問題一覧
1
逆流性食道炎の患者に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。 1.食道下部括約筋の収縮により、胃酸が逆流することにより発症した。 2内視鏡検査で食道に炎症やびらんが認められた。 3C.a2+チャネル遮断薬を併用するとより症状が改善する。 4.再発防止のため、モサプリドクエン酸塩錠を継続する必要がある。 5.薬物療法に加えて禁煙や体重の減量などの生活習慣が奏功する。
25
2
ヘリコバクター・ピロリの除菌治療に用いられない薬物はどれか。1つ選べ。 1.ランソプラゾール 2.アモキシシリン 3.メトロニダゾール 4.ファモチジン 5.クラリスロマイシン
4
3
ヘリコバクター・ピロリ感染との関連性が最も高いのはどれか。1つ選べ。 1.肺がん 2.肝がん 3.胃がん 4.大腸がん 5.子宮がん
3
4
大規模地震の被災地に設けられた仮設病院で、透析患者が食後の胃痛を訴えた。薬剤師は、その患者が胃潰瘍のためゲファルナートカプセル100 mgを1回1カプセル、1日2回で服用していたことを、お薬手帳から把握した。仮設病院にはゲファルナートカプセル100 mgの在庫がない。医師に代替薬として提案する場合、最も適切な薬剤はどれか。1つ選べ。 1.スクラルファート水和物細粒 2.ロペラミド塩酸塩カプセル 3.セトラキサート塩酸塩カプセル 4.乾燥水酸化アルミニウムゲル細粒 5.ピコスルファートナトリウム水和物内用液
3
5
胃・十二指腸潰瘍治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1.ファモチジンは、胃の壁細胞に存在するヒスタミンH2受容体を遮断することで、胃運動促進作用を示す 2.ボノプラザンは、K+と競合してH+,K+-ATPaseを可逆的に阻害することで、胃酸分泌抑制作用を示す。 3.レバミピドは、ドパミンD2受容体を遮断することで、胃運動促進作用を示す。 4.ミソプロストールは、プロスタノイドEP受容体を刺激することで、胃酸分泌抑制作用と胃粘液分泌促進作用を示す。 5.ピレンゼピンは、ペプシンに結合することで、その活性を抑制する
24
6
23歳女性。医療系大学の学生で現在、学外実習を行っている。最近、実習先への電車移動中に腹痛を伴う下痢を経験するようになり、電車を利用するのが怖くなった。近医を受診し精密検査を受けた結果、下痢型の過敏性腸症候群と診断され、以下の処方による治療が行われている。 (処方1) ビオフェルミン錠剤(注) 1回1錠(1日3錠) 1日3回 朝昼夕食後 7日分 (注:1錠中にビフィズス菌12 mgを含有する) (処方2) メペンゾラート臭化物錠7.5 mg 1回2錠(1日6錠) 1日3回 朝昼夕食後 7日分 2週間経っても症状の改善が見られなかったため、薬剤の追加が検討された。追加薬剤の候補として適切なのはどれか。2つ選べ。 1.ドンペリドン錠 2ロペラミド塩酸塩カプセル 3.メサラジン錠 4.チキジウム臭化物カプセル 5.ラモセトロン塩酸塩口腔内崩壊錠
25
7
62歳男性。肺炎感染症の治療のため、スルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウムの点滴投与が開始された。肺炎は改善されたが、投与5日目から、腹痛、頻回の水様性の下痢、発熱、白血球数及びCRP値の上昇が認められた。直腸内視鏡検査を行ったところ、多発する黄白色の偽膜、浮腫やびらんが認められ、偽膜性大腸炎と診断された。このため、スルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウムの点滴投与を中止し、抗菌薬の変更についてカンファレンスが開かれた。 この患者で新たに発症した腸疾患とその原因菌に関する説明のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。 1.原因菌は、腸内において常在細菌叢を形成している。 2.原因菌は、経口感染する。 3.原因菌は、空気中で生存できない芽胞非形成菌である。 4.発症には、肺炎感染症の治療薬の投与による菌交代現象が関与する。 5.症状は、原因菌が産生する外毒素により起こる。
3
8
62歳男性。肺炎感染症の治療のため、スルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウムの点滴投与が開始された。肺炎は改善されたが、投与5日目から、腹痛、頻回の水様性の下痢、発熱、白血球数及びCRP値の上昇が認められた。直腸内視鏡検査を行ったところ、多発する黄白色の偽膜、浮腫やびらんが認められ、偽膜性大腸炎と診断された。このため、スルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウムの点滴投与を中止し、抗菌薬の変更についてカンファレンスが開かれた。 このカンファレンスにおいて、薬剤師が提案する抗菌剤として適切なのはどれか。2つ選べ。 1.セフジニルカプセル 2.クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物配合錠 3.メトロニダゾール錠 4.バンコマイシン塩酸塩散 5.レボフロキサシン水和物錠
34
9
菌交代現象による偽膜性大腸炎の代表的な起因菌はどれか。1つ選べ。 1.Streptococcus pneumoniae 2.Clostridium difficile 3.Mycobacterium tuberculosis 4.Salmonella typhi 5.Vibrio cholerae
2
10
17歳男性。身長170cm。断続的に続く腹痛と下痢を呈し、3ヶ月間で体重が60 kgから54 kgへと減少した。最近は、38℃前後の発熱を認めることがある。近医を受診し、内視鏡検査を行ったところ、回盲部と空腸から横行結腸にかけて非連続的な潰瘍病変が観察された。そこでプレドニゾロン(50 mg/日)とメトロニダゾール(750 mg/日)による治療が開始された。なお、この患者はB型及びC型肝炎ウイルスには感染していない。 この患者の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1.潰瘍病変は、縦走潰瘍や敷石像が特徴的所見である。 2.粘膜層に限局した炎症が認められる。 3.赤血球沈降速度(赤沈、ESR)が遅延している。 4.中心静脈栄養による栄養療法は適応とならない 5.合併症として、腸管の瘻孔や狭窄のおそれがある。
15
11
17歳男性。身長170cm。断続的に続く腹痛と下痢を呈し、3ヶ月間で体重が60 kgから54 kgへと減少した。最近は、38℃前後の発熱を認めることがある。近医を受診し、内視鏡検査を行ったところ、回盲部と空腸から横行結腸にかけて非連続的な潰瘍病変が観察された。そこでプレドニゾロン(50 mg/日)とメトロニダゾール(750 mg/日)による治療が開始された。なお、この患者はB型及びC型肝炎ウイルスには感染していない。 治療開始後も症状改善が見られないため、10月中旬より入院してアダリムマブによる治療を開始することになり、患者の治療方針を医療チームで話し合うことになった。薬剤師がチームに提案することとして適切なのはどれか。2つ選べ。 1.抗アダリムマブ抗体の有無を検査すること。 2.流行に備えて、インフルエンザワクチンを接種すること。 3.胸部レントゲン検査を行い、結核感染の有無を調べること。 4.レジパスビル/ソホスブビル配合錠を投与すること。 5.抗ミトコンドリア抗体の有無を検査すること。
23
12
40歳男性。活動期のクローン病と診断された。主治医より患者の栄養状態把握及び改善のため、院内栄養サポートチームに介入の依頼があった。 この患者に対する栄養療法に関して、薬剤師が院内栄養サポートチームでとるべき対応について、適切なのはどれか。2つ選べ。 1.消化及び吸収障害が重篤な場合は、半消化態栄養剤を第一選択として提案する。 2.成分栄養剤を用いる場合は、脂溶性ビタミンや不足する微量元素の投与を提案する。 3.重度な下痢症状が認められたり、広範な小腸病変が認められる場合は、TPN(Total Parenteral Nutrition)の実施を提案する。 4.栄養療法と薬物療法の併用は推奨されないことを提案する。 5.経腸栄養療法と併用する食事としては高脂肪食を提案する。
23
13
40歳男性。活動期のクローン病と診断された。主治医より患者の栄養状態把握及び改善のため、院内栄養サポートチームに介入の依頼があった。 クローン病に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1.緩解と増悪を繰り返す。 2.小腸及び大腸に病変が限局する 3.薬物治療により根治できる。 4.好発年齢は10歳代後半から20歳代である。 5.ほとんどの症例に粘血便が見られる。
14
14
45歳男性。体重45 kg。10年前に全結腸型潰瘍性大腸炎と診断され、寛解・再燃を繰り返した後、メサラジン1,500 mg/日、アザチオプリン50 mg/日で寛解維持されていた。2ヶ月前より大腸炎が再燃し、上の処方で効果不十分であったため、以下の処方にて寛解導入することになった。 (処方1) タクロリムスカプセル1mg 1回1カプセル(1日2カプセル) 1日2回 朝夕食後 3日分 (処方2) アダリムマブ(遺伝子組換え) 皮下注80 mgペン0.8 mL 1回160 mg 2本(1回分) 薬剤師のこの患者への説明として、適切なのはどれか。2つ選べ。 1.処方1の薬剤は血中濃度を測定しながら服用カプセル数を調節します。 2.処方1の薬剤は腎障害が起こりやすいので、尿量の減少などがあれば薬剤師に相談してください。 3.処方1の薬剤は低血糖になりやすいので、異常な空腹感や冷や汗、動悸があるときはすぐに糖分を摂取してください。 4.処方2の薬剤は今回のみの使用で終了します。 5.処方2の薬剤の使用直後に、まれにふらつきや息苦しさを感じることがありますが、しばらく安静にすると自然に治まります。
12
15
45歳男性。体重45 kg。10年前に全結腸型潰瘍性大腸炎と診断され、寛解・再燃を繰り返した後、メサラジン1,500 mg/日、アザチオプリン50 mg/日で寛解維持されていた。2ヶ月前より大腸炎が再燃し、上の処方で効果不十分であったため、以下の処方にて寛解導入することになった。 (処方1) タクロリムスカプセル1mg 1回1カプセル(1日2カプセル) 1日2回 朝夕食後 3日分 (処方2) アダリムマブ(遺伝子組換え) 皮下注80 mgペン0.8 mL 1回160 mg 2本(1回分) 処方1及び2のいずれかの薬物に期待される効果の機序はどれか。2つ選べ。 1.TNF-αに結合して、TNF-αとその受容体の結合を阻害する。 2.ヤヌスキナーゼ(JAK)を阻害して、サイトカイン受容体を介した細胞内情報伝達を抑制する。 3.ロイコトリエンの産生を阻害して、白血球の組織への浸潤を抑制する。 4.プリン塩基の合成を阻害して、リンパ球の増殖を抑制する。 5.カルシニューリンを阻害して、T細胞におけるIL-2などのサイトカイン産生を抑制する。
15
16
63歳男性。体重64kg。左腎にがんを指摘され部分摘出術を受けた。その後、再発と骨転移、膵転移を認め、分子標的薬の投与が行われたものの再再発との評価を受け、先月よりニボルマブの単剤療法が開始された。 ニボルマブの投与3回を経過した時点で1日6回以上の下痢、強い腹痛、発熱37.5℃以上、鮮血便を認めたため大腸内視鏡検査を実施したところ、消化管潰瘍の所見を認め潰瘍性大腸炎と診断された。初期治療に用いる薬剤として最も適切なのはどれか。1つ選べ。 1.ペムブロリズマブ点滴静注 2.アダリムマブ皮下注 3.イピリムマブ点滴静注 4.ロペラミド塩酸塩錠 5.メチルプレドニゾロン錠
5
17
63歳男性。体重64kg。左腎にがんを指摘され部分摘出術を受けた。その後、再発と骨転移、膵転移を認め、分子標的薬の投与が行われたものの再再発との評価を受け、先月よりニボルマブの単剤療法が開始された。 問題7で選択した薬物の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。 1.ヘルパーT細胞内のカルシニューリンを阻害することで、インターロイキン-2の産生を低下させる。 2.アウエルバッハ神経叢のオピオイドμ受容体を刺激することで、アセチルコリンの遊離を抑制し、蠕動運動を抑制する 3.T細胞の細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合することで、T細胞の活性を維持する。 4.可溶性腫瘍壊死因子α(TNF-α)と結合することで、抗炎症作用を発揮する。 5.受容体との複合体が核内に移行し、糖質コルチコイド応答配列に結合することでタンパク質の生成を調節する。
5
18
15歳女性。下痢、腹痛が続くため2ヶ月前に病院を受診し、検査した結果、潰瘍性大腸炎と診断された。現在は以下の処方で治療されている。なお、母親はB型肝炎のキャリアである。 (処方1) メサラジン腸溶錠400 mg 1回6錠(1日6錠) 1日1回 朝食後 7日分 (処方2) 酪酸菌(宮入菌)錠 1回1錠(1日3錠) 1日3回 朝昼夕食後 7日分 この患者の病態の説明として正しいのはどれか。1つ選べ。 1.組織生検では、小腸にも異常が認められる。 2.便培養検査で原因菌が特定される。 3.体重が増加する。 4.血液検査では、炎症反応は陰性である。 5.症状は再燃と寛解を繰り返す。
5
19
26歳男性。1日数回の下痢を繰り返し、また、血便が出ていたので近医を受診した。検査の結果、潰瘍性大腸炎と診断され、メサラジン錠を用いた治療を開始した。2年後、出血性下痢の増加と腹痛を認めるようになり、薬物はメサラジン錠とプレドニゾロン錠の併用に変更になった。 この患者の病態と薬学的管理について適切でないのはどれか。2つ選べ。 1.服用困難な場合には、メサラジン錠を粉砕する。 2.感染症にかかりやすい。 3.メサラジンの副作用として、消化器症状に気をつける。 4.定期的に大腸がんの検査を受ける。 5.メサラジン錠服用により、潰瘍性大腸炎の完治が期待できる。
15
20
60歳男性。ジェノタイプ2型のC型慢性肝炎と診断され、初回治療としてDAAs(Direct acting antivirals)が投与されることになった。なお、この患者の腎機能は正常である。 この患者から聴取した生活習慣や過去の経験のうち、C型慢性肝炎に罹患した原因として可能性が低いのはどれか。2つ選べ。 1.鹿肉の生食 2.入れ墨や不衛生なピアスの穴あけ処置 3.20歳代での手術時の輸血 4.海外旅行中の生水の摂取
14
21
60歳男性。ジェノタイプ2型のC型慢性肝炎と診断され、初回治療としてDAAs(Direct acting antivirals)が投与されることになった。なお、この患者の腎機能は正常である。 この患者に投与する抗ウイルス薬として適切なのはどれか。2つ選べ。 1.ラミブジン 2.ソホスブビル 3.エンテカビル水和物 4.ペラミビル水和物 5.レジパスビル
25
22
抗C型肝炎ウイルス薬に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。 1.ピブレンスタビルは、非構造タンパク質(NS)5Aを阻害する。 2.グレカプレビルは、NS3/4Aプロテアーゼを阻害する。 3.ソホスフビルは、NS5Bポリメラーゼを阻害する。 4.リバビリンは、RNAポリメラーゼを阻害する。 5.レジパスビルは、キャップ依存性エンドヌクレアーゼを阻害する。
5
23
59歳男性。B型肝炎ウイルス(HBs抗原)陽性であったが症状もなく長年放置していた。倦怠感や意識障害が強くなり家族に連れられ近医を受診したところ、非代償性肝硬変と診断され、緊急入院となった。下肢にむくみを認めているが、食事の摂取は可能である。入院時の検査値と入院後の処方は以下のとおりである。 (検査値) AST 26 IU/L、ALT 27 IU/L、血清クレアチニン値1.2 mg/dL、総タンパク6.0 g/dL、血清アルブミン2.4 g/dL、LDL-C 38 mg/dL、プロトロンビン時間(PT)19.8秒、総ビリルビン1.0 mg/dL、直接ビリルビン0.6 mg/dL (処方1) ラミブジン錠100 mg 1回1錠(1日1錠) フロセミド錠20 mg 1回1錠(1日1錠) スピロノラクトン錠25 mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 3日分 (処方2) ウルソデオキシコール酸錠50 mg 1回1錠(1日3錠) 1日3回 朝昼夕食後 3日分 (処方3) 酸化マグネシウム錠330 mg 1回2錠(1日6錠) ラクツロースゼリー分包16.05 g/包 1回1包(1日3包) 分岐鎖アミノ酸配合経口ゼリー剤20 g/個 1回1個(1日3個) 1日3回 朝昼夕食後 3日分 入院時、この患者に起こっていることとして、適切なのはどれか。2つ選べ。 1.血清アルブミン濃度の低下 2.血清コレステロール濃度の上昇 3.フィッシャー比の上昇 4.プロトロンビン時間の延長 5.直接ビリルビン濃度の低下
14
24
59歳男性。B型肝炎ウイルス(HBs抗原)陽性であったが症状もなく長年放置していた。倦怠感や意識障害が強くなり家族に連れられ近医を受診したところ、非代償性肝硬変と診断され、緊急入院となった。下肢にむくみを認めているが、食事の摂取は可能である。入院時の検査値と入院後の処方は以下のとおりである。 (検査値) AST 26 IU/L、ALT 27 IU/L、血清クレアチニン値1.2 mg/dL、総タンパク6.0 g/dL、血清アルブミン2.4 g/dL、LDL-C 38 mg/dL、プロトロンビン時間(PT)19.8秒、総ビリルビン1.0 mg/dL、直接ビリルビン0.6 mg/dL (処方1) ラミブジン錠100 mg 1回1錠(1日1錠) フロセミド錠20 mg 1回1錠(1日1錠) スピロノラクトン錠25 mg 1回1錠(1日1錠) 1日1回 朝食後 3日分 (処方2) ウルソデオキシコール酸錠50 mg 1回1錠(1日3錠) 1日3回 朝昼夕食後 3日分 (処方3) 酸化マグネシウム錠330 mg 1回2錠(1日6錠) ラクツロースゼリー分包16.05 g/包 1回1包(1日3包) 分岐鎖アミノ酸配合経口ゼリー剤20 g/個 1回1個(1日3個) 1日3回 朝昼夕食後 3日分 この患者に対するアセスメントの内容として、適切なのはどれか。2つ選べ。 1.患者はすでに肝硬変に移行しているため、B型肝炎に対する治療薬は不要である。 2.利尿薬による過度の脱水は、高アンモニア血症を悪化させる可能性がある。 3.肝臓は正常に機能している。 4.酸化マグネシウム錠とラクツロースゼリー分包の併用により下痢の可能性がある。 5.分岐鎖アミノ酸は、配合経口ゼリー剤が処方されているので、食事による摂取が不要である。
24
25
49歳男性。C型慢性肝炎により肝硬変を発症。昨年より肝硬変に起因する腹水が出現し、ループ利尿薬とアルブミン製剤が投与されていた。昨日、肝性脳症と診断され入院となり、分岐鎖アミノ酸製剤の点滴静注、ラクツロース及びカナマイシン一硫酸塩の経口投与を開始した。 本患者において、以下の所見が認められた。肝性脳症に最も関連が深いのはどれか。2つ選べ。 1.食道静脈瘤 2.浮腫 3.黄疸 4.高アンモニア血症 5.羽ばたき振戦
45
26
49歳男性。C型慢性肝炎により肝硬変を発症。昨年より肝硬変に起因する腹水が出現し、ループ利尿薬とアルブミン製剤が投与されていた。昨日、肝性脳症と診断され入院となり、分岐鎖アミノ酸製剤の点滴静注、ラクツロース及びカナマイシン一硫酸塩の経口投与を開始した。 本症例に用いる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 1.アルブミン製剤は血漿膠質浸透圧を低下させる。 2.ループ利尿薬は血中Na+を上昇させる 3.分岐鎖アミノ酸製剤はフィッシャー比を低下させる。 4.ラクツロースは消化管内のpHを低下させる。 5.カナマイシン一硫酸塩は消化管内のアンモニアの発生を抑制する。
45
27
60歳男性。5年前に肝硬変と診断され、1年前から腹水が認められるようになった。3日前から、軽度の意識障害を認めるようになったため来院した。来院時、診察所見として、羽ばたき振戦を認めた。この患者において、意識障害の軽減が期待できるものはどれか。2つ選べ。 1.アルブミン製剤 2.スピロノラクトン錠 3.分岐鎖アミノ酸製剤 4.ウルソデオキシコール酸錠 5.ラクツロースシロップ
35
28
急性膵炎の診断に有用な血液検査値はどれか。1つ選べ。 1.アルブミン濃度 2.C反応性タンパク(CRP)濃度 3.乳酸脱水素酵素(LDH)活性 4.尿素窒素(BUN)濃度 5.リパーゼ活性
5
29
50歳男性。飲酒後から持続的な上腹部痛及び悪心があった。数日間、様子を見ていたが、発熱と軽度の意識障害が起こったため、病院を受診した。腹部CTにより膵臓の腫大が認められた。この患者の病態、検査及び薬物療法に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。 1.飲酒歴と胆石症の既往の有無を確認する。 2.血液検査でアミラーゼ、リパーゼの活性低下が見られる。 3.膵機能を改善させるため、十分な食事を摂らせる。 4.病態の進展を抑制するため、ガベキサートメシル酸塩静注用を投与する。 5.上腹部痛にペンタゾシン注を用いると、病態を悪化させる。
14
30
カモスタットの急性膵炎治療効果に関わる作用機序はどれか。1つ選べ。 1.H+,K+-ATPase阻害 2.セロトニン5-HT3受容体遮断 3.ヒスタミンH2受容体遮断 4.タンパク質分解酵素阻害 5.シクロオキシゲナーゼ阻害
4
31
急性胆管炎に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。 1.左下腹部に痛みを生じる。 2.発熱を伴うことはまれである。 3.血中白血球数が減少する。 4.血清ALP(アルカリフォスファターゼ)活性が上昇する。 5.血中間接ビリルビン値が上昇する。
4
32
42歳女性。食後、みぞおちに差し込むような痛みが続いたため内科を受診し、胆石症による痛みと診断された。 この患者の治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。 1.ウルソデオキシコール酸 2.カモスタットメシル酸塩 3.ランソプラゾール 4.フロプロピオン 5.シメチジン
14
33
胆石症に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。 1.脂肪分の多い食事を大量に摂取した数時間後に、疝痛発作を起こしやすい。 2.胆石があっても、自覚症状のない患者が半数以上である。 3.胆石が総胆管に嵌頓かんとんするとALP、γ-GTP、総ビリルビン値の上昇が見られる。 4.重篤な疝痛発作のとき、第一選択薬としてモルヒネが用いられる。 5.胆嚢がんでは、胆石を伴うことが多い。
4