問題一覧
1
切診(巧技)は直接触れて診察する方法。主に 診と 診を見る。 切診で見られる主な反応 ①圧痛②硬結③陥下④膨隆⑤緊張⑥軟弱⑦不仁⑧乾燥⑨湿潤⑩寒熱 ※不仁とは れて感覚がなくなること
脈 腹 痺
2
2.脈診 血管の拍動を触診し、陰陽虚実や臓腑、経脈の異常などを判定する診察法。 前腕前面下部の橈骨動脈拍動部を触れて行う手関節より上方に1分あけ、それに続く1寸9分の所を脈診部位とする=1という 1はさらに123に分けられる
寸口 関上 尺中
3
の脈=橈骨動脈の脈診部位に脈動がなく、前腕後面から合谷穴にかけて脈動が触れるもの
反関
4
脈診は50動(拍)以上観察して行う ①脈状診→脈の状態を全体的に見る。病因や気血or臓腑・経脈の虚実を判定 ②比較脈診→各脈診部位で脈の状態を比較する方法。病因や気血or臓腑・経脈の虚実を判定
病因や気血 臓腑経脈の虚実
5
脈状診 寸口部に現れる脈拍の状態を診察することで、寸口部を3部に分け、診者の指を重くも軽くもない程度に当て行う。 脈( の脈) 無痛、健康な人の脈。診者の一呼吸に4.5動。
平 平人
6
脈の深さ 浮脈=浮いている脈で軽く押さえれば触れるが強く押さえれば消える脈。 証。鍼は 刺 沈脈=沈んでいる脈で軽く押えただけでは触れないが強く押えれば触れる脈。 証。鍼は 刺。 脈の速さ 数脈=診者の一呼吸に6動以上の速い脈。 証。鍼は 遅脈=診者の一呼吸に3動以下の遅い脈。 証。鍼は
表 浅 裏 深 熱 速刺速抜 寒 置鍼
7
脈の強さ 実脈=指を力強く押し上げる脈。 実証。瀉法 虚脈=指を押し上げる力が弱い脈。虚証。補法 脈の流暢度 滑脈=指先に玉を転がす様な滑らかな脈。△ 証、 、気 、 。 濇脈=小刀で竹を削る時の様なザラザラした感じの渋って細く遅い脈。 、 。
熱 湿痰 滞 食滞 血瘀 血虚
8
脈の幅 ①大脈=幅が太い脈。 証 ②細脈=細く糸のように幅のない脈。 虚、 虚 脈の緊張度 弦脈=弦を張った様な長く真っ直ぐ力のある脈。肝・胆の実証。 の脈。 緊脈=弦脈以上に緊張が強い脈。 証、 脈、 証。 濡(軟)脈=浮位で触れ水面に綿を浮かべた様な極めて軟らかく細い脈。 証、 証
熱 血陰 春 実痛寒 虚湿
9
脈位の長さ 長脈= 証 短脈= 、 、 。 脈のリズム 代脈=規則的に比較的長く止まる脈。心 。 促脈=不規則に止まる速い脈。 盛 熱。 結脈=不規則に止まる遅い脈。 、 証、心 。
熱 気虚気滞血瘀 陽虚 陽実 血瘀寒陽虚
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その他の脈 ①洪脈=浮位で触れ、幅が広く勢いよく急に拍動する脈。 証 ②こう脈=幅広いが中空の脈 ③弱脈= の不足 ④微脈=非常に細く弱い脈。 証
熱 気血 虚
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その他の脈 ⑤緩脈=診者の一呼吸に4動でゆぅくりとした緩やかな脈。湿 、脾 、長 。 ⑥伏脈=沈の程度が著しく、指が骨につく程に按圧して初めて触れる脈。 痛で見られる。 ⑦動脈=浮・沈の間で豆が転がる様な動揺感を覚える脈。痛みや驚きで見られる ⑧牢脈=沈位において実大の脈。沈位だが拍動が強い脈。 内実。
痰 虚 夏 激 陰寒
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その他の脈 ⑨鈎脈= の脈 ⑩毛脈=軽くうつろで浮いている脈。 の脈 Ⅺ石脈= の脈
夏 秋 冬
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祖脈=脈状の基本となるもので、病が表裏、寒熱、虚実を判定するのに重要な意義を持つ。 6脈を答えよ。 また、 脈と 脈を合わせた8脈を指す場合もある
浮 沈 数 遅 虚 実 滑 しょく
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二十四脈=病の陰陽を明らかにするもので、24の脈状を分類 ①七表の脈= ②八裏の脈= ③九道の脈=
浮こう滑実弦緊こう 微弱遅緩伏沈濡しょく 結虚長動細短牢促代
15
五臓の脈 五臓と五脈を照らし合わせる 七死脈 脈動の絶えたものを 脈という ①雀啄 ②屋漏 ③弾石 ④解索 ⑤魚翔 ⑥蝦遊 ⑦釜沸
絶
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2)比較脈診 ⑴難経における三部九侯( の脈診) 寸口部を寸口、関上、尺中に区分し、これをさらに診者の指の圧によって浮・中・沈の3部に分ける 浮の部には六腑(陽経)、沈の部には六臓(陰経)が配当されており、中の脈は全て の気をうかがうものとなっている
六部定位 胃
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六部定位の脈診 【左手】浮 沈 五行 寸口→小腸・ ・君火 関上→ 胆 ・ ・ 木 尺中→膀胱・ ・水 【右手】 寸口→大腸・ ・金 関上→ 胃 ・ ・土 尺中→三焦・ ・相火
心 肝 腎 肺 脾 心包
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⑵素問における三部九侯 三部九侯論に述べられているもので身体を上中下の三部に分けてさらに ・ ・ の3つに区分し決められた部位で脈診を行う
天 地 人
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⑶人迎脈口診(人迎気口の脈) 動脈拍動部(人迎)と橈骨動脈拍動部(寸口又は気口)とを同時に両手で触れ、強さを比較してその倍率により経脈の異常を判定するもの。 人迎が強い場合は陰or陽経、寸口が強い場合は陰or陽経に病がある
総頸 陽 陰
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腹証の対象となる主な症状 ①皮膚の滑らかさ② 筋③臓腑の状態④ 動脈⑤特定腹証⑥経穴
腹直 腹大
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(2)各部の名称 ①脇:側胸部又は側腹部 ② (窩):みそまおちの部(上腹部と解しても良い) ③大腹:上腹部 ④小腹:下腹部 ⑤少腹:下腹部の外側
心下
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平人の腹(無病の腹) 健康な人の腹。上腹部は で下腹部は しており、皮膚はなめらかで光沢があり、ややしっとりとして皮膚・硬結・膨張・陥下・寒熱などが無く、押すとある程度の弾力性がある
平ら ふっくら
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1)上下診法:上腹部が硬or軟、膨満or凹む(上実)硬いor軟、膨張or凹む(上虚) 下腹部が硬or軟、膨満or凹む(下実)硬いor軟、膨張or凹む(下虚) ①上実下虚の腹= 実 虚 ②上虚下実 ③上実下実 ④上虚下虚
硬膨張 軟凹む 脾 腎
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五臓診法=五臓の病を診る方法で腹診部位には諸説がある ①肝→左側腹部 心→ 部 脾→臍 肺→右側腹部 腎→臍の下
心窩
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特定腹証 お腹によく見られる症状 ①心下痞硬=心窩部に痞える感じがあり(心下痞)他覚的にも硬くなっていたり圧痛が見られたりする(心下硬)1、2の病で見られる ②心下満、心下痞満=心窩部が膨満しているものを心下満、心下痞部に痞える感じがあり膨満しているものを心下痞満という。1、2の病で見られる。 ③心下軟=心下痞硬とは反対の状態1、2の病 ④結胸=心窩部が硬く圧痛があるもの。1、2の病 ⑤心下痰飲= 滞の病
心 心包 水
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特定腹証 お腹によく見られる症状 ⑥胸脇苦満=季肋部に充実感があり苦痛を訴え他覚的には抵抗、圧痛があるものである。 、 の病。半表半裏証。少陽病 ⑦ ・脇下硬満=胸脇苦満の変形と考えられる ⑧腹裏拘急(腹裏攣急)=腹直筋が過度に膨張した状態。 、 、の病による症状 ※略して裏急ともいう
肝胆 脇下痞硬 脾腎肝
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⑨小腹不仁=下腹部がフワフワして空虚な感じがし、知覚鈍麻や知覚麻痺を認めるもの。 の腹証 ⑩小腹急結=下腹部、特に左腸骨窩部に圧に過敏な索状の硬結や抵抗を認めるもの。 の腹証。臓腑では 、 、などの病で見られる
腎虚 瘀血 肝脾腎
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動悸 ①虚里の動=左乳下の動悸。心尖拍動のことで生理的なもの。※虚里とは胃の太絡のこと ②心悸=動悸がして不安を伴うこと ③心下悸=心窩部の動悸 ④腎間の動(臍下悸)=臍下の動悸。 で見られる
腎虚
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積聚(しゃくじゅ)=腹中に結塊が生じ、患部が脹ったり痛んだりする病証。 肝積= 部にあり の病で起こる 心積= 部にあり の病で起こる 脾積= 部にあり の病で起こる 肺積= 部にあり の病で起こる 腎積= 部にあり の病で起こる
左側腹 肺 腎 肝 心 脾
30
診=背部の触診。 診=背部と腹部の触診
候背 候背腹
31
=経脈に沿って触診し、その異常を調べて診察する方法
切経
32
切経の手順 ①皮膚を撫でてざらつき、寒熱、陥下、膨隆、動悸などをみる ②按圧して圧痛、硬結、筋の緊張、浮腫などを見る ③撮診=
つまむ
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切経による虚実の症状 ①実症状=拒按、硬結or陥下、熱感、緊張・動悸or不仁 ②虚の症状=喜按、寒冷感、硬結or陥下、皮膚のざらつき・乾燥or湿潤、動悸or不仁
硬結 緊張・動悸 陥下 皮膚のざらつき・乾燥 不仁
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経穴部の診察 ① 穴診=臓腑の虚実を診断 ② 穴診=臓の虚実を診断 ③ 穴診=腑の虚実を診断
原 背部兪 募
35
証に従って治療することを我が国では随証療法といい、中医学では という
弁証論治
36
証=病の初めから変わらない証。先病 証=病の途中から現れる証。後病 証=根本。本質を意味する 証=末部、枝葉を意味する
主 客 本 標
37
経絡治療における証の立て方 ①症状から を明らかにする ②病因を明らかにする ③症状の部位を明らかにする ④症状の臓腑・経脈の配当を見る ⑤主証の決定
陰陽
38
中医学における証の立て方(弁証) 弁証の種類 ①八綱弁証=八綱病証により病の性質を見る ②六淫弁証=六淫から判別 ③気血津液弁証=①で 証と判断されれば、気血津液を見ていく ④臓腑弁証=臓腑病証をもとに見ていく。※気滞の場合、 が見られる(抑うつ、イライラ、ため息) ⑤経絡弁証=正経十二経脈で見ていく ⑥六経弁証=三陰三陽でみていく ⑦衛気営気弁証= 病(寒気を伴わない熱性の感染症)の進行状態を分析。
肝気鬱滞 温
39
弁証の進め方 ①八綱病証により内傷病と外感病とを明らかにする ②内傷or外感病は気血津液、臓腑病証、経絡弁証で分析 ③内傷or外感病は六淫弁証、六経弁証、衛気営気弁証で分析
内傷 外感
40
補虚瀉実=1と2 1=補。補う、潤す、温めること 2=瀉。取り除く、変化させる、巡らせること。 灸は を補うので補法、鍼は を取り除くので瀉法となる。 刺激の強いものは瀉法、弱いものは補法。
扶正 去邪 気 邪気
41
寒証に対しては灸施術が行われる 鍼施術では、寒証には置鍼or速刺速抜、熱証には置鍼or速鍼速抜
置鍼 速鍼速抜
42
標本に応じる原則 ① =症状を引き起こす本に対する治療を行うこと ② =同時に標に対する治療を行うこと ③ ・ =症状が激しければ先に標を治し、激しくなければ本を先に治療する
治病求本 標本同治 急則治標・緩則治本
43
法=全身の調節を行うこと。本に対する治療法 法=病因に関わらず症状を軽減する治療法。標に対する治療法。対症療法。
本治 標治
44
=表裏の症状が混在している場合は表の病を先に治療し、その後裏の治療を行う =症状が激しい・生命に影響するものは先に治療して、緩やかなものは後から治療する
先表後裏 先急後緩
45
=愁訴が同じ病であっても病態が異なることから証や治療法が異なること =愁訴が異なる病でも、病態が同じことから証や治療法が同じになること
同病異治 異病同治
46
時.人.地に応じる原則(随機制宜) ① 制宜=季節や気候を考慮 ② 制宜=年齢、性別、体質などを考慮 ③ 制宜=土地を考慮して治療する
因時 因人 因地
47
=定石通りの治療法 =病が化象を呈している時に用いる方法で、虚の症状を表している時に瀉法を行うような通常の治療に相反する治療法を用いること
本治 反治
48
鍼による補 鍼鋒=
細い温める
49
鍼による補 経穴部は
経穴部を強く押さえて刺入
50
鍼による瀉 金銀=
銀鍼
51
鍼による補 提按・開闔=①経脈の流れに沿うor逆らう ③抜鍼後の刺鍼孔は
閉じる
52
鍼による 迎随=経脈の流れに沿う方向に刺すor逆らう方向に刺す 呼吸=呼気or吸気で刺入、呼気or吸気で抜鍼 出内=静かに刺入、抜鍼or速刺速抜 時間=時間をかけるor短い時間
銀
53
鍼による瀉 揺動=
押手で揺らす
54
鍼による瀉 呼吸=
吸気で刺し、呼気で抜く
55
鍼による補 出内=
静かに刺入抜鍼
56
=寒証に対する熱補の刺鍼法。呼気時に3段階に分けて刺入、吸気時に抜鍼。刺鍼孔は閉じる =熱証に対する涼瀉の刺鍼法。 吸気時に刺入し、呼気時に3段階に分けて抜鍼。刺鍼孔は開いておく
焼山火 透天涼
57
灸による補 送風=自然に燃焼or風を送る
自然に燃焼
58
灸による補 速度=
ゆっくり施灸
59
灸による補 艾炷の大きさ=
小さい
60
灸による瀉 艾炷の硬軟=
硬く捻る
61
灸による補 壮数=
少壮
62
灸による瀉 取穴数=
多い
63
灸による補 置き方=
軽く置く
64
灸による補 艾炷の底面=
狭くする
65
灸による瀉 呼吸=
吸気時に燃焼
66
灸による補 灰=
除かない
67
五兪穴=肘と膝から末梢にある経穴で五行(木火土金水)の性質を持つ経穴。 陰経の五兪穴を5つ答えよ 陽経の五兪穴は から始まる
井木穴 栄火穴 兪土穴 経金穴 合水穴 金
68
難経六十九難の基本的な考え 虚している時はその を補う、 実している時はその を瀉す
母 子
69
■虚証に対する補法を行う経穴 肝虚=自→ ,母→ ,五兪穴→
曲泉 陰谷 合水
70
■虚証に対する補法を行う経穴 心虚=自→ ,母→ ,五兪穴→
小衝 大敦 井木
71
■虚証に対する補法を行う経穴 脾虚=自→ ,母→ ,五兪穴→
大都 少府 栄火
72
■虚証に対する補法を行う経穴 肺虚=自→ ,母→ ,五兪穴→
太淵 太白 兪土
73
■虚証に対する補法を行う経穴 腎虚=自→ ,母→ ,五兪穴→
復溜 経渠 経金
74
■虚証に対する補法を行う経穴 心包虚=自→ ,母→ ,五兪穴→
中衝 大敦 井木
75
■実証に対して瀉法を行う経穴 肝実=自→ 母→ 五兪穴→
行間 少府 栄火
76
■実証に対して瀉法を行う経穴 心実=自→ 母→ 五兪穴→
神門 太白 兪土
77
■実証に対して瀉法を行う経穴 脾実=自→ 母→ 五兪穴→
商丘 経きょ 経金
78
■実証に対して瀉法を行う経穴 肺実=自→ 母→ 五兪穴→
尺沢 陰谷 合水
79
■実証に対して瀉法を行う経穴 腎実=自→ 母→ 五兪穴→
湧泉 大敦 井木
80
■実証に対して瀉法を行う経穴 心包実=自→ 母→ 五兪穴→
大陵 太白 兪土