1989（平成元年）「今後の社会福祉のあり方について（意見具申）」には、高齢者の保健福祉の推進等のために、住民に最も身近な市町村で、在宅福祉サービスと施設サービスが一元的に提供できる体制が提言され、翌年の社会福祉関係八法改正により「老人保健福祉計画」が地方自治体に義務化された。

2000（平成12）年の社会福祉基礎構造改革によって、社会福祉法に「地域福祉の推進」及び「地域福祉計画」が初めて法規定された。

厚生労働省の「これからの地域福祉のあり方に関する研究会報告書」（2008年（平成20年）は、新たな地域福祉の姿として、制度の対象とならない生活課題は、行政が原則として関与せず、住民同士の支え合いによって解決していく必要があると提言した。

2015（平成27）年に「介護予防・日常生活支援総合事業」（介護保険制度）において、要介護度が軽度な高齢者への多様な生活支援、介護予防について、社会福祉法人や民間事業者が指定事業者となって生活支援サービスを提供する仕組みが構築された。

2020（令和2）年の社会福祉法の改正により、第4条の「地域福祉の推進」に「地域共生」が明文化され、「重層的支援体制備事業」が市町村の任意事業として創設された。

　1945（昭和20）年の連合国軍最高司令官総司令部（GHQ）の「社会教済に関する覚費」により、民間の共同募金会の設立が指示されたことにより、1947（昭和 22）年に共同募金運動が開始された。

1951（昭和26）年に制定された社会福祉事業法に、社会福祉法人・共同募金・社会福祉協議会が規定さ れた。

1983（昭和58）年に社会福祉事業法が改正され、市町村社会福祉協議会が法制化され、地域福祉におけるその役割が明確になった。

1991（平成3）年から実施された「ふれあいのまちづくり事業」では、市区町村社会福祉協議会が「保健福祉地区活動」を全国的に展開した。

．1993（平成5）年に「国民の社会福祉に関する活動への参加の促進を図るための置に関する指針」が大臣告示され、同年に特定非営利活動促進法が制定された。

．民生委員制度の源流は、1917年（大正6年）に、岡山県知事である笠井信によって創設された、県内の貧困者の実情に鑑みて地域の貧民の相談にのる防貸制度である済世顧問制度である。

方面委員制度は、大阪府知事である林市蔵によって、地域ごとに委員を設置する制度として1918年（大正7年）に創設された。

各都道府県で実施されていた方面委員などの取り組みを統一的な発展を図るため、1936年（昭和11年）に民生委員令が制定された。

民生委員は、1日生活保護法で協力機関とされていたが、1950年（昭和25年）に制定された生活保護法では補助機関とされた。

全国の民生委員は、社会福祉協議会と協力して、「居宅ねたきり老人実態調査」を全国規模で1968年（昭和43年）に実施した。

岡村重夫は、地域福祉を初めて理論化し、地域福祉概念を構成する要素を①コミュニティ・ケア、②地域組織化活動と福祉組織化活動、③予防的社会福祉とした。

右田紀久恵は、地域福祉とは、社会福祉サービスを必要とする個人・家族の自立を地域社会のなかで図ることを目的にし、地域福祉の構成要素を「①在宅福祉サービス」「②環境改善サービス」「③組織化活動」とした。

三浦文夫は、地域福祉を地方自治体の制度政策論として展開し、「自治型地域福祉」を提唱した。

大橋兼策は、1990 年代において、地域福祉推進の手法として、個別支援から地域支援に拡張していく （一体的に取り組む）、コミュニティソーシャルワークを提唱した。

牧里毎治は、1980 年代当時の地域福祉の理論を整理し、地域福祉の「働き～機能」に注目し、公私の複合的な主体で構成されるサービスや供給システムの充足に着目した枠組みを「構造的概念」とし、岡村理論を「主体論的アプローチ」とした。

社会福祉協議会は、1951（昭和26）の設立当初より、社会福祉への住民参加を進める組織の創設という理念を有していましたが、その取組みに用いられた手法

全国社会福祉協議会が 1962（昭和 37）年に制定した「社会福祉協議会基本要項」において打ち出した活動の原則とはなんですか。

1962年（昭和37）年に徳島県社会福祉協議会が開始した、「『善意』を預かり、必要な人や団体に払い出すという」考え方に基づき、その後、社会福祉協議会におけるボランティア活動センターの取組みに発展した事業

2017（平成29）年の社会福祉法改正において、社会福祉法第4条第2項に、福祉サービスを必要とする地域住民及びその世帯が抱える福祉、介護、保健医療、住まい、就労及び教育に関する課題、地域社会からの孤立などの様々な課題を総じて何と称したか？