問題一覧
1
・両立支援に活用できる補助金について
「治療と仕事の両立支援助成金」があります。 「環境整備コース」は事業者が両立支援コーディネーターの配置と勤務制度や休暇制度等の両立支援制度の導入を新たに行った場合に支給されます。 「制度活用コース」は事業者が両立支援コーディネーターを活用し、両立支援制度を用いた両立支援プランを策案し、実際に適用した場合に支給されます。
2
・新規の化学物質の有害性を調査したい場合はどのような手続きを取るか?
新規化学物質を製造輸入しようとする場合はあらかじめ化学物質有害性を調査しその結果を厚生労働大臣に届け出る必要があります。 厚生大臣は有害性の調査の結果について、学識経験者の意見を聞き、必要があると認めたときは設備の密閉化や保護具の備え付けなどの措置を講ずることを勧告できます。 有害性の調査として安衛法GLP制度に従って変異原性試験またはがん原性試験を行います。
3
・事業内産業保健スタッフによるケアとは?
産業医等の事業内の産業保健スタッフが心の健康の保持増進活動を推進することです。 具体的なメンタルヘルスケアの企画立案や実施、労働者からの相談対応、職場復帰支援、外部専門機関との連携などがあります。
4
・負傷と疾病とは?
負傷とは、身体的な外的要因によって生じる損傷や傷害で主に急性のものです 疾病とは、身心の機能が正常に働かなくなる状態を指し、多くの場合内的要因や外的要因が長期的に影響を及ぼして発症します
5
・非電離放射線にまつわる健康障害は? ★記述
波長の長さによって障害される部位が異なり 紫外線は波長が短く、アーク溶接などで角膜や網膜に障害を起こす電光性眼炎、皮膚がん 赤外線は溶接作業やガラス製造などで、紫外線より波長が長く長時間の曝露で水晶体に白内障 マイクロ波は赤外線より波長が長く組織壊死や赤外線同様に白内障など レーザー光では網膜火傷
6
・病院での危険有害性はどのようなものがあるか?
長時間・過重労働、深夜労働、それに伴うメンタルヘルス不調、針刺事故やエアロゾル感染による生物学的危険、長時間の立ち仕事や介護作業での腰痛、X線などの放射線やMRIの騒音などの物理的危険、(酸素ボンベや可燃性ガスの管理不備による火災の危険)などがあります。
7
・腰痛の発生に影響を与える要因は?
照明・振動・床の滑りなどの環境要因、不自然な姿勢や不意の動作などの動作要因、性別・年齢などの個人要因、過度な長時間労働や職務上の心理的負荷などの心理・社会的要因があります。
8
・鉛の特殊健診は?
通常半年に1回だが、はんだ付けや絵付けの業務は1年に1回で可能 ①業務の経歴②作業条件の調査③鉛による自覚・他覚症状の既往歴の有無 ④鉛による自覚・他覚症状⑤血液中の鉛・プロトポルフィリン濃度(必要時) ⑥尿中のデルタアミノレブリン酸(中毒で増加)
9
・転倒災害の対策は?
ハード面で①転倒しにくい環境を作ることが重要で段差の解消や見える化、整理整頓の徹底、床の水の拭き取りなどがあります。 個々の労働者への対策としては、②転倒等リスクチェックの実施と結果を踏まえた③運動プログラムの導入、④骨粗鬆症検診の受診勧奨等の対策があります。 ⑤パートやアルバイトの非常勤の労働者も含めて安全衛生教育を実施することが重要です。
10
・A測定の第2評価値は?
A測定での単位作業場所における有害物質濃度の算術的平均値です
11
・じん肺管理区分に基づく就業上の措置は?
管理1は就業上の措置なし 管理2は粉じん曝露の低減措置が必要です。 管理3イは粉じん曝露の低減措置と都道府県労働局長からの勧奨があった場合作業転換の努力義務があります。 管理3ロは粉じん暴露の作業転換の努力義務と、都道府県労働局長からの指示がある場合配置転換の義務があります。 管理4もしくは管理2,3で合併症があるが場合は療養が必要です。
12
・無毒性量(NOAEL)とは
量-反応関係で生体に毒性の見られない量です
13
・作業環境管理とは?
作業環境中の有害因子を除いて良好な作業環境を確保することです。
14
・労働衛生の実績
産業医の資格はないのですが、コロナ禍の際に院内の感染対策委員を務めていました。 具体的な業務としては陽性患者さんのゾーニングや(動線管理の調整)、病棟スタッフへの個人防護具の装着法の指導を行いました。 実績としては担当する病棟では患者さん、スタッフともクラスターを起こさなかったことです。
15
・最近の労働衛生関係法令の改正は?
2024年4月1日に化学物質による労災防止のため、リスクアセスメントが義務付けられている化学物質の製造や取り扱いを行う事業場に「化学物質管理者」の選任が義務付けられ、労働者に保護具を使用させる場合は「保護具着用管理責任者」の専任が義務化されました。
16
・鉛貧血の仕組みは?
鉛が赤血球のヘム合成に必要なデルタアミノレブリン酸加水分解酵素を阻害し、赤血球合成が阻害されるためです。
17
・特別管理物質とは
第1類物質および第2類物質のうち、発がん性がありその発症までに長い時間がかかる物質です。 塩素化ビフェニル以外の第1類物質、第2類物質ではクロム酸、オーラミン、マゼンタ、ベンゼン、ホルムアルデヒドがあります。
18
・ストレスチェックに関する支援について教えて下さい。
厚生労働省の「こころの耳」というホームページ、ストレスチェック助成金、ストレスチェック制度サポートダイヤル等が使用可能です。
19
・管理濃度とは?
作業環境の良否を評価する管理区分を決定するための指標です。 管理濃度の根拠は厚労省が定めている「作業環境評価基準」で、法的拘束力があります
20
・受動喫煙で特に配慮が必要な労働者は?
妊婦や20歳未満の労働者は喫煙室に立ち入らせないこと、20歳以上でも非喫煙者に対して受動喫煙を防止するため動線を工夫すること、清掃員に対しては呼吸用保護具を着用させることです。
21
・テレワークにおける人事評価制度のポイントは
非対面の働き方で個々の労働者の業務遂行状況を把握しにくいため、上司は部下にあらかじめ求める内容や水準をあらかじめ具体的に示すこと事が重要です。
22
・屋外における作業環境測定はどのように行う?
屋外作業場では個人サンプラーを用いて測定します。アクティブサンプリングはポンプで集めるため高価ですが、パッシブサンプリング(拡散式捕集方式)は吸着剤の表面に拡散することでサンプリングします。作業の開始と1年以内に1回定期に行います。ただし原料・作業工程や方法・設備の変更時にも行います。5人以上の呼吸域に装着し測定点とし、気中濃度が最大となる時間帯の10分間以上測定、管理濃度と比較します。 *屋外におけるリスクの見積もりとして、個人サンプリング法で個人曝露濃度を評価する場合は、曝露限界値と比較します。比較する基準値が異なることに注意
23
・WBGTの評価は
実測したWBGT値を衣類の種類で補正を行い、身体作業強度や暑熱順化を加味し熱中症リスクを見積もります。 WBGT基準値を超える恐れのある場合はWBGT値低減措置、単独作業を控える、作業時間の短縮、きめ細やかな管理下での作業などの対策を講じる 大幅に超える場合は原則作業を行わない やむを得ず作業を行う場合は単独作業を控え、休憩時間を長めに設定する、管理者は労働者の心拍数や体温・尿の回数や色等の身体状況、水分塩分の摂取状況を頻繁に確認する
24
・新しい作業場での呼吸用保護具の選定の仕方は?
作業場の酸素濃度を測定し、18%未満であれば指定防護係数1000以上で全面形の給気式マスクを用います。 酸素濃度が18%以上でも有害物質が不明であれば給気式マスク、有害物質が粒子状であれば防塵マスクや電動ファン付き呼吸用保護具を使用します。 有害物が気体であればそのガスに合わせた吸収缶を装着した防毒マスクを使用します。 *給気式は全てで使用可能 *呼吸用保護具の種類が決まれば防護係数の高いものを選びます
25
・休業4日以上の業務上疾病者数は?
R5年 10,496人程度と増加傾向 ① 負傷に起因する疾病が7483人(増加、8割が災害性腰痛)と最も多い ② 物理的因子による疾病(1417人、増加、主に熱中症) ③ 作業態様に起因する疾病(582人) ④ 化学物質による疾病(279人,増加) ⑤ じん肺およびその合併症(97人、減少傾向)と続きます ⑥そのほかの疾病者が683人
26
・物理的因子による疾病とは
熱中症、騒音障害、振動障害、放射線による障害などがあります
27
・ラベルに記載されている内容は?
① 化学品の名称 ➁注意喚起語(危険など) ➂絵表示 ➃危険有害性情報 (人体に及ぼす作用) ➄応急処置 ➅供給者を特定する情報
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・じん肺管理区分を説明してください
じん肺管理区分は1,2,3イ,3ロ,4の5段階に分かれます。 肺X線写真による分類と肺機能によって区分され、管理区分によって措置が異なります。 じん肺の所見がないものは管理1です。 胸部X線写真の像が第1型で著しい呼吸障害を認めないものが管理2です。 胸部X線写真の像が第2型で著しい呼吸障害を認めないものが管理3イです。 胸部X線写真の像が第3型あるいは第4型(大陰影が肺野の1/3以下)かつ著しい呼吸障害を認めないものが管理3ロです。 管理4は①胸部X線写真の像が第4型(大陰影が一側の肺野の1/3を超える)ものと②胸部X線写真の像が第1,2,3,4型(大陰影が肺野の1/3以下)で著しい呼吸障害を認めるものです。
29
・女性が防毒マスク、防塵マスクを使用する時の注意点は
男性に比べて顔が小さいため顔にフィットするマスクを選択すること、髪が長いので髪がマスクに挟まらないように注意します
30
・受動喫煙防止対策の導入方法は?
まず①事業者が受動喫煙防止対策の意義と義務を理解し、②事業者の意思表明のもとに衛生対策委員会で対策を審議します。 ③助成金などの経済的補助を活用して設備を整え、④副流煙のリスクを労働者に周知します。⑤事業場内の禁煙・喫煙場所を労働者に周知します。
31
・実効線量とは?
放射線の全身への影響を表したものです 人体の各組織・臓器が受けた等価線量に、組織加重係数を乗じて、これらを合計したものです(全体を合計) 単位はSv
32
・テレワーク対象者選定時の留意点は
正規雇用/非正規雇用で待遇差を設けないことや新入社員や中途採用で業務に慣れていない場合は特段コミュニケーションの円滑化に配慮することです。
33
・特定化学物質の特殊健康診断の項目は?
業歴の経歴調査、作業条件の調査、現在及び過去の自覚・他覚症状の有無の確認をします。 物質によって貧血や肝機能検査
34
・ニッケルとは?その健康障害は
耐腐食性が強く電池や合金(50,100円玉)に使用され、健康障害として間質性肺炎、接触性皮膚炎、気管支喘息、中枢神経障害を起こします。
35
・労働衛生管理体制とは? 法で規定されている義務は?
労働衛生管理体制とは事業場において労働衛生管理を円滑かつ効果的に推進するための組織のことです。 義務としては事業所の職種や規模に応じて総括安全衛生管理者、衛生管理者、産業医、安全衛生推進者、作業主任者などの責任者の選任と衛生委員会の設置です。
36
・等価線量とは?
放射線の臓器や組織が受ける影響のことです 人体の特定の組織・臓器が受けた吸収線量に、放射線の種類及びエネルギーに応じて定められた放射線加重係数を乗じたもの(臓器や組織ごと) 単位はSv
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・事務所におけるトイレ設置の基準は?
男性の大便の弁房は男性労働者60人ごとに1つ、小便の弁房は30人ごとに1つ、女性の弁房は女性労働者20人ごとに1つです。 男女別の便所を設けた上で独立個室型便房を設けることで換算対象の労働者数を独立個室型便房1つあたり10人ずつ減らすことができます。
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・複数の第2種有機溶剤を同時に使用している単位作業場所のA測定、B測定とは?
A測定では各有機溶剤の濃度を単独で比較し、管理濃度と照らし合わせて評価します B測定では各有機溶剤の濃度を管理濃度で割り、その値を加算して「総和濃度」として評価し「1」を超えている場合は管理濃度を超えていると判断します
39
・派遣労働者の労働衛生(派遣元)にはどのようなものがあるか
雇入れ時の安全衛生教育、一般健康診断及びその結果通知、医師による保健指導、ストレスチェックの実施です
40
・粉じんによる健康障害はどのようなものがある?
じん肺、肺炎、肺がん、喘息、アトピー性皮膚炎・鼻炎・結膜炎などです
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・TLV(Threshold Limit Value)とは?
曝露限界に用いられる指標であり、アメリカ産業衛生専門家会議(ACGIH)が設定する基準で3種類があります: TWA(時間加重平均濃度): 1日8時間,週40時間繰り返し曝露しても影響のない加重平均濃度 Time-Weighted-Average 主に慢性中毒の対策に有効 STEL(短時間曝露限界値): 15分間の短時間で許される濃度。 C(Ceiliing天井値): 一瞬でも超えてはならない濃度 急性中毒の対策に有用(塩化水素、ニトログリセリンなど)
42
・石綿取扱作業に関わる事前調査について
建築物の解体工事を行う場合は全て石綿建築含有建材の有無の事前調査を行う必要があります。解体面積が80m3以上の解体工事、請負金額が100万円以上の改修・解体工事では結果を労働基準監督署に提出が必要です。 事前調査は設計図書を用いた書面調査と建材の目視調査で行います。それでも石綿含有が不明の場合は分析調査を行います。 事前調査は環境大臣が定めた資格者(特定建築物石綿含有建材調査者、一般建築物石綿建材調査者、一戸建て等石綿含有建材調査者)が行う必要があります。 事前調査は電子システムで提出可能 事前調査結果は3年間保管します
43
・石綿による労災認定基準は?
労災認定には業務上疾病の認定が必要です。石綿作業に従事している人・過去に従事した人で石綿関連疾患に罹患した人に認定されます。 石綿肺:①じん肺管理区分が管理4②管理区分2・3+じん肺合併症がある場合 肺がん:①第1型以上の石綿肺②胸膜プラーク or 石綿小体+作業10年 中皮腫:(組織で確定診断)①第1型以上の石綿肺②作業1年以上 良性石綿胸水:ほかの疾患の除外(これは個々の場合による) びまん性胸膜肥厚:①胸膜肥厚が5mm以上で一定以上の肥厚の広がり+作業3年以上+著しい呼吸障害 労災補償の対象にならない被害者(遺族含む)には、石綿健康被害救済法に基づく救済制度があります
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・不法滞在の外国人労働者が労災を起こした場合、労災保険は適応されますか?
適応されます。日本国内の労働者は国籍や不法就労に関わらず、労働災害保険は適応されるという通達が発布されている(S63年)
45
・放射線による健康障害防止対策は?
作業環境管理として放射線源の密閉・隔離や、管理区域の設定、作業環境測定があります。 作業管理としては作業時間の短縮、放射線防護具の適切な着用、線量計の適切な着用があります。 健康管理として電離放射線特殊健康診断の実施(記録は30年間保存)があります。
46
・産業医の業務は?
健康障害の予防と労働者の心身の健康保持・増進を目的としており、「1.総括管理」、「2.健康管理」、「3.作業管理」、「4.作業環境管理」、「5.労働衛生教育」の「5管理」に分類することが出来ます
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・職業曝露しうる発がん性物質は?
染料 ベンジジン、オルトートルイジン、βナフチルアミン→膀胱癌 建設業 アスベスト→肺がん、中皮腫 医療放射線被曝 皮膚がん、白血病 合金 ベリリウム、ニッケルで肺がん
48
・電動ファン付き呼吸用保護具のメリットは?
電動ファンにより送気され楽に呼吸ができること、面体内が陽圧なため外気の漏れ込みを防ぎ防護係数が高いこと。
49
・じん肺健康管理手帳とは?
じん肺管理区分として管理2、管理3イまたは管理3ロの場合は、「健康管理手帳(じん肺)」の交付を受けることができ、1年に1回、公費により、指定した医療機関において「じん肺健康診断」を受けることができます。
50
・コールセンター業務の健康障害リスク要因
長時間の座位作業による腰痛や筋骨格系障害、モニター作業によるVDT症候群 、長時間の発声による声帯の障害、顧客対応によるストレスでのメンタルヘルス不調
51
・労働安全衛生法の目的は?
職場における労働者の安全と健康の確保をするとともに快適な職場環境の形成することを目的としています。
52
・レーザー光線の物理的特性と健康障害 ★
レーザー光線は人工的に作られた単一波長の、位相の揃った電磁波で強い指向性を持ちますが電離作用はありません 波長域は180nmから1mm 健康障害として熱凝固作用により眼や皮膚の障害 眼では網膜を損傷し失明に至ることもあります 直接皮膚に照射すると重度の熱傷
53
・エイジフレンドリーガイドラインで事業者に求められる取り組みは?
①リスクアセスメントを含む安全衛生管理体制の確立 ②職場環境の改善(ハード面、ソフト面) ③高年齢労働者の健康や体力の状況の把握 ④それに応じた環境づくり(適切な業務、身体機能の維持向上への取り組み) ⑤安全衛生教育(写真や映像を使い丁寧な教育)
54
・3管理の中で何が一番大切だと思いますか?理由と共に教えてください。
作業環境管理が最も重要だと考えます。有害物質が存在しない・低減された環境にすることで上流からハザードに対応できるからです。
55
・自殺者数
21000人/年程度で男性が多い ここ数年は増加 健康上の問題が57%、経済・生活問題が24%、家庭問題22%、勤務問題13%
56
・局所排気装置の集じん装置は?
ヒュームの場合は濾過除塵式と電気除塵式のみ、ヒューム以外であればサイクロン式やスクラバ式も使用可能です。
57
・定期健康診断はどの周波数を調べるか?
オージオメーターで1000Hzと4000Hzです、 1000Hzについては30dB、4000Hzについては25d B及び30dBの音圧で検査 30dBの音圧での検査で異常が認められる場合、医師が必要と認める場合は二次検査が必要 人間が聞き取れるのは20Hzから20000Hz程度、人の会話領域は250~2000Hzです。
58
・防毒マスクの吸収缶の種類について
一酸化炭素は赤、有機ガスは黒、ハロゲンガスは灰色と黒、アンモニアは緑、亜硫酸ガスは黄赤、硫化水素→黄色 防塵機能が付いているものは白線が入る
59
・労働衛生コンサルタントの独占性は?
労働衛生に関する専門的な助言・指導や第三者的立場からのコンサルティング業務です
60
・生物学的モニタリングとは?
血液や尿などの生体試料を検査して、有害物質や代謝物の濃度を測定し体内への吸収量や生体への影響を把握する検査です。
61
・受動喫煙防止対策助成金について?
申請先は各都道府県労働局です。 対象とする事業主は以下の①-③を全て満たすこと ① 労働者災害補償保険の適用事業主 ② 事業場内において、措置を講じた区域以外を禁煙とする事業主 ③ 次のいずれかに該当する事業主 小売業、サービス業、卸売業、その他(農業、林業、建設業)の業種で常時雇用する労働者数と資本金又は出資の総額が規定の要件を満たすこと
62
・許容濃度と管理濃度の違いは?
許容濃度は「個人の健康障害を予防するための指標」であり、管理濃度は管理区分を決定するための作業環境の指標という点で異なります。 また、許容濃度には法的規制はありませんが、管理濃度は第3管理区分で改善がなされない場合は行政指導の対象となります。
63
・情報機器作業の健康障害
長時間の画面凝視による眼精疲労やドライアイ、不適切な座位姿勢やキーボード作業での肩こりや腰痛、頸腕症候群などがあります。
64
・どのような業務で鉛に曝露する?
船舶における塗料のかき落とし、電気機械配線部品製造、陶磁器製造、刃物製造などです。
65
・鋳物業にまつわる労働災害は
溶解炉や溶けた金属の高温による火傷 腰痛 赤外線による白内障 騒音(バリ取り)粉じんによる障害 重機や型枠による挟まれ・巻き込まれ
66
・積極的支援と動機づけ支援
積極的支援は生活習慣病改善のための行動目標を立て3ヶ月以上の継続的支援を行う。初回は1人20分以上の個別面談、3ヶ月以上にわたって継続的な電話やメールなどによる生活習慣の確認 動機づけ支援とは生活習慣改善のための行動目標を立て行動できるように支援 初回は1人20分以上の個別面談、3ヶ月後は電話やメールなどによる生活習慣の確認
67
・セメント業にまつわる労働災害は
粉じんによる健康障害、重量物取扱 騒音 挟まれ、巻き込まれ
68
・室内中央で測定した空気の基準は?
気流は0.5m/秒以下、気温は18~28度、湿度は40~70%、二酸化炭素は5000ppm以下、一酸化炭素は50ppm以下
69
・メンタルヘルスの三次予防は?
メンタルヘルス不調の労働者を職場復帰支援、再発防止を行うことです。 具体的には治療により改善したメンタル不調者の職場復帰支援や再発防止対策を行うことです。
70
・鉛の健康障害対策は
作業環境管理として設備の密閉化・自動化・遠隔操作の可否を検討します。また作業場の湿潤化や局所排気装置やプッシュプル型換気装置などで曝露の低減に務めます。作業環境測定による管理状態確認も必要です。 作業管理としては鉛作業主任者を選任し労働者を指導することや作業手順書の作成と周知、呼吸用保護具の適正使用、 作業場の床面を1日1回以上真空掃除機による清掃 健康管理としては特殊健康診断の実施があります。
71
・鉛作業はどのようなものがあるか?
鉛蓄電池の製造・修理・解体や鉛を含有する塗料の剥離やかき落としといった「鉛の取扱量又は曝露量が一般に多い作業」と 自然換気が不十分な場所でのはんだづけや絵付け作業など「少ない作業に」分かれています。
72
・じん肺健康診断はどのようなものがありますか?
就業時健康診断、定期健康診断、定期外健康診断、離職時健康診断があります
73
・事業者からパワーハラスメント対策を行うにあたってどのようなことに努めるべきか質問されたらどう答えますか?
まずハラスメント問題に関して労働者の関心と理解を深めさせる必要があります。労働者が他の労働者に対する言動に必要な注意を払うよう研修等を実施する必要があります。 また、事業者自身もハラスメントに関する関心と理解を深め、労働者への言動に注意を払う必要があります。
74
・石綿含有建材はどのようなものがあるか?
吹き付け材(鉄骨の耐火被覆、機械室等の吸音や断熱材)、保温材・断熱材(屋根の断熱材、柱や壁の耐火被覆板)、成形板(天井、床、壁の内装材)があります。 石綿飛散の可能性は吹き付け材>保温剤・断熱材>成形板となっています。
75
・建設現場にまつわる労働災害は
粉じんや有害物質による健康被害 騒音 熱中症 酸欠
76
・R3年の脳、心臓疾患の労災認定基準の改正のポイントは?
長時間の過重労働業務の場合に短い勤務間インターバルや身体的負荷といった労働時間以外の負荷要因を総合評価して労災認定することを明確化がされました。 また、短期間の過重業務や異常な出来事の場合は、業務と発症との関連性が強いと判断できることも明確化されています。 対象疾病としては重篤な心不全が追加されました。
77
・労働安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)のメリットは何ですか?
各事業者のリスクに合わせた個別の労働衛生対策ができることや、事業者が主体となることで継続的・体系的に対策できること、PDCAを繰り返すことで対策のフィードバックができることです。
78
・万が一パワハラが発生した場合は
まず事実関係を迅速かつ正確に確認し、速やかに被害者に対する配慮のための措置を講じます。 事実関係の確認後、行為者に対して適正な措置を講じ、再発防止に向けて対策を行います。プライバシーの保護に留意することも重要です。
79
・産業保健総合支援センターとは?(さんぽセンター)
産業医・衛生管理者など産業保健スタッフの支援や、産業衛生の啓発を目的に都道府県ごとに設置されています。 産業保健の相談窓口や産業保健スタッフへの専門的研修、健康に関するセミナーを行っています
80
・コントロールバンディングのメリット、デメリット
メリットは入力項目が少ないため専門家がいない事業所でもリスクアセスメントを容易に行うことができます。 デメリットはリスク過大評価されやすい、工学的対策(局排など)が考慮されない、気体状態の物質が評価できないなどです。
81
・生活習慣病と長時間労働との関係について
長時間労働によるストレスや不規則な食生活、運動不足、睡眠不足で生活習慣病との関連が強調されています。
82
・勤務外インターバル制度とは?
勤務終了後から次の勤務開始までに一定時間以上の休息時間を確保する制度のことです。 労働時間を適切に管理し、長時間労働を抑制することで、労働者の健康を守り、ワークライフバランスを向上させることを目的としています。
83
・なぜリスクアセスメントが必要なのか?
様々な化学物質や機械設備の導入でハザードが多様化しており、事業場に潜むハザードを事前に見つけ出し、排除することで労働災害の防止につながるからです。
84
・ベンジジンとは
芳香族アミンの一種 染料や顔料の中間体に使用され 膀胱癌発症
85
・風疹対策
患者が発生した場合、事業者は終息に向けて速やかに対応する 労働者は、風疹と診断されたら感染を広げないように休業します (学校保健安全法だと「発疹が消失するまで」 ) 日頃のリスクの把握を把握します S52年3月以前生まれの男性は定期接種の機会なし、2回接種になったのはH12.4月生まれ〜 それまでは個別接種だったためちゃんと打ってない人が多い 海外出張や人材受け入れをしている職場は高リスク ハイリスク者や、妊娠可能年齢の女性が多い職場では抗体検査や予防接種が望ましい 流行地への出張前は予防接種
86
・過重労働医師への面接の内容は?
勤務状況、睡眠状況、疲労の蓄積状況、心身の状況を確認した上で 必要に応じて疲労やメンタルヘルスの調査、診察、臨床検査を追加して脳血管疾患やメンタルヘルスのリスクを評価します。
87
・ベリリウムによる健康障害は?
ヒュームや粉じんとして経気道的に吸収され気管支炎・肺炎、過敏性肺臓炎、ベリリウム肺(肺肉芽種症)の他、接触性皮膚炎、皮膚潰瘍、眼瞼結膜炎などを起こします ベリリウム肺のサルコイドーシスとの鑑別は①ベリリウムの曝露の聴取②ベリリウムの免疫感作試験(リンパ球幼若化試験)です。
88
・コントロール・バンディングとは?
化学物質の健康有害性について簡易的なリスクアセスメントの手法の一つです。 「化学物質の有害性(GHS区分)」、「取扱量」、「揮発性/飛散性(液体/固体)」の項目を入力することでリスクの程度を4段階に区分分けし、リスクアセスメントが評価でき低減対策も表示されます。
89
・A特性とは?
人間が聴覚可能な周波数を重み付けした特性です。一般的な騒音の測定に用います。
90
・全体換気装置の希釈に必要な換気量は?
有害物質の使用量に応じて、希釈に必要な換気量を確保します。 有機溶剤の場合 Q=1分間あたりの換気量(m3/分) W=作業時間1時間に消費する有機溶剤の量(g) 第1種有機溶剤など Q=0.3W 第2種有機溶剤など Q=0.04W 第3種有機溶剤など Q=0.01W
91
・女性の就業が禁止されている業務は?
生殖機能などに有害な物質が発散する場所では女性の就業が禁止されています。 規制対象作業物質の作業環境中の濃度が「第3管理区分」となった場合と タンク内等で規制対象の化学物質を取り扱う業務で、呼吸用保護具の使用が義務付けられている場所も就業禁止です。
92
・肝がんになりやすい有害物質は?
塩化ビニル、クロロフォルム