暗記メーカー

お問い合わせ
ログイン
食品化学のまとめ
  • ヤシマ作戦

  • 問題数 89 • 11/1/2023

    問題一覧

  • 1

    Q食品中の水分の役割は何か?

    食品の構成成分を溶かす媒体であり、生化学反応の場である。また、水は酵素反応、色の変化、褐変反応、物性変化、食感、味などに関与する

  • 2

    Q水和とは何か?  

    水和とは、水分子が電荷に偏りがあるため、電荷を持つイオンが近づくと静電的相互作用によりイオンを取り囲み溶解させること。

  • 3

    Q食品の水分含量と水分活性は必ずしも正比例しない。何故か?

    食品の水は、結合水や水和などで様々な化合物と相互作用しているため、単純な水分含量と食品の蒸気圧により表される水分活性は一概に一致しないから。例えば、水分量は同程度でも溶解物の違いにより、蒸気圧降下などの効果を受ける。

  • 4

    Q等温脱湿吸湿曲線のヒステリシス(履歴現象)を説明しなさい。  

    等温脱湿吸湿曲線において、脱湿と吸湿で水分含量、水分活性が異なる現象をヒステリシス(履歴現象)という。水分活性が高い状態と低い状態の食品の水分子の性質が異なるため、脱湿曲線と吸湿曲線は一致しない。

  • 5

    Q最大氷結生成帯の通過時間はできるだけ短くした方が食品の品質 は保たれる何故か  

    最大氷結生成帯の通過時間が長いほど数が少なく大きな氷結晶となり、氷結晶が大きいほど氷が細胞膜を突き破ることから、品質が低下するため、通過時間を短くすることで食品の品質を保つ。

  • 6

    Q炭水化物の定義を書きなさい。

     炭水化物の定義は、炭素、水素、酸素から成り立ち、複数個の水酸基とアルデヒド、ケトンなどのカルボニル基を有する化合物、あるいはそれらが重合した化合物の総称のこと。

  • 7

    Q D-グリセルアルデヒドとL-グリセルアルデヒドの違いを構造式から説明しなさい。  

    CHO基を上、CH2OH基を下にした時の、OH基の向きが左ならL、右ならD。 鏡像異性体の関係である。物理的性質はほとんど同じであるが、旋光性が異なる。

  • 8

    Qエピマーとは何かを説明しなさい。  

    複数の不斉炭素原子をもつ化合物 (a) において,そのうちの1つの不 斉中心だけが反転した構造の化合物 (b) があるとき,(a) と (b) を互いにエピマー の関係にあるという。 =ひとつだけ不斉中心が違うやつ

  • 9

    Qグルコースの糖としての特徴を説明しなさい。  

    動植物のエネルギー源である。あっさりとした甘味。ブドウ果実、蜂蜜、麦芽糖、乳糖、砂糖などのオリゴ糖、でんぷん、 グリコーゲン、セルロースなどの構成糖である。

  • 10

    グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトースを フィッシャー方式で書きなさい→覚える

    グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトースを フィッシャー方式で書きなさい→覚える

  • 11

    Q シクロデキストリンについての説明。

    グルコースがα1,4結合で環状となっている構造をシクロデキストリンという。グルコース6個を持つものをα型、7個をβ型、8個をγ型という。α型、β型は難消化性、γ型は易消化性である。シクロデキストリンは、食品工業、医薬品、化粧品、樹脂などの製品に使われる。

  • 12

    Q特定保健用食品とは何か。

    特定保健用食品とは、摂取することで健康の維持増進に寄与することを示す研究結果が得られたために、特定の保健の目的が期待できる旨を表示することが許可された食品である。表示される効果や安全性は食品ごとに国の審査を通過することが義務付けられている。

  • 13

    機能性食品とは何か

    機能性食品とは、国の定められたルールに基づき、事業所の責任で化学的な根拠に基づいた機能性を表示する食品である。特に特定保健用食品と異なる点は、審査を必要とせず、必要な手続きが届出制である点である。

  • 14

    デンプンとグリコーゲンの違いについて説明しなさい。

    でんぷんとグリコーゲンの違いを4つの観点から答える。それは、出現場所、構造、分子量、役割の4点である。 出現場所  でんぷんは植物で見られる多糖類で、主に葉、茎、根、種子に蓄えられる。一方、グリコーゲンは動物に見られる多糖類で、主に肝臓と筋肉に蓄えられる。 構造  でんぷんは直鎖状のアミロースと分岐構造を持つアミロペクチンから構成される。また、グリコーゲンは、非常に分岐した構造を持っており、分岐点がでんぷんよりも頻繁に存在する。 分子量  でんぷんとグリコーゲンの分子量を比較すると、グリコーゲンの方が分子量が大きい。これはグリコーゲンの分岐が多い事に関係する。 役割  デンプンは植物のエネルギー貯蔵物質で、必要な時にエネルギーを供給する。グリコーゲンは、動物のエネルギー貯蔵物質で、血糖濃度の調節と筋肉のエネルギー供給を行う。

  • 15

    でんぷんの老化とは?

    α‐でんぷんは時間経過によりミセル構造を再形成し、硬くなり白濁する。この部分的に糊化でんぷんの一部の水和がとれ、糊化前のβ-でんぷんにもどることを老化という。

  • 16

    デンプンの老化を抑制するにはどのようにすれば良いか。

    でんぷんの老化を抑制する方法は5つの観点が挙げられる。それは温度、水分、アミロース含量、共存物質、pHの5つである。 1)温度:水が凍結しない程度の低温(温度が0~6 ℃付近)が最も老化しやすく、食品を冷凍する場合はこの温度域を素早く通過させる。 2) 水分:50~60%の時が最も老化しやすいと言われている。水分が多いとデンプン粒が拡散し、分子会合のレベルが減る。水分を極力減らした食品である即席麺やせんべいなどは老化が起きない。 3) アミロース含量:デンプンの成分としては、アミロペクチンよりアミロースのほうが老化しやすい。 4) 共存物質:トレハロース、ソルビトールなどを添加すると、水和が維持されるので、老化しにくい---おにぎり、和菓子の品質保持 5) pH :水素結合はアルカリ側で切れやすく、pH13以上では老化しにくい

  • 17

    転化糖と異性化糖について、両者の違いを明らかして説明しなさい。 (ここは課題にも出しましたが、試験にも良く出ます。)

    転化糖は、スクロースを転化酵素によりグルコースとフルクトースに1:1の割合になるように加水分解した混合液。スクロースよりもフルクトースによって甘味度が増すことが特徴。  異性化糖、でんぷんからグルコースまで分解した後、フルクトースをグルコースから合成することでできる混合液。転化糖と異なるのは、異性化反応のレベルによってグルコースとフルクトースの割合が異なり、その割合で名前が定められる。フルクトースの割合が50%未満ではブドウ糖果糖液糖、50%から90%未満の場合では果糖ブドウ糖液糖、果糖が90%以上の場合では高果糖液糖という。 ※ちなみに果糖=フルクトース、ブドウ糖=グルコース、名前は、多く入ってるやつが前にな

  • 18

    αデンプンとβデンプンについて説明しなさい。

    αでんぷんは、糊化したでんぷんのこと。 βデンプンは、規則的にならんだミセル構造をつくり、結晶を形成している。 βでんぷんに水を加え加熱した時にでんぷんの分子間力が切断され、膨潤、保水性の増大、デンプン分子の溶解、粘土の上昇、透明度の増加、結晶構造の消失がおこる。この現象を糊化(α化)という。

  • 19

    食物繊維の定義

    日本食品標準成分表では「ヒトの消化酵素で消化されない食品中の難消化性成分の総体」と定義されている。

  • 20

    食物繊維の特定保健用機能について  

    以下の4つの例が挙げられる。おなかの調子を整えること、体脂肪をつきにくくし血中中性脂肪を上昇しにくくすること、食後の血糖値上昇を穏やかにすること、コレステロールが高めの方に良いことが特定保健用機能として挙げられる。

  • 21

    水溶性食物繊維や不溶性食物繊維について 説明しろ

    水溶性食物繊維の特徴として、水に溶け、“ねばねば”とする食品と“さらさら”とした食品があり、粘着性、吸着性が高い。大きく分けて3つの働きがあり、腸内環境を整えること、コレステロール値・食後血糖値の上昇制御をすること、軟便形成を促すことが挙げられる。食品例としては果物(みかん)、繊維のやわらかい野菜(人参)、イモ類(ジャガイモ)がある 不溶性食物繊維の特徴は、水に溶けず、水分を吸収して膨らむことである。大きく分けて二つの働きがあり、便のかさを増やし便通を整えること、有害物質を吸収して排泄を促すことが挙げられる。食品例としては繊維の固い野菜(とうもろこし)、サツマイモ、きのこ類、豆類、乾物(玄米)がある。

  • 22

    授業で紹介したホモ多糖の特徴  

    ホモ多糖の例 5つ ・セルロール→グルコピラノースがβ1,4結合で直線状に結合した化合物。植物の細胞壁に含まれる。水には不溶(植物が水に溶けるわけない) ・難消化性デキストリン→でんぷんをアミラーゼで加水分解し残った難消化性画分。水溶性である ・キチン→N―アセチルーD=グルコサミンのβ1,4結合の重合体。主に節足動物や甲殻類の外骨格や軟体動物の殻皮(がくひ)表面に存在する。繊維、医療品、化粧品、食品など多くの用途がある。 ・ポリデキストロース→ブドウ糖のβ-1,6結合を主とした重合体を主成分とする。糖尿病予防や高脂血症のために医療用として開発された。水に溶けやすい人工の食物繊維。 ・β―グルカン→β結合したグルコースの多糖の総称。血糖値の上昇やコレステロールを減らす効果がある。

  • 23

    授業で紹介したヘテロ多糖の特徴  

    ヘテロ多糖←多すぎるので大事そうなやつをあげる ・寒天→0.5-1.5%を熱水(85℃以上)に溶かすと粘性のあるゾル化して、30℃以下に冷却すると凝固してゲル化する(かご状の網目構造)。アガロースはゲル化能が強い。 アガロースとアガロビオースの構造を書けるようにしよう! アガロースはガラクトースと3,6-アンヒドロ-L-ガラクトースがβ-1,4結合したアガロビオースと呼ばれる二糖を基本にα-1,3結合で多数連なった直鎖状の構造。 ・ペクチン→ガラクツロン酸がα1,4結合した基本骨格を持ち、一部メチルエス テル化されている。植物体に広く分布し、野菜、果物の構造体であり、細胞壁間隙に含まれる。 ガラクツロン酸残基の50%以上がメチルエステル化されたものは 高メトキシルペクチン、50%未満で低メトキシルペクチン

  • 24

    肉が熟成すると呈味性が増す。その理由を説明しなさい。  

    肉が呈味性ペプチドであるから。呈味性ペプチドとは、発酵食品や塩蔵品などの熟成過程で、分解酵素の働きでオリゴペプチドが生成し、独特の風味、うま味、こく味が生じる。ただし苦みを呈する場合もある。

  • 25

    Qタンパク質はその構造から3種に大別される。その3種類について、具体的なタンパク質を例に挙げながら説明しなさい  

    1)単純タンパク質 アミノ酸のみを構成成分とする。具体例として、アルブミンやヒストンなどがある。 2)複合タンパク質 アミノ酸以外の成分を結合する。リンタンパク質、糖タンパク質、リポタンパク質。 具体例としてヘモグロビンがある。 3)誘導タンパク質 天然タンパク質が分解、変性して生じるタンパク質 ゼラチン:コラーゲンと水との加熱により生じる直鎖状のポリマー(タンパク質) パラカゼイン:カゼインがレンニン(酵素)により分解され、疎水的なパラカゼイン(para-casein)部分と親水的な酸性糖ペプチド(acidic glycopeptide)部分が切り離されることで、疎水的部分が凝集化が起こる

  • 26

    Qたんぱく質の加熱変性について  

    タンパク質を加熱すると、複雑な相互作用によって形成されていた高次構造にわずかな歪みが生じた可逆変性タンパク質や、もともとの二次構造や三次構造が崩壊し凝集、沈殿することで変性タンパク質になる。

  • 27

    Qたんぱく質を加熱した際に好ましくない分子が生成する場合がある。そのような分子の例を挙げ、どのような影響を与えるかを説明しなさい。

    リジノアラニンの生成 アルカリ存在下や加熱処理時に起こる。 シスチン、システイン、セリンからデヒドロアラニンが生成する。 その後リジンと結合しリジノアラニンが生成。 必須アミノ酸であるリジンの有効性の低下(有効性リジンの減少) ラットでは腎障害が認められる。(ヒトでは 不明)

  • 28

    必須アミノ酸の名前は?

    9種類 ふろばいすひとりじめ ふ:フェニルアラニン ろ:ロイシン ば:バリン い:イソロイシン す:スレオニン ひ:ヒスチジン と:トリプトファン りじ:リジン め:メチオニン

  • 29

    授業で紹介したホモ多糖の特徴  セルロースについて?

    ホモ多糖の例 5つ ・セルロール→グルコピラノースがβ1,4結合で直線状に結合した化合物。植物の細胞壁に含まれる。水には不溶(植物が水に溶けるわけない)

  • 30

    授業で紹介したホモ多糖の特徴 難消化性デキストリンについて?  

    ・難消化性デキストリン→でんぷんをアミラーゼで加水分解し残った難消化性画分。水溶性である

  • 31

    授業で紹介したホモ多糖の特徴  キチンについて?

    ホモ多糖の例 5つ ・キチン→N―アセチルーD=グルコサミンのβ1,4結合の重合体。主に節足動物や甲殻類の外骨格や軟体動物の殻皮(がくひ)表面に存在する。繊維、医療品、化粧品、食品など多くの用途がある。

  • 32

    授業で紹介したホモ多糖の特徴 ポリデキストロースについて?

    ホモ多糖の例 5つ ・ポリデキストロース→ブドウ糖のβ-1,6結合を主とした重合体を主成分とする。糖尿病予防や高脂血症のために医療用として開発された。水に溶けやすい人工の食物繊維。

  • 33

    授業で紹介したホモ多糖の特徴 βーグルカンについて?

    ホモ多糖の例 5つ ・β―グルカン→β結合したグルコースの多糖の総称。血糖値の上昇やコレステロールを減らす効果がある。

  • 34

    ・コレステロールと植物ステロールとの違い

    コレステロールは動物の細胞膜構成成分で、植物ステロールは植物の細胞膜構成成分である。 コレステロールは体内で吸収されるが、植物ステロールはほとんど吸収されない。

  • 35

    ・植物ステロールについての説明

    植物ステロール ⚫ 植物が生合成するステロール類(菌類を含む場合もある) ⚫ 食事として摂取してもほとんど吸収されず、コレステロールの腸管吸収を抑制する

  • 36

    ・コレステロールについての説明 コレステロール

    ⚫ 動物性食品全般に含まれる。とくに鶏卵、魚卵、肝臓、イカ、タコ、貝類 ⚫ 動物の生体膜構成成分 ⚫ ステロイドホルモン、ビタミンD、胆汁酸の原料となる

  • 37

    ・主要なリン脂質の構造と生体膜構成脂質としての役割

    グリセロリン脂質(グリセロール + 脂肪酸 + リン酸 にコリン) スフィンゴリン脂質(スフィンゴシン + 脂肪酸 + リン酸 にコリン) リン脂質は疎水性部分を内側に、親水性部分を外側にして二重膜構造を作り、生体膜の主要構成成分になる。

  • 38

    ・トリアシルグリセロール(油脂の主成分)の基本構造

    グリセロールに脂肪酸が加水分解してできたエステル

  • 39

    ・n-6系、n-3系脂肪酸とは

    カルボキシル基のある側と反対側の末端の炭素をn番目の炭素とし、n-6番目の炭素とその次の炭素の間の結合が二重結合である脂肪酸。 n-6系やn-3系の脂肪酸は生体膜リン脂質やエイコサノイドなどの生理活性物質の原料として必要だが、ヒト(動物)は生合成できず、植物や他の動物などから摂取しなければならないため、必須脂肪酸と呼ばれる。

  • 40

    ・脂質の生化学的、食品栄養学的な特徴

    脂質の生化学的な定義 (Bloor, 1925) ⚫ 水に不溶、エーテル、ベンゼンなどの有機溶媒に可溶 ⚫ 加水分解により脂肪酸を遊離する ⚫ 生物体により利用される そのほかの特徴 ⚫ 生命活動のエネルギー源(油脂)、三大栄養素のひとつ ⚫ エネルギー貯蔵(種子、皮下脂肪)、断熱(皮下脂肪) ⚫ 生体膜の主要な構成成分 ⚫ 生体調節因子、生理活性物質の前駆体(ホルモン、ビタミンなど) ⚫ 比較的低分子量(ポリマー構造をとらない)

  • 41

    ・肪酸の炭素鎖長、不飽和度と融点との関係 ・脂肪酸の融点は

    鎖長が長いほど高い 不飽和度が高いほど低い

  • 42

    ・トリアシルグリセロール(油脂の主成分)の基本構造

    グリセロールに脂肪酸が加水分解してできたエステル

  • 43

    自由水、準結合水、結合水を説明しなさい

    それぞれは食品の周囲に存在する水のことであり、特に、自由水とは食品と距離的に離れているために水分子だけで水素結合した水のことを指し、結合水とは、食品成分の官能基に水素結合した水を指す。また、準結合水とは、自由水と結合水の間に存在し結合水と結合した水を指す。

  • 44

    水分活性とはなにか?その値は何に利用されるか説明しろ

    水分活性とは、食品中での自由水と結合水の量的な関係を示したもので、純水の蒸気圧を基準とした食品の蒸気圧の比として与えられる。その値は、腐敗と関係があり、保存状態を把握するために使われる。

  • 45

    等温吸湿脱湿曲線とは何か?  

    等温条件下における食品の状態変化を水分含量と水分活性で表した曲線のことである。

  • 46

    水分活性0.8 以下の食品は保存性がよいと言われる。何故か?

     水分活性0.8以下の食品は保存性がよいといわれる理由は、微生物の増殖が抑えられるからだ。それは水分が少ないことで、食品の腐敗の原因となる微生物の生育が困難な環境であることに起因する。

  • 47

    脂質の酸化が水分活性の低い場合と高い場合で 起こりやすいのは何故か?  

    水分活性が低い場合は、脂質そのものが酸素と結合しやすくなるため、また、水分活性が高い場合は、水分が多いため水に溶けている酸素が脂質と出会いやすくなるため、脂質の酸化が起こりやすくなる。

  • 48

    糖アルコールの特徴を説明しなさい。

    水によく溶けること、特有の甘味があること、吸収率が低く、低カロリーであるためエネルギー摂取低減化に利用されるできること、大腸からの水の吸収阻害で緩下作用があること、非う蝕作用があり虫歯予防成分として利用されることがあること、溶けるとき吸熱性があり、冷感があることが挙げられる。

  • 49

    グリコシド結合について説明しなさい。

    単糖と単糖などの結合はグリコシド結合である。それは、ペントース以上の単糖が環状構造を形成した時に生じる一位の炭素原子は反応性に富み、別の糖と脱水縮合を起こし、結合を作る。

  • 50

    スクロースが還元性を持たない理由を構造式を含めて説明しなさい。  

    スクロースが還元性をもたない理由は、スクロースがグルコースとフルクトースのα1.2結合であるため、アノマー炭素を介した結合で形成されるからである。つまり、アルデヒド基を作るポテンシャルを失ってしまっているため、還元性がない。 構造をかけ

  • 51

    スクローの糖としての特徴を記述しなさい。

    スクロースは、α―グルコースとβフルクトースのα1,2結合によって構成されており、還元性がないことと、サトウキビ等に含まれており甘味料として最も用いられることが特徴。

  • 52

    マルトースの糖としての特徴を記述しなさい。

    マルトースは、αグルコースのα―1,4結合で構成されており、還元性があること、スクロースの30-40%の甘味であることが特徴。

  • 53

    ラクトースの糖としての特徴を記述しなさい。

    ラクトースはβガラクトースとグルコースのβ―1、4結合で構成されており、動物の乳汁中に含まれることや、甘味はスクロースの16%であることが特徴。

  • 54

    トレハロースの糖としての特徴を記述しなさい。

    トレハロースは、グルコースとグルコースはα1―α1結合で構成されており、非還元性であること、甘味はスクロースの45%であることが特徴。

  • 55

    アミロペクチンについて説明しなさい。 (アミロペクチンの基本骨格の構造も記述して下さい)

    アミロペクチンは、アミロースと同様にでんぷんを構成要素のひとつで、アミロースの途中から枝分かれして別のアミロースがα―1,6結合してできた構造で、アミロースよりも大きい分子であり、数万から数十万個のグルコースからなる扇状の分子。

  • 56

    アミロースについて説明しなさい。 (アミロースの基本骨格の構造も記述して下さい)

    アミロースは、D-グルコースがα―1,4結合で数百から数千個が結合しているでんぷんの構成要素である。らせん状に巻くαーヘリックス構造をとり、6個で一周する。

  • 57

    高メトキシルペクチンと低メトキシルペクチンについて  

    高メトキシルペクチンはガラクツロン酸残基の50%以上がメチルエステル化されたガラクツロン酸メチルエステルで構成される。一方、低メトキシルペクチンは、ガラクツロン酸残基が50%以上で構成される。

  • 58

    アルギン酸のゲル化について  

    アルギン酸のゲル化は、人造いくらの製造に用いられており、アルギン酸ナトリウム水溶液にカルシウムイオンを加えると、アルギン酸ナトリウム中のNa+とCa+が交換され、アルギン酸の構造中にあるCOO-の部分で架橋されることで水に不溶なゲルを形成する。

  • 59

    タンパク質の一次構造、二次構造、三次構造、四次 構造について説明しなさい。

    タンパク質の一次構造は、アミノ酸配列。二次構造は、水素結合によって生じる部分的な立体構造。三次構造は、二次構造を作ったあるタンパク質が、水素結合、ジスルフィド結合、イオン結合、疎水結合などでつくった立体構造。四次配列は、複数のタンパク質が非共有結合で会合して特定の空間的配置をとった構造。

  • 60

    タンパク質の一次構造、二次構造、三次構造の形成 に重要な結合ついて記述しなさい。

    一次構造では、あるアミノ酸のカルボキシ基とほかのアミノ酸のアミノ基が脱水縮合して、ペプチド結合を形成することが重要。 二次構造では、部分的立体構造をつくるために、あるアミノ酸残基のアミノ基の水素とほかのアミノ酸残基のカルボキシ基の酸素が水素結合をすることが重要。 三次構造では、あるタンパク質が立体構造をつくるために、水素結合、イオン結合、SS結合、疎水結合が重要。

  • 61

    なぜゼラチンが誘導タンパク質に分類されるのかを 記述しなさい。

    ゼラチンがコラーゲンと水との加熱により生じるポリマーだから。誘導タンパク質とは、天然タンパク質が分解、変性して生じるものである。すなわち、天然タンパク質であるコラーゲンを加熱して変性させてできたゼラチンは誘導タンパク質である。

  • 62

    たんぱく質の等電点沈殿について説明しなさい。  

    タンパク質の等電点とは、水溶液中で見かけ上、電荷がゼロになるpHのことを指す。等電点ではタンパク質が不安定となり、溶解率が大きく下がり、沈殿する。

  • 63

    豆腐の製造において、”にがり“を用いた際に起こる大豆たんぱく質の変化を説明しなさい。  

    にがりは塩化マグネシウムを主成分とする食品添加物である。大豆たんぱく質ににがりを加えると、タンパク質に水和していた水を塩化マグネシウムが奪い、タンパク質どうしの架橋構造を作る。これによってタンパク質が不溶性になり、豆腐が出来る。

  • 64

    豆腐の製造において、”グルコノラクトン“を用いた際に起こる大豆たんぱく質の変化を説明しなさい。  

    グルコノラクトンは水中ではグルコン酸として働く。グルコノラクトンにより、水中のpHが徐々に低下していき、大豆タンパク質の等電点であるpH4.2~4.5付近に達するとタンパク質が沈殿する。つまり、グルコノラクトンが豆腐の凝固剤として働く。

  • 65

    小麦粉を水と共に捏ねると粘弾性が増す。これはタンパク質がどのように変化することで起こる現象か?説明しなさい。

    小麦粉に水を加えて練ると、タンパク質である単量体のグリアジンが重合体のグルテニンの隙間に入り込むことによって、両方の性質を持ち合わせることで粘着性、弾力性に富む性質を持つ現象である。

  • 66

    油脂を何年も放置していたら、酸性になった。その要因として考えられる様々な現象の中から1つ、解説しなさい。  

    油脂が空気中の酸素、湿気、熱、微生物、光などによって不快なにおいを発し、味が劣化することがある。この現象を酸敗という。とくに、空気中の酸素による酸敗を酸化型酸敗という。これにより酸性になったと考えられる。

  • 67

    多価不飽和脂肪酸の多い脂質は、なぜ酸化されやすいかを説明しなさい。  

    多価不飽和脂肪酸の多い脂質は、二重結合が多く、また活性メチレン基が多い。このことによって、プロトンが引き抜きやすいから酸化されやすい。

  • 68

    油脂を加熱すると、どのような現象が引き起こされるかを説明しなさい(複数の理由を書いていただいて大丈夫です)。  

    油脂を加熱すると、3つの現象がみられ、それは、熱酸化、加水分解、重合や熱分解である。 熱酸化では、不飽和脂肪酸だけでなく飽和脂肪酸も酸化される。さらに、ヒドロペルオキシドは高温では不安定なため、分解される。これによって、フライ油中には、ヒドロペルオキシドが蓄積せず、多くの二次酸化生成物が生じ、劣化につながる。 また、加水分解は、グリセロールと脂肪酸のエステル結合を切り、遊離脂肪酸を生じさせる。この遊離脂肪酸は油脂食品の風味に影響を与える。 さらに、特に油脂の加熱により生じた重合物は毒性がある。

  • 69

    発煙点、引火点、発火点のちがいについて

    発煙点は、油脂を加熱する際に煙が生じる温度のこと。油脂の種類を問わずだいたい230~245℃程度である。 引火点は、加熱した油脂に火を近づけた際に油脂の表面から蒸散する低分子物質に引火する温度のこと。油脂以外の低分子量物質が多く含まれると低い値になる。300~320℃程度 発火点は、火源がなくても発火する温度のこと。(自然に発火)370~400℃程度 発煙点<引火点<発火点の順番

  • 70

    Q TBA価

    試料中の MDA がチオバルビツール酸(TBA)と反応し,530~540 nm の吸光度測定で検出が可能な MDA-TBA 付加物を生じる

  • 71

    Qカルボニル価

    脂質の過酸化の2次生成物であるカルボニル類の生成量を確認できる。カルボニル類と特異的に反応するDNPHを用いて油脂1gあたりのμmol相当量で表す

  • 72

    Q過酸化物価

    油脂にヨウ化カリウム(KI)を加えた場合に遊離されるヨウ素を滴定し、油脂1kgに対するミリ当量数で表した値 ヒドロキシペルオキシド(過酸化物)―OOHをーOHにする際に生成されたヨウ素の量 ーOOH が2I-を還元するってこと

  • 73

    Q酸価

    油脂1gに含まれる遊離脂肪酸を中和するに必要な水酸化 カリウムのmg数。 貯蔵、酸敗、加水分解、加工などによって遊離脂肪酸を生成し、 値が高くなる。 値が高い=品質が悪い

  • 74

    ケン化価

    油脂の脂肪酸の分子量を推定するための方法 (ケン化価と反比例) 油脂1gを完全に加水分解するのに必要なKOHのmg数 1molの油脂を加水分解するのには、3molのKOHが必要 構成する脂肪酸の分子量が大きいほどケン化価は小さい

  • 75

    Qヨウ素価とは?

     油脂100gに吸収されるハロゲンの量をヨウ素のg数で表したもの (π結合が多いと大きい値になる/π結合が少ないと硬い、多いとやわら

  • 76

    ➢ 油脂の特性についての評価方法 名称?

    構造の評価を行うヨウ素価、ケン化価がある 酸化劣化の評価を行う酸価、過酸化物価、カルボニル価、TBA価がある 様々な種類の評価方法により経時的に変化する脂質の性質を捉えることが出来る

  • 77

    油脂の分類について  

    油脂の起源により植物油脂、動物油脂、微生物油脂、加工油脂に分類される。 植物油脂は、ヨウ素価によってより細かく分類される。ヨウ素価が130以上で乾性油、100~130程度で半乾性油、100以下で不乾性油という。(ヨウ素価はπ結合の数に相関がある) 動物油脂は、陸産動物油脂と水産動物油脂がある。

  • 78

    カラメル化反応

    糖の加熱・脱水により生成した種々のフルフラール誘導体が縮合重合して黒褐変の色素を生成するといわれている。フルフラール誘導体構造の例を書けるように!

  • 79

    非酵素褐変の防止

    ①水分調整 水分含量が低いほど反応が起こりにくい。 ②温度調整 食品を低温に保存することで,反応を遅らせる。 ③pH調整 中性付近で最も反応が進行しやすいので,この範囲からpHをはずせばよい。 ④褐変防止剤の添加 反応の進行を防止する食品添加物として亜硫酸塩がある。

  • 80

    酵素的褐変反応を抑制することができるか?

    (1)ブランチング(加熱処理)、塩水、酢 → 酸化酵素の不活性化を目的とした     処理 (2)水洗 → 酸化酵素は水溶性であり空気に触れる機会が減ることで、酸素と衝突する機会も減り、酸化を抑制できる (3)切れる包丁を使う → 酸化酵素は細胞内にあるため細胞内にとどめる。 (4)酸化酵素阻害剤の添加 → アスコルビン酸や亜硫酸塩により還元することで酸化を抑える

  • 81

    アクリルアミドとは何か、またその生成を抑制する方法。

    ヒトに有害な化学物質が、加熱調理した食品の中に含まれているという発表は、世界中の人々、特に食品安全行政当局に衝撃を与えた。この発表以来、欧米諸国が中心となり食品中に生成するアクリルアミドに関する調査研究や食品中のアクリルアミドを低減するための取組みが進められている

  • 82

    Qタンパク質の変性を利用して製造される食品の例 加熱変性  

    ゆで卵、コラーゲンのゲル化、かまぼこ

  • 83

    Qタンパク質の変性を利用して製造される食品の例 表面変性

    表面変性  スポンジケーキ、アイスクリーム、メレンゲ

  • 84

    Qタンパク質の変性を利用して製造される食品の例 凍結変性

     冷凍肉、冷凍魚、凍り豆腐の製造

  • 85

    Qタンパク質の変性を利用して製造される食品の例 酸変性  

    ヨーグルトの製造、しめさば、落とし卵

  • 86

    Qタンパク質の変性を利用して製造される食品の例 アルカリ変性

    大豆タンパク質の繊維化、ピータン、中華麺

  • 87

    Qタンパク質の変性を利用して製造される食品の例   金属・塩類

    豆腐の製造

  • 88

    Qメイラード反応とカラメル反応の違いをこたえろ

     メイラード反応は、還元糖とアミノ酸を加熱した時に起こる褐変反応のこと。カラメル反応は、糖のみを加熱したときに起こる褐変反応のこと。

  • 89

    Q食品加工によって生じる毒性分子のなまえは?二つの特徴を簡単にかけ

    ニトロソアミン→肉や魚に含まれる第二級アミンと亜硝酸が胃内で結合して作られる発がん性物質 アクリルアミド→ポテトチップス、フライドポテトを作る過程でアスパラギンとグルコースがメイラード反応することで生じる神経毒