問題一覧
1
唐の物は、薬のほかは、(なくとも)事欠くまじ。
なくても
2
(今宵だに)、 人しづめて、 いととく会はむ
せめて今夜だけでも
3
天に仰ぎ地に伏して(泣き悲しめども)、 かひぞなき。
泣き悲しんだけれども
4
一昨日も昨日も今日も見つれども(明日さへ見まくほしき)君かも
その上明日までもお会いしたい
5
中将、( 例の)うなづく。
いつものように
6
(いかで、鳥の声もせざらむ山にこもりにしがな。)
何とかして、鳥の声もしないような山奥に引きこもりたいものだ
7
(「いづれの山か、 天に近き。」)
どの山が天に近いか
8
[大阪の]天王寺も(舞楽のみは)、 都に恥ぢず。
舞楽だけは
9
(「父こそ」) と呼べば、
お父さん
10
(人の亡きあとばかり)悲しきはなし。
人の死んだあとほど
11
「ほとどきすの声(たづねに行かばや)。」
聞きに行きたい
12
(待つ人にあらぬものから)初雁のけさ鳴く声の珍しきかな
待ち人でもないのに
13
さざ波や志賀の(都は荒れにし)を昔ながらの山桜かな
都は荒れてしまったけれども
14
石山に(こもりたれば)夜もすがら雨ぞいみじく降る。
籠ったところ
15
「この君よりほかに、 (まさるべき人やはある)。」
優れていそうな人がいるだろうか、いやいない
16
けしからぬ者などは、 (のぞきもぞする)。
のぞき見をするかもしれない
17
[仏は]縁なき(衆生すら)、なほ助けたまふ。
無縁のものさえも
18
花はさかりに、 月はくまなきをのみ(見るものかは)。
みるものか、いや見るものではない
19
世の中に(さらぬ別れのなくもがな)。
死別というものがなければいいがなあ
20
「(あまりに憎きに)、 その法師をばまづ斬れ。」
あまりにも憎いから
21
(「お子はおはすや。」 )
お子さんはいらっしゃるか
22
悪人のまねとて(人を殺さば)、 悪人なり。
人を殺したら
23
春の野に(若菜つまむと来しもの)を散り交ふ花に道は惑ひぬ
若菜を摘もうとしてきたのに
24
いと(幼ければ)、籠に入れて養ふ。
幼いので
25
(花の)咲く庭。
花が
26
(名を聞くよりやがて)面影おしはからるる心地するを、
名前を聞くやいなや
27
(鳥の小さき)もいとうつくし。
鳥で小さい鳥
28
(つれなくねたきものの) 忘れがたきにおぼす。
冷淡で恨めしいけれども
29
「あはれ、 きのふ、 翁丸をいみじうも(打ちしかな。)」
叩いたことよ
30
(相人ならねど)、 よき人は、 ものを見たまふなり。
相人ではないけれども
31
草の花はなでしこ。唐のはさらなり。 (大和のもいとめでたし。)
日本のものもとてもすばらしい
32
(中垣こそあれ)、 一 つ家のやうなれば、 望みて預かれるなり。
中垣はあるけれど
33
月の光も、 ひときは(しみじみと見ゆるぞかし。)
しんみり見えることよ
34
(「な言ひそ。」)
言うな
35
「(あやまちすな)。 心しておりよ。」
失敗するな
36
「あすは(物忌みなるを)、 門強くささせよ。」
物忌みだから
37
財あれば恐れ多く、(貧しければ)恨み切なり。
貧乏だと必ず
38
光やあると見るに、 (蛍ばかりの光だになし)。
蛍ほどの光さえもない
39
「何とも(おぼしたらで)、 すずめ慕ひたまふほどよ。」
お思いにならないで
40
(いかで、このかぐや姫を得てしがな、見てしがな。)
何とかして、このかぐや姫を自分のものにしたいものだ、結婚したいものだ
41
(十月のつごもりなるに)、 もみぢ散らで盛りなり。
十月の下旬であるのに
42
(いつしか梅咲かなむ。)
早く梅の花が咲いてほしい