協議会を設ける普通地方公共団体、機関等を共同設置する普通地方公共団体又は一部事務組合を組織する普通地方公共団体は、その議会の議決を経て事前に予告すればいつでも脱退できる。

条例の効力は、当該地方公共団体の住民に対して適用があり、旅行でそこをたまたま訪れた者に対しては適用されない。

指定都市は、その行政の円滑な運営を確保するため、必要があると認めるときは条例で総合区を設け総合区長を置く。総合区長は、議会の同意を得て選任されるが、任期はない。

条例による事務処理の特例により都道府県知事の権限に属する事務の一部を市町村が処理することとなった事務について、国の行政機関による助言等の関与は常に直接市町村に対して行うことができる。

予備費は一般会計及び特別会計にその計上が義務付けられている。

都道府県、政令指定都市、中核市は、法に基づき毎会計年度、議会の議決を経て包括外部監査契約を締結しなければならないが、市町村の場合には、任意とされている。

会計年度独立の原則の例外として、事故繰越、繰越明許費のみが認められている。

公の施設とは、住民の利用に供するための施設であり、庁舎はこれに含まれるが、公立学校は含まれない。

長が案件を議会に提出するとき、否決すれば自己への不信任とみなす旨の意思表示をした場合に当該案件を議会が否決しても、長の不信任議決とはみなされない。

物品を使用している職員が、その使用に係る物品を故意又は過失により損傷したときは、これによって生じた損害を賠償しなければならない。

繰替払は、債権者から口座への振替を希望する旨の申し出があった場合、指定金融機関が資金の交付を受けて口座振替により支払うことをいう。

副知事などの解職の議決には、議会の議員の3分の2以上の者の出席を要するが、係る特別多数の定足数の基礎となる議員の数とは、条例上の定数である。

請願は、議会の開会中に請願書を提出するものであり、議会の閉会中は許されない。

普通地方公共団体の長の解職の請求は、当該普通地方公共団体の議会の議長に対して行われ、議会において出席議員の3分の2以上の者の同意があったときは、長はその職を失う。

除名処分は、行政処分ではないので、裁判所に取消しを求め提訴することはできない。

不動産及び動産の従物は公有財産ではない。

議会に対する議案提出権は、議会の議決すべき事件ごとに議員又は長のいずれかに専属し、両者に属することはない。

地方公共団体が処理する事務は、地域における事務と、その他の事務で法律又はこれに基づく政令により処理することとされる事務である。

公の施設のうち重要なものについて、その設置及び廃止をするときは、議会において出席議員の3分の2以上の者の同意を得なければならない。

報酬、費用弁償の額並びにその支給方法は、規則で定めなければならない。

行政財産は、貸付け、交換、売り払い、譲与の対象とすることは一切できない。

事務の監査請求の制度においては、住民監査請求の制度とは異なり、監査委員の監査に代えて、外部監査人の監査によることを求めることは認められていない。

地方公共団体は、議員に対して議員報酬、期末手当及び退職手当を支給しなければならない。

通年議会における議長、当該普通地方公共団体の長等に議場への出席を求めるに当たっては、当該普通地方公共団体の執行機関の事務に支障を及ぼすことのないように配慮しなければならない。

監査委員が賠償責任があると決定した場合においても、 普通地方公共団体の長は賠償責任の全部又は一部を免除できる。

公の施設は、その土地や建物などの物的要素は行政財産に属するが、これを公の施設の目的外に使用させる場合、行政財産の目的外使用として許可する必要はない。

普通地方公共団体の議会の議員は、一定の期間を限り臨時的に雇用され、その期間中常時勤務している当該普通地方公共団体の職員と兼ねることができる。

指名競争入札は、一般競争入札に付し入札者がないとき又は再度の入札に付し落札者がないときにできる。

授権代理の場合には、当該事務の権限は代理者に属し、 長は、代理者を指揮監督することができない。

長は、当該地方公共団体の職員をして、臨時に代理させることができるが、この場合の職員には、行政委員会の補助機関が含まれる。

市町村の一部事務組合については、その共同処理事務が組合を構成するすべての市町村に共通する種類のものでなくてはならない。

公安委員会は、長と協議して、その権限に属する事務の一部を長の補助機関に補助執行させ又は委任することができる。

市町村の境界変更は、関係市町村の議会の議決を経た申請に基づき都道府県知事が当該都道府県の議会の議決を経て定め、直ちにその旨を総務大臣に届け出なければならない。

普通地方公共団体は、指定管理者に当該公の施設の利用に係る料金を当該指定管理者の収入として収受させることができ、公益上必要があると認める場合を除き、条例の定めるところにより指定管理者が利用料金を定める。

副知事及び副市町村長は、長が議会の同意を得てこれを選任する。

普通地方公共団体の事務の管理執行権について、どの執行機関に属するものか明らかでない場合には、長と議会が協議のうえ、当該権限の帰属を決定する。

国家賠償法に基づく普通地方公共団体に対する損害賠償請求権は私法上の金銭債権であるから、消滅時効については時効の援用が必要である。

都道府県の議員定数は、条例で定めるが、申請に基づく都道府県合併により著しく人口の増加があった場合は、議員の任期中においても、定数を増加することができる。

法は住民に対し予算要領を公表することを普通地方公共団体に義務付けている。これを予算公開の原則という。

通年議会において、長は、条例に定める日に議会を招集する。

議会の解散請求は、選挙権を有する者の総数の5分の1以上の連署をもって普通地方公共団体の選挙管理委員会に対して行われ、当該議会の議員の一般選挙のあった日又は解散請求に基づく投票のあった日から1年間は、行うことができない。

総務大臣は、国地方係争処理委員会の委員が破産手続開始の決定を受け、又は禁錮以上の刑に処せられたときは、両議院の同意を得て、その委員を罷免することができる。

普通地方公共団体の議会の議員は、当該普通地方公共団体が組織する一部事務組合の議会の議員と兼ねることができない。

普通地方公共団体が決算上剰余金を生じた場合等において行う積立金は条例により設置されなければならないが、当該基金の管理及び処分に関し必要な事項は必ずしも条例で定めなくてもよい。

予算は出納整理期間までこれを補正することができる。

普通地方公共団体の長は、法定受託事務に関して、国からの是正の要求に不服があるときは、国地方係争処理委員会に対し、審査の申出をすることができる。

広域連合には、執行機関として長に代えて理事会を置くことは規約に定めることができないためできない。

普通地方公共団体が基金を設置した場合は、すべての基金について長は毎会計年度その運用の状況を示す書類を作成して監査委員の審査に付し、その意見をつけて議会に提出しなければならない。

都道府県の議員定数は、条例で定めるが、申請に基づく都道府県合併の場合を除き、特別選挙の場合でなければ、定数の変更を行うことができない。

地方公共団体の事務所の位置を定め又は変更するときは、条例でこれを定めなければならない。

都道府県公安委員会は、その権限に属する事務に関し、法令又は条例の特別の委任に基づいて、都道府県公安委員会規則を制定できる。

議会への請願は、所定の様式が整っている場合、当該普通地方公共団体において措置できない事項を内容とするものであっても、議長は受理を拒むことができない。

都道府県の加入する広域連合の協議会は、当該広域連合の長、国の地方行政機関の長及び当該広域連合を組織する地方公共団体である都道府県の知事をもって組織する。

条例の制定又は改廃の請求は、選挙権を有する者の総数の50分の1以上の連署をもって普通地方公共団体の長に対して行われ、公務員がその地位を利用して署名運動をしたときは、処罰される。

特別区は、特別区の区域で都が一体的に処理する事務を除き、一般的に市町村と同様の事務を処理することとされており、一般廃棄物や消防に関する事務などを管理・執行している。

請求に基づく監査の対象者は、普通地方公共団体の長、委員会又は委員に限られ職員は除かれる。

予算を議会に提出するのは長の権限であるが、議会の議員も提出できる場合がある。

普通地方公共団体の選挙管理委員の解職の請求は、当該普通地方公共団体の長に対して行われるが、選挙管理委員の就職の日から6ヵ月間は、これをすることができない。

教育委員会の委員の定数は4人である。この定数は条例で、都道府県及び市では増減できるが町村では増減できない。

条例違反に対する罰則が法律に規定されている場合にのみ刑罰を科することができる。

一部事務組合を解散しようとするときは、関係地方公共団体の議会の議決がなくても組合の理事会において決定して総務大臣又は都道府県知事に届け出を行えばよいものとされている。

地方公共団体の議会の会議は、例外なく公開される。

行政委員会制度は、ドイツの独立規制委員会の制度を模範として、行政の能率的執行を目的として戦後導入された。

長は、議会が不成立のときは、議決すべき事件を専決処分にすることができるが、次の会議において議会の承認が得られなかったときにおいても、この専決処分の法律上の効力には影響がない。

長と行政委員会が職員を融通する制度には、兼職、事務従事及び充て職の制度がある。

廃置分合と境界変更のうち、法人格の変動をもたらさない区域の変更を廃置分合という。

普通財産は、普通地方公共団体において公用又は公共用に供し、又は供することを決定した財産であり、用途又は目的外の使用を許可することはできない。

長は、条例の送付を受けた日から20日以内に再議に付す等の措置を講じる場合を除き当該条例を公布しなければならない。

長は、行政委員会と協議して、補助機関にその権限の一部を補助執行させることができる。

市町村の境界に関する争論があるときは、都道府県知事は、すべての関係市町村の申請に基づかなければ、これを自治紛争処理委員の調停に付することはできない。

普通地方公共団体の議会の議員は、当該普通地方公共団体の選挙管理委員と兼ねることができる。

条例及び予算に係る再度の議決には、出席議員の4分の3以上の者の同意を要する。

分担金、使用料、手数料等公法上の金銭債権に係る普通地方公共団体の歳入については5年間経過した際、時効の援用を要する。

規則は、法律の委任に基づく政令のごとき関係に立つものであって、条例の委任を受け又は条例を執行するために定められるものである。

歳計現金を最も確実かつ有利な方法で保管するためには、現金を債券や不動産に変えて保管することも許される。

選挙管理委員を罷免する場合において、長は、行政手続法の規定に従い、当該委員に対して予め処分の理由を告知するとともに、聴聞を開催しなければならない。

普通地方公共団体は、条例で定めれば普通地方公共団体の長等の当該普通地方公共団体に対する損害賠償責任を免れさせることができるが、善意であれば適用される。

直接請求は、間接民主制の欠陥を是正するためのものであり、住民であればだれでもすることができる。

普通地方公共団体の職員は、公有財産を譲り受け、又は自己の所有物と交換することができない。

会計管理者は、長の支出命令が法令又は予算に違反しているか否かの確認がなしえない場合は、支出を拒否することはできない。

直接請求以外の直接民主主義的制度として、住民投票の制度、住民監査請求及び納税者訴訟がある。

議会の議決を受けなければならないとされているにもかかわらず議決を経ていない長の行為については、議会はこの行為を取り消すことができる。

公の施設は、法律又は政令に特別の定めがない限り、その利用について使用料を徴収することはできない。

予備費は議会が閉会中で補正予算の審議ができない場合に限り、その支出が認められる。

監査委員は、長が議会の同意を得て、「識見を有する者」及び議員の双方から例外なく選任しなければならない。

特別区は、特別地方公共団体であり、総務大臣は特別区財政調整交付金に関する事項について必要があると認めるときは必要な助言や勧告を行うことができる。

長は、行政委員会と協議して、その権限に属する事務の一部を当該委員会の補助機関に委任できるが、補助執行させることはできない。

住民は、自然人に限られ、法人は含まれない。

一般会計予算では、支出規制が弱く予算超過の支出をすることができるが、地方公営企業予算では支出規制に重点が置かれ予算に強く拘束される。

議会は、地方公共団体の唯一の立法機関である。

地方公共団体の長は、当該地方公共団体の事務を管理し及びこれを執行するが、その担当事務については具体的な定めはない。

議会の審議における質疑とは、議題となっている事件について提案者に対し事実又は見解について疑義を質すことをいい、質問とは、議題と直接関係のない、当該団体の事務一般について説明を求めることをいう。

議案の発案権は、その性質上、必ず長又は議員のいずれかに属する。

自治事務の処理に関しては、国は代執行をしてはならない。

監査委員と外部監査人は、当該行為が違法であると思料するに足りる相当な理由があり、回復の困難な損害を避けるため緊急の必要があり、かつ公共の福祉を著しく阻害するおそれがないなどと認めるときは、執行機関や職員に対して、勧告等の手続が終了するまでその行為の停止を勧告できる。

長が発案した感染症予防費等の経費を議会が削減した場合、長が再議に付しても議会がなお同じ議決をした場合、長は当該議決を不信任議決とみなして議会を解散することができる。

普通地方公共団体の長は、分担金の徴収に関する処分についての審査請求を受けた場合には、当該審査請求が不適法で却下するときを除き、議会に諮問しなければならない。

会計管理者は、毎会計年度決算を調製し、監査委員の審査に付した後3ヵ月以内に、普通地方公共団体の長に提出しなければならない。

分担金は、特定の事件に関し特に利益を受ける者から徴収されるものであり、その金額は受益の範囲を超えることができる。

都道府県は、その区域内の市町村の事務に関し、法令に特別の定めがあるものを除く外、条例で必要な規定を設けることができる。