問題一覧
1
がん抑制遺伝子のひとつで、細胞周期のG1期に細胞分裂の停止、損傷を受けたDNAの修復タンパク活性、血管新生、DNAのダメージが修復不可能なときにアポトーシスを誘導するものは何か。
p53
2
多段階発がん説において、発がん性因子によって遺伝子が傷害を受け続け、その細胞が変異を起こす段階を何というか。
イニシエーション
3
多段階発がん説において、遺伝子の傷害が複数蓄積され自己防衛能まで失うことで、がん促進遺伝子が細胞を悪性化へと向けていく段階を何というか。
プロモーション
4
多段階発がん説において、より悪性度の高い細胞が主体をなすように進展していく段階を何というか。
プログレッション
5
皮膚組織球腫の由来細胞はなにか。
皮膚ランゲルハンス細胞
6
犬の組織球増殖疾患の中で、非腫瘍性疾患に分類されるものを2つあげよ。また、その由来となる細胞はなにか。
皮膚組織球症, 全身性組織球症, 活性化した間質樹状細胞
7
再生性貧血全般は一般的にCBCにおいて、MCV、MCHCはどうなり、何性の貧血と呼ばれるか
MCV高値, MCHC低値, 大球性低色素性貧血
8
鉄欠乏性貧血一般的に何球性何色素性貧血か
小球性低色素性貧血
9
大球性正色素性貧血は、一般的に何が原因だと考えられるか
成熟異常, 腫瘍化
10
限局性組織球性肉腫と播種性組織球性肉腫の由来細胞は①だが、血球貪食性組織球性肉腫の由来細胞は②である
間質樹状細胞, マクロファージ
11
血行性転移では、腹腔内のがんの大部分が①を通り、②に転移し、それ以外のがんは全身の血液が通過する③への転移が多い
門脈, 肝臓, 肺
12
がんの転移は血流だけでは説明のつかない臓器特異性の転移を起こすこともあり、seed and soil theoryと言われる。これらの転移は①での肝臓転移や、骨転移をよく起こす②、③などが知られている
肥満細胞腫, 前立腺癌, 腎臓癌
13
IgMを産生する成熟リンパ球の腫瘍性増殖(リンパ球形質細胞性リンパ腫)は①血症を引き起こし、②症候群になりやすい。
原発性マクログロブリン, 過粘稠度
14
造血幹細胞の分化、増殖異常による無効造血を主徴とした前白血病状態で、2系統以上の血球減少、種々の血球異形成を伴う疾患を何というか
骨髄異形成症候群
15
骨髄異形成症候群でみられる血球異形成を4つ答えよ
巨赤芽球, 巨大核好中球, 偽ペルゲン核異常, 微小巨核球
16
各組織固有のX線吸収はCT値によって表現される。基準となる①のCT値は0、②のCT値は-1000と定め、相対化した値として示される。単位は③が用いられる。
水, 空気, HU
17
CT値の目安とし、軟部組織は①、脂肪は②、骨は③、肺は④となる
50HU前後, -100HU, 300HU以上, -600HU前後
18
以下の図のリンパ節の名称を LA、L1、L2、J、M1、ll、Saの順で答えよ
大動脈腰リンパ節群, 腰リンパ節, 腎リンパ節, 前腸間膜リンパ節, 内側腸骨リンパ節, 下腹リンパ節, 仙骨リンパ節
19
以下の図のリンパ節の名称を述べよ
大動脈腰リンパ節群, 腎リンパ節, 内側腸骨リンパ節, 下腹リンパ節, 仙骨リンパ節
20
以外の図のリンパ節の名称を答えよ
肝リンパ節, 胃リンパ節, 膵十二指腸リンパ節, 脾リンパ節, 脾リンパ節, 空腸リンパ節, 結腸リンパ節
21
以外の図のリンパ節の名称を答えよ
大動脈腰リンパ節, 内側腸骨リンパ節, 下腹リンパ節, 外側仙骨リンパ節, 浅鼠径リンパ節
22
肉芽腫性炎症では、悪性腫瘍を疑わせるような肉眼病変を形成し、診断に苦慮する場合もある。肉芽腫性炎症を引き起こす特殊な病原体として、①②③などがあげられる。
真菌, 抗酸菌, 原虫
23
細胞診では、細胞質の異常所見は悪性の判断基準とはなりにくいものの、細胞の由来を判断する際に有用である。悪性黒色腫の①や肥満細胞腫の②、扁平上皮癌の③などがその例である。
メラニン色素顆粒, 異染性顆粒, ケラトヒアリン顆粒
24
MRI画像では、多くの病変(炎症、腫瘍、梗塞)はT2強調画像で①信号、T1強調画像で②信号を呈する。特殊なパターンを呈する病変もあり、メラノーマではT1強調画像で、③信号、T2強調画像で④信号といパターンで認められる。
高, 等〜軽度低, 高, 低
25
腫瘍治療の効果判定として、WHOガイドラインに加え、2013年に犬の①が発表された。
RECIST
26
・WHOガイドラインによる効果判定基準 完全寛解:肉眼ならびに各種検査において病変が、全く認められない状態 部分寛解:病変の①%以上が縮小した状態 安定病変:病変の縮小が②%未満、または病変の増大が③%未満の状態 進行性病変:病変が④%以上増大した状態 ・c RECIST v1.0ガイドラインによる効果判定基準 完全寛解:すべての病変が消失。リンパ節が10mm以下に短縮 部分寛解:標的病変が⑤%以上の縮小 安定病変:標的病変が⑥%未満の縮小または⑦%未満の増大 進行性病変:新病変、標的病変の⑧%以上の増大
50, 50, 25, 25, 30, 30, 20, 20
27
高カルシウム血症の治療として、①②③④が用いられる。
利尿, グルココルチコイド, カルシトニン, ビスフォスフォネート
28
低ナトリウム血症を引き起こす、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)は、①または②による電解質異常として知られている。
下垂体, 異所性抗利尿ホルモン産生
29
胸腺腫では腫瘍随伴症候群として、①の発生率が高い。①により②がみられることが多く③に注意が必要である。原因の治療の他に、抗アセチルコリン抗体濃度を低下させるために④や⑤を実施する。
重症筋無力症, 巨大食道症, 誤嚥性肺炎, プレドニゾロン, 抗コリンエステラーゼ療法
30
ガストリン産生腫瘍により、胃酸産生が過剰となり、胃潰瘍、嘔吐、下痢、吐血を示す①がみられることがある。胃酸過多の治療には②が用いられる。
ゾリンジャー・エリソン症候群, プロトンポンプ阻害薬
31
下顎切除時に、結紮しなければいけない下顎に主に血液を供給している血管は何か。
下歯槽動脈
32
上顎切除の際に重要になる血管は、①と②である
眼窩下動脈, 大口蓋動脈
33
副腎皮質腫瘍で、まれにコルチゾールではなくアルドステロンの過剰産生をもたらし、①を引き起こす症例がある。
コーン症候群
34
褐色細胞腫の手術では、分離の際に腫瘍を操作しているときに①の分泌が促されることがあり、術中の②や③に注意する。
カテコラミン, 高血圧, 頻脈
35
褐色細胞腫の周術期管理において、術後にアジソン様症状やクリーゼが発現した場合には①や②を投与する。 また、カテコラミン分泌の刺激になることがあるため、術前の③④⑤⑥⑦の使用は避けるべきである。
デキサメタゾン, ハイドロコルチゾンコハク酸ナトリウム, アトロピン, ケタミン, キシラジン, メトクロプラミド, アセプロマジン
36
褐色細胞腫の術中管理では、一般的に循環を補助する目的で使われるドパミンやドブタミンなどの陽圧変力剤ではなく、①や②を点滴静注する
βブロッカー, αブロッカー
37
脾臓摘出の際に処理する脾臓に連続する主要な血管3つを答えよ
短胃動静脈, 左胃大網動静脈, 脾動静脈
38
抗がん性抗生物質は、①や②を介したDNA鎖の切断の結果タンパク合成を抑制する。また③により細胞障害を惹起する。細胞周期は④だが、ブレオマイシンは⑤である。
DNA二本鎖への挿入, トポイソメラーゼⅡ阻害, フリーラジカル生成, 非特異性, G2期特異性
39
抗がん剤はその作用機序からいくつかのグループに分類される。主に細胞周期非特異性のグループは①②③である。
アルキル化剤, 抗がん性抗生物質, プラチナ製剤
40
抗がん剤の中で、S期に特異性のある薬剤を4つあげよ
メトトレキサート, シトシンアラビノシド, 5FU, ヒドロキシウレア
41
白血病などの造血器腫瘍に当てはまる仮説である。仮に腫瘍細胞の増殖が一定であるなら、腫瘍細胞は指数関数的に時間に対して直線的に増加している(図)。この考えに基づくならある化学療法剤をある用量投与した場合に、その化学療法剤に感受性をもって細胞死を起こす腫瘍細胞の比率はその腫瘍細胞集団の大きさに大小があってもほぼ一定である。この説とは何か。
Skipperの仮説
42
大きな腫瘍はいわゆるG0期の細胞が多く、一部しか分裂をしていないため(分裂頻度が小さい)化学療法が効きにくく、逆に腫瘍が小さければ細胞周期にある腫瘍細胞(分裂頻度が高い)が多いため化学療法に反応しやすくなる。この説の名前を答えよ。
Norton-Simonの仮説
43
腫瘍細胞はその腫瘍が発生した当初より薬剤耐性細胞が存在し、その細胞が発生する頻度はその腫瘍の大きさと時間経過に依存するという考え方である。つまり、化学療法を行うとき、腫瘍が小さいほど治療効果は期待でき、なおかつ化学療法剤を複数用いることで薬剤耐性細胞の発生頻度を低減できると考えられる。この説の名前を答えよ。
Goldie-Coldmanの仮説
44
抗がん性抗生物質は細胞周期非特異性であるが、、ドキソルビシンやミトキサントロンは①期で特に効果を発揮する。また、ブレオマイシンは非特異性ではなく、②期に特異性がある。
S, G2
45
血液凝固因子スクリーニング検査において、プロトロンビン時間(PT)では①経路と②経路が評価される。すなわち①経路の③因子、②経路の、④⑤⑥⑦因子が評価される。活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は⑧経路と②経路を評価する検査である。⑧経路には第⑨因子(4つ)がある。
外因性, 共通, 第Ⅶ, 第Ⅰ, 第Ⅱ, 第Ⅴ, 第Ⅹ, 内因性, Ⅻ、Ⅺ、Ⅸ、Ⅷ
46
シクロホスファミドはプロドラッグで肝臓で代謝され、4-ヒドロキシシクロホスファミドとアルドボスファミドとなる。シクロホスファミドの代謝産物は①②③である。特に②が無菌性出血性膀胱炎の原因となる。この予防法として、利尿剤や④の同時投与が推奨される。
カルボキシホスファミド, アクロレイン, ホスフォラミドマスタード, メスナ
47
悪心、嘔吐を誘発する可能性が非常に高い化学療法剤を2つあげよ
シスプラチン, ストレプトゾトシン
48
肺毒性を示す可能性のある化学療法剤を2つあげよ
シスプラチン, ブレオマイシン
49
膵炎を引き起こす可能性のある化学療法剤を2つあげよ
Lアスパラギナーゼ, メルカプトプリン
50
総ビリルビンが1.5mg/dl以上のときに薬剤の減量あるいは変更が必要とされる抗がん剤を3つ答えよ
ビンクリスチン, ビンブラスチン, ドキソルビシン
51
腎機能障害が発現した際に投薬が禁忌となる抗がん剤を2つあげよ
シスプラチン, ストレプトゾトシン
52
薬剤の血管外漏出に対する治療において、ドキソルビシンやダウノルビシンなどアントラサイクリン薬剤の場合は ・薬剤吸収を抑制するため①を行う。 ・ドキソルビシンの漏出には②の静脈内投与。 ・③4回/日/外用による細胞毒性の抑制 ・④の局注 ・最終的に広範囲のデブリードマン、形成術、⑤が必要になることがある。
冷湿布, デクスラゾキサン, DMSO, ヒドロコルチゾン, 断脚
53
薬剤の血管外漏出に対する治療として、ビンクリスチンやビルブラスチンなどのビンカアルカロイド系薬剤の場合、 ・薬剤吸収を促進されるため、①を行う ・②を漏出部位に局注し、薬剤の吸収と拡散を促進する ・③の外用 ・生食+④の局注
温湿布, ヒアルロニダーゼ, DMSO, コルチコステロイド
54
薬剤の血管外漏出に対する治療において、シスプラチンやメクロレタミンが漏出した場合は ・①の局所注射 が推奨される
10%チオ硫酸ナトリウム
55
脳腫瘍(犬の神経膠腫)に対して、奏功が報告されている化学療法剤を2つ答えよ
ロムスチン, カルムスチン
56
末梢神経鞘腫に対する緩和的化学療法として、①と②の併用療法が推奨されている
ドキソルビシン, シクロホスファミド
57
髄膜腫では、MRIで正常髄膜からの移行部にも造影剤による増強が認められ、①と呼ばれる画像サインが観察されることが多い。
デュラルテール
58
骨肉腫は大型犬での発生が多く、前肢なら①または②、後肢なら③または④に後発する
上腕骨近位端, 橈骨遠位端, 大腿骨遠位端, 脛骨近位端
59
膀胱の解剖学的領域リンパ節はどこか。2つあげよ。
大動脈腰リンパ節, 下腹リンパ節
60
骨髄の評価として、造血が亢進している状態、芽球や幼若細胞も増えているが、それにも増して分化したものが多くなって、正常のピラミッド構造を形成している状態をなんというか。
過形成
61
骨髄の評価で、幼若細胞が圧倒的に多く、芽球比率が30%以上の状態をなんというか。
腫瘍化
62
骨髄の評価で、細胞成分に富み一見過形成に見えるが、実際にはピラミッド構造の崩壊、以上な形態などがみられ、最終生産物まで分化が進まない、無効造血所見がある状態、芽球比率は30%を超えない状態をなんと呼ぶか。
異形成
63
骨髄の評価で、ある系統が減少している状態をなんと呼ぶか。
低形成
64
皮膚型リンパ腫は①と②とに分類される。犬の皮膚型リンパ腫は①が多く、①は、掻痒、湿疹、色素沈着、鱗屑などの症状がでる③期、紅斑性、隆起性、肥厚性の局面が現れる④期、結節性病変の増加がみられる⑤期に分けられる。①では⑥型が多い。末梢血中にも異常リンパ球が認められるものを⑦という。
上皮向性, 非上皮向性, 紅斑, 局面, 腫瘍, T細胞, セザリー症候群
65
犬の縦隔型リンパ腫では、胸骨リンパ節、胸腺あるいは両方の腫脹が特徴である。腫瘤の占拠や胸水による呼吸器症状などを示すことが多い。また、①への圧迫、浸潤による②、③の浮腫、いわゆる①症候群を示す場合もある。縦隔型リンパ腫のほとんどが④型である。
前大静脈, 頭頸部, 前肢, T細胞
66
犬の皮膚肥満細胞腫は基本的には悪性腫瘍だか、予後の良い多発性の肥満細胞腫が①や②などの特定犬種で報告されている。
パグ, ゴールデンレトリバー
67
腫瘍診断において、いかに合理的に統一性を持って診断を行うかが重要である。解剖学的に定められたTNM分類にそって診断し、Sを合わせて予後を予測することによりそれぞれの治療方針が明確になってくる。TNMSについてそれぞれ説明せよ。
T原発病巣の拡がり, N領域リンパ節への浸潤, M遠隔転移の有無, S動物の全身状態
68
猫の乳腺腫瘍において、Tカテゴリー分類における生存期間中央値は、2cm以下で①、2〜3cmで②、3cm以上で③である。猫の乳腺腫瘍でまれに④の発生も認められ、6ヶ月齢以上の若い猫の発情後か2歳までの猫の妊娠期間中に発生する。乳腺組織へのホルモン刺激に起因し、腫瘍は1つまたは複数の乳腺に発生し、紅斑、潰瘍、壊死などを引き起こす。
3年以上, 15〜24ヶ月, 4〜12ヶ月, 線維腺腫様過形成
69
放射線感受性が高い腫瘍を5つあげよ
リンパ腫, 髄外形質細胞腫, 肛門周囲腺腫, 可移植性性器肉腫, 棘細胞性エナメル上皮腫
70
放射線感受性が中等度の腫瘍を4つあげよ
腺癌, 扁平上皮癌, 肥満細胞腫, 悪性黒色腫
71
放射線感受性が低い腫瘍を2つあげよ
線維肉腫, 骨肉腫
72
全身に1〜10Gyの線量が照射された場合、骨髄の造血能が著しく抑制され、白血球、血小板などの成熟した血球が減少する。そのため、照射後感染と出血が起こり、7〜60日目にかけて死亡することをなんというか。
骨髄死
73
放射線照射後、悪心または嘔吐、下痢、下血などの消化器症状を呈し、それが原因となった脱水や電解質不均衡により死に至ること。5〜15Gyの線量を全身に受けた場合に起こる。被曝後7〜10日後には死に至る。
腸死
74
数10Gyを超える線量を被曝した場合、中枢神経系に強い影響が現れる。ただちに知覚異常を伴う全身の重篤な灼熱感を訴え、急速に興奮し、昏睡に陥り、3日以内に死亡する。
中枢神経死
75
線量がある限界値(しきい値)を超えると症状が現れる障害であり、線量が大きいほど障害の程度が重くなるタイプの障害のこと。急性障害と発がんを除く晩発障害がこれに含まれる。
確定的影響
76
放射線管理上の安全側の仮定で、しきい値は存在しないとされる。どんなに低い線量でも線量に比例した確率で障害(発がん)が現れること。
確率的影響
77
同じ扁平上皮癌でも、犬猫の違いや発生部位により放射線線感受性が異なる。 ・猫の鼻平面に発生したものは放射線感受性が①が、犬の鼻平面に発生したものは②する。 ・猫の口腔内扁平上皮癌は放射線+外科での予後は③、犬の口腔内吻側に発生したものでの予後は④である。
高い, 初期の反応はよいが、数ヶ月で再増大, 数ヶ月, 放射線のみで長期の局所制御が可能
78
放射線治療で、追加照射されなければ、数時間で回復しうる障害のことをなんというか。
亜致死損傷
79
放射線照射後に細胞の環境を変えることで、死に至るべき細胞が回復する障害のことをなんというか。この回復をPLD回復といい、高LET線では小さいかほとんど認められない。
潜在的致死障害
80
細胞周期の中で放射線感受性が高いのは①期と②期で、SH複合体の濃度が高い③期では感受性が低い。
M, G2, S
81
放射線治療による細胞死滅効果には2種類あり、細胞分裂と細胞分裂の間で起こる細胞死のことを①という。通常①は大量の線量が必要なため、放射線治療に用いる様な線量ではリンパ球などの一部でしか起こらない。 もう1つは、放射線により染色体に致命的な損傷を受けた細胞は分裂できなくなるか、数回分裂した後死に至る。この細胞死のことを②という。そのため放射線照射後ただちに腫瘍の縮小がみられるわけではない。
間期死, 増殖死
82
犬の肛門嚢アポクリン腺癌に対して抗腫瘍効果が報告されている抗がん剤を3つ答えよ
シスプラチン, カルボプラチン, アクチノマイシンD
83
犬の骨肉腫の断脚後のアジュバンド療法の有効性が証明されている化学療法剤を3つ答えよ
シスプラチン, カルボプラチン, ドキソルビシン
84
猫の乳腺癌で有効性が示唆されている化学療法を2つあげよ
ドキソルビシン, ドキソルビシンとシクロホスファミド併用
85
膀胱移行上皮癌に対しての化学療法プロトコールを3つあげよ
ピロキシカム単独, ピロキシカムとミトキサントロン, ピロキシカムとドキソルビシン
86
c-kit遺伝子変異があると、SCFの結合なしにKITが活性化し、恒常的に増殖シグナルを伝達し続ける。 このように機能が亢進するような変化を与える遺伝子を①という。がん化に直接かかわる主役の遺伝子変異を②という。がん発生には無関係な遺伝子ががん発生を補助する役割を果たす遺伝子変異を③という。
機能獲得型変異, ドライバー変異, パッセンジャー変異
87
犬のMCTでは、エクソン①、猫のMCTではエクセル②の変異が最も多い。犬ではそのほとんどに③が認められ、これはドライバー変異とされ分子標的薬の効果予測の指標となる。
11, 8, 遺伝子内縦列重複配列