(01)(a) 乾き空気とは、大気中の成分から水蒸気を取り除いた空気である。

(01)(b) 大気から水蒸気を取り除くと、その成分組成は、地球上高度80kmくらいまでほぼ一定である。

(01)(c) 水でぬれた物体の表面は、水の蒸発潜熱によって周囲環境に比べて温度が高くなり、この状態が継続すると、周囲の水蒸気圧が飽和に達し平衡するとともに温度上昇も停止する。

(01)(d) 大気中には、酸素は約21%、窒素は約78%で存在し、残り約1%中にアルゴン、二酸化炭素、ネオン、ヘリウム及び人工的に生成・排出されるガスなどがある。

(01)(e) 痛風乾湿計（アスマン温湿度計）は、放射熱移動の影響を考慮し、湿球温度計の感温部に巻いた湿布に、5m/s以下の痛風を行って計測する。

(03)(a) 人体の代謝量は、metという単位で、単位体表面積当たりで表され、1metは、椅座安静状態の代謝量で58.2W/㎡である。

(03)(b) 室内の上下温度分布について、「ASHRAE　Atandard 55-2004」では、在室者のくるぶしの高さと頭の高さの温度差が5℃以内になることを推奨している。

(03)(c) 熱的中立時の皮膚温は、運動などを行って代謝が高くなると低くなる。

(03)(d) 高齢者については、代謝量が低下するので、通常の健常者よりも高い設定温度が推奨されている。

(03)(e) 衣服の断熱性能を表す単位としては、cloという単位が用いられ、数値が小さければ厚着、大きければ薄着となる。

(04)(a) RC(Room Criteria)曲線では、騒音の評価に音質と大きさの両面が考慮されている。

(04)(b) dB尺度が物理的に定義されているのに対し、phon尺度は、人間の聴覚の性質の入った、生理的・心理的尺度である。

(04)(c) 騒音レベルは、騒音計の周波数重み付け特性Cで測定したC特性音圧レベルである。

(04)(d) 周波数とは、1秒間に繰り返す振動の回数をいい、単位には”Hz”を用いる。

(04)(e) 音の強さは、音の単位時間当たりの仕事量すなわちエネルギーの流量で表される。

(05)(a) 床吹出し空調方式は、室内に温度成層を形成させ、居住域空調を行うものであり、対人用空調としては、天井吹出し空調システムと同じ給気温度でよい。

(05)(b) 低温送風空調方式は、吹出し口などの結露対策、室内湿度の低下などに留意して計画を行う必要がある。

(05)(c) 低温送風空調方式は、放射パネルによって温湿度の調整が容易に行えるが、室内のCO₂濃度・清浄度などの空気の質を維持するために、別に換気設備が必要になる。

(05)(d) 二重ダクト空調方式は、冷風と温風の2系統のダクトによる給気を混合させるため、個別制御性が高いが、混合損失や搬送動力の増大に留意して計画する。

(05)(e) 単一ダクト定風量空調方式は、一つの空調機に対して負荷傾向の異なる複数の部屋を対象とする場合、温度センサが取り付けられた部屋以外は適切な温度制御ができない。

(06)(a) コンサートホールの客席部分の空調騒音許容値は、一般にNC-40程度となるように空調設備計画をおこなう。

(06)(b) 手術部系統の空調は、停電時においても運転が継続でき、年間を通して所定の環境を維持できるシステムが求められる。

(06)(c) 劇場客席の空調では、ドラフトが観客に不快感を与えるため、居住域での気流速度は0.5m/s以下に維持することが必要である。

(06)(d) 博物館の展示ケース内では、吹出し風速は0.5m/s以下、展示品の近くで0.1m/s以下とする。

(06)(e) 高温高湿が求められる美術館の収蔵庫や展示室の空調は、年間を通じて冷熱と温熱の同時供給が必要となる。

(08)(a) 氷蓄熱方式は、水蓄熱方式に比べて、潜熱利用により蓄熱槽が小型化できるが、例同期の成績係数は低下する。

(08)(b) 吸収冷凍機は、圧縮冷凍機に比べて電力消費量が小さく、冷却塔の容量も小さくなる。

(08)(c) 水蓄熱式空調システムは、冷凍機の運転停止など最適な運転を行うことにより、冷凍機を高効率に運転させることができる。

(08)(d) 下水熱は、下水水温が外気温度と比較して年間の変動が小さいため、水熱源ヒートポンプなどの熱原水や冷却水として利用可能な温度差エネルギーの1つである。

(08)(e) ガスタービンによるコージェネレーションシステムは、一般にガスエンジンによるシステムよりも発電効率は高く、熱回収率は低い。

(09)(a) 南面垂直窓ガラスからの標準日射熱取得の日積算量は、東京では夏期（7月）より秋期（10月）の方が多い。

(09)(b) ガラス窓より入射した日射は、一部が表面で反射され、その他すべてはガラスを透過して日射熱取得となる。

(09)(c) 窓ガラスの太陽入射角に対する透過特性は、入射角0°を基準にして比較すると、ガラスの厚さによらず一定とみなすことができる。

(09)(d) ブラインドがない、又は窓面積が非常に大きいなどで、日射熱取得が大きい場合は、熱負荷の時間遅れを考慮した方がよい。

(09)(e) ガラスの遮へい係数とは、3mmの透明ガラスの透過日射を基準とした補正値である。

(10)(a) 内表面熱伝達率は、表面付近の気流の状態、表面の放射率、熱流の方向によって変わる。

(10)(b) アルミニウムの熱伝導率は、銅の熱伝導率より小さい。

(10)(c) 室内冷房負荷（全熱）が同一の室では、顕熱の割合が大きくなると空調機の必要送風量は減少する。

(10)(d) 外気負荷を軽減する全熱交換器の効率は、外気量と排気量の比率で変化する。

(10)(e) 一般に構造体内の空気層の熱抵抗は、密閉中空層として扱う。

(11)(a) 室内空気の状態と顕熱比SHFは、冷房時の吹出し空気の状態を決めるのに用いられる。

(11)(b) 乾球温度25℃、相対湿度70%の空気を乾球温度16.5℃、、相対湿度95％の空気まで冷却した場合の装置露店温度は19℃である。

(11)(c) 乾球温度5℃、絶対湿度0.003kg/kg(DA)の外気と、乾球温度22℃、相対湿度55%の室内空気を同一風量比で混合した場合、その混合空気の湿球温度は9.8℃となる。

(11)(d) 暖房時に加湿を行うときの加熱コイル負荷は、蒸気加湿より水噴霧加湿の方が大きい。

(11)(e) 液体吸収剤による化学減湿法では、減湿と共に温度は下がる。

(13)(a) 自然換気利用建物の形態のうち、シャフト型とは、建物の階段室や専用の縦シャフトなどを用い、換気流出入口の温度差と高低差により生じる圧力差を換気駆動力として利用するものである。

(13)(b) 高層住宅では、外部風の影響をできるだけ小さいものとするために、圧力変動に強い気候の換気システムとし、第3種換気方式によって風量バランスを確保する。

(13)(c) 駐車場においては、排気ガスが床面に滞留しやすいので、排気の一部を床面から排出するとよい。

(13)(d) 「建築基準法」及び「同施行令」では、密閉式燃焼器具だけを設けている火気使用室にも、換気設備を設けなければならない。

(13)(e) シックハウス対策の換気設備の計画においては、化学物質が不使用時間帯にも発生するため、大風量モードと常時換気モードを切り替えて配慮できる等の配慮をすることが望ましい。

(15)(a) 押出し排煙（第2種排煙）は、煙の浮力だけでなく、ファンにより給気を行うことで、自然排煙よりも効率よく煙を排出することが可能である。

(15)(b) 性能設計（「階避難安全検証法」）を採用することにより、機械排煙設備を設置しない計画、機械排煙設備能力の大幅な軽減や防排煙区画の軽減が可能となる。

(15)(c) 畜煙方式は、室上部の空間を畜煙スペースとして利用して、煙降下の時間を遅らせる方式であり、アトリウムや大規模ドームのような大空間には不向きである。

(15)(d) 排煙設備は、「建築基準法」と「消防法」の両方で規定されおり、「建築基準法」での排煙設備は、避難上及び消火上支障がないようにしなければならない定められている。

(15)(e) 排煙口、ダクト、その他煙に接する部分は、難燃材料でつくる。

(16)(a) 2以上の防煙区画部分に係る排煙機は、当該防煙区画部分のうち床面積の最大のものの床面積1㎡につき、1㎥/min以上の空気を排出する能力を有していなくてはならない。

(16)(b) 加圧防煙方式は、一般に避難方向から決められる扉の開放方向と逆向きに圧力がかかるため、扉の開閉障害に対する配慮が必要である。

(16)(c) 排煙ダクトにおいて、耐火構造の壁又は床を貫通する箇所に設ける自動閉鎖装置を設けたダンパの閉鎖する温度は、280℃以上とする。

(16)(d) 機械排煙の短所として、非火災室にて誤って排煙口を開放した場合、煙をかえって呼び込み可能性がある。

(16)(e) 特別避難階段の附室に設置する外気に向かって開くことのできる窓の有効開口面積は、2㎡以上とする。

(17)(a) 光高反射・熱高放射塗料は、赤外線を大幅に反射させ熱伝導率を防ぐ機能を持たせた塗料であり、工場の屋根などに利用されている。

(17)(b) 建物外皮の断熱性能が悪いと、窓際の居住者の熱的快適性確保のために、冬期にはペリメータを暖房しなければならず、このためインテリア側が冷房運転の時は、混合損失が生じる場合もある。

(17)(c) 南や北の窓面方位では、東や西の窓面方位に比較して最大冷房負荷に対する部分負荷運転の割合が大きい。

(17)(d) 自然光の積極的な導入は、照明設備の省エネルギーにつながるが、一方で冷房負荷の増大を招く恐れがある。

(17)(e) 効果的に自然換気を利用するためには、雨や強風が侵入する危険性があるため、建物の用途によっては適切な制御や監視が必要である。

(18)(a) ZEB

(18)(b) GWP

(18)(c) APF

(18)(d) SAT

(20)(a) 排煙設備の必要な事務所ビルは、その床面積500㎡以内ごとに防煙壁で区画しなければならない。

(20)(b) 建築物に設ける中央管理方式の空気調和設備は、居室の温度を16℃以上28℃以下に適合するように調整して供給することができる性能を有しなければならない。

(20)(c) 非常用の照明装置は、直接照明とし、床面において1lx以上の照度を確保しなけばならない。

(20)(d) 屋外に設ける避難階段と換気用の排気口の距離は、1.5m以上にしなければならない。

(20)(e) 排煙口が防煙区画部分の床面積の50分の1以上の開口面積を有し、かつ、直接外気に接する場合を除き、排煙機を設けなければならない。