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若紫の君 訳 1
  • 南里真太郎

  • 問題数 22 • 12/8/2023

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    問題一覧

  • 1

    日もいと長きに、

    日もとても長くて、

  • 2

    つれづれなれば、

    することもなく所在ないので、

  • 3

    夕暮れのいたう霞みたるに紛れて、

    夕暮れのたいそう霞んでいるのに紛れて、

  • 4

    かの小柴垣のもとに立ち出でたまふ。

    あの小柴垣のあたりにお立ち出でになる。

  • 5

    人々は帰したまひて、

    供人たちはお帰しになって、

  • 6

    惟光朝臣とのぞきたまへば、

    惟光朝臣とのぞきなさると、

  • 7

    ただこの西面にしも、

    すぐそこの西面の部屋に、

  • 8

    持仏すゑたてまつりて行ふ尼なりけり。

    持仏をお据え申してお勤めしている尼なのであった。

  • 9

    簾少し上げて、

    簾を少し上げて、

  • 10

    花奉るめり。

    花をお供えしているようである。

  • 11

    中の柱に寄りゐて、

    中の柱に身を寄せて座って、

  • 12

    脇息の上に経を置きて、

    脇息の上に経巻を置いて、

  • 13

    いとなやましげに読みゐたる尼君、

    ひどく大儀そうに読経している尼君は、

  • 14

    ただ人と見えず。

    普通の身分の人とは見えない。

  • 15

    四十余ばかりにて、

    四十すぎぐらいで、

  • 16

    いと白うあてに、

    とても色が白く上品で、

  • 17

    やせたれど、

    ほっそりしているけれども、

  • 18

    つらつきふくらかに、

    頰はふっくらとしていて、

  • 19

    まみのほど、

    目元のあたり、

  • 20

    髪のうつくしげにそがれたる末も、

    髪が見るからに美しく切りそろえられてある端も、

  • 21

    なかなか長きよりもこよなう今めかしきものかな、

    かえって長いのよりも格別当世風であるなと、

  • 22

    とあはれに見たまふ。

    心ひかれてご覧になる。