問題一覧
1
浸炭品の前処理で、焼準を施すのは、被削性の改善と熱処理歪低減が目的である
○
2
KESでは肉厚の1/4R部の硬さを規定しているがHバンド鋼を使い素材調質すれば硬さは保証できる
×
3
焼入設備の冷却能の管理の為日常管理として撹拌ポンプの圧力、液量、液温度を管理すると共に焼入槽のスケール清掃を定期的に実施している
○
4
同一径、同一炭素%の鋼材を素材調質した時炭素鋼より合金鋼の方が粘くなる
○
5
素材調質の焼戻し工程においては高温焼戻し脆性防止の為必ず焼戻し後直ちに水冷するべきである
×
6
素材調質は浸炭の様に重要な部品を処理しないので品物毎の荷姿を決めておく必要は無い
×
7
素材調質で焼入後、硬さを抜き取り測定したら何時もより硬さが硬かった。熱処理条件を点検しても作業標準通りであり、全数、同程度の硬さであった。化学成分を調べると炭素量が規格の上限であった。標準の焼戻し温度では硬さの規格上限を超えると考えられるため、焼戻し温度を上げる方向で対応する。
○
8
素材調質ラインでは焼入炉と焼戻し炉の能力(時間あたりの処理能力)は同じであればよい
×
9
素材調質で水焼入する時は水の特性を生かす為冷やしきるのがよい
×
10
焼入れ処理の後工程として焼戻しを行うことが一般的である。その目的は硬さを下げるためである
×
11
大型部品を水焼入れする場合、水の冷却能が大きいため特にかくはんする必要はない
×
12
鋼を大気中で加熱する場合、950℃での脱炭は、850℃の脱炭より多い
○
13
連続炉の有効加熱帯測定においては、途中で規定の温度範囲を越えていても、出口で規定の温度範囲に入っておればよい
×
14
熱処理に使用される焼入油は、水より冷却能が小さいので、できるだけ油の温度を下げて、冷却能を大きくして使用する
×
15
鋼の脱炭は、900℃に加熱した場合、水素によって著しく進行するが、水蒸気ではほとんど進行しない
×
16
冷却の不均一により焼きムラが発生することがあるが、部品にスケールがあるとこれを緩和することができる
×
17
焼入れして硬さが出なかったとき、また、焼き戻しで軟らかくなりすぎたときは2回を限度(最初の回を入れて3回)としてやり直してもよい
○
18
素材調質における焼戻しとは、靭性の確保が目的である
○
19
全体加熱した鋼板を焼入れした場合に生ずる焼曲がりは、冷却の遅れた側が凸になる
×
20
素材調質は焼入れ焼戻しをおこなって組織や硬さの調整を行うが、その後に高周波焼入れや窒化処理などを併用する場合もある
○
21
焼きならしは、鋼をAc3またはAcm変態点以上の適当な温度に加熱した後、大気中に放冷する熱処理である
○
22
鉄-炭素系平衡状態図において、A3線とAcm線との交点は共晶点である
×
23
鋼のA₁及びA₃変態点は加熱速度や冷却速度によって変化する
○
24
鉄-炭素系平衡状態図において、オーステナイトからフェライトとセメンタイトが同時に析出し、パーライトとなる反応を共析反応という
○
25
炭素鋼を焼入する場合、A₃またはA₁変態点以下を急冷すると、その点直下からマルテンサイト変態が進行する
×
26
オーステナイト域に加熱された鋼が、その冷却過程で微細パーライトになる変態をAr'変態、マルテンサイトになる変態をAr''変態という
○
27
SUS304ステンレス鋼の固溶化熱処理は、950~1000℃加熱、急冷(水冷)で行われる
×
28
フェライト系ステンレス鋼の熱処理は、780~850℃徐冷の焼きなましのみJISに規定されている
○
29
マルテンサイト系ステンレス鋼SUS410(13Cr)は、焼きなましのほか焼入れ焼戻しがJISに規定されている
○
30
真空炉は真空中で焼入れ、焼戻し、ステンレス鋼の固溶化、焼結などの熱処理に用いられ、目的に応じ操業圧力は異なるが一般の焼入れ焼戻しでは、1~1✕10⁻¹Pa程度の真空中で行われる。従来の雰囲気加熱焼入れに比べ材料表面の性状、光輝性に優れている
○
31
SK7を鍛造後に行う焼きなましにおいて、鍛造後の冷却過程300℃付近で粒界割れを起こす危険性があるため、500℃以下になる前に焼きなましを開始したほうがよい
○
32
鍛造焼入れは、鍛造打ち上げ温度を調整し鍛造後直接焼入れする方法で、合金鋼のほうが炭素鋼に比べ焼入性が大きくなる傾向がある。又、生産効率の改善に寄与できるが結晶粒の粗大化等に気をつけなければならない
○
33
機械構造用鋼の焼入温度(オーステナイト化温度)は、KESに記載されているが、保持時間については、理論的には、0時間でよい
○
34
素材焼入は、さまざまな形状のものが処理される場合が多いので、荷姿標準は、決める必要がない
×
35
熱処理の加熱源として使われるガスのなかで、プロパンガス(LPG)は、天然ガス(LNG)より、単位体積当たりの発熱量(MJ/m³N)が大きい
○
36
熱処理炉においてバーナー加熱に使用される原料ガスについて、ブタンガスとプロパンガスとでは、単位体積当たりの発熱量が多いのはプロパンガスである
×
37
低合金鋼において、焼入時にMs点をきると、マルテンサイト変態がおこるが、冷却をとめてその温度に保持するとマルテンサイト変態はほとんど進行しない
○
38
250℃~300℃の温度で焼戻しを行うと、衝撃試験値が低下する現象がおこる。これを、低温焼戻しぜい性という
○
39
鋳鋼品の黒皮面の全脱炭層深さは、一般的に2mm前後と深い
○
40
大型建機鋳鋼品バケットツースなどの焼入焼戻し品が、置き割れとよばれ、数週間を経て、内部から破損する原因のひとつとして、水素ぜい性が考えられる
○
41
ガス窒化における窒化層の最高硬さは、処理時間が長くなるほど高くなる
×
42
ガス浸炭浸窒がガス浸炭より低温で行うことができるのは浸入窒素の影響により変態点が下がるからである
×
43
浸炭浸窒処理は炭素といっしょに窒素を侵入させる処理であり、ワーク表面には残留オーステナイトが多く発生する
○
44
ガス窒化すると最表面に白層とかε相と呼ばれる化合物層ができ、その内側に化合物層より窒素濃度の低い拡散層ができる。この拡散層は、比較的もろいため厚すぎると外力が加わったとき割れやはく離を起こしやすい
×
45
ガス窒化のガス源には通常アンモニアガスが用いられ、窒化温度は500~570℃が普通である
○
46
ガス窒化によって得られる表面層は、硬度が高く、耐摩耗性に優れる
×
47
ガス窒化によって得られる表面層の欠点は、耐食性と耐熱性が悪くなることである
×
48
ガス窒化の欠点としては、処理時間が長い、適用される鋼材に制約がある等があげられる
○
49
アルカリ洗浄剤には、窒化ムラを生じさせる成分は含まれていないので、窒化ムラ発生の心配はない
×
50
窒化は、アンモニアが加熱炉内の鋼表面と接触したときに分解生成する発生期の窒素と鉄または特定合金元素との間の反応で進む
○
51
アンモニアガスが完全に分解すると水素と窒素になり容積が3倍となる
×
52
窒化部品が鋭角部を持つときは窒化後さらに突き出し、欠損しやすくなるためネジ部は窒化防止することが普通である
○
53
窒化に使用する治具はアンモニアの分解を促進するので、これを抑えるためにニッケルやクロムの多いステンレス鋼を使用するとよい
○
54
ガス軟窒化法はアンモニア以外に吸熱型変成ガス(RXガス)か窒素・炭酸ガスを炉内へ導入し、短時間である程度の深さの窒化層が得られる
○
55
イオン窒化はプラズマ窒化とも呼ばれ、アンモニアガスを使わず窒素ガスを用いる
○
56
窒化処理は浸炭焼入れしたものに比較して一般に硬化深さは浅いが、表面の硬さが高く歪みも小さい
○
57
素材焼入れ焼戻しの焼戻し温度は窒化温度より高いことが必要であるが、普通は約30℃高い温度が選ばれる
○
58
液体窒素の1種類である軟窒化はシアン化合物・シアン酸をベースにした塩浴炉を使用する。前処理として焼入れ焼戻し(550~600℃程度)を行う
○
59
ガス窒化において1段目を520℃付近で、2段目を550℃付近で行う2段窒化があるが、1段目より2段目のときの残留アンモニア濃度は低くする
○
60
ガス窒化品の前処理の焼戻し温度は窒化処理の温度より高くするのがよい
○
61
ガス窒化の雰囲気について残留アンモニアガス濃度と解離度とは同じ意味である
×
62
ガス窒化の炉内マッフルが劣化するとアンモニアガスの使用量が増加する
○
63
ガス窒化処理の雰囲気で同じアンモニアガス流量を流した場合、温度が高くなると残留アンモニア濃度は高くなる
×
64
ガス窒化処理で昇温する前にパージ(置換)する気体はアンモニアガスでもよい
○
65
アンモニアガスは空気より重いのでガス漏れ検知器は低い場所に設置する
×
66
窒化は高温にすると処理時間が短くなるため、650℃付近で処理するのがよい
×
67
窒化温度をあげるとアンモニア分解率が低下して残留アンモニア濃度があがるので、窒化時間を短くすることができる
×
68
GEARでSCM435HとSCM415Hとが混ざったことが判った。この選別方法として、素材焼入れで表面焼入れ硬さの出ない方がSCM415Hと判定出来るが、浸炭焼入れ後では出来ない
○
69
吸熱型ガス変成炉にはNi触媒は使用されない
×
70
変成炉をバーンアウトする場合、Ni触媒の表面のすすが燃えつきた後までバーンアウトを続けるとNi触媒が酸化し、触媒としての寿命が短くなる
○
71
吸熱型変成ガスを変成したあと徐冷すると、COとH₂が反応してすすを生じるので急冷を必要とする
×
72
雰囲気熱処理に用いられる変成ガスは吸熱型ガスと発熱型ガスに大別することができる。吸熱型ガスは外部から加熱して高温に保持した触媒により生成されたガスでRXガス、AXガスと呼ばれている
○
73
浸炭に用いられる雰囲気ガスは一般に吸熱型変成ガス(RXガス)と呼ばれるものであり、その主成分は概略CO;46.2%、H2;29.4%、N2;23.4%、その他1%である
×
74
吸熱型変成ガス(RXガス)は、 カーボンポテンシャルが低いため浸炭時にはカーボンポテンシャルの上昇を目的としてエンリッチガスと呼ばれる生ガスを添加する
○
75
Niを含んだ鋼は過剰浸炭になりやすいのでカーボンポテンシャルを低目にして浸炭した方がよい
×
76
浸炭を行う場合、添加ガス(プロパンガス)が浸炭性であってもキャリアガスとして窒素ガスを使用することは不適当である
○
77
次の反応式によって生ずるガスは吸熱型ガスと呼ばれている 2C₃H₈+3O₂+11.28N₂=6CO+8H₂+11.28N₂
○
78
Crを含んだ鋼は過剰浸炭になりやすいのでカーボンポテンシャルを低目にして浸炭したほうがよい
○
79
吸熱型浸炭ガスは可燃性ではあるが人体には無害である
×
80
煉瓦の隙間など温度の低い所では吸熱型変成ガスはすすを発生するが、その温度は700度近傍である
○
81
浸炭炉での雰囲気ガスの導入は、炉温が700度以上になってから行うべきである
○
82
浸炭炉の雰囲気制御には酸素センサーがよく用いられている
○
83
同一表面炭素濃度を目標として炭素鋼と合金鋼をガス浸炭する場合、ふん囲気ガスのカーボンポテンシャルはおなじでよい
×
84
ガス浸炭では炉内ふん囲気中の炭酸ガスの上昇により、カーボンポテンシャルは低下する
○
85
吸熱型ガス変成炉で生成されたCOは浸炭炉内で熱エネルギーによりCを分解する。その化学式はブードア反応と呼ばれ下記の変化を呈す。 2CO=C+CO₂
○
86
水性ガス反応は下記のように表現され、浸炭炉炉内を平衡状態に維持する役割を持つ。 H₂+CO₂=CO+H₂O
○
87
ガス浸炭は、炉内ガス中の炭素原子(C)を鋼の表面から内部に侵入拡散させることであり、下記の3要素の課程で行われる。 1.炉内ガス同士の反応(表面反応) 2.反応ガスと鋼表面の反応(炉内ガス反応) 3.鋼表面に侵入した炭素の内部への拡散(鋼内部での拡散)
×
88
普通ガス浸炭焼入れ工程で、材料表面に塊状の炭化物が、又、少し内部の位置で結晶粒界に炭化物が析出した場合、不具合要因の中で雰囲気管理ミス、温度制御ミスが挙げられる
○
89
普通ガス浸炭での雰囲気管理を行う上で、比較的炉内雰囲気との応答速度が速い酸素センサー法と測定精度の高い炭酸ガス法の併用が望ましい
○
90
内歯リングギヤをガス浸炭-RXガス雰囲気再加熱-プレス焼入れする工程で、RXガス雰囲気加熱炉の雰囲気設定は酸素センサー炭素濃度換算で0.80%である
×
91
ガス浸炭の雰囲気中のCO₂濃度とカーボンポテンシャル(CP)の関係において、CO₂の値が低いとカーボンポテンシャルは高くなる
○
92
ガス浸炭において、同じカーボンポテンシャルでは温度が高くなるほどCO₂の値が高くなる
×
93
真空(減圧)浸炭における浸炭反応は次式で現される 2CO=C+CO₂
×
94
浸炭部品の残留オーステナイトは、表面炭素濃度が低すぎるか、焼入れ油温度が高い場合に発生しやすい
×
95
浸炭深さは一般に、浸炭深さ=K√浸炭時間で表されるが、この式におけるKは処理時間には無関係の定数である
○
96
浸炭処理で硬化深さが不足した場合、処理時間の延長が必要です。例えば、硬化深さを倍にしたい場合、同じ処理温度では処理時間を倍にすればよい
×
97
吸熱型変成ガス(RXガス)には、微量のH₂OおよびCO₂ガスが含まれ、このガスと鋼が反応して結晶粒界に酸化物を形成する。この現象は浸炭鋼の粒界酸化と呼ばれている
○
98
ガス浸炭で粒界酸化が起きると、マトリックスのNiやMoが減少するため焼入れ性が低下し、焼入れ硬さが低くなる
×
99
浸炭部品の表面に発生することが粒界酸化は、吸熱型変成ガス(RXガス)雰囲気が適性であれば発生しない
×