問題一覧
1
次の配列によりできるアルファヘリックスにはどのような特徴があるか解説せよ。 ヒント ロイシンーアラニン-アスパラギンーセリンバリンーアスパラギン酸-- メ チオニンーロインソーイソロイシン→グルタミン-アスパラギン酸-メチオニンーグルタミン酸 - フェニルアラニンーロイシンーチロシン A.( 1 )である( 2 )が( 3 )おきに存在することにより、( 2 )どうしが( 4 )して( 5 )を形成している。 これにより、( 6 )どうしが接着し、( 7 )ごとに( 6 )が( 8 )している。
疎水性アミノ酸, ロイシン, 7残基, 結合, ロイシンジッパー, αーヘリックス, 3.5塩基, 一回転
2
分子量が大きいタンパク質は複数の( 1 )のから構成される構造を持ち、多機能性分子となりうる。 ( 2 )酵素は基質の他に、補因子の結合により( 3 )間の空間的位置がずれることで2極性の活性を示す。
ドメイン, アロステリック, サブユニット
3
あるタンパク質においては、1次構造上では離れた位置にある( 1 ) が共有結合性の( 2 ) 結合を作ることで、タンパク質の構造を安定化している。
システイン, ジスルフィド
4
蛋白質の2次構造には_A_と_B_があり、これらの構造の規則性は_ C_結合により保たれている。G蛋白質共役型受容体は、7本の_A_が主要な構造となり、この部分が_D_に埋まっている。また、細胞質に存在する蛋白質は、蛋白質の内部に_E_を形成することで、立体構造を維持している。
αーヘリックス, βーシート, 水素, 細胞膜, 疏水コア
5
セントラルドグマにおいては、DNAが(a)に転写され、その情報はリボソームにおいて (b) を介して(c)に翻訳される。ところがエイズウイルスでは RNA が(d)により DNAに転写されている。
mRNA, コドン, タンパク質, 逆転写酵素
6
薬として作用する化合物の多くは、標的酵素の基質と形が似ていることにより、酵素の活性部位に結合し、その機能を阻害する。 上の文章の下線部のような化合物を一般になんと呼ぶか。
基質アナログ
7
薬として作用する化合物の多くは、標的酵素の基質と形が似ていることにより、酵素の活性部位に結合し、その機能を阻害する。 薬が標的タンパク質に結合するためには、どのような要素が必要か。
タンパク質の結合部位と形が合うこと
8
抗体医薬の利点は何か。
基質特異性が非常に高いこと
9
真核細胞で働くタンパク質の多くは塩基配列には情報が載っていない翻訳後修飾により機能が制御されている。例えば、細胞内で不要になったタンパク質は ( 1 )化とい う修飾を受ける。この修飾では不要タンパク質の( 2 )と( 1 )のC末端グリシンとの間に( 3 )結合が形成される。さらに( 1 )は数珠状につながり( 4 )で不要タンパク質は分解される
ユビキチン, リジン, イソペプチド, ユビキチンプロテアソーム
10
細胞内・生体内で機能しているタンパク質は、塩基配列から予想されるアミノ酸配列そのままではないことが多い。その代表としてタンパク質の成熟化と翻訳後修飾が挙げられる。 翻訳後修飾の例として、ヒストンは( 1 )や( 2 )をうけることで転写量調節に影響を及ぼす。タンパク質の局在性を決める修飾例として Src はN末端が( 3 )で修飾され( 4 ) にアンカーされている。 また、タンパク質の翻訳後修飾には、糖鎖修飾もある。糖鎖修飾には( 5 )型結合と( 6 )型結合があり、( 5 )型結合では糖鎖はタンパク質中の ( 7 )あるいは( 8 )と結合する。
アセチル化, メチル化, ミリストイル化, ミリスチン酸, O, N, セリン, スレオニン
11
2月に入り、今年もインフルエンザに罹患した人が増えている。ニュースで言われるウイルスのタイプがH1N1型とは、Hが( 1 )のことをNが( 2 )のことを示している。 トリインフルエンザウイルスでは、ウイルス表面蛋白質である( 1 )が認識する糖鎖の型が、( 3 )と( 4 )の間の結合が( 5 )結合であるため、 本来人には感染しない。 しかし、たまたま人に感染したウイルスが体内で変異を起こし、( 1 )が人のタイプ である( 6 )結合を認識できるようになると、人から人へ感染が起こるようになる。強毒型トリインフルエンザウイルスについて、このようなことが起こることが恐れられているが、強毒型の要因として、( 1 )が( 7 )により切断されやすい配列を有していることが挙げられる。 抗インフルエンザ薬であるタミフル、リレンザは( 2 )の阻害剤である。しかし、これらの薬はウイルスの細胞からの( 8 )は抑えるが、死滅させるわけではないため、服用のタイミングが肝心である。
ヘマグルチニン, ノイラミニダーゼ, シアル酸, ガラクトース, αー2.3, αー2.6, プロテアーゼ, 放出
12
新型コロナウイルスの薬には、HIVの薬が使われているものがある。それはなぜ可能であるのか、ウイルス複製の仕組みの観点から説明せよ。 A.どちらも(1 )を行い増殖するウイルスであるため( 2 )を( 3 )とする( 4 )には( 5 )は効果を示す。
逆転写, プロテアーゼ, 起点, 増殖プロセス, プロテアーゼ阻害剤
13
タンパク質の3次構造を決める方法を一つ挙げ、その方法の長所・短所について述べよ。
NMR, 細胞中の実際に近い形が得られるが、300塩基程度までである。
14
タンパク質がドメイン構造を持つ利点はなにか。エクソンとの関係も含め解説せよ。 A.エクソンとドメインが( 1 )し、( 2 )が起こる( 3 )により新しい( 4 )をもつタンパク質を( 5 )の( 6 )により作ることかできる。
対応, 組み換え, ドメインシャッフリンング, 機能, ドメイン, 組み合わせ
15
現在使われているエイズ薬の構造式である。これらの NH 作用機構(なぜ薬として使えるのか)を考察せよ。
3'位にOH基がないため、ホスホジエステル結合ができず、伸長が停止して増殖も止まる。
16
増殖に関わる細胞内情報伝達では、外部からのシグナルであるEGF を受容体が受け取る。受容体の細胞内ドメインが( 1 )キナーゼ活性を有しており、この後、細胞内では大きく3つの経路(( 2 )経路、( 3 )経路、 ( 4 )経路)を順に経て、遺伝子発現が行われる。このうち( 2 )経路と( 4 )経路では、蛋白質の( 5 )がシグナルの役割を担う。 蛋白質は( 5 )、あるいはその逆反応である( 6 )により( 7 )を起こし、自らの活性をON/OFF 制御することで、上流からのシグナルが来た時のみ、下流にシグナルを伝える仕組みとなっている。また( 3 )経路では、( 8 )と( 9 )の変換が( 7 )を引き起こし、シグナル伝達制を担っている。
チロシン, チロシンキナーゼ, Ras, MAP, リン酸化, 脱リン酸化, コンフォーメーション変化, GTP, GDP
17
細胞膜中に存在し、細胞の内外に水やイオンを通すタンパク質は、水溶性のタンパク質と比較してどのような性質をもつか A、( 1 )は( 2 )と比べて( 3 )が多く、( 4 )が ( 5 )である。
膜タンパク質, 水溶性タンパク質, 疏水性アミノ酸, 膜貫通領域, 疎水性
18
基質特異性、活性部位、触媒残基の三つの単語について説明をし、この3つの単語を用いて「酵素」を説明せよ。
酵素がある基質に対して選択性をもつ性質, 基質が結合し、反応が進む部位, 酵素の活性部位に残るアミノ酸残基, 基質特異性を持ち、特定の基質と活性部位が結合することで触媒残基が機能する。
19
疏水結合を説明せよ
疎水性の残基が水を排除することでできる結合
20
大きなタンパク質の解析法
X線結晶構造解析
21
酵素の触媒となりうるアミノ酸
リジン, セリン, ヒスチジン, アスパラギン, システイン
22
リン酸化によってシグナルが伝達される仕組み A.( 1)の( 2 )が起こることで次の( 3 )を( 4 )させ( 5 )する。
タンパク質, コンフォーメーション変化, リン酸化酵素, 転移, 伝達
23
JNKががん化の原因物質であるとすると、このタンパク質にどのようなことが起こっているか。 A.常に( 1 )されており、細胞の( 2 )が絶えず行われている状態
活性化, 増殖
24
アルデヒドデヒドログナーゼ (ALDH)はホモ2量体で働く。この2量体では、一方のサブユニットのグルタミン酸ともう一方のサブユニットのアルギニンが相互作用している。お酒の弱い人はこのグルタミン酸がリジンに変異しているが、この変異により ALDHはどのような影響を受けると考えられるか。理由も付けて簡潔に述べよ。
同じ電荷に変異することでサブユニットが結合できないため、ALDHの活性を失う。
25
プロテアーゼは様々な生体機能に重要な役割を果たしている。次の生体現象から一つを選び、プロテアーゼがどのような役割を果たしているかを説明せよ。(血圧上昇、血液凝固、エイズ、プロテアソーム)
HIVは翻訳する時にプロテアーゼを起点にして増殖する。
26
神経毒のサリンと認知症薬の塩酸ドネペジルでは、標的タンパク質は同じであるが、一方が毒、一方が楽として作用するのはどのような違いからか、説明せよ。
ドネペジルは可逆的な結合を持つがサリンは不可逆的な結合を持つ
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SH2 ドメインはリン酸化チロシンを結合するが、なぜチロシンでは結合できず、リン酸化すると結合できるようになるのか、説明せよ
チロシンキナーゼの働きにより判別されるため
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認知症薬のレカネマブ (Lecanemab)がアメリカで承認された。この薬は低分子薬、バイオ医薬のどちらと判断するか。理由をつけて答えなさい。
バイオ医薬, モノクローナル抗体で生産され、生で生産される抗体と同じ構造をもつ
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27やっとけ
おけ