問題一覧
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臨床検査に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 1. 臨床検査には、生体検査と検体検査が含まれる。 2. 臨床検査技師の制度は1958年に導入されたが、検体検査のみ実施可能である。 3. 臨床検査技師は、医師の指示のもとで採血を行うことができない。 4. 臨床検査部門は病院の中で最も人数が少ない部門である。
1
2
臨床検査の役割に関する次の記述のうち、正しいものはどれか 1. 臨床検査は、医師の診断や治療の決定にほとんど関与しない。 2. 臨床検査から得られるデータは、治療中の効果判定や薬剤の投与判断にも利用される。 3. 検体検査データが医療行為の判断に関与する割合は、ドイツの解析によると10%程度である。 4. 臨床検査の進化は、医学と理工学には関係がない。
2
3
予防における臨床検査の役割に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 1. がんと循環器疾患は、日本において死亡原因の30%を占める。 2. 早期診断や早期治療は、がんや循環器疾患の進行を遅らせることができない。 3. ヒト遺伝子データの解析により、病気の発症リスクについての情報が得られるようになってきている。 4. 輸血時の肝炎ウイルス検査は、治療のための検査であり、予防検査には含まれない。
3
4
診断における臨床検査の役割に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 1. 1990年代以前から臨床検査はベッドサイドで測定され、30分以内に結果が得られていた。 2. 臨床検査の発展により、患者は再来院する必要が減り、診断結果を待つ不安感が軽減された。 3. 迅速診断キットは、大規模な病院のみで使用可能である。 4. 臨床検査は病気の診断に直接的には関与しない。
2
5
治療・管理における臨床検査の役割に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。 1. 生活習慣病の患者は、定期的な検査や健康管理を行わなくても、重症化や合併症を予防できる。 2. 臨床検査は、投与された薬剤の効果判定や投与量の変更において重要な情報を提供している。 3. 遺伝子解析は、全ての患者に同じがん治療薬が効果を示すことを証明している。 4. 臨床検査は感染症やがん治療には関与しない。
2
6
糖尿病、高血圧症、脂質異常症、慢性腎疾患などの生活習慣病患者およびその予備軍については、疾患への進展を防ぎ、重症化や合併症の発症を予防するために定期的に(① )し、健康状態を管理することが必要である。検査データは、感染症やがんの治療において、投与した(② )の効果判定、投与量の変更や中止の判断に際して、有効な情報を提供している。また近年、がん治療薬の(③ )や抵抗性について、患者ごとにその発現に差異があることが(④ )解析からわかってきた。
検査, 薬剤, 副作用, 遺伝子
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検体検査の総額は年間約(① )円で、診療報酬に占める割合の(② )%である。検体検査が社会的、経済的に有効な貢献例として、(③ )型肝炎ウイルス(HBV)および(④ )型肝炎ウイルス(HCV)関連検査の輸血後肝炎防止への貢献が挙げられる。輸血後肝炎は減少し、現在では国内の発症率は 0.001%と報告されている。これにより、減少した肝炎患者は年間約(⑤ )万人と算出されている。
1兆, 2.5, B, C, 21
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一般検査に関する次の文章の(① )~(④ )に当てはまる言葉を答えなさい。 歴史的に古くから行われており、比較的簡単な試薬や装置を用いて検査できる、という意味で(① )検査と呼ばれている。尿、糞便、脳脊髄液(髄液)、(② )液(胸水、腹水)、精液などの検体について、顕微鏡を用いて(③ )数を数えたり、含まれている物質の定性・半定量検査(特に(④ )試験紙検査)を行ったりする。
一般, 穿刺, 細胞, 尿
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血液学検査に関する次の文章の(① )~(② )に当てはまる言葉を答えなさい。 血液細胞、出血、凝固および(① )に関連する検査を血液学検査と呼ぶ。この検査を行う検査室の名称は(② )検査室と呼ばれていることが多いが、血液を検体とする検査全部を行っているわけではない。
溶血, 血液
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血液細胞に関する検査に関する次の文章の(① )~(④ )に当てはまる言葉を答えなさい。 血球数(① 数、白血球数、血小板数)および血液細胞形態(血液像、(② )像)などがある。血球数に加えて赤血球と関連するヘマトクリット、(③ )を含めて全血算(Complete Blood Count : (④ ))と呼ぶことがある。
赤血球数, 骨髄, 赤血球, CBC
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凝固、線溶検査に関する次の文章の(① )~(④ )に当てはまる言葉を答えなさい。 出血時間、(① )時間(Prothrombin Time:PT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(Activated Partial Thromboplastin Time : (② ))、フィブリノーゲンなどの凝固因子、(③ )(フィブリン/フィブリノーゲン分解産物:Fibrin/fibrinogen Degradation Product)、D ダイマーなどの検査や(④ )凝集能などの検査がある。
プロトロンビン, APTT, FDP, 血小板
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溶血に関する検査に関する次の文章の(① )~(② )に当てはまる言葉を答えなさい。 やや特殊な検査であるが、(① )化血清溶血(Ham)試験、(② )水(Sugar water)試験などがある。
酸性, 砂糖
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臨床化学検査(生化学検査)に関する次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 血液(血清)を中心に尿、脳脊髄液、穿刺液中に含まれるいろいろな化学成分の検査を行う。糖((① ))、蛋白(総蛋白、蛋白分画、(② )その他)、含窒素成分(尿素窒素、クレアチニン、(③ ))、脂質(総コレステロール、HDL-コレステロール、LDL-コレステロール、中性脂肪((④ )))、ビリルビン、酵素(AST,ALT,LD,ALP,γ-GT,アミラーゼ)、電解質(Na,K,Cl,Ca)、微量金属((⑤ )、銅、亜鉛)などがある。
ブドウ糖, アルブミン, 尿酸, トリグリセリド, 鉄
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免疫血清学検査に関する次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 病原微生物(細菌、ウイルスなど;これらを(① )と呼ぶ)が生体内に侵入すると、人体ではそれらに対し防御システムとして抗体である(② )を産生する。感染症以外にも自分の臓器に対して抗体を産生してしまう(③ )も存在する。このような抗原や抗体についての検査を行うのが、従来からの免疫血清学検査である。現在広く行われているのは、炎症マーカーである(④ )、B 型肝炎ウイルス(HBV)、C 型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の抗体(一部抗原含む)などである。また、自己抗体としては、抗核抗体やリウマチ因子など、アレルギーに関する(⑤ )抗体などがよく検査されている。
抗原, 免疫グロブリン, 自己免疫疾患, CRP, IgE
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微生物学検査に関する次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 種々の患者検体(尿、便、喀痰、血液、膿など)から微生物(主に(① )、真菌)を検出し、どの(② )薬(抗生物質)で効果があるかを調べるのが微生物学検査である。検出する方法は、従来(③ )(グラム染色、抗酸菌染色)して顕微鏡で確認する方法、および培養して微生物を増やしてから同定する方法のため手間と(④ )がかかる領域であったが、現在は(⑤ )抗原検査に代表されるような、微生物に抗体を用いて迅速・簡便に検査ができる項目も増えてきている。
細菌, 抗菌, 染色, 時間, インフルエンザ
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遺伝子関連検査に関する次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 染色体の検査は先天異常の診断のためや白血病の診断のため以前より行われていたが、遺伝子そのものを検査することは臨床検査の歴史のなかでは比較的新しい領域である。当初、臨床検査としての遺伝子関連検査は、微生物の核酸(① あるいは RNA)を増幅して検査を行うことで血液中の(② )型肝炎ウイルス(HBV)、C 型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の微量なものを定量的に把握する、あるいは喀痰中の少ない(③ )菌をより迅速に検出するために行われることから始まった。さらに現在では悪性腫瘍と関連する遺伝子検査として、肺がんなどの悪性腫瘍の特定の遺伝子変異を調べることで(④ )に対する感受性を予測することや、体の遺伝子を調べることで抗がん剤の(⑤ )発現の可能性が高いかどうか判断することも行われている。
DNA, B, 結核, 抗がん剤, 副作用
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輸血検査に関する次の文章の(① )~(③ )に当てはまる言葉を答えなさい。 血液型(① , Rh(D))や、輸血のために用いる血液製剤と患者との適合性を調べる(② )試験(クロスマッチ)など輸血に関する検査を行う。血液製剤の(③ )も検査室で行っていることが多い。
ABO, 交差, 管理
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病理検査に関する次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 手術で摘除された臓器や内視鏡などによって採取された生検材料に対して、標本を作成し、顕微鏡検査(① )して診断をつける(② )診、喀痰、尿や子宮粘膜擦過物などの細胞を診断する(③ )診がある。また、病院内で亡くなった患者に対し解剖を行って病状を確認する(④ )解剖を行っているところもある。組織診、再病診を行えるのは医師のみであるが、ほとんどの場合、病理学の専門知識を持った(⑤ )が行っている。
鏡検, 組織, 細胞, 病理, 病理専門医
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緊急検査に関する次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 検体検査、生理検査といった分類とは別に、救急外来や病棟での急変時に際してすみやかに診断・治療を行うために実施される至急性の高い検査を(① )検査と呼ぶ。ほとんどが検体検査になるが、心電図、心臓・腹部(② )の生理検査も緊急検査で行うことがある。検体検査で緊急検査として実施されることの多い項目には、(③ )ガス、電解質、血糖、ヘモグロビンなどが含まれる。また、緊急手術、輸血などのために必要とされ、広い意味で緊急検査として含まれるものには、感染症検査や(④ )検査(血液型、(⑤ )試験)がある。
緊急, 超音波, 血液, 輸血, 交差
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POCT(Point Of Care Testing)に関する次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 外来、病棟、手術室などの臨床現場(Point Of Care)で実施される検査を(① )と呼ぶ。検査結果を得るまでの時間(Turnaround Time : TAT)の短縮によって診断、治療を迅速に行うことが一番の目的であるが、外来の場合では患者が検査を(② )に感じるというメリットもある。日本臨床検査科学会の POCT ガイドラインでは、「(③ )」が提唱されている。臨床現場で実施されるため、主に医師・(④ )などが検査を行うことになるため、簡易な検査である必要がある。POCTは、あくまでも簡易検査そのものではなく、患者の(⑤ )で行う検査ということである。
POCT, 身近, 臨床現場即時検査, 看護師, 側
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臨床検査の実施場所に関する次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 現在、臨床検査はいろいろな場所で実施されている。大きくは医療機関(診療所、病院)内とそれ以外で分類できる。また、誰が検査を行っているかの観点から、検査を専門に行う技術者(基本的には(① ))かそれ以外か、という分類もできる。自宅で被検者が自分で行う検査には、医療機関が関与するものとして(② )使用糖尿病患者における血糖自己測定器がある。医療者が患者の自宅で検査を行う場合は、(③ )の一つの形である。大きな診療所や病院では、検査を専門に行う部署が(④ )されていることが多い。また、小さな診療所や病院では、自分の施設で検体検査を行うことが困難な場合、(⑤ )検査所に依頼することがある。
臨床検査技師, インスリン, POCT, 中央化, 衛生
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4.1 病院での診療の流れと医療スタッフの役割に関する次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 病院の診療活動は、医師や多くの医療専門職と事務職が協力して入院患者と外来患者の診療を行っている。医師は患者を診察し、必要な検査があれば院内の(① )に依頼する。各診療科の医師から依頼されたさまざまな臨床検査について、専門の(② )が各種の医療機器や試薬を使用して生理機能検査や検体検査を実施し、その結果を医師に報告する。医師はその検査結果から患者の疾病の状態を的確に判断し、投薬や(③ )などの治療を行う。薬剤師は、医師が記載した処方箋に基づき調剤や医薬品の供給を行い、近年では薬物療法に主体的に参加することが増加している。また、(④ )は看護および医師の指示のもとに診療上の補助を行い、栄養士は栄養サポートチームの一員として患者の栄養状態を把握し、適切な栄養療法の助言を行っている。その他の医療専門職としては、(⑤ )技師、理学療法士、作業療法士などが活躍している。
検査室, 臨床検査技師, 手術, 看護師, 放射線
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4.2 病院の中央検査室の役割に関する次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 中央検査室の名のとおり、現在の検査室は(① )されている施設が多い。これは各診療科で行われていた検査を1カ所に集めて実施することを指し、人員配置や業務管理、物品管理などを効率よく統括できる利点がある。臨床検査には大きく分けて、(② )検査と生理学的検査があり、(③ )検査は血液や尿など患者から採取した検体を検査する。近年、分野を横断して測定できる機器が登場し、分野の垣根が低くなる傾向がある。また、施設によっては(④ )検査や病理検査、輸血検査、緊急検査を独立した検査室で行う場合もある。生理学的検査は、患者を直接検査するもので、(⑤ )検査や心音図検査、脳波検査などが含まれる。
中央化, 検体, 臨床化学, 核医学, 心電図
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チーム医療における臨床検査のかかわり 次の文章の(① )~(④ )に当てはまる言葉を答えなさい。 チーム医療とは、「医療に従事する多種多様なスタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつもお互いに連携・補充し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」である。チーム医療を実行するにあたって、複数の医療スタッフが連携して患者の治療にあたる“医療チーム”が組織される。医療チームの種類としては、栄養サポートチーム(① )、感染制御チーム(② )、緩和ケアチーム、口腔ケアチーム、呼吸サポートチーム、摂食嚥下チーム、褥瘡対策チーム、周術期管理チーム等があげられる。例えば、栄養サポートチームでは、栄養状態の指標として各種血清栄養蛋白が検査され、感染制御チームでは、(③ )検査により、感染症のアウトブレイクの有無が調査される。このように、臨床検査はチーム医療において、診断と(④ )を決めるうえで重要な役割を果たしている。
NST, ICT, 細菌, 治療方針
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臨床検査のオーダリングシステム 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 電子カルテを用いた病院内における臨床検査の測定依頼と検査結果の報告は(① )システムを介して行われている。まず、医師が電子カルテ上の病院医療情報システム(HIS:Hospital Information System)から検体検査の依頼オーダーを入力すると、オーダー情報ごとに(② )が振り分けられる。臨床検査情報システム(LIS:Laboratory Information System)と連動して、識別番号が記載された必要枚数の(③ )が発行され、各試験管等に貼られる。検査室に持ち込まれた検体に貼られたラベルと臨床検査情報システムに伝達されたオーダーは識別番号ごとに判別され、臨床検査技師が検体検査を実施する。検査結果も自動的に臨床検査情報システムに伝達されるが、必ず臨床検査技師が目で確認し、異常値がないか確認する。問題がないと判断されれば、病院医療情報システムに(④ )を送る。このように、検査が自動化されても、最終判断は人の(⑤ )で確認することになっている。
オーダリング, 識別番号, ラベル, 検査結果, 目
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4.5 クリニカルパスと臨床検査のかかわり 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 クリニカルパスとは疾病ごとに必要な治療、検査、看護などを(① )に表したものである。クリニカルパスを作成することにより、各病院内で治療方針などが標準化され、質の高い医療を維持することが可能になる。また、患者側にとっても、治療内容、検査の時期、(② )が明確になり安心感を得られる利点がある。クリニカルパスを予定どおりに実行するためには、検査を予定どおりに行い、検査結果も(③ )に報告する必要がある。そのため、クリニカルパスの作成段階から(④ )も参加し、効率の良いクリニカルパスの作成・運用に協力している。近年は診療報酬において、患者の入院日数をできるだけ(⑤ )することが評価対象となっており、臨床検査の効果的な活用が求められている。
タイムテーブル, 入院期間, 迅速, 臨床検査技師, 短く
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4.6 電子カルテと臨床検査値の利用 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 前述のように、臨床検査情報システムより電子カルテに送られた検査値は、医師が治療方針の決定のためだけに利用されるのではなく、クリニカルパス上で利用されるように医師以外の医療スタッフも検査値を業務に活かしている。検査値の表示では、基準値を外れた検査値をすぐに確認できるよう(① )を変えて表示することが可能である。例えば、高値は(② )色に、低値は(③ )色で表示される。また、電子カルテ上の検査値は時系列で表示でき、(④ )することも可能である。これにより、医療スタッフが治療経過を確認するだけでなく、患者にわかりやすく説明することができる。さらに、外来迅速検体検査加算を自動的に(⑤ )できるシステムもある。
色, 赤, 青, グラフ化, 算定
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4.7 病診連携と臨床検査データの活用 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 病診連携とは、普段は原則として地域の診療所が(① )として診療にあたり、高度な専門的治療や検査が必要なときに中核病院を紹介して受診を勧め、病院での治療・検査が終わればまた診療所に(② )するという、中核病院と診療所が連携をとることである。これにより、中核病院は軽微な疾病の関わりから外れ、高度な医療機関としての機能を発揮し続けることができる。病診連携では、紹介状とともに臨床検査データも病院・診療所間で送られるが、紙ベースの情報交換ではデータ量が多い場合にすべてのデータを記載することが(③ )なこともある。近年では電子カルテや(④ )のオンライン化が進み、必要なデータを必要なときに引き出すことができるようになり、検体データの(⑤ )が図られている。
かかりつけ医, 逆紹介, 困難, 検体データ, 共有化
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4.8 院外検査および FMS とブランチラボ 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 病院内で検査を実施せずに外部の検査センター(衛生検査所)などに測定を依頼し、測定結果のデータを受け取る外注化が行われる場合がある。これらの外注検査は、病院検査室で測定できない特殊な検査項目や、(① )が低く経済効率が悪い検査などである。近年、小規模の病院では病院経営の効率化にともない、検体検査の(② )が進んでいる。また、院内受託方式(FMS:Facility Management System方式)や(③ )ラボといった形態をとって検査室のコスト削減を図りながら、病院内に検査室を維持する場合もある。FMS方式では検査室の施設や従業員は病院の管理下にあるが、検査機器や試薬、検査室の運営は(④ )に委託されている。一方、ブランチラボ方式では、施設のみ病院が管理し、測定機器や試薬は(⑤ )が購入し、従事者も派遣されて検査を行う。
頻度, 外注化, ブランチ, 検査センター, 検査センターの従業員
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4.9 臨床検査機器・試薬メーカーの役割 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 医療における臨床検査機器・試薬メーカーの役割は、病院の医師と医療スタッフがより適切で効果的な医療活動を行えるように、最新の(① )、試薬とその情報を提供することである。疾病治療のために来院した患者の時間的なロスをなくし、医師が最短の時間で適切な処置ができるように、製品を通じて医療機関を支援することで、患者の(② )的、精神的、経済的な負担を軽減することができる。また、病院検査室は、自分の病気の状態を正確に知って適切な治療を受けたいという患者の(③ )に応える体制を作ることが求められている。特に緊急指定病院の場合は、夜間や休日の(④ )や手術のための検査が可能な設備と体制を整えなければならず、(⑤ )メーカーは医師が常に最善の診療ができるよう必要な対応をしなければならない。
医療機器, 肉体, ニーズ, 緊急入院, 診断・治療用医療機器
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5.1 医薬品としての臨床検査薬 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 診断用医薬品は、医薬品のうち疾病の診断に使用されることが目的とされているもので、(① )診断用医薬品と体外診断用医薬品に分類される。体内診断用医薬品は人体に直接使用されるもので、造影剤などが該当し、(② )剤、内服剤として規制を受ける。一方、体外診断用医薬品は人体に直接使用されないもので、血液や尿などの(③ )を検体として、その中の物質や生物活性などを測定することにより疾病の診断に使用される。体外診断用医薬品は2002年に(④ )が改正され定義されたが、その範囲は変わっていない。また、標準液や細菌分離用培地など、補助的に使用されるものは体外診断用医薬品から除外され、(⑤ )として取り扱われている。
体内, 注射, 人に由来する試料, 薬事法, 試薬
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5.2 薬事法上の取扱の経緯 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 人に由来する試料、すなわち、血液、尿、髄液、胃液等を検体とする検体検査は、古くは医師自らの手によって(① )試薬を用いて検査が行われていたが、その重要性が認識されるようになった1955年ごろから、メーカーにより既調製品として提供されるようになった。当時、薬事法上の解釈は(② )によって異なっていたが、検査技術の多様化・高度化に伴い、統一的かつ効率的な法的取り扱いが求められるようになった。1985年の市場重視型個別協議(MOSS協議)が契機となり、業界の意見も反映され、同年「体外診断用医薬品の取り扱いについて」が発出された。ここではじめて「体外診断用医薬品」という名称が用いられ、その(③ )が明確化された。2005年4月1日には改正薬事法が全面施行され、体外診断用医薬品は(④ )による分類がなされ、申請の取り扱いが異なるようになった。2014年には薬事法が改正され、「(⑤ )に関する法律」へと改められたが、体外診断用医薬品の取り扱いは継承されている。
自家製, 地方自治体, 範囲, リスク, 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保
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5.3 体外診断用医薬品の特性 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 患者は肉体的あるいは精神的な苦痛から不安を訴えて病院を訪れる。医師は患者から病状や病歴を尋ねる問診をして、診察を行い、必要に応じて(① )写真や心電図をチェックしたり、血液や尿に異常がないかを検査したりする。このように、病気の診断は問診、診察および(② )の3本柱によって支えられているが、検査によって得られる情報は最も(③ )が高く、より正確な診断が可能となる。臨床検査によって提供される情報には、疾病の有無や病名の決定、治療効果の判定、治療または(④ )の判定などが含まれる。臨床検査データが不正確であれば、見落とされる病気が発生し、治療指針に大きな影響を与えることになるため、体外診断用医薬品では性能(感度、正確性、(⑤ ))の保持が絶対的な条件となる。
X線, 検査, 客観性, 予後, 再現性
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5.3 体外診断用医薬品の特性 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 患者は肉体的あるいは精神的な苦痛から不安を訴えて病院を訪れる。医師は患者から病状や病歴を尋ねる(① )をして、診察を行い、必要に応じてX線写真や心電図を用いて確認する。このように、病気の診断は問診、診察および検査の3本柱によって支えられているが、検査によって得られる情報は最も(② )が高く、これに基づいて正確な診断が可能となる。臨床検査データが不正確であれば、本来見つかるべき病気が見落とされ、治療指針にも影響を与えるため、体外診断用医薬品では性能(感度、正確性、(③ ))の保持が絶対的な条件となる。さらに、体外診断用医薬品は品質の確保と(④ )の責務を持ち、流通や情報提供も含め法規制度上の制約がある。また、施設間の検査成績の差を解消するために、業界・官・学が一体となり、(⑤ )化活動に努力している。
問診, 客観性, 再現性, 安定供給, 標準
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5.4 臨床検査薬の国際化にともなう標準化の必要性 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 われわれの日常生活や仕事において使われるあらゆるものに規格、基準が定められ、標準化されている。重さ(① )、長さ(m)、時間(sec)を国際単位(SI単位)とし、温度(℃)や気圧(② )も世界中で統一されている。臨床検査の標準化とは、使用する機器や試薬が変わっても、また測定する施設が変わっても同じ測定値が得られ、その値が(③ )であることである。標準化の方法としては、標準物質の設定、標準測定法の設定、そして(④ )の確保がある。臨床検査の標準物質としては、国際的には(⑤ )やWHOの標準物質が広く用いられている。
Kg, Hp, 正しい値, トレーサビリティ, IFCC
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5.5 国際的規制と活動 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 臨床検査に用いられる試薬や機器は治療薬や治療用医療機器とは異なり、患者への直接的な影響を及ぼさないものの、その結果に基づいて医師は診断や(① )、治療、経過観察を行っており、国民医療・福祉において重要な役割を果たしている。臨床検査に用いられる試薬や機器の安全性、有用性について一定のレベル以上を確保することが必要であり、ほとんどの国で(② )の対象となっている。しかし、国ごとに規制レベルや許可要件が異なると、製品を輸出する際に(③ )の取り直しや仕様変更が必要となることがある。これを解消するために、欧州、米国、日本などの行政当局と業界団体による、規制の整合を話し合う会議(④ )が設立された。また、臨床検査の方法や機器、試験室に関する国際規格を審議する国際委員会(⑤ )が存在する。
投薬, 薬事規制, データ, GHTF, ISO/TC212
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5.6 CE マークと IVDR 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 EU地域内で流通する製品には、それぞれの製品分類ごとに安全性と有効性に関する要求事項が欧州指令(① )に定められており、これに適合したことを証明する(② )マークを製品に付けることが義務づけられている。体外診断用試薬と機器に関する欧州指令として、(③ )が存在する。これは欧州の体外診断用医療機器管理法であり、試薬と機器の(④ )分類、安全と性能に関する適合性証明が定められており、(⑤ )年5月26日より適用されている。
EC Directive, CE, IVDR, クラス, 2022
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5.7 FDA と 510(k) 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 FDA(Food and Drug Administration:米国食品医薬局)は、食品、医薬品、医療機器(体外診断用機器、試薬を含む)、動物薬、化粧品等の製造と(① )の許認可と違反品の取り締まりを行っている。体外診断用機器、試薬に関する薬事規制として(② )があり、既存製品と同等の製品を製造、販売する場合、事前にこの規制に従いFDAに(③ )し、許可を得なければならない。これにより、製品の安全性や有効性が確保され、消費者にとっても安心して使用できる環境が提供される。体外診断用機器の安全性を守るため、FDAは厳しい(④ )を行い、製品が規制に違反していないかをチェックする。製品が同等の既存製品と比較しても安全かつ有効である場合、FDAの(⑤ )を受けることができる。
販売, 510(k), 申請, 審査, 承認
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6.1 検査材料の種類 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 臨床検査に用いられる材料にはさまざまなものがある。血液採取では、呼吸状態を調べるための血液ガス分析で(① )血が用いられ、それ以外はほとんどの場合、(② )血が使用される。採取した血液はそのままでは固まる特性があるが、用途に応じて固めて遠心、固めずに遠心、固めず遠心せずに使用することにより、全血、血清、血漿の3種類に分類される。血液細胞に対する検査(③ )や迅速化学検査では、血液が凝固しないように抗凝固剤を使用して全血を用いる。一方、血液を凝固させた後に遠心分離して得られる上清成分を(④ )といい、これは多くの臨床化学・免疫血清学検査で使用される。抗凝固剤を加えて血液を固めないように遠心分離した上清成分を(⑤ )と呼び、凝固検査や一部の臨床化学検査で用いられる。
動脈, 静脈, CBC, 血清, 血漿
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6.1 検査材料の種類(続き) 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 尿を材料とする場合、採取する方法や時間、どの部分を採取するかによって呼び方が異なるが、基本的には1回の排尿のみを用いる(① )と、一定時間尿を貯める(② )で異なる。(③ )は、一般検尿や尿沈渣、細胞培養検査、細菌抗原検査などで用いられ、採取後速やかに検査を行う必要がある。一方、(② )は成分を定量するために行われ、24時間蓄積した尿を用いるのが一般的である。便を材料とする場合、潜血反応や(④ )検査などで使用される。
尿, 蓄尿, 随時尿, 便(糞便)
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6.1 検査材料の種類(続き) 次の文章の(① )~(④ )に当てはまる言葉を答えなさい。 検査室では、(① )の方が一般的である。英語の脳脊髄液(Cerebrospinal Fluid)の略号である(② )がよく用いられ、脳や脊髄疾患の診断に用いられる。髄膜炎の診断などでは、一般検査や臨床化学、病理細胞診検査がよく行われる。(③ )の診断には緊急性があるため、細胞数や糖の検査は緊急検査として実施されることが多い。採取は主に腰椎の間に針を刺して行われ、これを(④ )と呼ぶ。
髄液, CSF, 髄膜炎, 腰椎穿刺
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6.1 検査材料の種類(続き) 次の文章の(① )~(④ )に当てはまる言葉を答えなさい。 呼吸器系の感染症の診断には(① )が用いられ、一般細菌や抗酸菌の塗抹鏡検、培養が行われる。また、胸水や(② )など体腔に貯留している場合、その原因診断のため穿刺を行い、(③ )や細胞分類、蛋白、(④ )などの検査が実施される。
喀痰, 腹水, 細胞数, 細胞培養
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6.2 測定に影響を及ぼす因子 次の文章の(① )~(④ )に当てはまる言葉を答えなさい。 測定に影響を与える因子として、病的状態によるものや薬物、検査前の手順によるものがある。(① )は赤血球が破壊され、ヘモグロビンが血清に出現することで、検体値に影響を与える。(② )は肝疾患などによってビリルビンが高値になり、血清の色調が黄褐色になるため、比色測定に影響を与えることがある。さらに、脂質代謝異常によって血清が混濁する状態を(③ )といい、特に食後に生じやすい。(④ )によっても検査結果に影響が出ることがあり、特に尿検査は薬物の影響を受けやすい。
溶血, 黄疸, 乳び, 薬物
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6.3 検査材料容器の種類 次の文章の(① )~(⑤ )に当てはまる言葉を答えなさい。 1. 検査材料として使われる容器は、血液や尿、便、喀痰などで異なり、また同じ材料でも検査項目によって異なることが多い。特に(① )では、抗凝固剤や成分の安定のために採血管の種類が多くなる。 2. 一般的な抗凝固剤として使用されるのは、EDTA-2Na、EDTA-2K、ヘパリン Na、ヘパリン Li、(② )などがある。 3. 採血管は、真空状態にしておくことで一定量の採血が行えるように設計されている。このような方式の採血管を(③ )型採血管という。 4. 血清分離剤が入っている採血管では、遠心分離時に血清と血球成分の間に入ることで両者を隔離する(④ )が使われる。 5. NaFが解糖系酵素のエノラーゼを阻害することで血糖検査やヘモグロビンA1cの測定に用いられる。(⑤ )も若干の抗凝固作用を持っている。
血液, クエン酸Na, 真空密閉, ゲル状血清分離剤, NaF