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ぶんかじんるいあ
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  • 問題数 70 • 12/4/2024

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  • 1

    文化人類学は創立当時から、人間の文化はなぜこれほどまで多様性に満ちているのかと問いつづけ、説明しようと努めきた。

  • 2

    フランスの哲学者であり人類学者のブルノ―・ラトゥールLatour.Bruno(1947~)は、チェルノブイリ原発事故のような事例を考えるとき、近現代がもたらしたこの状況を生きている私たちはこのことをはっきりと認識する必要があるという。

  • 3

    文化人類学はグローバル化の進行に伴い、個人と文化、個人に所属する社会集団(家族・親族・国家)との関係が複雑に変化し展開していく状況に焦点をあててきた。

  • 4

    文化人類学では、人間をほかの動物とは大きく異なる存在にしているものであり、かつ、人間が後天性的に、生きている社会の中で学習し獲得したもののすべてが文化であるとする。

  • 5

    文化人類学のモノの研究は近年多様な議論を展開しているが、その中で今後一層重要になると考えられるのが、モノを人の身体と環境とのインターフェイス(情報通信技術において接続の拡張媒体となるものをさす概念)ととらえる視点である。

  • 6

    生物学的にみて、人間は唯一の「種」であること、さらに、ヒトゲノムの分析からも、現在地球上に住む人間はおよそ20万年あるいはそれよりも前にアフリカで生まれた人間の子孫であり、たどればすべて同じ先祖に行きつくことが明らかになっている。

  • 7

    文化人類学は、19世紀後半の英国で誕生した。初期の文化人類学では、世界に多様な文化が存在することの理由を説明しようとした。

  • 8

    「文脈の重視」と「文化全体の中に理解する」という視点は「文化相対化」として、現在の文化人類学でも重要な視点となっている。

  • 9

    文化人類学は、異文化の中でみずから「陸にあがった魚」になることを通して、自分にとってさらには人間にとって「文化」とはどのようなものであるかを認識することから出発する。

  • 10

    文化人類学でいうところの「文化」は、一般的に使われ理解されている「文化」よりはるかに広いもので、人間が生きていくうえでの活動のほぼ全体を含んでいる。

  • 11

    ある民族集団の本質をなす固有の「文化」があるとする立場を「構築主義」という。これに対して、伝統的とみなされる文化的要素が、歴史の中でいかにつくりあげられているのかを明らかにしようとする立場を「本質主義」という。

  • 12

    個人の責任を問うというアプローチだけでは、実際のところ医療事故防止野点で限界がある。そこで視野を広げて「当事者を責めるのではなく、作業現場および組織全体に潜在する事故要因を探ることが重要」となってくる。

  • 13

    「他者」とは自分があたり前だと思ってきたことと異なった視点から疑問を投げかけ、揺さぶるような存在のことである。

  • 14

    人類学は、人類が生きる世界を言葉で枠づけることができないことを示してきた。そのため、新型コロナウィルス感染症の文脈を的確に把握したり、それに代わる未来を示す言葉を創造することは、人類学の役割にはない。

  • 15

    質的思考は、量的思考と比べて未熟なのではない。両者の違いは様式の違いであり、用いられる文脈の違いである。また、質的思考のような方法に基づいて研究を行う分野を質的研究という。

  • 16

    フィールドワークは、エスノグラフィー研究の中の1つの段階として行われる、現場で情報を得る作業である。そこでは主要な調査方法は参与観察(ないし参加観察)である。

  • 17

    人類学の新しい潮流では、自然と文化の区別を前提に物事や世界の存在を問おうとする。

  • 18

    文化人類学は、自己の世界を発見し、理解し、その視点から自己があたり前だと思っていた枠組みを相対的にみるという経験から出発した。

  • 19

    小規模の社会的単位やその内部での文化的シーン(場面)を対象にした研究「マイクロ・エスノグラフィー」とよぶことがある。マクロな集団を対象としてきたことに対する概念である。

  • 20

    人ひとりの人間はみんな異なっている。人はそれぞれ「量的に」違っている。それぞれの顔や個性と人生がある。自分にとって、周囲の人たちはそれぞれ違った意味を持っている。

  • 21

    セルフヘルプ・グループ(SHG)はなんらかの共通の悩み、困難、問題をもつ人が同じ問題をもつ人々と相互支援を目的として自発的に形成する集団である。

  • 22

    日本は民法で親族の範囲を①6親等内の血族、②配偶者、③3親等内の姻族(配偶者の3親等内の親族、3親等の親族の配偶者)と規定している。

  • 23

    民族誌をひもとけば、生殖概念や親子概念がいかに多様であるかということ、そして、私たちが普遍的であるとしている生殖概念や親子概念は、そのうちの1つにすぎないことがわかる。

  • 24

    日本のように家族単位で登録する戸籍制度を採用している国はかなり多い。日本のように家族単位で登録する戸籍制度を採用している国はかなり多い。

  • 25

    日本の民法が規定する親族の範囲のように、父方母方の双方向へ等しく広がる親族のたどり方を双方的bilateralあるいは共系的cognaticという。

  • 26

    家族は、生殖によって生じる親子関係・兄弟姉妹関係や、結婚によって生じる夫婦関係を中心とする親族関係をもつ人々によって構成されている小規模の社会集団である同時に、その形成と維持にあたってさまざまな規則を伴う制度でもある。

  • 27

    人が社会における自分の位置づけや役割、他の成員との関係を理解し、その社会において適切とされる考え方や行動バターンを身につけ、社会の一員となっていく過程を「個人化」という。

  • 28

    自己アイデンティティは、単一の要素によって単純に形成される。

  • 29

    日本の場合、家族と世帯は一致するものという考え方が非常に強く、それは法や制度に反映されている。

  • 30

    個人と国家との間にあるボランタリーアソシエーション(自発的結社)は国家権力が肥大化するのを防いて個人の自由を守るという役割を果たしていない。

  • 31

    フェミニズムの運動は、なぜつねに女の側が支配され、劣ったものとして扱われてきたのか、そのメカニズムを明らかにしようとするものである。

  • 32

    ファン ヘネップは、儀礼は、初めの状態からの分離を意味する「分離儀礼」、社会的休止状態である「過渡の儀礼」、新たな存在として再び社会に連れて戻される「統合の儀礼」の3つの局面を必ずもつことを指摘した。

  • 33

    自然状態としての人間の一生はただ年をとって最終的に消滅してしまうものでしかない。年をとっていくという身体的な変化は、気候の変化と同じように連続的なものである。

  • 34

    成熟儀礼は、この世に出現した存在を人間として社会に受け入れるための儀礼である。そのように人間としてみとめられやがて、誕生儀礼によって、一人前の人間として認められる。

  • 35

    私たちが時の流れというものを、私たちの社会の時間および暦の体系と同一視していることから生じているのである。揺るぎないのは、私たちが用いる時間の体系ではなく、実際の時の流れのほうなのである。

  • 36

    通過儀礼の過渡の期間は、古い秩序と新しい秩序の間の無秩序な状態にすぎないのではなく、そこには、新しい秩序を生み出し、活性化する潜在的な力があらわれるということをリーチは指摘したのである。

  • 37

    ファン へネップは人生儀礼に限らずほとんどすべての儀礼は境界を通過するという共通性をもっている、つまり、ほとんどすべての儀礼は通過儀礼である、といっている。

  • 38

    時の流れはそのままではかたちをなしていない。リーチはこれを区切れのない連続体と表現し、またほかの文化人類学はカオスという表現を用いている。

  • 39

    モラトリアム人間とは、なんらかの理由で社会の流れに乗り損そこねった人々だといえよう。そのような人々は、無責任というよりも、既存の文化的枠組におさまりきらいな社会や人間の多様性に対する感受性が強いといえるかもしれない。

  • 40

    人間の一生の区分が文化的・人為的なものであれば、区分のための境界もはやり人為的なものである。私たちが私たちに一生に自然に備わっていると感じている境界、つまり、人生の節目といわれているものは、実は人為的なものなのである。

  • 41

    医療・看護分野におけるスピリチュアリティは、人としての統合性や実存性をあらわすものに限定され、不可視の力や存在との個人的で神秘的なつながりとしては捉えられない。

  • 42

    文化人類学は、文化の違いによって認識のありようや見方がほとんど変わらないとし、一見理解不可能な行為や語りも、そうした世界観を考慮せずとも理解できると示した。

  • 43

    文化人類学的な視点からすると、宗教は私たちにとって日常的に経験される事象ではなく、むしろ遠い存在として捉えられることになるのである。

  • 44

    ロバート・マレットはは万物に人格的な特徴を備えた霊の存在を認める信仰をアニミズムanimismとよび、アニミズムこそが宗教の儀礼であると論じた。

  • 45

    世界観とは、ある文化に属する人々が、自分の周囲の世界をどのように認識しているか、超自然的なものへの見方も含めた全体に対する認識のありようのことをいう。

  • 46

    トランスナショナル化とは、人・情報・モノ・資本が国境を越えて行き来する状況を指す。狭義では、移民や季節労働者の越境とそれに伴う情報・資本の移動を、広義では、国境や民族の境界を越えた人間活動全般と、それがもたらす流動性や一過性を意味する。

  • 47

    現代に生きる私たちは、1つの世界観をかわらずに保持するというよりは、複数の世界観にふれ、その間を揺れ動きながら、その時々のアイデンティティを構築あるいは刷新する必要に迫られている。

  • 48

    呪術は、現在医学が扱いきれない領域、原因不明の病や突発的におこる事故、自然災害などについて「なぜこの時期にこの私(私たち)に」、おきたかをその要因を含めてある意味で合理的に説明するものであり、それらに対するなんらかの対処法を人々に示すものである。

  • 49

    文化人類学では宗教を、人間が発達させた文化の重要な側面の一つであり、「文化的存在」としての人間を証明するものとして考える。文化人類学では宗教を、人間が発達させた文化の重要な側面の一つであり、「文化的存在」としての人間を証明するものとして考える。

  • 50

    文化人類学における宗教と世界観という枠組みにより、私たちは他者に対する画一的な理解から抜け出し、流動的な現代を生きる人と人の出会いの世界をより豊かに享受するように思われる。

  • 51

    人の身体はそこではたらいている遺伝子の器であり、遺伝子は次の世代に自分の存在を確実に残すべく人の身体の中で機能している。

  • 52

    生命は現象として存在しているが、固定的であり、時間と空間に拡大することはない。その実体は明確に定義でき、変わることなく一定の状態を保っている。

  • 53

    文化人類学の中では、人間の身体や健康、病気を考えるときに、文化的な要素を軽視する「民族医学(ethnomedicine)」の立場は、あまり学際的ではないとされる。

  • 54

    「生命の質」とも「生活の質」とも「生存の質」とも翻訳可能なQOLは、医療者にとっては生物体としての人間の生命の主観的な質を、患者にとっては自身の客観的な生命の質を意味する。

  • 55

    文化人類学では、自然科学的な「生命」もまた文化的に規定された生命観であるので、広い意味での生命観をあらわす「いのち」に含まれる。

  • 56

    人間は自分が生きていることを認識していて、生まれたときから自分の存在を、母親をはじめとする周囲の人々との緊密な関係の中で認識し、自分を見つめ抱擁し自分に語りかけてくれる他者の身体とその行動に「いのち/生命」の存在をみる。

  • 57

    文化人類学的な意味での「宗教的死」の手続きである「通夜」や「葬式」などの死者儀礼の遂行と、死んだ人の家族や親しい人による火葬後の遺体の変貌の確認である。

  • 58

    日本には、「社会保険」「公共扶助」「社会福祉」「公衆衛生」の4つの柱でなりたつ社会保障制度がある。医療制度はこの一部であるが、他の制度と深くかかわっている。

  • 59

    現実社会における人間(集団)間の階層性が生命観に意図的、無意図的に反映され、さらにそれが逆転して、「生命の質が劣る存在が社会的に劣位におかれるのは当然である」と差別が正当化される危険性をはらんでいることに私たちはつねに留意しなければならない。

  • 60

    文化人類学で用いられる生態系の研究では、生態系を構成するものに人間の文化にかかわる要素(社会組織・信仰・宗教、技術など)を加え、「生物」と「無生物」、「人間文化」とが、1つの国や地域のなかで相互にかかわりあって影響を与えつづけている様子を観察する。

  • 61

    社会の制度上、『病気』になるとは、その社会の中で個人がふだんの社会的役割をより積極的に果たすことを意味し、病人としての役割を担う必要はない。

  • 62

    患者が他者に語る病気のエピソードを病ナラティブlIness narrativeとよぶ、病のナラティブは、医療人類学の重要な研究領域の1つである。

  • 63

    激動する世界情勢は、人間の健康に大きな影響を及ぼす。人類学者は、その具体的な状況について、「リスクrisk」と「レジリアンスresilience」(困難な状態から回復する力)という概念を使って研究を進めている。

  • 64

    グローバルな健康課題には、学際的な視野をもつ複数の手法をあわせた方法論が必須であり、医療人類学の研究はその先端に位置する。

  • 65

    医療人類学では、民族意味論の観点を無視し、病気の分類や治療の選択を世界共通の基準で統一しようとしている。その目的は、病気や治療に用いられる言葉の意味を特定の文化に依存せず、外部の視点から理解しようとすることであ

  • 66

    医療人類学のフィールドワークにおける基本的な研究の問は、健康や病気について人々なにを言じているのか(病気の原因や治療についての念)、病気になったときに人々はなにをするのか(受療行為や治療行為)、そしてそのような行為がおこる場はどうなっているのか(医療制度や医療サービス)というものである。

  • 67

    人類学は、世界の人々の日常生活に焦点をず、健康に関する現象を個別に切り離して理解することを目指す。

  • 68

    世界保健機関(WHO)によると、「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてか満たされた状態である」と定義している。

  • 69

    作業療法は、日常生活の動作や仕事、遊びなどの活動を用いて、身体機能の回復や社会生活に適応する能力を維持・改善するための治療である。

  • 70

    医療人類学では、1つの社会の中で、2つ以上の異なる医療体系が接触して生じる現象を「医療のブリコラージュmedical bricolage」という。このうち、複数の体系の医療の要素が全体として寄せ集められている状態を「医療のシンクレティズムmedical syncretism」という。