問題一覧
1
交尾の際に雄が雌の交尾器に、精子をゼリー状の物質で包んだ塊を付けます。 この行動を婚姻贈呈といいます。 雌はこの塊を食べてしまいますが、塊が大きいほど食べ終わるのに時間がかかるので、このような精子の授受を特に婚姻給餌と呼びます。
×
2
血縁度が最も高い他個体はクローンである。単為生殖するアブラムシでは、捕食者に対抗する不妊の雌(兵隊アブラムシ)が見つかり、生殖分業が起こっていることが分かった。兵隊アブラムシは、2齢で成長が止まり、外骨格がキチン化して硬くなる。
◯
3
横軸に個体群の密度、縦軸に個体当たりの増加率を示すと、個体群密度が上がると個体当たりの増加率も上がった。このように、密度が個体数の増加に与える正の効果を密度効果という。
×
4
異なる種の間で起こる競争のことを、種間競争と言い、それぞれの種が必要とする資源の要素と生存可能な条件の組合せをニッチ(生態的地位)と呼ぶ。
◯
5
同所的に生息している2種の形態が自然選択によって変化し、ニッチ分化が起こった共進化の現象を、生態的形貨置換と呼ぶ。
◯
6
カンジキウサギとそれを食うカナダオオヤマネコの個体数は、約10年の周期で共振動(2つの個体群が同じ周期で振動すること)している。
◯
7
被食者が多くて捕食者が少ない時でも、食べられる被食者の数は少なくならない。逆に、捕食者が多くて被食者が少ない時でも、餌不足になるため、探索能カが増加して食べられる被食者の数は少なくならない。
×
8
セスジスカシバは、ハチにそっくりで目立つが、本性は蛾の仲間である(擬態)。葉っぱにそっくりなコノハチョウは枯れ薬に擬態(隠蔽)している。
◯
9
アカシアは葉の先に花外蜜腺を持ち、タンバク質を分泌してアリに与える一方、アリに噛まれるとひどく痛いので、植食性動物や昆虫を近づけないようにアカシアを守っている。 これを栄養共生と呼ぶ。
×
10
何らかの原因で捕食者による制御が効かないレベルまで増加してしまった場合、暴走するように大発生を起こすことがある。サバクトビバッタやアメリカシロヒトリで知られている現象で、「捕食者からのエスケーブ」と呼ばれている。
◯
11
インフルエンザウイルスなどヒトの体内に侵入すると、ウイルス粒子が体にまとったカプシドなどを宿主の白血球が取り込み、これを「非自己抗原」として免疫系の攻撃目標とする。宿主は、標的を特異的に攻撃する抗原やキラー細胞を大量生産して、ウイルスに反撃する。
×
12
マルカメムシと近縁のタイワンマルカメムシは、産卵後、赤褐色のカプセルも一緒に産み落とす。マルカメは、ダイズを食べられるが、タイワンは食べられない。そこで人為的にカプセルを入れ替えてやると、タイワンがダイズを食べられるようになる。このカプセルには共生細菌が入っているので、共生微生物が宿主の食草を決めている。
◯
13
類似した餌を同じような摂食様式で利用する生物集団をマイスターと呼ぶ。同じ餌を利用する捕食者同士がさらに「食うー食われる」の関係になることを「マイスター内捕食」といい、種間相互作用で餌集団の個体数を決定する上で重要な役割を果たしている。
×
14
生産者である植物を餌とするバッタが第一次消費者、これを捕食するネズミが第二次消費者、ネズミを捕食するタヌキやキツネが第三次消費者などと、「食う-食わられる関係」には序列をつけることができる。これを食物連鎖という。
◯
15
極相とは、乾燥遷移で、裸地から始まり、陰樹林、陰樹と陽樹の混交林、陽樹林と変遷していき、陽樹林まで到達した状態のことである。
×
16
植生を外から見た時の外観上の特徴を相観と言い、相観の特徴を分類したものをバイオームと呼ぶ。バイオームの約束事は、人手が入っていないこと、極相林であることです。バイオームは気温と降水量で決まる。
◯
17
環境DNAは、環境中に存在する生物が残した痕跡であるDNA断片をPCRで増幅してDNA塩基配列を調べることによって、どのような種がいるのか、どのくらいの量がいるのかを知ることができるものである。
◯
18
北海道では、日本固有種である在来種のニホンザリガニの生息域に、外来種のウチダザリガニが侵入してきて競合し、ニホンザリガニが圧倒されている。また、水生生物(魚類・植物)の食害も深刻である。
◯
19
外来種の「ハラビロカマキリ」が、国内に急速に広がっていて、在来種の「ムネアカハラビロカマキリ」を駆逐する恐れがあり、心配されている。本種はアメリカ産のトウモロコシぼうきについた卵が海を超えて侵入してきたと考えられている。
×
20
「沈黙の春」は、1962年に出版されたレイチェル・カーソンの著書で、DDTを始めとする農薬などの化学物質の危険性を鳥たちが鳴かなくなった春という出来事を通して訴えた作品である。
◯