問題一覧
1
純鉄を室温より加熱し続けると、その組織は[A.]と変化し、最後は液体となる。
フェライト→オーステナイト→デルタフェライト
2
炭素含有量0.25mass%の鋼を1,000℃に加熱保持した後、徐冷して室温になると[A.]を示す。
フェライトとパーライトの混合組織
3
オーステナイトからフェライトに、またはフェライトからオーステナイトに変態する温度を[A.]という。
A3点
4
軟化などを目的に、A3点温度より約50℃高い温度に加熱して一様なオーステナイト組織にした後、炉中で徐冷する処理。
完全焼なまし
5
組織を微細化するために、A3点より約50℃高い温度に加熱して一様なオーステナイト組織にした後、大気中で放冷する処理。
焼ならし
6
JISで規定されている鋼材の種類で、SS、SMおよびSNの次に続く数字は鋼の[A.]の下限値を示している。
引張強さ
7
一般構造用圧延鋼材SS400の化学成分で、JISによって含有量が規定されている元素は、Pと[A.]である。
S
8
溶接構造用圧延鋼材SM490にはA種、B種、C種の3種類があり、[A1.]についての規定が異なる。[A2.]に規定はないが、他の2種の規定値は[A3.]である。
シャルピー吸収エネルギー, A種, C種>B種
9
SY490Yの引張強さは[A1.]と同じであるが、板厚75mm以下の場合、降伏点をSM490より[A2.]高めた降伏点鋼である。
SM490, 40N/mm^2
10
SM400にはA種、B種、C種の3種類があり、B種とC種にはSM材にない[A1.]が規定されている。また、C種にはラメラテア対策として[A2.]の規定があり、さらに[A3.]含有量の上限値が0.008%と低く規定されている。
降伏比, 厚さ方向の絞り, S
11
熱加工制御法を適用した[A1.]が490N/mm^2級を中心に製造されており、溶接の際の[A2.]を従来鋼より下げて施工することができる。
TMCP鋼, 予熱温度
12
低温用鋼は、特に低温での[A1.]に優れることが必須条件であり、最低使用温度を低下させる元素[A2.]を2〜9mass%含有する。
切欠じん性, Ni
13
鋼の切欠じん性は、使用温度が低下[A1.]。
すると劣化する。
14
Siや[A1.]で十分に脱酸された[A2.]は結晶粒が[A3.]で、切欠じん性が優れている。
Al, キルド鋼, 微細
15
鋼材の切欠じん性は、圧延のままよりも[A1.]を施した方が良好である。
焼ならし
16
780N/mm^2級調質鋼は[A1.]により[A2.]となったものを焼戻して、切欠じん性を向上させている。
焼入れ, マルテンサイト組織
17
軟鋼の切欠じん性は、CとMnの比Mn/C[A1.]。また、[A2.]の増加によって切欠じん性は劣化するので、SM材の JISではそれらの含有量の上限を0.035mass%に規定している。
が高いほど良好となる, PとS
18
鋼の炭素含有量の範囲はどれか。
0.02mass%〜2.14mass%
19
炭素含有量0.2mass%の鋼を1,000℃から徐冷したときに室温で観測される組織は何か。
フェライトとパーライト
20
炭素含有量0.15mass%の鋼を1,000℃から水冷したときの室温組織は何か。
マルテンサイト
21
炭素鋼におけるパーライト組織はどれか。
フェライトとセメンタイトの層状組織
22
建築構造用圧延鋼材SN400Cに規定されている降伏比(%)はどれか。
80%以下
23
一般に、いくら以上の引張強さを有する鋼を高張力鋼と呼ぶか。
490N/mm^2以上
24
板厚20mmのSM490鋼の突合せ継手を炭酸ガス溶接する際、ワイヤ径1.2mm、溶接電流200A、アーク電圧25V、溶接速度30cm/分、シールドガス流量251/分、予熱・パス間温度50℃としたときの入熱量は[A.]である。
10,000J/cm
25
溶接部の冷却状況を示す指標として、[A1.]までの冷却時間(秒)、あるいは[A2.]での冷却速度(℃/秒)が用いられる。これらの指標は、溶接部粗粒域のミクロ組織や硬さを推定するのに役立つ。
800℃から500℃, 540℃
26
鋼材の板厚が大きくなると、溶接部の冷却は[A1.]。
速くなる
27
炭素鋼の溶接で、入熱が過小な場合に生じる問題としては[A1.]などが考えられる。
熱影響部の硬さが上昇して溶接割れの危険性が高まる
28
母材熱影響部では、溶接金属に接して完全変態域が生じる。その溶接線近傍には[A1.]に加熱された粗粒域、母材側には[A2.]に加熱された細粒域、それらの間に混粒域(中間の流域)が生成する。
1,250℃以上, 900℃〜1,100℃
29
[A1.]は、小入熱溶接の場合は硬化し、大入熱溶接の場合はぜい化する。一方、[A2.]は、小さなオーステナイト粒がフェライト+パーライトに変態した部分であるので、切欠じん性は良好である。
粗粒域, 細粒域
30
部分変態域は二層加熱域ともよばれ、加熱によって[A1.]のオーステナイト化が進み、その輪郭がぼやける。一方、冷却時には、その部分に丸みを帯びたセメンタイトが生成されることもあるが、溶接のような急加熱急冷却過程では、ほとんど球状化しない。
パーライト
31
溶接部で最も硬化するのは、溶接熱影響部で[A1.]に加熱された[A2.]である。
1,250℃以上, 粗粒域
32
溶接熱影響部の硬さに及ぼす母材化学成分の影響を調べるには、炭素当量(Ceq)を用いる。炭素当量は合金元素の影響を炭素量に換算した値の総和として求めるが、C、Si、Mn、Ni、Vのほかに[A1.]が対象となる。
CrとMo
33
同じSM490鋼でも、TMCP鋼の炭素当量は焼ならし鋼の炭素当量に比べて[A1.]。
低い
34
多層溶接の場合、最終パスの母材影響部の硬さは再熱を受けた熱影響部より一般的には[A1.]。
高くなる
35
溶接熱影響部の切欠じん性は、溶接条件の影響を大きく受ける。重要な因子は[A1.]である。
溶接入熱
36
溶接熱影響部の融合線(ボンド)近傍における切欠じん性の劣化は、主に[A1.]による。
結晶粒の粗大化
37
700℃〜200℃の加熱部分は未変態域であり、ミクロ組織は母材原質部と変わりないが、[A1.]によるひずみ時効の影響で切欠じん性が劣化する場合もある。
N
38
780N/mm^2級調質高張力鋼では、熱影響部の切欠じん性確保のため、板厚30mm以上の場合は溶接入熱を一般に[A1.]に制限する。
50kJ/cm以下
39
炭素鋼を低入熱で溶接した場合に生じやすい現象はどれか。
熱影響部の硬化
40
炭素鋼を過大な入熱で溶接した場合に生じやすい現象はどれか。
結晶粒の粗大化
41
母材や多層溶接ビードの熱影響部で、低融点不純物が存在する粒界に沿って生じる割れを[A1.]と呼ぶ。
液化割れ
42
低温割れの主な発生要因は、溶接金属あるいは溶接熱影響部の硬化組織、室温付近での引張応力、溶接部に侵入した[A1.]の3つである。
H
43
硬化組織の生成は鋼材の化学成分に起因するため、炭素当量に代わる化学成分の影響を表す指標として溶接割れ感受性組成[A1.]が定められている。さらに、引張応力(拘束度)として母材の板厚(t)、水素源として溶接金属中の拡散性水素量(H)を加えた低音割れ感受性指数[A2.]によって低温割れ発生の難易が評価される。
P(CM), Pc
44
結晶粒界へのPやS、[A1.]などの偏析によってそこの融点は粒内よりも低下しやすくなる。このため、融合線(ボンド)に近接した熱影響部では、結晶粒界が局部的に溶融して液化割れの発生する可能性が高まる。
SiやNb
45
狭開先のマグ・ミグ溶接や大電流のサブマージアーク溶接では、凝固割れの代表例である梨型ビード割れが発生しやすい。割れの発生にはビード断面形状の影響が大きく、溶接溶け込み深さ/ビード幅の値(比)が[A1.]を超えると発生しやすくなる。
1.0
46
再熱割れは[A1.]やステンレス鋼、ニッケル合金を用いた厚板溶接部の[A2.]で発生しやすい。
調質型低合金鋼高張力鋼, 余盛止端部
47
再熱割れの主な発生要因は、粒内強度の上昇、粒界強度の低下および残留応力であり、溶接後[A1.]に再加熱された場合に割れが発生しやすい。
500℃〜650℃
48
再熱割れの防止策としては、溶接入熱の低減による熱影響部の粗粒化抑制、テンパービード法による熱影響部の微細化、[A1.]による応力集中部の形状改善などがある。
グラインダによる平滑処理
49
炭素鋼の凝固割れの発生原因となる低融点物質を生じさせる元素はどれか。
P , S
50
低温割れについて正しいのはどれか。
300℃以下で生じる
51
溶接割れ感受性組成P(CM)に含まれる元素で、割れに最も影響するものはどれか。
C
52
再熱割れはどれか。
溶接後熱処理により、HAZの粗流域に生じる割れ
53
被覆剤は, アークスタート性やアーク安定性を向上させるとともに, アーク熱で分解してガスを発生し、大気を遮蔽する。そのシールド効果と溶融スラグが溶融金属を覆う効果によって大気中の酸素や [A1.]が溶融金属に侵入するのを防ぐ。
N
54
低水素系被覆アーク溶接棒では, 通常, 使用前に[A1.] で30分~60分の再乾燥を行う。それによって、溶接金属の拡散性水素量は、 概ね[A2.] 以下となる。
300〜400℃, 15ml/100g
55
スラグ系フラックス入りワイヤは,ソリッドワイヤよりもアークがソフトで[A1.]も少ない。 また, 被覆アーク溶接棒のようにスラグが発生するため全姿勢溶接が可能である。メタル系フラックス入りワイヤはソリッドワイヤよりも溶着量が多く, 大電流での[A2.]に適している。
スパッタ, 下向溶接
56
ガスシールドアーク溶接のうち,マグ溶接では100%CO2や [A1.]が一般的である。ミグ溶接やティグ接では, 通常, [A2.]を用いる。
80%Ar-20%CO2, 100%Ar
57
80%Ar- 20%CO,では, 100%CO,に比べて溶融金属中の酸素量が減少するため,溶接金属中の[A1.]の歩留りが高まる。一方、酸素量すなわち酸化物の量は減少する。
脱酸元素
58
100%CO, 用のマグ溶接ワイヤを80%Ar- 20%CO, で使用すると, 脱酸元素であるSiやMnの歩留が高まって溶接金属の強度が[A1.]。
増加する
59
サブマージアーク溶接用として日本で主に使用されているフラックスにはボンドフラックスと溶融フラックスがあるが、ボンドフラックスは鉱物性物質,脱酸剤,炭酸塩,[A1.] などに水ガラスを加えて混合し,焼結したものである。
合金元素
60
一般に、軟鋼のすみ肉溶接や高速溶接に適したフラックスとワイヤの組合せは[A1.]である。
溶融フラックスとMn系ワイヤ
61
低炭素系被覆アーク溶接棒を使用する際の注意点はどれか。
使用前に300〜400℃に乾燥する
62
490N/mm2級鋼に使用される炭酸ガス溶接用ソリッドワイヤはどれか。
YGW11
63
100%CO2用の溶接ワイヤを80%Ar+20%CO2のシールドガスで溶接した場合、100%CO2のときと比べてどのようなことが起こるか。
溶接金属中のSi,Mnが増え、強度が増加する
64
ステンレス鋼はCrを[A1.] mass%以上含む高合金鋼で、Cr系とCr-Ni系に大別される。Cr系にはフェライト系と[A2.] に代表されるマルテンサイト系,Cr-Ni系にはオーステナイト系と[A3.] に代表される二相系がある。
10.5, SUS410, SUS329J1
65
室温で引張強度が最も高いのはマルテンサイト系であるが、 500℃以上の高温では[A1.] の強度が高い。 一方,シャルビー吸収エネルギーは、[A1.]が極低温でも室温と同様に良好な性質を示す。
オーステナイト系
66
ステンレス鋼の中で熱膨張係数が最も大きいのは[A1.]であり,この鋼種の溶接では[A2.]に注意が必要である。
オーステナイト系, 変形
67
マルテンサイト系ステンレス鋼のアーク溶接では、[A1.]の発生する可能性があるので、 溶接材料や溶接施工条件の適切な選定が重要である。
低温割れ
68
オーステナイト系ステンレス鋼の溶接部で発生する代表的な欠陥には[A1.]があり,柱晶の最終凝固位置や[A2.]で発生しやすい。
高温割れ, オーステナイト粒界
69
主因は欠陥発生位置に偏析する[A1.]であり、PやSの他に[A2.] も原因となる。
低融点化合物, SiやNb
70
化合物の偏析を抑制するには、偏析元素の低減に加えて、溶接金属の凝固過程で少量の[A1.] を生成させることが有効である。しかし, その生成量が過剰になると,延性や[A2.]の劣化が顕者になるので、接材料や溶接条件を適切に選ぶ必要がある。
フェライト, 切欠じん性
71
欠縮防止に有益な相の生成量は,溶接金属のオーステナイト形成元素および[A1.]形成元素の含有量から算出した指数と[A2.]から求めることができる。
フェライト, シェフラ組織図
72
類似の算出方法としては、オーステナイト形成元素であるNを考慮したディロング組織図もよく用いられる。また,顕微鏡組織観察によるポイントカウンティング法やフェライトスコープなど[A1.] な装置を用いる方法もある。
磁気的
73
鋭敏化したオーステナイト系ステンレス鋼の溶接継手が[A1.]の腐食環境にさらされると、[A2.]が発生しやすくなる。
塩化物, 応力腐食割れ
74
鋼材の点から粒界腐食を防ぐには、[A1.]ステンレス鋼や炭化物を生成しやすいNbや [A2.]を添加た安定化ステンレス鋼の適用が有効である。
低炭素, Ti
75
オーステナイト系ステンレス鋼の溶接で生じやすい割れはどれか。
凝固割れ
76
オーステナイト系ステンレス鋼が鋭敏化を起こす温度域はどれか。
500℃~850℃
77
オーステナイト系ステンレス鋼の溶接熱影響部に発生する鋭敏化の主な原因はどれか。
クロム炭化物の粒界析出
78
ステンレス鋼溶接金属でフェライト量を予測するとき用いるのはどれか。
シェフラ組織図
79
溶接熱影響部が最も硬化するステンレス鋼はどれか。
マルテンサイト系ステンレス鋼
80
ウェルドディケイの防止策はどれか。
低炭素ステンレス鋼の使用