状紅斑を認める.両手示指,中指および環指の遠位指節間関節の腫脹を認める.真菌直接鏡検は陰性であった.腰背部の写真を次に示す.この患者でみられる現象は何か. ①Köbner現象 ②Nikolsky現象 ③Darier徴候 ④Gottron徴候
①Köbner現象
88
35歳の女性.月経痛と過多月経を主訴に来院した.月経は周期28日型,整,持続8日間.3年前から月経痛に対して市販の鎮痛薬を服用しているが,6ヵ月前から仕事や日常生活に差し支えるようになったため受診した.内診で子宮は15cmに腫大し硬く,可動性は良好である.付属器は触知しない.血液所見:赤血球340万,Hb 9.0g/dL,Ht 28%,白血球4,100,血小板23万.骨盤部単純MRIのT2強調矢状断像を次に示す. 診断はどれか. ①子宮内膜症 ②子宮腺筋症 ③子宮筋腫
②子宮腺筋症
89
72歳の男性.労作時呼吸困難を主訴に来院した.安静時SpO2 94%(room air)であり,6分間歩行試験で歩行開始4分後にSpO2 88%(room air)へ低下し下肢の疲労を訴えたため歩行試験を中止した.安静時および歩行中止直後(労作後)に動脈血ガス分析を行った. 予想される結果はどれか. ①安静時PaO2 96Torr,労作後PaO2 76Torr ②安静時PaO2 88Torr,労作後PaO2 66Torr ③安静時PaO2 76Torr,労作後PaO2 55Torr ④安静時PaO2 58Torr,労作後PaO2 42Torr
③安静時PaO2 76Torr,労作後PaO2 55Torr
90
74歳の男性.1週前に大動脈弁狭窄症に対して大動脈弁置換術を施行した.術後経過は良好で退院を目指し,一般病棟でリハビリテーションに励んでいた.昨日から食欲不振があり,今朝から息切れと全身倦怠感を訴えている.意識は清明.体温36.7℃.脈拍100/分,整.血圧94/74mmHg.呼吸数18/分.SpO2 98%(room air).眼瞼結膜は軽度貧血様で,眼球結膜に黄染を認めない.頸静脈怒張を認める.心音は減弱.呼吸音に異常を認めない.腹部は平坦,軟で,胸部正中に手術痕を認める.当てはまる疾患は何か ①縦隔炎 ②胸水貯留 ③心囊液貯留
③心嚢液貯留
91
72歳の男性.肺がん検診で胸部異常陰影を指摘され来院した.左肺上葉に径25mmの結節影を認め,臨床病期ⅠA期の原発性肺腺癌と診断された.心機能が低下しているため,手術療法は困難と判断され,根治目的に放射線治療を施行した. 治療終了3ヵ月後の有害事象として認められる可能性が高いのはどれか. ①脱毛 ②血球減少 ③放射線肺炎 ④放射線食道炎 ⑤放射線皮膚炎
③放射線肺炎
92
日齢3の男児.黒色便を認めたため小児科に入院した.母親は35歳の経産婦で,出生時に異常はなかった.在胎40週,出生体重3,200g.完全母乳栄養である.体温36.7℃.心拍数130/分,整.血圧68/40mmHg.呼吸数42/分.SpO2 99%(room air).心音と呼吸音とに異常を認めない.腹部は軽度の膨隆を認める.肝臓を右肋骨弓下に1cm触知するが,脾臓は触知しない.血液所見:赤血球450万,Hb 13.4g/dL,Ht 36%,白血球8,800,血小板20万,PT-INR 2.0(基準0.9〜1.1),APTT 40.7秒(基準対照32.2),PIVKA-Ⅱ 350mAU/mL(基準40mAU/mL未満).血液生化学所見:総蛋白4.1g/dL,総ビリルビン3.0mg/dL,直接ビリルビン0.1mg/dL,AST 30U/L,ALT 28U/L.CRP 0.1mg/dL.注腸造影では異常を認めない. 対応として正しいのはどれか. ①緊急開腹術 ②母乳の中止 ③ビタミンK製剤静注
③ビタミンK製剤静注
93
53歳の男性.心房細動に対するアブレーション治療を目的として入院した.40歳時に僧帽弁狭窄症に対して機械弁置換術が行われワルファリンが開始となった.48歳時から高血圧症,糖尿病に対して薬物療法が行われている.5ヵ月前に突然動悸を自覚し,定期的に通院している診療所で心房細動と診断された.その後も月に数回,3〜5日程度持続する動悸発作が出現した.3ヵ月前および1ヵ月前の外来受診時の心電図でも心房細動が確認されたため,カテーテルアブレーション目的に紹介され入院となった.入院時は心房細動調律であった.入院2日目に行ったカテーテルアブレーションで洞調律に復帰し,入院6日目に退院となった.退院後のワルファリン治療について正しいのはどれか. ①継続して行う ②アスピリンに変更する ③動悸出現時に頓服する
①継続する
94
日齢25の女児.嘔吐を主訴に母親に連れられて来院した.在胎38週,出生体重2,850g.完全母乳栄養で生後11日頃から哺乳後に1日2〜3回の嘔吐を認めたため受診した.吐物は母乳様で,排便は毎日あったという.身長50cm,体重3,520g(14日前の体重3,100g).体温36.6℃.心拍数120/分,整.血圧90/62mmHg.呼吸数24/分.大泉門の陥凹はない.腹部は軽度膨満を認めるが,軟である.尿所見:蛋白(-),糖(-),潜血(-),尿比重1.005.血液所見:赤血球450万,Hb 13.5g/dL,Ht 43%,白血球7,400,血小板21万.血液生化学所見:AST 38U/L,ALT 28U/L,尿素窒素5.4mg/dL,クレアチニン0.3mg/dL,Na 140mEq/L,K 4.5mEq/L,Cl 105mEq/L.CRP 0.1mg/dL.上部消化管造影像を次に示す. 治療として適切なのはどれか. ①緊急手術 ②経管栄養 ③静脈栄養 ④制吐薬投与 ⑤右側臥位保持
⑤右側臥位保持
95
74歳の男性.心窩部痛を主訴に来院した.1週前から軽度の心窩部痛があり,症状が増悪するため受診した.上部消化管内視鏡像を次に示す. 病変の部位はどれか. ①食道胃接合部 ②胃穹窿部 ③胃角部 ④胃体部大湾 ⑤胃幽門部
③胃角部
96
78歳の女性.化膿性脊椎炎と診断され入院中である.入院中に仙骨部褥瘡を生じた.同じ年齢の夫と2人暮らしであり,長女夫婦が隣町に在住している.在宅医療に向けて多職種スタッフや患者・家族による退院調整カンファレンスなどの準備を開始した. 正しいのはどれか.2つ選べ. ①退院に向けた課題は退院日が決まってから抽出する. ②在宅における療養計画説明は診療録記載を必要としない. ③退院後も継続するケアプランは患者・家族が最終決定する. ④医師の指示で理学療法士が家屋環境の退院前訪問指導を行う. ⑤医療資格のない療養者家族は在宅褥瘡処置を行えないと説明する.
③④
97
22歳の男性.家庭内で自室に閉じこもり「おれの悪口を言うな」,「外を通る人が窓からのぞいている」などの実際には認められないことを口走ることが多くなったため,両親とともに来院した.診察した精神保健指定医は,治療が必要であるが本人に治療意欲がないことを考え,医療保護入院とした. 禁止できるのはどれか.2つ選べ. ①弁護士との面会 ②両親あての手紙 ③友人あての電話 ④家族の希望による自宅外泊 ⑤精神医療審査会への退院請求
③④
98
生後30分の男児の基準値内のバイタルサインはどれか。2つ選べ。 ①呼吸数70回/min ②心拍数130/min ③血圧65/35mmHg
②③