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呼吸器疾患
  • Odagiri Yui

  • 問題数 32 • 6/16/2023

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  • 1

    【上気道炎】 ①かぜ症候群 ・上気道の急性カタル性炎症の総称。 気管支、肺胞に炎症が及ぶと気管支炎や肺炎の合併をきたす。冬に多い。 【原因】 ・90~95%は「1」で、そのうち約30%はライノウイルス。 その他、細菌やマイコプラズマなど。 ・鼻症状が強い感冒:ライノウイルスが主体。 ・咽頭痛や喉頭発赤など咽頭症状が強い感冒:アデノウイルス、エンテロウイルスが多い。 【症状】 ・鼻症状:鼻水・鼻づまり・くしゃみ ・咽喉頭症状:喉のイガイガ感、咽頭痛、嗄声 ・下気道(気管支炎や肺炎)への炎症伸展:咳嗽、喀痰 ・「2」を除けば38℃以上の発熱を認めることは少ない。 【治療・予後】 ・一般的なかぜ症候群は、症状が軽微であるので通常は安静と水分、栄養補給で十分。 ・ウイルスは原則的に飛沫感染のため、感染予防にマスク着用とうがい、手洗いは重要。 ・二次感染の原因菌:インフルエンザ菌、肺炎球菌、ブドウ球菌、連鎖球菌 ・慢性閉塞性肺疾患患者や高齢者では「3」の合併に注意

    ウイルス, インフルエンザ, 肺炎

  • 2

    【急性気管支炎】 ・多くは上気道におけるかぜ症候群が気管・気管支に波及、持続して発症。 ウイルス感染が主。冬に多い。 【症状】 ・主症状:発熱、「1」 ・痰の性状:ウイルスは漿液性で白色、細菌性二次感染は膿性化して黄色~黄緑色に、且つ痰の量も増加する。 ・聴診:肺雑音(湿性ラ音や乾性ラ音) 【治療・予後】 ・膿性痰を認めるときに抗菌薬を併用する ・二次感染の原因菌:インフルエンザ菌、肺炎球菌 ・予後良好だが、高齢者は膿性痰を喀出できない場合もあり、気管支炎から肺炎へと進展する場合が多い。

    湿性咳嗽

  • 3

    【肺炎】 ・経気道的に入り込んだ微生物(大部分が細菌)が肺胞腔内で炎症をきたす状態。かぜ症候群から二次感染で併発する場合も多い。 【分類】 ①原因微生物による分類 ・細菌性: 肺炎球菌、インフルエンザ菌etc ・非定型性: マイコプラズマ肺炎、真菌性肺炎etc ②形態学的分類 ・肺胞性: 呼吸細気管支以下の肺実質(肺胞腔内)の炎症 ・間質性: 肺胞隔壁を中心とした肺の間質の炎症 ③発症の場による分類 ・「1」: 病院外で日常生活をしていた人が発症した肺炎。入院後48時間以内の肺炎も含む。 ・「2」: 入院後48時間以降に新たに発症した肺炎。基礎疾患を有する患者が発症した肺炎であり、多くは易感染状態にある入院患者に生じる。 ・医療、介護関連肺炎: 医療ケアや介護ケアを受けている患者が発症する。高齢者では誤嚥性肺炎が多い。 【原因と病態生理】 ・「3」が最多、若年成人では「4」、高齢者では「5」がそれに続く。 ・多くは飛沫感染であり、患者の咳とともに出される唾などに含まれる微生物が鼻腔、気道内に沈着し、一部が起炎微生物となる。 【症状】 ・感染症状(悪寒・発熱)+呼吸器症状(咳、喀痰、息苦しさ) ・細菌性肺炎では膿性痰を認める。 ・マイコプラズマ肺炎では「6」を認めることがある。 ・「7」は認めない。→「7」の出現は「8」の合併症を疑う。 【診断】 ・血液検査: 「9」、「10」(「11」)増加、「12」高値 【治療・予後】 ・抗菌薬の投与:エンピリック治療 ・肺炎球菌であればペニシリン系抗生物質が有効。菌が不明な場合、ニューキノロン系抗菌薬を用いる場合も多い。 ・高齢者では、痰の喀出困難による呼吸不全やショックの合併等で重症化の危険性が高くなる。また、肺炎球菌ワクチン接種が推奨されている。 ・適切な抗菌薬が投与されれば治療後の予後は良好。呼吸不全を呈する重症例では予後不良。

    市中肺炎, 院内肺炎, 肺炎球菌, マイコプラズマ, インフルエンザ菌, 消化器症状, 胸痛, 胸膜炎, 赤沈亢進, 白血球, 好中球, CRP

  • 4

    【肺結核】 ・結核菌を吸い込むことで感染する病気→エイズなどの免疫能低下がなければ、感染しても発病率は約10%と低い。 ・発生部位により、脊椎カリエス、結核性胸膜炎、腎結核、腸結核、副睾丸結核など様々な病名が付けられる。 【感染経路:「1」】 ・吸い込まれた結核菌は肺内にわずかな病変を形成する(初感染巣)。感染が成立してもそのまま発病(一次結核症)する頻度は約5%であり、残りの感染者は無症状のままである。しかし、結核菌は初感染巣の中で増殖しないまま生存し続ける。免疫能が低下していない人では、感染者の約5%が一生涯の間に発病する(二次結核症)。一方、残りの90%は感染しても発病しないまま一生を終える。 【症状】 ・咳嗽、喀痰、「2」、「3」、「4」、倦怠感などが主な症状だが、これらの症状も比較的軽い場合が多い。また、「5」は出ない。 【診断】 ・「6」もしくは胃液培養、胸部X線検査で肺野に浸潤影。 ・「7」: 予防接種である「8」でも陽性化するが、結核感染後の陽性所見は程度が強い。 ・遺伝子診断法: PCR法、MTD法→短期間に結果が出る。 ・抗原特異的インターフェロンγ遊離試験: GFT-3G法(現在はQFT-Plusに改良)、Tスポット検査 【治療・予後】 ・抗結核剤:「9」を投与するのが原則。 ・エイズや糖尿病などの免疫が低下する疾患を合併していたり、イスコチンとリファンピシンに完全耐性を示す菌で再発率が高くなる。 ・近年、さらに多数の薬剤に耐性をもつ超多剤耐性結核菌の出現が問題。 ※「10」症: 酸に抵抗性のある抗酸菌のうち、結核菌とらい菌を除いた「10」(NTM)による感染症の総称。感染症状をきたすNTMのうち、約9割を占めるMACに、近年中高年女性の患者が増加している。

    空気感染, 微熱, 寝汗, 血痰, 胸痛, 喀痰培養, ツベルクリン反応, BCG, 多剤, 非結核性抗酸菌

  • 5

    【慢性閉塞性肺疾患(COPD)】 ・たばこ煙、大気汚染、室内での有機燃料の煙などの有害物質を長期間吸入曝露することなどにより生ずる肺疾患であり、呼吸機能検査で閉塞性障害を示す。 ・有病率は40歳以上で8.6% ・閉塞性障害▶ 末梢気道病変: 末梢気道での炎症による肥厚と狭窄や、貯留した気道内分泌物が増える→咳や痰が目立つ 気腫性病変: 肺胞構造の破壊によりガス交換の障害を引き起こす→息切れが主体 【原因】 ・「1」が最大の危険因子だが、発症率は15~20%程度とされており、遺伝的要因(‪「2」欠損など)も加わっていると考えられている。 ・気管支喘息患者ではCOPDの発症率が約10倍高くなるなど、喫煙以外にも幼小児期の肺へのダメージが原因になると考えられている。 ・最近では、喘息とCOPDのオーバーラップ(ACO)という疾患概念が提唱されている。両疾患の特徴を有する疾患で、COPDや気管支喘息の単独症例と比べて重症化しやすい。 【症状】 ・特徴的な症状はない。慢性進行性であり、受診時はすでに進行している場合が多い。ときに喘鳴を伴うこともある。進行すると食欲低下や体重減少をきたす。 ・最終的には酸素が十分に取り込めない状態や(呼吸不全)や、心不全の合併(「3」)を認めるようになる。 ・COPDは全身の炎症性疾患と考えられており、高脂血症や高血圧症、虚血性心疾患の合併率が高い。さらには筋力が低下した状態(サルコペニア)を認めることが多い。 【診断】 ・呼吸機能検査が最も重要。気管支拡張薬吸入後の肺機能検査で閉塞性障害 (FEV1%<70%)を認めることが大前提であり、その程度により重症度が分類される。 【治療】 ・COPDは治癒しない疾患であるため、治療は症状やQOLの改善と維持を目的とし、感染症などによる肺機能悪化の予防が中心。 ・「4」がもっとも有効な治療であり、そのほか感染予防として肺炎球菌やインフルエンザのワクチン接種が有用。 ・長時間作用する抗コリン薬やβ2刺激剤の吸入薬が有効で、テオフィリンも気管支拡張作用を有しているため併用される。 ・呼吸リハビリテーションじゃ中等度以上の症例で推奨されている。栄養状態も予後と密接な関係があり、痩せ型患者では栄養療法も重要である。 ・気道感染等により急性増悪をきたす場合があり、その時は気管支拡張薬、抗菌薬、利尿薬(肺性心を合併した場合)、ステロイド投与が有効である。 ・ステロイド吸入薬は、気管支喘息を合併した患者に用いる。中等度以上のCOPD症例でも有効とされる。 【経過・予後】 ・ゆっくりと進行し、気管支炎や肺炎を契機に一段と悪化する。体重減少、運動能力低下、筋力低下など呼吸機能以外の様々な因子も加わり予後は規定される。 ・予後改善のためには、合併症も含めた全身管理が必要と考えられている。

    喫煙, ‪α‬1アンチトリプシン, 肺性心, 禁煙

  • 6

    【気管支喘息】 ・好酸球、リンパ球を主体とした気道の炎症であり、気道狭窄と気管支腺の過剰分泌を呈する。 ・結果として「1」をきたす。 ・可逆的な変化が主であるが、長期罹患患者で喘息のコントロールが不良な場合は気道の不可逆的な変化(再構築(破壊))も生じる。 ・有症率: 成人で症状があった人が9.4%、診断された人が5.4% 東京都内小学1年生7.6~12.5%(2006~2010年度)であり増加傾向にある。 ・死亡者数:年々減少し、高齢者に多い。 【分類】 ①アトピー型(外因型): 外因性のアレルゲンに対してIgE抗体を認める。「2」に多い。 ‪α‬.即時型喘息反応: アレルゲン吸入後10分後から出現し3時間以内に消失→肥満細胞からのロイコトリエンなどによる気道平滑筋収縮を介した気道狭窄 b.遅延型喘息反応: アレルゲン吸入後4~6時間後から出現し24時間以内に消失→好酸球やTリンパ球が主体の気道炎症で、気道収縮のほか、粘液分泌増加、気道傷害、気道再構築(不可逆的な変化)をきたす。 ②非アトピー型(内因型): 感染などを契機に発症。「3」に多い。 ③混合型: ①と②の区別が困難な場合。 ④まれな型: 職業性喘息、アスピリン喘息、運動誘発性喘息 ⑤咳喘息: 「4」のみで「5」を認めない症例。増加している。 【原因】 ・小児で90%、成人では60%の割合でアトピー性素因を有し、アレルギー機序を介して発症すると考えられる→原因抗原としてダニ、ほこり、カビ、ペットなどの室内アレルゲンが重要。 【症状】 ・発作時は「6」、「7」、息苦しさ、息が詰まる感じ、呼吸苦を自覚→聴診上肺音で「8」に強い「9」を聴取。 ・症状は「10」にひどい場合は多く、就寝時よりも就寝後「11」に発作が出現する。 ・「12」: 左心不全による肺の鬱血から喘鳴を認め、気管支喘息様症状をきたすもの。就寝後、1~2時間で出現する場合が多い。 ・喘息性や夜間のみの発作例では、日中は聴診上異常を認めない場合もある。 【診断】 ・血液検査: アトピー型の大部分で好酸球増多、IgE高値を認め、IgERASTで原因アレルゲンを検査する。 ・気道可逆性試験: 気管支拡張薬の吸入前後で肺機能検査を行う。 ・気道過敏性試験: 気管支平滑筋を収縮させるアセチルコリンを低濃度から吸入させ、一秒量が20%低下する濃度を確認する。 ・喀痰好酸球、呼気中一酸化炭素濃度(NO)を測定する。 【治療】 ・吸入薬: 長期管理にはステロイド吸入薬が中心。β2刺激薬吸入薬の追加も有効。 ・内服薬: テオフィリンや抗アレルギー薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬などを必要に応じて投与する。 ・新たな治療: IgE阻害薬やIL-5抗体、IL-5受容体抗体のほか、気管支サーモプラスティなど、難治性喘息患者に画期的な治療法が出てきている。 【経過・予後】 ・気管支喘息はコントロールする疾患であり、「13」。 ・気道の再構築を防ぐため、良好なコントロールが重要。 ・自己判断による服薬中止は重篤な喘息発作による死亡原因の一つである。 ・最近はピークフローメーターによる最大呼気流速を自己測定し、病状を把握する自己管理が重視されている。

    一秒率低下, 子供, 成人, 咳嗽, 喘鳴, 咳嗽, 喘鳴, 呼吸時, 笛声音, 日中よりも夜間, 深夜から明け方, 心臓喘息, 治癒しない

  • 7

    【特発性肺線維症】 ・何らかの原因により肺胞の隔壁に炎症・線維化をきたし、重篤な呼吸障害を生じる疾患群を「1」といい、特発性肺線維症はこの疾患群の一部に含まれる。 ・「2」にやや多く、年齢では「3」が最多。 ・酸素や炭酸ガスが通過する場である肺胞壁(間質)の肥厚→酸素の取り込みが低下→肺の柔らかさ(「4」)が低下。 ・肉眼的には蜂の巣状変化(蜂巣肺)をきたす。 【危険因子】 ・「5」、「6」、「7」、環境因子(粉塵曝露)、感染(ウイルスなど) 【症状】 ・「8」咳嗽、「9」 【診断】 ・胸部CT: 急速に悪化した場合はすりガラス状陰影 ・KL-6、SPD高値 ・肺機能検査: 「10」、「11」低下→拘束性障害の特徴 ・聴診:「12」 【予後】 ・5年間で約半数が呼吸不全にて死亡する予後不良な疾患 ・喫煙患者では「13」の合併も多い。 ・肺機能が低下すると、気管支炎や肺炎の合併も多くなる。

    間質性肺炎, 男性, 60代, コンプライアンス, 喫煙, 薬剤, 慢性誤嚥, 乾性, 労作時息切れ, 肺活量, 拡散能, 捻髪音, 肺癌

  • 8

    【薬剤性肺障害】 ・薬剤(サプリメントや栄養食品を含む)投与によって誘発される呼吸器系の障害で、引き起こされる病態として最も多いのが「1」である。 ・薬剤による直接的な細胞障害と、免疫細胞の活性化による間接障害の二つの機序が考えれられており、薬剤だけでなく遺伝的素因や年齢、環境因子なども発症に深く関わっている。 ・全ての薬剤は肺障害の原因となりうること、また薬剤投与中だけでなく、投与後しばらくしてから発症する場合もあることに注意は必要である。 ・薬剤性肺障害と既存疾患の悪化、感染症などの新たな疾患の発症との鑑別は重要。 ・治療は、まず原因と考えられる薬剤を中止する。症状の度合いによって、ステロイド投与またはステロイドパルス療法を行う。

    間質性肺炎

  • 9

    【じん肺(珪肺、石綿肺(アウベスト肺))】 ・粉塵の吸入による肺の線維増殖変化を主体とする疾患をいう。日本ではじん肺法に定義されている。 ・じん肺とは、粉塵の吸入によって肺の「1」に炎症が生じ、組織の修復・瘢痕化が起こる。さらに、肺が線維化により固くなり、うまくふくらまない状態となることである。 ・粉塵の量、種類、吸入期間により症状が異なり、職業歴により吸入される粉塵の種類は特定される。 ・その他のじん肺として、ベリリウム肺、アルミニウム肺、酸化鉄肺などがある。 ・粉塵による障害は、拘束性換気障害、拡散障害だけでなく、閉塞性換気障害を含めた混合性換気障害を引き起こすことがある。 ・呼吸器障害は数年~数十年かけて生じ、肺線維化が進行する。 ・長期にわたる粉塵の吸入の既往歴がある人に後発し、「2」、呼吸困難を呈する。 ・聴診にて「3」を聴取し、呼吸機能検査にて肺拡散能、「4」の低下がみられる。 ・肺変化は不可逆性のため、対症療法および、残存肺機能の保持が治療の中心となる。

    間質, 乾性咳嗽, 捻髪音, %肺活量

  • 10

    【気胸】 ・肺が破れ、胸壁と肺の隙間(胸腔)に空気が貯留した状態。 【分類】 ・原発性自然気胸: 若く(「1」歳)、「2」、「3」の「4」に多い。→喫煙者はさらに頻度が高い。 ・続発性自然気胸: 肺気腫や間質性肺炎など基礎疾患に合併。 ・外傷性気胸: 交通事故などによる鈍的または鋭的外傷による。 ・医原性気胸: 医療行為(鍼灸治療も含む)に伴う偶発的アクシデント。 【原因】 ・肺の胸膜直下のブラ、ブレブ(肺内の薄い壁の嚢胞)の破裂→臓側胸膜と壁側胸膜の間に空気が貯留。 【症状】 ・安静時に突然出現する「5」と「6」(刺激性の咳)が特徴で、発症時の時間を覚えているほど、突然で強い痛みを自覚する場合が多い。無痛性に発病することもまれにある。 ・一側性気胸の場合、「7」の側臥位で症状が軽減する。 【診断・治療】 ・症状+胸部X線で肺の虚脱を確認。 ・程度が軽度であれば、安静にして経過観察し、中等度以上の肺の虚脱ではチューブを胸腔内に挿入し、低圧で持続吸引を行う。4日以上経過しても肺の虚脱が改善しない場合は外科的治療を検討。 ・外科的治療は胸腔鏡下手術が中心で、数日で退院が可能。 ・縦隔が健側に偏位して血圧低下をきたす「8」では緊急処置が必要。(自然気胸が「8」になる場合もある) 【予後】 ・自然気胸は再発しやすい。(約50%)→一度再発した場合、再度再発する確率はさらに高くなる。 ※「9」: 胸腔内に「10」が貯留した状態。大部分が胸郭の外傷による。その多くが気胸を伴って、胸腔内に「10」と空気が貯留した「11」の状態となる。

    10~30, 背の高い, 痩せ型, 男性, 病側の胸痛, 空咳, 患側上位, 緊張性気胸, 血胸, 血液, 血気胸

  • 11

    【肺癌 分類と疫学Part1】 【分類】 ⑴小細胞癌 ⑵非小細胞癌: 扁平上皮癌、腺癌、大細胞癌 【疫学】 ・成人での死亡率は男性で1位、女性で「1」位(2016) ・扁平上皮癌と腺癌が多く、最近は「2」の増加傾向がみられる。 ・喫煙による肺癌リスクは「3」と「4」で高い。 ・扁平上皮癌、小細胞癌の好発部位は「5」 ・腺癌と大細胞癌の好発部位は「6」

    2, 腺癌, 扁平上皮癌, 小細胞癌, 肺門部, 肺野

  • 12

    【肺癌 分類と疫学Part2】 ・扁平上皮癌▶ 頻度:31.2% 好発部位:「1」 癌の発育:気管支内腔へ塊状に増殖 生物学的特徴:肺門部で咳、血痰が多い。「2」との関連大 典型的胸部X線:空洞、無気肺 ・腺癌▶ 頻度:43.8% 好発部位:「3」 癌の発育:周囲の肺組織を巻き込むように発育 生物学的特徴:「4」に多い。喫煙との関連は少ない 典型的胸部X線:毛羽立ちを伴う淡い陰影 ・小細胞癌▶ 頻度:15.8% 好発部位:「5」 癌の発育:気管支や血管、リンパ管内に浸潤しやすい 生物学的特徴:転移しやすい。「6」が多い。 典型的胸部X線:肺門・縦隔リンパ節腫大 ・大細胞癌▶ 頻度:9.2% 好発部位:「7」 癌の発育:周囲組織を圧排性に増殖 生物学的特徴:発育が急速、白血球増多を示すことあり 典型的胸部X線:境界明瞭な腫瘤影

    肺門部, 喫煙, 肺野, 女性, 肺門部, ホルモン産生, 肺野

  • 13

    【肺癌 症状 Part1】 ⑴局所症状 ・末梢発生:早期は無症状 ・中枢発生:長く続く「1」や「2」が重要な症状 ・胸膜直下に出現した肺癌が、臓側胸膜にまで及ぶと胸水を認める(癌性胸膜炎)→壁側胸膜に浸潤すると「3」を認める。 ・気管を圧迫する場合は呼吸困難が出現→気管支を閉塞すると閉塞性肺炎を認める。 ・反回神経に癌が浸潤すると「4」を生じる。 ・肺癌が上大静脈を圧迫すると「5」を生じる。→静脈うっ滞によるむくみ(上肢)、顔面浮腫、「6」や「7」の「8」 ・肺尖部に癌が出現し胸郭外へ拡大→「9」、「10」、脈管を浸潤・圧迫することにより生じる症状をまとめて「11」と呼ぶ。 【「11」の主な症状】 a.「12」への浸潤と圧迫 →患側上肢の知覚障害(特に尺骨神経)、運動麻痺、筋萎縮 b.「13」への浸潤と圧迫 →「14」(患側の眼裂狭小、眼球陥凹、「15」、「16」) c.脈管(動脈、静脈、リンパ管)への浸潤と圧迫 →上肢の浮腫

    咳嗽, 血痰, 胸痛, 嗄声, 上大静脈症候群, 頸静脈, 上肢の静脈, 怒張, 腕神経叢, 頸部交感神経, パンコースト症候群, 腕神経叢, 頸部交感神経, ホルネル症候群, 無汗症, 縮瞳

  • 14

    【肺癌 症状 Part2】 ⑵全身症状 ・発熱、倦怠感、体重減少、「1」など ⑶転移症状(代表的なもの) ・脳転移:めまい、麻痺、意識レベル低下etc ・骨転移:疼痛、「2」 ⑷随伴症状 ・腫瘍によるホルモン産生もしくは自己免疫機序による神経細胞の障害が原因と考えられている。 a.「3」 →主に下肢の筋力低下。神経筋接合部にあるチャネルに対する自己抗体。「4」で好発。 b.「5」 →癌からの抗利尿ホルモン異常産生。「6」で好発。 c.「7」 →癌からの副腎皮質刺激ホルモン異常発生。「8」で好発。 d.「9」 →癌からの副甲状腺ホルモン様たんぱく産生。「10」で好発。 e.「11」 →男性で特徴的所見。癌からのヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)異常産生 【診断】 ・胸部X線写真、胸部CT、MRI、PET、喀痰検査、気管支鏡下生検 ・「12」は原則使われない。 →転移の有無を確認するためには使われることがある。 【治療・予後】 ・小細胞癌:進展が早いため、早期のみ手術適応。化学療法の効果は非小細胞癌に比べて良好。 ・非小細胞癌:手術適応があれば手術。化学療法が効果を認めるのは30~40%程度。 ・平均生存期間は小細胞癌の限局型で約2年、進展型で約1年。

    ばち指, 病的骨折, ランバートイートン筋無力症候群, 小細胞癌, 低ナトリウム血症, 小細胞癌, 低カリウム血症, 小細胞癌, 高カリウム血症, 扁平上皮癌, 女性化乳房, 超音波検査

  • 15

    【気管支拡張症】 ・気管支の一部が永続的に拡張(「1」に多い)した結果、多量の膿性痰を喀出し、時に血痰も出るような状態。小児期に肺炎や副鼻腔炎の既往がある場合が多い。 ・内径が2mm以上の気管支において、気管支壁の筋性成分と弾性成分が破壊され、異常に気管支腔が拡張し、中枢側よりも拡張している状態であり、「2」である。 【分類】 ・膿状気管支拡張:小児期に肺炎などの既往があり痰はあまり出ない。 ・円柱状気管支拡張:副鼻腔炎の合併が多く、膿性痰が多量に喀出される。 【原因】 ・先天性と後天性のものに分けられ、主に小児期の気道感染、線毛運動の機能異常、免疫不全などがある。 【症状】 ・咳嗽、喀痰(粘性、粘膿性、量多い)、血痰、喀血 ・進行→呼吸苦、喘鳴、胸痛 【診断】 ・聴診:「3」、「4」 【治療・予後】 ・症状が悪化する原因の多くは気道感染の出現である、抗菌薬を投与する。 ・喀痰をうまく喀出させるために水分摂取と体位ドレナージを指導する。 ・インドメタシンの経口あるいは吸入療法は喀痰量を減少させる効果がある。 ・気管支喘息患者より予後不良で、肺気腫患者よりも予後良好。

    下葉, 不可逆的変化, 湿性ラ音, 断続性ラ音

  • 16

    【過換気症候群】 ・呼吸中枢によって呼吸は調整されているが、この調整以上に呼吸が深く大きくなっている状態。 ・「1」に好発し、ストレスなど「2」要因により、大脳皮質から呼吸中枢に刺激が及び、通常以上の換気を促している場合が多い。 ・発作は適切な処置をしないと持続し、「3」ことが多い。 【症状】 ・動脈血二酸化炭素分圧低下→呼吸困難 ・脳血流量低下→失神発作 ・呼吸性アルカローシス→血中遊離カルシウム低下→「4」(痙攣、「5」や「6」のしびれetc) 【治療】 ・不安を取り除き、息こらえをさせたり、浅くゆっくりした呼吸をさせることで対応する。

    若い女性, 心因性, 短時間でおさまらない, テタニー症状, 口唇, 手足

  • 17

    【睡眠時無呼吸症候群(SAS)】 ・睡眠中に無呼吸または低呼吸の状態が頻回に出現する病態。 ・頻回の無呼吸のたびに覚醒が生じるため、睡眠が障害され、日中(活動中)の傾眠を引き起こす。閉塞性と中枢性に分類されるが、ほとんどが「1」であるため、ここでは閉塞性睡眠時無呼吸症候群について解説する。 【原因】 ・「2」、解剖学的構造、扁桃肥大など 【増悪因子】 ・上気道の筋肉を弛緩(「3」「4」) ・睡眠中の体位(「5」「6」の屈曲) 【好発】 ・中高年の肥満した男性に多い 【症状】 ・睡眠中のいびき ・呼吸停止 ・中途覚醒 ・日中の傾眠 ・集中力の低下etc 【診断】 ・ポリソムノグラフィ: 睡眠中に呼吸状態や睡眠状態を評価する検査法 【治療・予後】 ・「7」など「8」の改善。経鼻的持続陽圧呼吸法(ネイザルシーパップ)。マウスピースの使用etc ・高血圧や糖尿病、肥満などのいわゆる生活習慣病の合併が多く、心血管疾患の発症リスクが高いことが知られているため、早期から治療を行うことが重要。なお、睡眠時無呼吸の改善により高血圧などが改善した報告もある。

    閉塞性, 肥満, アルコール, 睡眠薬, 仰臥位, 頸部, 減量, 生活習慣

  • 18

    【膠原肺病】 ・全身の「1」が障害される自己免疫疾患を膠原病といい、多臓器病変を特徴とするが、中でも肺は高頻度に障害され、「2」性肺炎の原因となる。

    結合組織, 間質

  • 19

    【胸膜中皮腫】 ・胸膜の中皮細胞から発生する腫瘍。ほとんどが悪性で「1」の曝露歴がある。 ・胸痛、労作時呼吸困難などがみられ、画像検査で胸膜に発生する腫瘤、不規則な胸膜肥厚、胸水貯留などを認める。 また、胸水検査でヒアルロン酸の上昇を認める。 ・標準的な治療は確立していない→外科的治療、化学療法、放射線療法を組み合わせた集学的治療を考慮する。 ・鑑別疾患: 肺の腺癌による癌性胸膜炎→血中または胸水中のCEAの上昇は、腺癌を示唆する所見。

    石綿

  • 20

    【癌性胸膜炎】 ・悪性腫瘍が胸膜に播種や転移して生じる胸膜炎。肺癌、乳癌、リンパ腫が原因として多い。胸水はしばしば血性で、細胞診では悪性細胞とリンパ球が多く見られる。 ・胸膜炎の症状として、深い呼吸時や咳嗽時に増強する「1」、咳嗽、呼吸困難、発熱などがみられる。 ・胸部の診察では、濁音、胸膜摩擦音、音声振盪の減弱、ヤギ音などを認める。 ・治療は悪性腫瘍に対する治療や、胸腔ドレナージ、胸膜癒着術などを行う。

    胸痛

  • 21

    【肺塞栓症】 ・静脈系または右心系に生じた塞栓子(「1」、脂肪、空気、腫瘍etc)が血流に乗って肺動脈を閉塞すること。 ・「1」が原因になることが多く、これを「2」(別名:PET)と呼ぶ。以下、急性「2」(別名:APET)について述べる。 【急性「2」】 ・手術後や長期臥床、長時間フライトの後などで起立や歩行を開始した時に後発する。 ・突然の呼吸困難、頻呼吸、吸気時に増悪する胸痛が特徴。 ・動脈血液ガス分析で、低酸素血症、呼吸性アルカローシスを認める。 ・血液検査所見:Dダイマー高値、FDP(フィブリンがプラスミンによって分解されてできる産物の総称)高値 ・下肢静脈エコー検査で、深部静脈に血栓を認める。 ・治療は呼吸循環管理と抗凝固療法を行う。

    血栓, 肺血栓塞栓症

  • 22

    【肺水腫】 ・肺毛細血管から水分が血管外へ漏出し、異常に貯留している状態で、低酸素血症をきたし、急性の呼吸不全を呈する。 ・原因は様々であるが、「1」が原因となる心原性肺水腫が最も多い。 ・以下、心原性肺水腫について述べる。 【心原性肺水腫】 ・心疾患によって「1」をきたすことにより肺うっ血から肺水腫に至る。 ・心筋梗塞、弁膜症、心筋症、高血圧性心疾患などがあり、労作時呼吸困難、起座呼吸、夜間呼吸困難、ピンク色泡沫状痰、チアノーゼがみられる。 ・聴診で、両側の肺野に水泡音が聴かれ、動脈血ガス分析で低酸素血症が血液検査でBNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)の上昇が認められる。 ・原因疾患の治療と呼吸管理が重要だが、重症例が多く予後不良である。

    左心不全

  • 23

    肺炎について正しいのはどれか。

    肺炎球菌ワクチンの接種が推奨されている。

  • 24

    次の文を読み、この症状の原因はどれか。 「45歳の男性。労作時の呼吸困難、咳嗽、喀痰を主訴に来院した。胸部の聴診で呼吸音は減弱し、視診上、口すぼみ呼吸がみられ、呼吸機能検査で1秒率の低下を認めた。」

    肺気腫

  • 25

    次の文を読み、本疾患の危険因子の指導で最も適切なのはどれか。 「45歳の男性。労作時の呼吸困難、咳嗽、喀痰を主訴に来院した。胸部の聴診で呼吸音は減弱し、視診上、口すぼみ呼吸がみられ、呼吸機能検査で1秒率の低下を認めた。」

    禁煙指導

  • 26

    肺抗酸菌症について正しいのはどれか。

    咳が4週間以上持続している場合は肺結核を考慮する。

  • 27

    COPDについて正しいのはどれか。

    労作時の息切れが特徴である。

  • 28

    肺癌の治療で使用するのはどれか。

    分子標的薬

  • 29

    気管支喘息について正しいのはどれか。

    アレルギー性ではⅠ型が関与する

  • 30

    気胸について正しい記述はどれか。

    緊張性気胸は緊急処置が必要となる。

  • 31

    肺活量が低下するのはどれか。

    特発性肺線維症

  • 32

    肺癌患者にみられる所見と浸潤部位の組み合わせで正しいのはどれか。

    顔面浮腫-上大静脈