クレペリン(Kraepelin,E.)は、現代精神医学の祖を築いた。

精神障害の成因による分類は3つに分類される。

精神医学が今日のような形を整え始めたのは、古代ギリシャ時代である。

ICD、DSMともに毎年改定されている。

遺伝や生まれもった体質、素質による脳の機能障害に起因しているものを心因性という。

国際標準化された精神医学的診断基準は2つある。

身体的な疾患や負傷・障害などが、精神疾患の主な要因となっているものを内因性という

過度のストレスやトラウマなど心理的な問題が疾患の要因となっているものを外因性という。

アメリカ精神医学会（APA）が作成した精神医学的診断基準はICDである。

WHOが作成した精神医学的診断基準はDSMである。

現病歴とは、これまでに罹患した疾患のことである。

精神科疾患の診断は、複数の症状を見渡して行われている。

精神科疾患は「器質性精神障害」と「それ以外の疾患によって生じる精神障害」に区別される。

精神科疾患の診断は、その症状の既知のパターンと眼前の患者の示す症状とを照合して、「パターン診断」を行う。

面接に際しては、本人や家族の精神的な負担を考慮する。

精神機能水準の確定に心理テストは有効である。

精神科疾患の診断には、身体的検査は必要ない。

精神科疾患ごとの症状パターンの見直しは行われていない。

脳の損傷の有無の確認に画像診断は有効である。

面接では、「誰が」、「何に」困って受診したかを明確にする必要がある。

依存の形成には、薬物自体の性質と環境の問題が関与し、個体側の問題は関与しない。

精神作用物質は抑制系の物質と興奮系の物質がある。

アルコールによる複雑酩酊では、後で全く回想ができない。

精神依存では離脱症状はみられない。

アヘン・モルヒネは、精神依存と身体依存が強力で耐性も強い。

アンフェタミン・メタンフェタミンは興奮系の精神作用物質である。

アルコールの離脱症状では、壁や天井に小動物や虫がうごめいているといった幻視がみられる。

タバコやコーヒーでは離脱症状はみられない。

アルコール依存症患者の家族には、患者の後始末や肩代わりといった過剰な世話焼きをすることが、その家族にとっての生きがいや手ごたえ、依存価値になっているといった家族の病理がみられる。

薬物の種類によって、耐性が生じやすい物質とそれほど耐性が生じない物質がある。

神経性無食欲症の患者の多くが完全主義者である。

うつ病や統合失調症などの精神疾患では、不眠症がみられる。

睡眠時無呼吸症候群は、夜間の睡眠時に無呼吸となり、頻繁に覚醒する疾患であるが、本人は無呼吸が頻回な夜間覚醒の原因とは気づかない。

食行動障害の患者は、心理的要因によって発作的に短時間に無茶食いをした直後に、自己誘発性の嘔吐や、下剤の乱用などがみられる。

インポテンツは性関連障害である。

生理的障害とは、人間にとって欠かすことのできない食事と睡眠の障害であり、性の障害は含まれない。

体内の生物時計の周期は約24時間である。

ナルコレプシーとは、覚醒しているときに、突然にノンレム睡眠が出現する疾患である。

睡眠時遊行症は、睡眠時に突然起き上がって、歩き回るものをいい、夢を見て行動している。

むずむず脚症候群では、じっとしていられないような、はがゆい痛痒さが生じ、入眠困難となる。

ダウン症候群の原因は、21番染色体の過剰である。

中等度知的能力障害(精神遅滞)の成人後の精神年齢は10歳程度である。

知的能力障害(精神遅滞)者の多くは施設に入所しており、在宅者は少ない。

知的能力障害(精神遅滞)の原因の一つに、精神的ストレスがある。

クレチン病による知的能力障害(精神遅滞)は予防できない。

フェニルケトン尿症による知的能力障害(精神遅滞)は予防できない。

知的能力障害(精神遅滞)は、知能指数(IQ)が70未満であることで診断できる。

かつて使用されていた精神薄弱という用語はなくなり、現在、行政的には知的障害、医学的には精神遅滞という用語が用いられている。

知的能力障害(精神遅滞)とは、精神機能の発達が停止した、あるいは発達が不全な状態をいう。

重度知的能力障害(精神遅滞)の成人後の精神年齢は7歳程度である。

小児自閉症は男児に多い。

自閉症とアスペルガー症候群の両者を含むより広い概念を、自閉症スペクトラム障害という。

行政上使用される発達障害という用語は、医学的な用語ではない。

心理的な発達障害の発症に素因は関与していない。

会話および言語の特異的発達障害とは、言語の理解、表出、構音、の三つのすべてが、聴覚系の障害や知的能力障害がないのに、精神年齢水準以下にあるものをいう。

小児期崩壊性障害の生命予後は悪い。

小児自閉症のうち、知能が正常な場合を高機能自閉症という。

レット症候群は女児にしかみられない。

アスペルガー症候群では、言語の発達あるいは認知の発達には遅れがみられない。

特異的発達障害では、知的障害や運動障害がみられる。

インターネットゲーム障害は、プレイ時間が1日10時間以上にも及ぶ。

チックとは、会話の内容を理解し、話す能力をもっているにもかかわらず、家庭内や親しい人とは話すが、学校内や見知らぬ人とは何も話さない状態をいう。

家庭内暴力は、行為障害に含まれる。

韓国では、インターネットゲーム障害の治療や予防のために、依存専門相談施設、予防相談センターが設立されている。

遺尿症の治療薬には、少量の三環系抗うつ薬を使用する。

恐怖症性不安障害では、不特定なものに異常な恐れを抱く。

チック障害の一類型であるトゥレット症候群の発症原因は、心因性である。

多動性障害とは、不注意、多動、衝動性を主症状とする障害である。

多動性障害では、前頭葉のドーパミンやノルアドレナリンの神経系に機能不全があると考えられている。

乳児期、幼児期にみられる人見知りが異常に激しい場合を、分離不安障害という。

任意入院以外の入院な場合は精神保健指定医が入院決定と告知を行わなければならない。

精神科医療機関の課題は、重症患者の入院にも対応できる病棟構造のなかで、隔離室の利用などの行動制限を最小化し、短期間で退院させる病棟運営をつくり出すことである。

医療保護入院患者には精神保健福祉士などが退院後生活環境相談員として選任される。

障害者雇用者数全体に占める、精神障害者の割合は低い。

デイケア等には、デイケア、ナイトケア、デイナイトケア、ショートケアがある。

精神科医療機関からの退院前には、外泊が行われることが多い。

精神科医療機関での入院治療は社会療法である。

就労支援の事業は環境療法である。

訪問看護ステーションからの訪問は、看護師でなくとも作業療法士や精神保健福祉士でもよい。

訪問指導は主として地域保健師が行う。

在宅医療は訪問診療と往診に大別される。

アウトリーチサービスでは、本人が訪問を望んでいない場合でも、治療者が自宅を訪れることがある。

精神障害者アウトリーチ推進事業は、多職種で構成されている。

アウトリーチサービスでは、自傷や他害の危険性が切迫している状態では、本人が拒否しても、非自発性入院を行う必要がある。

訪問型のサービスを、アウトリーチサービスと呼ぶ。

アウトリーチサービスでは、スタッフ間および関係機関との情報共有が不可欠であり、守秘義務を遵守できない状況も許容される。

精神障害者アウトリーチ推進事業は、夜間や祝祭日は対応しない。

通院・在宅精神療法料は、訪問診療および往診に加算できる。

精神障害者アウトリーチ推進事業の対象者は、受療中断者、未受診者、ひきこもり状態のもの、長期入院の後退院し、主診断名にかかわらず病状が不安定な者である。

現在わが国で実施されているアウトリーチサービスとしては、包括的地域生活支援プログラムが代表的である。

統合失調症では、発症後5年以内の治療の成否が、長期予後を決定づけるうえで重要といわれている。

初回エピソード統合失調症患者の80％は、家族による援助希求である。

労働安全衛生法が改正され、ストレスチェック制度が創設された。

クロザピンは、難治性の統合失調症に対して有効であるが、無顆粒球症といった重大な副作用もある。

統合失調症における早期介入では、発症後早期に介入し予後を改善することだけを目的とするのではなく、明確な精神症状を呈する以前から介入することの意義がある。

ARMS(精神病発症危険状態)のなかでも、近い将来に発症する危険性が極めて高い症状は、短期間の間歇的な精神病症状、微弱な陽性症状、遺伝的なリスクと機能低下の3つである。

学校精神保健における、スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーは、同じ役割である。

非定型抗精神病薬は定型抗精神病薬に比べ、副作用が少ない。

精神障害者が地域での生活を維持する仕組みとして、自立支援給付と地域生活支援事業がある。

医療保護入院者の退院後の生活環境に関する相談および指導を行う、退院後生活環境相談員の設置が望ましいが、義務づけられてはいない。