問題一覧
1
大夫判官殿、被着於上﨟之座、
大夫判官殿、上﨟の座に着せらる、
2
予、賞玩之了
予、之を賞玩し了んぬ、
3
不用先例者、不審也、
先例を用いざるは、不審なり、
4
先参上者、弥四郎候、
先に参上するは、弥四郎に候
5
此段者、格別之儀候、
この段は、格別の儀に候、
6
公方者、不被存儀也、
公方は、存ぜられざる儀なり、
7
及異義之条、甚不当也、
異義に及ぶの条、甚だ不当なり、
8
申虚言之条、言語道断之次第候、
虚言を申すの条、言語道断の次第に候、
9
近代、無御下文、令押領之条、言語道断者也、
近代、御下文なく押領せしむるの条、言語道断なる者なり。
10
被仰出之状、如件
仰せ出さるるの状、件の如し
11
悲観之条、難尽筆舌候
悲観の状、筆舌に尽くし難く候
12
被免除之状、如件、
免除せらるるの状、件の如し、
13
被定之段、
定めらるるの段、
14
彼等訴訟之段
彼等、訴訟の段、
15
云主従相論篇、云遺財進止之段、
主従相論の篇と云い、遺財進止の段と云い、
16
右、訴陳之趣、
右、訴陳の趣、
17
書状之趣、誠以外也。
書状の趣、誠に以ての外なり、
18
此返事之趣、叶御意之由、有仰、
この返事の趣、御意に叶うの由、仰せあり、
19
恐地変、
恐るらくは地変、
20
若主非賢聖、則恐唯乱起数年之後
もし主、賢聖にあらずば、則ち恐るらくはただ乱、数年ののちに起こらん、
21
望請 天恩、
望み請うらくは天恩、
22
望請 天裁、
望み請うらくは天裁、
23
請願憐憫
請い願うらくは憐憫、
24
庶幾、施玄渙於九域、
庶幾うらくは、玄渙を九域に施し、
25
彼男為体
彼の男の体たらく
26
当国之為体、亡弊難治間、依造社事、被下免除 宣旨候了
当国の体たらく、亡弊難治の間、造社の事に依り、免除の宣旨を下され候い了んぬ。
27
申刻、可起云々、
申の刻、起くべしと云々
28
彼家、可燃之気色也、
彼の家、燃ゆべきの気色なり、
29
去頃、貞成親王(号伏見宮)、為院御猶子
去んぬる頃、貞成親王(伏見宮と号す)を院の御猶子と為す。
30
今日、和漢面八句独吟、擬聖廟法楽
今日、和漢の面八句を独吟し、聖廟の法楽に擬す、
31
此神位事、可被申沙汰之由、自伝奏被仰付之間、先例被尋云々、
此の神位の事、申し沙汰されるべきの由、伝奏より仰せ付けらるるの間、先例を尋ねらると云々、
32
因幡国服部庄領家職事、任去九日御施行之旨、可沙汰付楞厳寺雑掌之状、如件
因幡国服部庄領家職の事、去んぬる九日の御施行の旨に任せ、楞厳寺雑掌に沙汰し付くべきの状、件の如し、
33
後日、内々申事由、殊有誡沙汰
後日、内々に事の由を申す。殊に誡め沙汰あり、
34
仍相伴参入、候中門廊
よって相伴して参入し、中門の廊に候ず、
35
御書両通拝見仕候、畏入候
御書両通拝見仕り候、畏み入り候、