問題一覧
1
労働市場が競争的市場の時には、失業が発生しない理由
均衡賃金の水準で働きたい人は全て仕事についており、働いていない人は均衡賃金では働く意欲のない人達のため
2
摩擦的失業とは何か
求人に関する完全な情報が得られないために発生する失業のこと
3
構造的失業とは何か
労働供給が労働需要を継続的に上回っているときの失業のこと
4
効率賃金とは何か
労働者が受け入れる賃金の水準を上回る賃金水準のこと
5
賃金の下方硬直性とは何か
労働者が賃金の低下を嫌がること
6
自然失業率とは何か
長期間における平均的な失業率のこと
7
循環的失業率とは何か
自然失業率と実際に観測される失業率との差のこと
8
金利とは
借り手が返済時に元金1円あたりに対して上乗せして支払う金額の比率のこと
9
名目金利と実質金利の違いは
名目金利は資金を借りるときに交わした契約書に書かれた金利のことで、実質金利は名目金利からインフレ率を差し引いた金利のこと
10
家計はどのような理由から預金を行うか
景気の先行きの不透明さの増加
11
信用需要曲線の特徴を2つ説明
①信用需要曲線は「右上がり」 ②信用需要曲線の傾きが急であるほど、実質金利に対して信用需要量が変化しにくい。 信用需要曲線の傾きが水平に近づくほど、実質金利に対して信用需要量が変化しやすい。
12
信用需要曲線がシフトする3つの理由
①企業が想定するビジネスチャンスの変化 ②家計の選好や期待の変化 ③政府の政策の変化
13
信用供給曲線の特徴を2つ
①信用供給曲線は「右上がり」 ②信用供給曲線の傾きが急であるほど、実質金利に対して信用供給量が変化しにくい。 信用供給曲線の傾きが水平に近づくほど、実質金利に対して信用供給量が変化しやすい。
14
信用供給曲線がシフトする2つの理由
①家計の貯蓄動機の変化 ②企業の貯蓄動機の変化
15
クレジット市場の均衡で決まることは何か。2つ答えよ。
信用量、実質金利
16
金融仲介期間とは何か
資金の借り手と、貸し手を結びつける経済主体のこと
17
銀行の業務は3つある。それぞれ説明。
①利益につながる融資機会を見つけ出すこと ②預金などの短期債務を長期投資に変化すること。(これを満期変換という。) ③分散したポートフォリオによるリスク分散、銀行の株主へのリスク移転などをするリスク管理
18
銀行取付とは何か
預金者が一斉に預金を引き出す現象のこと
19
銀行取付の原因を2つ
①資産の非流動化 ②銀行の経営状況の悪化の「うわさ」といった出来事
20
貨幣の機能を3つ
①交換手段 ②価値貯蓄手段 ③計算単位(価値尺度)
21
現金通貨について次の説明は適切かどうか、答えよ。(理由の説明不要) 「現金通貨とは、日本銀行券のことである」
適切ではない (日本銀行券と硬貨)
22
預金通貨について次の説明は適切かどうか、答えよ。(理由の説明不要) 「預金通貨とは、銀行に預けている通貨のことで、要求払い預金とも呼ばれる」
適切である
23
M2について次の説明は適切かどうか、答えよ。(理由の説明不要) 「M2とは、M2=現金通貨+預金取扱期間に預けられた預金通貨、のことである」
適切ではない (現金通貨+国内銀行に預けられた預金)
24
名目GDP成長率、インフレ率、実質GDP成長率の関係式
名目GDP成長率 =インフレ率+実質GDP成長率
25
貨幣数量説について、説明せよ。ただし、インフレ率の式だけでなく、その式が導入される理由も併せて答えよ
インフレ率は貨幣供給量で決まってくるという学説のことで、 貨幣供給量の成長率と名目GDPの成長率は同じのため、「インフレ率=貨幣供給量の成長率-実質GDP成長率」で表せる
26
メニューコストとは何か
価格を変更する際の企業の費用のこと
27
インフレ率の社会的便益の一つは、適度なインフレは経済活動を活発化することである。なぜそういえるか?
労働者の賃金が変動しにくい、適度な経済を考える。 このとき、インフレが加速すると、企業にとっては、①実質金利の低下により賃金を借りやすく、②価格上昇によって売り上げが上がる一方で賃金が変わらないので支払う実質賃金が減少する。 よって、企業は投資や雇用拡大など、経済活動を活発にする
28
日本銀行の目的を2つ
①物価の安定②金融システムの安定
29
日本銀行の業務の1つは、金融システムの安定性の確保である。これを6文字でなんというか?
最後の貸し手
30
日本銀行の独立性について、以下の説明は適切かどうか。 「政策委員会のメンバーは、政府と意見を異にすることを理由として解任されることはなく、政府は日本銀行に業務を命令することはできない」
適切である
31
公開市場操作とは何か
日本銀行が国債などと紙幣を交換することを通じて、市場に貨幣を供給すること
32
公開市場操作における買いオペレーション、売りオペレーションとは何か、それぞれ説明せよ
買いオペレーション →日本銀行が市中銀行から国債などを購入し、その結果、市中銀行の預金準備が増加する。 (このお金を企業などに貸し出すと貨幣量が増加。) 売りオペレーション →日本銀行が市中銀行へ国債などを売却し、その結果、市中銀行の預金準備が減少する。 (銀行は預金準備を補填するので、貨幣量が減少。)
33
法廷準備率を操作することで、市中の貨幣量にはどうなるのか。 法廷準備率を上げた場合を上げた場合と下げた場合の両方を説明
法廷準備率を上げた場合、貨幣乗数が下がり、貨幣量が減少。 法廷準備率を下げた場合、貨幣乗数が上がり、貨幣量が増加。
34
景気変動(景気循環)とは何か
実質GDPの短期的な変動のこと
35
景気後退の定義を述べよ
実質GDPが2回半期以上連続して減少している期間のこと
36
景気変動の特徴の1つは共変動である。共変動とは何か
景気拡大や景気後退の時期に、マクロ経済変数が同時に変化すること
37
実物的景気循環理論では景気変動をどのように説明しているか。 「定期コストな生産技術の発明」を例に説明せよ
生産コストが下がれば、生産量を拡大することで利潤が増加 →生産量を増やすために雇用増加 →実質GDPが増加
38
ケインズ理論におけるアニマルスピリットとは何か
消費者や企業経営者の心理的要因がマクロ経済変数に影響する現象のこと
39
乗数とは何か
最初の経済ショックがたとえ小さくても、その影響が増幅されていく経済メカニズムのこと
40
乗数と景気変動はどのように関連しているか
有名企業の業務悪化のニュースを例にする。 特定の有名企業の業績悪化がニュースで報道 →人々は景気悪化を予想し、消費を控える →結果的に、他の企業の業績も悪化 →雇用や賃金が低下し、ますます消費が低下...
41
乗数効果のサイクル(景気後退)について、消費の減少などの現象に影響する経済的ショックには具体的にはどのようなものがあるか
技術革新、景況感、金融市場、企業の倒産 など
42
賃金の下方硬直性がある場合、景気がより悪化するのはなぜか、図を使って説明
言語で説明 ①景気後退前の均衡(賃金は下方硬直的) ②経済ショック直後の均衡: 賃金が伸縮的な場合と比べて、失業者が 発生し、労働者の数は減少 ③景気後退の谷: 賃金が伸縮的な場合と比べて、乗数効果 が及ぼす影響がより深刻になる (労働者がより少なく、GDPの低下がよ り大きい)
43
景気後退から回復するときは大きく分けて2つの場合がある。2つ挙げよ
市場の力による労働需要の回復、 政策による労働需要の回復
44
⭐️反循環的政策とは何か
景気変動を小さくすることを目的に実行され、雇用やGDPや物価の成長を円滑にするための政策のこと
45
反循環的政策の目的
景気変動の幅を小さくすること (急激な変動をしないようにすること)
46
景気拡大の負の側面とは何か
好景気の反動
47
反循環的金融政策とは何か
貨幣量を操作することで、景気変動を小さくすることを目的に実行される政策のこと
48
反循環的財政政策とは何か
政府支出の量と税率を操作することで、景気変動を小さくすることを目的に実行される政策のこと
49
景気後退から回復するために、政府の財政政策にはどのような手段があるのか。 2つ挙げよ
公開市場操作、法廷準備率の変更、 量的緩和
50
金融緩和政策はどのような経路を通じて経済に影響するか、波及経路について説明せよ
(補足:金融緩和政策とは貨幣量を増やして、コール市場のコールレート(金利)を引き下げる) ①コールレートが下がると、市中銀行はお 金を借りやすくなる ②借りた時の金利(短期金利)が低いため、 借りたお金を元手にしたローンの金利も 低くなる ③短期金利の低下により、長期金利も低下 ④企業や消費者が借りる資金は数年から10 年後に返済するので、長期金利が低下す ると資金が借りやすくなるため、企業や 消費者の経済活動が活発化する
51
経済学では「期待」をどのような意味で使っているか(金利を例に説明)
住宅ローンを組むときなど、意思決定をする時点で予想している金利のこと。
52
⭐️金融緩和政策では人々や企業の何を変えることを狙っているか
期待長期インフレ率
53
金融引き締め政策の目的は何か
インフレの抑制
54
ゼロ金利制約に直面した日本でデフレが起きたため景気後退になったと考えられている。理由を説明
復習: 期待実質金利=名目金利ー期待インフレ率 状況設定: 0%の名目金利で、1%のデフレ(期待インフレ率は-1%)を予想 このとき、期待実質金利は1% もし、人々がデフレがより進行する(期待インフレ率が-2%になるなど)と予想すると、期待実質金利はさらに上昇(期待実質金利が2%)。 →消費や企業の投資が減少 →労働需要の低下 →景気後退。
55
反循環的財政政策において、裁量的な部分ではどういった政策が行われるか、 具体例を挙げよ。
道路や鉄道、港湾、空港などの公共事業など
56
反循環的政策において、自動的な部分にはどういった政策があるか、具体例を挙げよ。
失業者に対する失業保険
57
政府支出の変化が2円で、この時のGDPの変化が3円のとき、政府支出乗数はいくつか。
政府支出乗数(財政乗数)とは、GDPの変化を政府支出の変化で割った値のこと。 3÷2=1.5(3/2)
58
クラウディング・アウトについて、例を挙げて説明せよ
政府支出の拡大がもたらす金利上昇など、政府支出の増加が、家計や企業の支出の一部あるいは全部と置き換わること。
59
政府支出の増加が景気後退期において有効と考えられる理由について説明せよ
景気後退期では、政府支出乗数が1より大きくなりやすく、財政政策を実施する方が良い、とする意見が多いから
60
減税が消費を増やす理由について、具体例を挙げて説明せよ。
雇用増加による世帯年収の増加など、
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減税が消費を増やしにくいのはなぜか、理由を二つ挙げよ
消費の平準化、将来の増税の予想