問題一覧
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11,Q1-1:クローン病は主として,口腔から肛門まで()性の()炎症を生じる原因不明の炎症性疾患である 特徴として()を起こし,好発部位は()で()像や()潰瘍を特徴とする
非連続,非特異性肉芽腫性,全層性炎症,回盲部,敷石,縦走
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05,Q2-1:関節リウマチにおけるピラミッド方式の治療法と利点,欠点を説明せよ
症状に合わせて比較的安全な薬から投与していく方式 利点:副作用が少ない 欠点:関節破壊の防止や機能維持に有効でない NSAIDsの副作用頻度が予想外に高い
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09,Q5:抗がん剤の血管外漏出が起こった際の処置について簡潔に述べよ
漏出範囲よりも大きく,中枢に向かって範囲を広げまんべんなく何度も皮下に局注する a:ソルコーテフorリンデロン,b:生理食塩液,c:塩酸リドカインor塩酸プロカインを混合し注射 外用処置としてa:ステロイド軟膏外用,b:アクリノール液湿布を一日二回用いる
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03,Q1:カルシウム拮抗薬とGFの相互作用について,問題点を挙げよ
GFのフラノクマリンがCYP3A4によるカルシウム拮抗薬の代謝を阻害し,これによりカルシウム拮抗薬は代謝を受けないまま肝臓へ運ばれる 作用が増強することで,低血圧を引き起こす
5
11,Q1-2:潰瘍性大腸炎は主に大腸粘膜に()性の潰瘍やびらんができる原因不明の()炎症性腸疾患である 特徴として()消失や()が見られる
連続性,慢性,ハウストラ,偽ポリポーシス
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12,Q2:大腸癌の遠隔転移がある場合,術後補助化学療法のうち延命効果の高いFOLFOXとFOLFIRIがある それぞれ併用する薬と投与法,各薬物の副作用について説明せよ また,悪心・嘔気に対してどの様な対症療法を行うか説明せよ
FOLFOX レボホリナート,エルプラットを注射 120分 5-FUを注射 5分後 5-FUを46時間持続点滴 FOLFIRI レボホリナート,イリノテカン塩酸塩を注射 120分後 5-FUを注射 5分後 5-FUを46時間持続点滴 対症療法として FOLFOXではグラニセトロンとデキサメタゾン FOLFIRIではアロキシとデキサメタゾン を注射し15分後からそれぞれ薬剤注射を始める
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06,Q1:続発性骨粗鬆症について原因を挙げよ
甲状腺機能亢進症:甲状腺ホルモン過剰分泌→骨代謝回転が亢進→骨吸収促進 クッシング症候群:糖質コルチコイド過剰分泌→腸管からのカルシウム吸収抑制→血中Ca低下→副甲状腺ホルモン分泌促進→骨吸収促進 慢性腎不全:腎でのらVD3活性能低下→1,25(OH)2D3生成低下→腸からのCa吸収低下→血中Ca低下→骨粗鬆症 薬剤性:副腎皮質ステロイド長期投与,抗てんかん薬,炭酸リチウムなどによる
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01,Q3:初回通過効果とは何か
消化管から吸収された薬が門脈を通り,肝臓へと送られ代謝をうけること
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11,Q2-1:()や()はクローン病や潰瘍性大腸炎のときに薬物療法の第一選択薬として使われている クローン病や潰瘍性大腸炎のとき,第一選択薬が効かない場合は()を投与する クローン病や潰瘍性大腸炎で重症のときは薬物療法として,また副腎皮質ステロイドの投与量を減らす目的で()やシクロスポリンを投与する
サラゾスルファピリジン,メサラジン,プレドニゾロン,アザチオプリン
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07,Q2:ステロイド外用剤の薬効Ⅰ~Ⅴ群の表現,外用剤の副作用について
Ⅰ:ストロンゲスト Ⅱ:ベリーストロング Ⅲ:ストロング Ⅳ:マイルド Ⅴ:ウィーク 皮膚の菲薄化や毛細血管拡張,紫斑,皮膚紅潮,多毛,水イボやとびひ,ニキビなどの易感染性,色素沈着
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07,Q:アトピー性皮膚炎の治療薬を大きく分類せよ
保湿性皮膚保護剤,抗ヒスタミン薬,ステロイド,タクロリムス
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11,Q2-2:サイトカイン療法では,抗ヒト()キメラ型モノクローナル抗体の()がある 活動的に()を抑制することで,IL-1や()などに対して抑制効果がある
TNF,インフリキシマブ,TNF-α,IL-6
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09,Q4:シスプラチンによる副作用(腎毒性,制吐)にはどのような対策を行うか,簡潔に述べよ
腎毒性:十分な電解質補液 制吐:5-HT3受容体拮抗剤(オングセトラン,グラニセトロン),デキサメタゾンを事前に投与
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09,Q1-2:非定型肺炎について,原因菌と治療薬を答えよ
マイコプラズマ,クラミドフィラ,ニューモニエ クラリスロマイシン,アジスロマイシン水和物
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05,Q3生物学的製剤エタネルセプト,インフリキシマブ,トシリズマブの標的分子を書け また生物学的製剤の使用目的と問題点について書け
エタネルセプト:TNF-α/LTαレセプター インフリキシマブ:TNF-α トシリズマブ:IL-6レセプター 目的:関節リウマチの病態に深く関与するサイトカインを選択的に抑制する 即効性の顕著な抗炎症作用,関節破壊の進行抑制 問題点:投与を辞めるとリウマチ炎症が再燃する 副作用リスクが高い
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13,Q2:以下のDLTにおける特徴的な症状を答えよ ドキソルビシン,シクロフォスファミド,フルオロウラシル,メトトレキサート
ドキソルビシン:心毒性,骨髄抑制 シクロフォスファミド:出血性膀胱炎,骨髄抑制 フルオロウラシル:消化器症状,骨髄抑制 メトトレキサート:腎障害,骨髄抑制
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05,Q1-2:関節リウマチは,()の増殖による慢性・持続性・骨破壊性の多発する関節炎を主症状とし,()である
関節滑膜,関節痛・関節腫脹・関節の変形
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01,Q7:胃腸機能調整薬モサプリドとシクロスポリンを併用すると血中濃度はどう推移するか
モサプリドは消化管運動を強め,これにより速やかに最大血中濃度に到達,更に最大血中濃度も高くなる
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12,Q1:TS-1法に使用されるテガフール,ギメラシル,オテラシルカリウムそれぞれの配合比率,作用を答えよ
1:0.4:1 テガフール:5-FUのプロドラッグであり,主として肝ミクロソームP450(CYP2A6)により徐々に5-FUに変換される ギメラシル:肝に多く分布する5-FUの異化代謝酵素のジヒドロピリミジンゲデヒドロゲナーゼ(DPD)を選択的に阻害し,テガフールより派生する5-FU濃度を上昇させる オテラシルカリウム:消化管組織に分布し,オロテートホスホリボシルトランスフェラーゼ(OPRT)を選択的に阻害し,5-FUからFUMPへの生成を選択的に抑制し,消化管障害を軽減する
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02,Q1-1:薬物代謝において第一相に分類される反応を3つ答え,触媒として働いている酵素を答えよ
酸化,還元,加水分解 シトクロームP450
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13,Q1:乳癌治療におけるホルモン療法で用いられる薬物名と副作用を答えよ 1,エストロゲン受容体遮断薬 2,LH-RH誘導体
1,タモキシフェン 副作用:長期服用で子宮内膜癌の発生リスクが2倍になる 2,リュープロレリン,ゴセレリン 副作用:更年期様副作用の発現(ほてり,頭重感,抑うつ)
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06,Q2:EBMから骨密度増加,椎体骨折防止効果のいずれもがグレードAなのはビスホスホネート製剤の(),()である ()は非椎体骨折防止効果のみがグレードBであり,(),()はいずれもがグレードBである ()は米国の大規模臨床試験において乳癌と心血菅疾患の発生率の増加が報告され,骨粗鬆症としての長期使用はベネフィットよりは危険の方が大である
アレンドロネート,リセドロネート,ラロキシフェン,活性型VD3製剤,VK2製剤,エストロゲン製剤
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09,Q1-1:細菌性肺炎について,原因菌と治療薬を答えよ
肺炎球菌,インフルエンザ菌 アンピシリンナトリウム,セフトリアキソンナトリウム,トスフロキサン
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05,Q2-2:関節リウマチにおけるステップダウン方式の治療法とその利点,欠点を説明せよ
発病早期からステロイド薬や抗リウマチ薬など切れ味のいい薬剤を使用し,寛解を得たら副作用の少ない薬剤に変えていく 利点:関節破壊の防止や機能維持に有効 欠点:副作用が出やすい
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03,Q4-2:VB2の吸収部位は()に限定されているため,胃内容排泄時間が()な方が良い
小腸上部,緩やか
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02,Q5-2:薬物相互作用において,ワルファリンとシメチジン併用の問題点をあげよ
シメチジンの酵素阻害により,ワルファリンが代謝されにくくなり血中濃度が増加する
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01,Q6:消化性潰瘍治療薬プロバンテリンと,アセトアミノフェンを併用すると血中濃度の推移はどうなるか
プロバンテリンは消化管運動を弱め,これにより最大血中濃度が下がり到達までの時間が長くなる これをもって効果の長時間持続となる
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06,Q3:ビスホスホネート製剤の服用方法とその理由を述べよ
朝起きた際にコップ1杯の水で噛まずに飲む こらは胃に確実に到達させ,破片による炎症や潰瘍を防ぐためである 飲んだあとは少なくとも30分は横にならず,水以外は飲食しない これは逆流防止のためである
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09,Q2:・DOTSとは()を示す ・肺結核は3剤以上を組み合わせた()治療法を最短でも()間継続して行うことが基本である ・ピラジナミドが投与出来ない場合,()歳以上の高齢者,()障害を有する患者 ・結核治療において()を内服する場合や尿や涙などが()なる事を告げておく必要がある
直接監視下短期化学療法,多剤併用,6ヶ月,80,肝機能,リファンピシン,赤く
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01,Q5:P糖タンパク質とは何か説明せよ
一旦上皮細胞内に取り込まれた薬物を,能動輸送によって細胞内から細胞外へ排出する輸送担体
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09,Q3:ドキソルビシン,ビンクリスチン,イリノテカン,ゲフィニチブの特徴的な副作用を挙げよ
ドキソルビシン:心毒性 ビンクリスチン:末梢神経炎,便秘,麻痺性イレウス イリノテカン:激しい下痢 ゲフィニチブ:間質性肺炎,急性肺障害
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03,Q3:薬力学相互作用においてニューキノロン系抗菌薬とNSAIDsの相互作用について答えよ
ニューキノロン系の抗菌薬は副作用としてGABAの働きを阻害する 単独ではほとんど影響は無いが,NSAIDsと併用すると阻害作用が数倍〜数百倍に増強され,興奮性ニューロンの神経終末の興奮が抑制されず伝達促進され,常用量でも全身痙攣などの重い副作用を起こすことがある
33
13,Q3:乳癌治療におけるHER2陽性時に用いられる抗体医薬品について,薬物名と副作用をあげよ
薬物名:トラスツズマブ 副作用:悪寒,発熱
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01,Q2:バイオアベイラビリティとは何か説明せよ
種々の投与経路から投与された薬物量のうち,全身循環に到達し薬理効果と関係する量の割合
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05,Q1-1:関節リウマチの患者は血清及び骨髄中に()に対する自己抗体,()が証明される
変性IgG,リウマトイド因子
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03,Q2-2:尿中排泄において糸球体濾過以外にどのような経路の排泄機構があるか
弱酸性,弱塩基性薬物はそれぞれ独立した尿細管上皮細胞における能動輸送機構で排泄される
37
11,Q2-3:偽粘膜性大腸炎の治療として,原因の抗生物質の中止と()またはメトロニダゾールの()投与を行う
バンコマイシン,経口
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02,Q5-1:薬物相互作用において,ワルファリンとフェノバルビタール併用の問題点を挙げよ
フェノバルビタールの控訴誘導によりワルファリンが代謝されやすくなり,血中濃度が減少する
39
12,Q3:セツキシマブとベバシズマブの標的分子と副作用を述べよ
セツキシマブ(アービタックス) 標的:ヒト上皮成長因子受容体(EGFR) 副作用:気管支痙攣,蕁麻疹,低血圧,意識消失,心筋梗塞,心停止 ベバシズマブ(アバスチン) 標的:血管内皮増殖因子 副作用:消化管穿孔,高血圧,脳血管発作,一過性脳虚血発作,心筋梗塞,狭心症,脳虚血,脳梗塞
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01,Q1:ADMEをそれぞれ漢字で記せ
A:吸収 D:分布 M:代謝 E:排泄
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03,Q2-2:尿のpHがアルカリ化したとき,どの様な性質の薬物がどの様に腎再吸収に影響されるか説明せよ
酸性薬物は解離型比率が増し,腎の再吸収阻害,腎排泄促進 塩基性薬物は非解離型比率が増し,腎の再吸収促進,腎排泄阻害
42
02,Q2:薬物の代謝・排泄において腸管循環について,ジギトキシンを例に挙げて説明せよ
ジギトキシンは腸で吸収され,門脈を通り肝臓へ送られる 肝臓でグルクロン酸抱合をうけ,胆汁中へ排泄される 腸で抱合が外れ,未変化体として再度腸から吸収される これにより,薬物血中濃度が長時間持続し効果が増強する
43
02,Q1-2:薬物代謝において第二相の抱合6つ答えよ
グルクロン酸抱合,グルタチオン抱合,硫酸抱合,グリシン抱合,メチル化抱合,アセチル抱合
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01,Q4:血液脳関門とは何か,また薬物透過について説明せよ
血液から脳組織への物質の透過を制限する,内皮細胞からなる毛細血管 イオン化率の低い脂溶性の薬剤は透過しやすく,イオン化率の高い水溶性の薬剤は 透過しにくい
45
03,Q4-1:高脂肪食で吸収が増加する薬物は(),胆汁酸の存在で吸収が増加する薬物は()である
グリセオフルビン,インドメタシンファルネシル
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02,Q4:薬物相互作用において,ワルファリンとアスピリン併用の問題点を挙げよ
ワルファリンとアスピリンのアルブミンに対する親和性が違うため,併用すると遊離型のワルファリンが多くなり作用が強まる
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13,Q5:前立腺癌に対する内分泌療法でLH-RHアゴニストを使用する際起きるフレアアップ現象についての説明と対処法を述べよ
フレアアップ現象とは,LH-RHアゴニストを単独投与した際,投与開始直後一時的に男性ホルモンが多量に分泌される現象 対処法として,抗男性ホルモン製剤の投与を行う
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11,Q1-3:偽粘膜性大腸炎は,抗生物質の投与により大腸常在菌細菌叢の数が()し,その代わりに()が繁殖する()現象である
減少,Clostridium difficle,菌交代
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13,Q4:子宮頸癌と子宮体癌における癌種とホルモン依存性,リスクファクターを述べよ
子宮頸癌:扁平上皮癌でホルモン依存性は無し,ヒトパピローマウイルス(HPV)がリスクファクターとなる 子宮体癌:腺癌でホルモン依存性は有り,未婚や不妊,肥満や閉経年齢が遅い事などがリスクファクターとなる
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07,Q4:カンジダは常在菌であるが,()投与により免疫が抑制された場合や()などが原因で以上に増殖し()を引き起こす 白癬菌は,皮膚の角質層に存在する()を栄養にして増殖する
内服ステロイド剤,AIDS,カンジダ症,ケラチン
51
03,Q4-3:食直前に服用しないと効かない薬の例として,食後血糖改善薬である()がある
α-グルコシダーゼ阻害薬
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02,Q3:吸収過程における薬物相互作用において,キレート形成及び吸着の例を挙げよ
キレート形成:テトラサイクリンやニューキノロン系抗菌薬,ビスホスホネート製剤と金属イオンを含む制酸薬を併用すると,キレートを形成し腸管壁からの吸収かま阻害される 吸着:コレスチラミンは陰イオン交換樹脂であり,陰イオン性,酸性物質の薬物吸収を阻害する
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07,Q5:経口抗真菌薬のイトラコナゾールとグリセオフルビンの服用上の注意について答えよ
イトラコナゾール:空腹状態で服用すると著しく吸収が低下する グリセオフルビン:食事にてしぼうぶんと一緒に服用すると吸収増加
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07,Q3:タクロリムス軟膏の適応条件5つを挙げ,代表的な副作用を示せ また,ステロイドのどのクラスと同等か
・顔面,頸部に皮疹を有する場合 ・ステロイド外用薬の局所的副作用を有する場合 ・ステロイド外用薬の局所的副作用出現が危惧される場合 ・ステロイド外用薬でコントロールが困難な場合 ・ステロイド外用薬禁忌の場合 副作用:易感染性,塗布部位に一過性の灼熱感,ほてりなど 効果:クラスⅢと同等