「福祉元年」（1973年）においては、医療制度の改革が中心であり、年金制度の改革は行われていない。

医療保険の法制度は、まず国民健康保険法、次いで健康保険法の順に制定された。

老人保健制度によって、老人について定額の患者一部負担が導入された。

介護保険制度は小泉政権における医療制度構造改革の一環として創設された。

1960年に皆保険・皆年金体制が確立された。

被用者保険の本人負担は1984年、1997年、2002年の健康保険法改正により1割ずつ増加していった。

社会保障給付費総額は、2020年度現在150兆円を超えている。

社会保障給付費の「医療」には、生活保護の医療扶助は含まれていない。

社会保障給付費は、経済協力開発機構（OECD）の基準に基づき、毎年推計が行われている。

介護対策費は、社会保障給付費における「福祉その他」に含まれている。

2020年度現在、社会保障の財源で最も多いのは社会保険料で、公費負担、資産収入がそれに続く。

社会保障費の部門別推移で、年金は1970年以降医療を上回っていた。

国民負担率とは租税負担率と社会保障負担率の合計の、国民所得に対する比率である。

2022年度、日本の潜在的国民負担率は50％を上回っている。

公的医療の財政方式を民間保険中心にしているのはカナダやアメリカで、税中心にしているのはイギリスである。

2020年度、経常医療費の対GDP比率は日本、ドイツ、フランス、オランダよりもアメリカの方が低い。

日本の老年人口がピークを迎えるのは2050年代と推定されている。

開設主体別病院数で最も多いのは医療法人立の病院である。

有床診療所の総数は2019年度現在、病院の総数を上回っている。

無床診療所総数は、病院同様減少傾向にある。

病院のうち、200床未満のものが3分の2以上を占めている。

日本の医療資本投入状況の特徴として、人口当たりの病院病床数や医療機器の台数が他の先進国に比べて多いことが挙げられる。

日本の医療労働投入状況では病床当たりの医師数、看護職員数は諸外国と比べて少なく、「労働集約的」なサービスとなっている。

日本の医療機関は無床診療所と大病院が増加傾向にあり、ゆるやかな二極化が進んでいる。

新設された介護医療院は、医療法上の医療提供施設である。

いわゆるインフォームド・コンセントについては医療法上規定されている。

地域医療支援病院は、医療法上、病床数を400床以上有することが条件とされている。

臨床支援病院は、医療法だけで規定された制度である。

1985年の第1次医療法改正で医療計画制度が導入され、増床や新規開業が制限されると、かけこみ増床によってかえって病床数が増加した。

特定機能病院は大学病院本院などで高度な医療の提供を目的とする。2000年の第4次医療法改正で制度化された。

2014年の第6次医療法改正で社会保障と税の一体改革の名の下で地域包括ケアシステムの推進がうたわれた。

一人医師医療法人が全体の約5割を占めている。

社会医療法人の行う医療については、法人税が3分の1に軽減されている。

医療法人については剰余金の配当が禁止されている。

地域医療連携推進法人は、地域医療構想を進める一つの選択肢として創設された。

社団医療法人のうち、持ち分の定めのあるものは4分の3を超えている。

通常の医療法人の法人税率は23.2％だが、特定医療法人は15％に軽減される。

社会医療法人には小児救急医療や災害医療、へき地医療を行うことが義務付けられているかわりに、収益事業や公募債の発行が認められている。

医療法人解散時の残余財産の帰属先として、新設する医療法人では国、地方公共団体、他の医療法人等のいずれかとなる。

地域医療連携推進法人を開設するには都道府県知事の認可が必要になる。

医療計画は、医療機関で完結するサービスの提供を目指している。

特に重視している5疾病とは、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、高血圧である。

基準病床数は二次医療圏を単位として、一般病床、精神病床それぞれについて算定している。

医療計画の計画期間は2018年度以降6年を1期とすることになっている。

医療計画においては都道府県よりも市区町村の役割が増大している。

基準病床数を既存病床数が上回った場合、都道府県知事は増床や新規開設の認可を与えないことができる。

地域医療構想を規定する法律は医療介護総合確保推進法である。

地域医療構想は原則として市町村が策定する。

病床機能報告は2年に1回行われている。

地域医療構想の構想区域は原則として二次医療圏である。

病床機能報告制度は有床診療所には適用されない。

医療費適正化計画は国が策定することになっている。

医療費適正化のため、特定健診の実施が保険者に義務化されている。

国民医療費の財源のうち、患者負担の割合は2018年度現在約3割である。

国民医療費の対国民所得比は、2018年現在18％である。

前期高齢者医療制度は65歳～74歳の高齢者だけを集めた独立方式の制度である。

国民皆保険体制の基盤は、国民健康保険法によって維持されている。

協会けんぽの支部別保険料率の設定にあたっては、年齢構成の相違は調整されている。

後期高齢者医療制度の財源のうち、患者負担1割を除いた9割は公費である。

協会けんぽの保険料は全国平均10％で、国庫補助はない。

後期高齢者制度における公費負担の割合は、国、都道府県、市町村が１：１：１の割合で負担する。

政府管掌健康保険は2000年より保険者を社会保険庁から全国健康保険協会に変更した。

2015年の国保改革で、2018年度から都道府県が財政運営の責任主体となった。

いわゆる混合診療が認められているのは、評価療養と患者申出療養の場合だけである。

診療報酬の審査支払機関は、国民健康保険団体連合会と地方厚生局である。

DPC制度における診療報酬の額は、包括評価部分と出来高評価部分の合計額である。

DPC対象病院の病床数は、2020年度現在、全一般病床の半数以上を占めている。

入院基本料や検査・画像診断・投薬・注射筒はDPCにおいてドクターフィー的報酬部分に該当する。

国民医療費には正常妊娠、健康診断、自由診療にかかる費用も含まれる。

2020年度現在、国民医療費は総額で42兆円で、GDP比は10％を超える。

国民医療費の財源構造は、公費が38.4％、社会保険料が49.5％で、患者負担は11.5％に抑えられている。

主要国の経常医療費の対ＧＤP比を比較すると、日本の比率は突出して高い。

介護保険制度は自立支援、利用者本位、公費方式を柱として2000年に創設された。

ケアマネジャーは居宅介護支援事業所でケアプランを作成する。ケアプランの作成費用は利用者が1割負担する。

介護保険事業計画は２年に1度見直されている。

共生型サービスとは訪問介護・通所介護・短期入所生活介護を障害福祉サービスと一体的に運営するサービスを指す。

特別養護老人ホームは市町村、社会福祉法人、医療法人が設置する事ができる。

一般企業は訪問介護、通所介護、短期入所生活介護、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅を設置できるが、居宅介護支援事業所は運営できない。

介護予防サービス計画は要支援1・2に認定された方が予防給付を利用する際に必要とされる。

医療法改正について正しい記述を選べ。 ①1985年の第1次医療法改正で「療養型病床群」が制度化された。 ②1992年の第2次医療法改正で「インフォームド・コンセント」の規定が明文化された。 ③1997年の第3次医療法改正で精神、結核、感染症病床を除く「その他の病床」が「一般病床」と「療養病床」に区分された。 ④2006年の第5次医療改革で社会医療法人制度が創設された。

2014年の第6次医療法改正で行われたものとして正しくないものを選べ。 ①都道府県による医療機能公表制度の創設 ②地域医療構想の策定 ③4疾病5事業に着目した地域における医療連携体制の構築 ④地域医療連携推進法人制度の創設