問題一覧
1
中将、( 例の)うなづく。
いつものように
2
(花の)咲く庭。
花が
3
(鳥の小さき)もいとうつくし。
鳥で小さい鳥
4
草の花はなでしこ。唐のはさらなり。 (大和のもいとめでたし。)
日本のものもとてもすばらしい
5
(名を聞くよりやがて)面影おしはからるる心地するを、
名前を聞くやいなや
6
財あれば恐れ多く、(貧しければ)恨み切なり。
貧乏だと必ず
7
石山に(こもりたれば)夜もすがら雨ぞいみじく降る。
籠ったところ
8
いと(幼ければ)、籠に入れて養ふ。
幼いので
9
悪人のまねとて(人を殺さば)、 悪人なり。
人を殺したら
10
(十月のつごもりなるに)、 もみぢ散らで盛りなり。
十月の下旬であるのに
11
「(あまりに憎きに)、 その法師をばまづ斬れ。」
あまりにも憎いから
12
さざ波や志賀の(都は荒れにし)を昔ながらの山桜かな
都は荒れてしまったけれども
13
「あすは(物忌みなるを)、 門強くささせよ。」
物忌みだから
14
春の野に(若菜つまむと来しもの)を散り交ふ花に道は惑ひぬ
若菜を摘もうとしてきたのに
15
(つれなくねたきものの) 忘れがたきにおぼす。
冷淡で恨めしいけれども
16
(待つ人にあらぬものから)初雁のけさ鳴く声の珍しきかな
待ち人でもないのに
17
「何とも(おぼしたらで)、 すずめ慕ひたまふほどよ。」
お思いにならないで
18
唐の物は、薬のほかは、(なくとも)事欠くまじ。
なくても
19
天に仰ぎ地に伏して(泣き悲しめども)、 かひぞなき。
泣き悲しんだけれども
20
(相人ならねど)、 よき人は、 ものを見たまふなり。
相人ではないけれども
21
[仏は]縁なき(衆生すら)、なほ助けたまふ。
無縁のものさえも
22
光やあると見るに、 (蛍ばかりの光だになし)。
蛍ほどの光さえもない
23
(今宵だに)、 人しづめて、 いととく会はむ
せめて今夜だけでも
24
一昨日も昨日も今日も見つれども(明日さへ見まくほしき)君かも
その上明日までもお会いしたい
25
[大阪の]天王寺も(舞楽のみは)、 都に恥ぢず。
舞楽だけは
26
(人の亡きあとばかり)悲しきはなし。
人の死んだあとほど
27
けしからぬ者などは、 (のぞきもぞする)。
のぞき見をするかもしれない
28
(「父こそ」) と呼べば、
お父さん
29
(中垣こそあれ)、 一 つ家のやうなれば、 望みて預かれるなり。
中垣はあるけれど
30
(「いづれの山か、 天に近き。」)
どの山が天に近いか
31
(「お子はおはすや。」 )
お子さんはいらっしゃるか
32
「この君よりほかに、 (まさるべき人やはある)。」
優れていそうな人がいるだろうか、いやいない
33
花はさかりに、 月はくまなきをのみ(見るものかは)。
みるものか、いや見るものではない
34
(「な言ひそ。」)
言うな
35
「(あやまちすな)。 心しておりよ。」
失敗するな
36
「ほとどきすの声(たづねに行かばや)。」
聞きに行きたい
37
(いつしか梅咲かなむ。)
早く梅の花が咲いてほしい
38
世の中に(さらぬ別れのなくもがな)。
死別というものがなければいいがなあ
39
(いかで、このかぐや姫を得てしがな、見てしがな。)
何とかして、このかぐや姫を自分のものにしたいものだ、結婚したいものだ
40
(いかで、鳥の声もせざらむ山にこもりにしがな。)
何とかして、鳥の声もしないような山奥に引きこもりたいものだ
41
「あはれ、 きのふ、 翁丸をいみじうも(打ちしかな。)」
叩いたことよ
42
月の光も、 ひときは(しみじみと見ゆるぞかし。)
しんみり見えることよ