問題一覧
1
グローバル化とは何か適切に述べられたものを選びなさい。
グローバル化は、人の流れ、情報配信、技術、金融、思想の複合的な流れがつくりだす現象である。それは、等質化・異質化の両側面を持っている。
2
次の文章はアパデゥライの述べる5つのスケープのどれに当てはまるか、適当なものを選びなさい。 観光客・移民・難民・亡命者・季節労働者などの移動により、国内・国際政治が大きな影響を受けるという現象。
エスノスケープ
3
グローバル化社会におけるネット上のビジネスは、アテンションエコノミーという観点から説明できる。アテンションエコノミーについて適切に述べられたものを選びなさい。
情報の質や信ぴょう性よりも、その情報への注目度が経済的価値を生む。
4
文化人類学、社会人類学と言われる学問領域の適切な説明を選びなさい。
地球上に存在する諸民族の社会や文化を研究する。
5
文化人類学とはどのような学問か適切に説明したものを選びなさい。
はじめに文献調査等で得た問題意識や問いは仮のものとする。そのうえで、参与観察等の手現地調査から問題意識や問いを具体化していく。それゆえに、自他に対する視点を必要に応じて変更していく、思弁的で実験的な営みである。
6
次の文は、19世紀の文化人類学における進化論について述べている。( )に当てはまる語を選びなさい。 19世紀の文化人類学における進化論では、世界中のさまざまな文化の違いを、「( )」だと捉えた。
進化の過程
7
文化人類学における進化論として適切な学説を選びなさい。
人類は「類別体系」から「記述体系」へと進化していく。
8
次の( )に当てはまる適語を選びなさい。 ( )とは、とある民族(エスノ)に関して、体系的にわかるように書かれた記述(グラフィー)のこと。
民族誌
9
『未開人の性生活』における、マリノフスキの学説として適切なものを選びなさい。
トロブリアンド島の母系社会においては、父が提供した精液が受胎に影響するとは考えられない。
10
マリノフスキの文化理論の骨子として、適切でないものを選びなさい。
社会や文化、生理現象や心理をそれぞれバラバラに捉えることで、人間の「生の全体性」の理解に至る。
11
クラ公益として、適切なものを選びなさい。
トロブリアント諸島におけるクラ交易では、ヴァイアクと呼ばれる財宝を、島から島へと一定期間を経て渡されることで、人々の信頼感や安全な人間関係を維持することに役立っている。
12
マリノフスキによるクラ交易の解釈として適切なものを選びなさい。
クラというフロー(流れ)がまずあって、その中で公開の安全を願う呪術や、航海途中での経済活動が生じる。
13
マリノフスキの文化理論、機能主義の説明として適切なものを選びなさい。
機能主義は、社会が儀礼や経済現象、呪術などが複雑につながりあった「ひとつの統合体」であると考える文化理論である。
14
次の文は、アメリカの文化人類学で、一般的に用いられている文化の定義である。( )にあてはまる共通の語を入れなさい。 文化とは、ある人々の集団の(① )のあり方。 文化とは、特定の人間社会に特徴的な(① )のあり方。
生
15
文化相対主義について、適切に述べられているものを選びなさい。
未開と文明問わず、あらゆる文化は対等である。
16
次の文は『菊と刀』における日米文化の比較について述べたものである。( )に当てはまる語を入れなさい。 米国「罪の文化」:罪の意識という内面的強制力によって、善行を行う。 日本「( )の文化」:階層秩序への信頼のもと、世間体という外面的強制力に従い、自己抑制しながら行動する。
恥
17
次の文は、マリノフスキ(第三回)とベネディクト(第四回)の文化理論の骨子について述べたものである。( )に当てはまる語をそれぞれ選びなさい。 マリノフスキは、特定の集団における統合的な制度は、人間の( ① )によって支えられていると考えた。 ベネディクトは、特定の集団における統合的な制度は、ある行動を「良い/悪い」とする特定の( ② )に支えられていると考えた。
欲求, 価値観
18
次の文は、文化相対主義について述べたものである。( )に当てはまる語を選びなさい。 文化相対主義においては、一つの文化圏と他の文化圏との間でその優劣を判断できる、「絶対的尺度」は( )という立場をとる。
存在しない
19
文化相対主義は、どのような場合に問題となるか。次の文の( )に適語を入れなさい。 『菊と刀』の最終章「降伏後の日本」で述べられているように、文化相対主義は、「アメリカ民主主義」といった(① )を擁護するために、(② )の善し悪しを語る場合に、問題となる。
自文化, 他の文化
20
文化を書く際には、マックス・ウェーバーの言う「価値自由(ヴェルト・フライ)」という問題意識を持つ必要がある。「価値自由(ヴェルト・フライ)」について適切に述べられたものを選びなさい。
社会的な事実の認識においては、現実の価値規範から自由な立場というものは存在しないと考える。むしろ、ある立場に立つということを積極的に認めながらも、それに囚われないという意味での自由な立場をとるべきであると考えられている。