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憲法 統治機構 短答式
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  • 6

    「法の支配」は,「法律による行政」の原理を意味するものであり,その法律自体の内容は問わない原理である。

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  • 7

  • 8

    大日本帝国憲法の下では、天皇が有していた、作戦用兵の目的のために陸海軍を統括する統帥権について、国務大臣の輔弼の対象外とされたため、帝国議会は関与し得なかった。

  • 9

    大日本帝国憲法の下では、内閣制度は憲法で規定されていなかった。また、帝国議会の権限が強く保障されていたので、各国務大臣は天皇ではなく帝国議会に対して責任を負うとされていた。

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  • 10

    大日本帝国憲法も権力分立制を採用したが、帝国議会は天皇の立法権に協賛し、各国務大臣は所管の行政権につき天皇を輔弼し、裁判所は天皇の名において行うものとされ、それぞれの機関は、主権者であり統治権の総攬者である天皇を補佐する機関にすぎなかった。

  • 11

  • 12

    ポツダム宣言8項には、「日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州及四国並ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルベシ」とあるが、ここにいう「主権」は日本国憲法第1条にいう「主権」の意味とは異なる。

  • 13

    憲法前文第3段で「自国の主権を維持し」という場合の主権は、対外的な独立性に重点を置いた意味で使われている。

  • 14

    「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」という前文1項の文章中における「主権」とは、国政についての最高の決定権を意味する。

  • 15

    国民主権の正当性の契機において、主権の主体である国民は全国民(国籍保持者の総体)を指す。国民を全国民ととらえると、国民主権の原理は、命令的委任に拘束された国民代表制を要請することになる。

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  • 16

    国民主権の意義を、国家が支配権力を行使する権威の拠り所(国家権力の正当性)が国民に由来することと解する立場からすると、国民主権の原理は、国家権力の行使が全国民の名の下で行われるべきことを意味するにとどまり、実際に国家の意思決定に国民の意思が的確に反映されるような仕組みを作ることまでは要請されない。

  • 17

    選挙権の平等には各選挙人の投票価値の平等も含まれるが,国会によって定められた選挙制度における投票価値が不平等であっても,その不平等が国会の有する裁量権の行使として合理的と認められるのであれば,憲法第14条に違反しない。

  • 18

    選挙人の投票価値の平等に関する次のアからウまでの各記述について,bの見解がaの見解の根拠となっている場合には〇を,そうでない場合には×をつけなさい。 a.衆議院議員選挙においては,各選挙区間の議員1人当たりの有権者数の比率の較差が1対1を超えることは,憲法上正当化されない。b.投票価値の平等は,国民の意思を公正かつ効果的に代表するために国会が正当に考慮することのできる他の政策的な目的との関連において,調和的に実現されるべきである。

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  • 19

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  • 20

    選挙人の投票価値の平等に関する次のアからウまでの各記述について,bの見解がaの見解の根拠となっている場合には〇を,そうでない場合には×をつけなさい。a.地方議会議員選挙においては,当該地方公共団体の住民が,選挙権行使の資格だけでなく,投票価値においても平等に取り扱われるべきである。b.憲法第14条第1項に定める法の下の平等は,選挙権に関しては,国民は全て政治的価値において平等であるべきとする徹底した平等化を志向するものである。

  • 21

    判例は,参議院議員選挙における定数不均衡の問題について,参議院の半数改選制の要請を踏まえれば投票価値の平等が一定の限度で譲歩を求められても憲法に違反するとはいえないとして,衆議院の場合よりも広い立法裁量を認めてきており,これまで違憲状態を認定したことはない。

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  • 22

    判例は,衆議院議員選挙におけるいわゆる1人別枠方式について,小選挙区比例代表並立制の導入に当たり,直ちに人口比例のみに基づいて定数配分を行った場合の影響に配慮するための方策であり,新選挙制度が定着し運用が安定すればその合理性は失われるとしている。

  • 23

    憲法には政党について直接規定されていないが、政党は、憲法の定める議会制民主主義を支える上で極めて重要な存在であることから、憲法は、政党の存在を当然に予定しているとするのが判例の立場である。

  • 24

    判例に照らせば、憲法は、政党について規定するところがないが、政党の存在を当然に予定しており、政党は、 議会制民主主義を支える不可欠の要素であるから、国会が、参議院議員の選挙制度の仕組みを決めるに当たり、このような政党の国政上の重要な役割を踏まえて、政党を媒体として国民の政治意思を国政に反映させる名簿式比例代表制を採用することは、国会の裁量の範囲内である。

  • 25

    判例によれば、衆議院の小選挙区選挙について、候補者届出政党にのみ政見放送を認め、候補者を含むそれ以外の者には政見放送を認めないものとする公職選挙法の規定は、選挙運動をする上で、候補者届出政党に所属する候補者とこれに所属しない候補者との間に単なる程度の違いを超える差異を設ける結果となり、国会に与えられた合理的裁量の限界を超えるものであるから、憲法第14条第1項に違反する。

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  • 26

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  • 27

  • 28

    政党助成法は、国が政党に対し政党交付金による助成を行い、その使途の報告等の措置を講ずることで民主政治の健全な発展を図ろうとするものであるが、助成の対象となる政党には一定の議員数又は直近の国政選挙での得票数が必要とされるため、既成政党が優遇されているとの批判がある。

  • 29

    政党の名簿に基づいて選出された議員であっても、全国民の代表であることにほかならないから、比例代表選出の国会議員が、当該選挙時に名簿を届け出ていた他の政党に所属することになった場合であっても議員資格は失わない。

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  • 30

    国会は国の唯一の立法機関であるから、たとえ1つの地方公共団体のみに適用される特別法であっても、国会の議決だけで制定することができる。

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  • 31

    憲法41条の「立法」については、実質的意味の法律の定立を指すとする考え方があるが、通説では、形式的意味の法律の定立を指すとされており、例えば内閣が独立命令を制定する権能を持つとしても本条に反しない。

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  • 32

    憲法41条の「唯一の立法機関」とは、本条にいう「立法」がすべて国会を通し、国会を中心に行われるべきことのみならず、本条にいう「立法」は国会の意思だけによって完結的に成立し、ほかの機関の意思によって左右されないことをも意味する。

  • 33

    国会の各議院は議院規則を、また、最高裁判所は最高裁判所規則を定めることができるが、これらは「国会中心立法の原則」の例外ではないと解するのが通説である。

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  • 34

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  • 35

    憲法41条にいう「立法」を国民に義務を課しあるいは権利を制限する法規範の定立と解するならば、「栄典を授与すること」(憲法7条7号)に関する制度を政令で定めることは違憲である。

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  • 36

    憲法第41条の「立法」につき、実質的意味の立法を意味しているとの見解に立つと、国民の権利を直接に制限し、義務を課す法規範についてのみ法律で定めれば足り、行政各部の組織の根本部分について法律で定めてはならないこととなる。

    ×

  • 37

    内閣は政令を制定することができ、法律の委任がない場合でもこれに罰則を設けることができる。

    ×

  • 38

    憲法第73条第6号は委任命令を一般的に認めているが、多数説は、専門技術性と迅速な対応の必要性から、権利や義務に関して法律の内容の詳細規定の命令への委任を認めている。

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  • 39

    国政調査権について,議院が保持する諸権能を実効的に行使するために認められた権能であると解する見解によれば,各議院が,国政調査権の行使として,特定の事件について裁判所の下した判決の内容の当否を調査することが認められる。

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  • 40

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  • 41

    ③国政調査権は、本来行政権に対する民主的統制の機能を営むものであるから、裁判所に継続中の事件については、立法のための資料収集を目的とする場合であっても国政調査の対象とすることはできない。

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  • 42

    国会の活動につき,憲法は,常会(第52条),臨時会(第53条),特別会(第54条第1項)というように一定の期間を単位として行う会期制を採用し,国会法は,会期内に議決に至らなかった議案は後会に継続しないという会期不継続の原則を採用している。

  • 43

    両議院の議事は、憲法に特別の定めのある場合を除いては、出席議員の過半数でこれを決し、可否同数のときは、議長の決するところにより、また、議長は、いずれかの議院の総議員の4分の1以上の要求があれば、国会の臨時会の召集を決定しなければならない。

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  • 44

    合議体としての意思を決定するために必要な議決の定足数は、総議員の3分の1以上の出席と定められているが、合議体として会議を開いて審議を行うために必要な議事については、柔軟な運用を図る観点から特に定足数は定められていない。

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  • 45

    両議院の会議は、原則公開とされるが、当該議院の出席議員の3分の2以上の多数で議決したときは秘密会を開くことができ、その秘密会の記録は、事柄の性質上、国政に多大な影響を及ぼすこともあるから、公表することはできない。

    ×

  • 46

    国会の議事手続については両議院の自主性を尊重すべきであるから,裁判所としては,法律制定の議事手続に関する事実を審理して当該法律の有効無効を判断すべきではないというのが判例の立場である。

  • 47

    議員の資格争訟の裁判について規定している憲法第55条は,議員資格に関する判断を議院の自律的な審査に委ねる趣旨のものであるが,議員の選挙に関する争訟の裁判は裁判所の権限に属するので,各議院の下した議員資格に関する判断についても裁判所で争うことができる。

    ×

  • 48

    議院の規則制定について規定している憲法第58条第2項は,各議院が独立して議事を審議し議決する以上,当然のことを定めた規定であり,「各々その会議その他の手続及び内部の規律に関する」事項について,原則として両議院の自主的なルールに委ねる趣旨である。

  • 49

    議員の懲罰について規定している憲法第58条第2項は,議院がその組織体としての秩序を維持し,その機能の運営を円滑ならしめるためのものであるため,議場内に限らず,議場外の行為でも懲罰の対象となるが,会議の運営と関係のない個人的行為は懲罰の対象とならない。

  • 50

    両議院は、各々、院内の秩序をみだした議員を懲罰することができ、現行法上、公開議場における戒告、公開議場における陳謝、一定期間の登院停止及び除名の4種類の懲罰が規定されているところ、懲罰は院内の秩序の維持に関連して議員に科される制裁であり、議員の院外での行動は懲罰の対象とはならず、議員が正当な理由なく召集に応じない場合であっても懲罰の対象とはならない。

    ×

  • 51

    議院規則と国会法の関係についていずれが優位するかの対立の前提として、院内手続準則につき国会法との競合的所管が認められるか争いがあるところ、これを認めず院内手続準則は議院規則の排他的所管と解する立場からは、国会法所定の院内手続部分については、違憲無効と解するほかない。

    ×

  • 52

    判例によれば,内閣総理大臣は,閣議にかけて決定した方針が存在しない場合においても,少なくとも内閣の明示の意思に反しない限り,行政各部に対し,随時その所掌事務について一定の方向で処理するよう指導,助言等の指示を与える権限を有する。

  • 53

  • 54

  • 55

    内閣は,行政権の行使について,国会に対し連帯して責任を負うことから,閣議によってその職権を行うことが求められ,したがって,国務大臣の罷免については,閣議にかけて決定しなければ,行うことができない。

    ×

  • 56

    憲法は閣議について規定していないが,内閣が行政権の行使について国会に対し連帯して責任を負うとする憲法第66条第3項の趣旨により,会合しないで文書を各大臣間に持ち回って署名を得る持ち回り閣議は許されないとされている。

    ×

  • 57

    天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であるが,この地位は主権の存する日本国民の総意に基づくものであるとともに,民事裁判権が国民に由来する司法権の一作用であること からすれば,天皇に裁判所の民事裁判権が及ばないものと解することはできない。

    ×

  • 58

    天皇が,法律の定めるところにより,国事行為を委任する場合,この委任行為自体は明らかに国事行為ではないから,内閣の助言と承認を要しない。

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  • 59

    国事行為は,形式的・儀礼的な行為であるため,国事行為としての天皇の行為がなくても,政令の公布や国会の召集の法的効力は発生する。

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  • 60

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  • 61

    衆議院において内閣不信任決議案が可決されたときは,10日以内に衆議院が解散されない限り,内閣は総辞職をしなければならないが,参議院における問責決議には,かかる法的効力はない。

  • 62

  • 63

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  • 64

  • 65

    最高裁判所の判例によれば、具体的な権利義務ないし法律関係に関する紛争の形式をとる訴訟であっても、信仰対象の価値又は宗教上の教義に関する判断が、その帰すうを左右する必要不可欠なもので、訴訟の争点及び当事者の主張立証の核心であると認められるときは、裁判所法にいう法律上の争訟に当たらない。

  • 66

    最高裁判所の判例によれば、裁判所法第3条第1項の規定にいう「法律上の争訟」として裁判所の裁判の対象となるのは、当事者間の具体的な権利義務ないし法律関係の存否に関する紛争に限られないと解されるから、裁判所は、具体的事件を離れて法律、命令の合憲性を審査することができる。

    ×

  • 67

    憲法第76条第1項にいう「司法権」には、民事事件及び刑事事件の裁判権だけでなく、行政庁の公権力の行使に対する不服の争訟などの行政事件の裁判権も含まれると解されている。このような考え方は、フランス、ドイツなどのヨーロッパ大陸諸国において採られてきた制度に由来する。

    ×

  • 68

    最高裁判所は,裁判所の内部規律に関する事項について規則を定める権限を有するが,憲法第76条第3項は,すべて裁判官は憲法及び法律にのみ拘束されると定めているから,裁判官を対象とする事項を規則で制定することはできない。

    ×

  • 69

    弾劾裁判所に対し裁判官の罷免を求める訴追は,国会の両議院において当該裁判官の罷免を求める議案が可決されることにより,国会が行う。

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  • 70

    弾劾裁判所により罷免の裁判の宣告を受けた裁判官は,最高裁判所に対し,その裁判を不服として取消しを求めることができる。

    ×

  • 71

    下級裁判所は,最高裁判所が制定した裁判所の内部規律及び司法事務処理に関する規則に拘束されるから,最高裁判所が,下級裁判所の裁判官に対して,具体的事件について,どのような判断を行うべきか指示することも許される。

    ×

  • 72

    裁判官の職権の独立は,裁判に対して不当な影響を与えるおそれのある一切の外部的行為の排除を要求するが,一般国民やマスメディアによる裁判内容の批判は,表現の自由の行使の一場面であるから許される。

  • 73

  • 74

    判例によれば,憲法第82条にいう「公開」は,国民一般に裁判の傍聴が許されるということを意味するから,何人も,裁判所に対して裁判を傍聴することを権利として要求することが できる。

    ×

  • 75

    裁判所が裁判官の全員一致で公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあると決することに より,傍聴人を退廷させて審理をすることができる場合であっても,判決の言渡しは,傍聴人 を入廷させてしなければならない。

  • 76

    旭川市国民健康保険条例違憲訴訟判決(最高裁判所平成18年3月1日大法廷判決,民集60巻2号587頁)によれば、租税以外の公課であっても,租税に類似する性質を有するものについては,憲法第84条の趣旨が及ぶところ,その賦課徴収の強制の度合いは,当該公課と租税との類似性を検討するときの要素となる。

  • 77

    旭川市国民健康保険条例違憲訴訟判決(最高裁判所平成18年3月1日大法廷判決,民集60巻2号587頁)は、法律の委任に基づき保険料の賦課要件を定めるべき条例が保険料率の決定等を市長に委任していることにつき,委任された事項の内容や保険料率に係る算定基準の定め方等を検討して,憲法第84条の趣旨に反しないものと判断した。

  • 78

    憲法第89条後段の「公の支配」の意義に関し,「国又は地方公共団体が,法令等により一定の監督をしていることで足りる」とする見解があるが,次の記述について,かかる 見解の根拠となる記述には○を,根拠とはならない記述には×をつけなさい。 「公の支配」を厳格に捉え過ぎると,公的援助の対象となっている私的な団体等の自主性を過度に損なうことになり,望ましくない。

  • 79

    憲法第89条後段の「公の支配」の意義に関し,「国又は地方公共団体が,法令等により一定の監督をしていることで足りる」とする見解があるが,次の記述について,かかる 見解の根拠となる記述には○を,根拠とはならない記述には×をつけなさい。 憲法第89条後段の趣旨は,財政民主主義の見地から,慈善,教育,博愛の事業に対する公金の支出が公の財産の濫費,濫用にならないように,国や地方公共団体が監督することにある。

  • 80

    憲法第89条後段の「公の支配」の意義に関し,「国又は地方公共団体が,法令等により一定の監督をしていることで足りる」とする見解があるが,次の記述について,かかる 見解の根拠となる記述には○を,根拠とはならない記述には×をつけなさい。 憲法第89条後段が,慈善,教育,博愛を特に掲げ,それを同条前段の宗教団体に対する公金支出等の禁止と一体のものとして定めていることを重視すべきである。

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  • 81

    国会は,予算の議決に際し,増額修正を行うことができるが,予算の作成・提出権が内閣に専属していることから,原案に新たな項を加えることはいかなる場合も許されない。

    ×

  • 82

    予算は法律であるとする予算法律説の立場に立てば,予算措置を必要とする法律が成立したのに,それを執行するための予算が伴わないという事態は生じ得ないこととなる。

    ×

  • 83

    国費を支出するには国会の議決に基づくことを必要とするが,国費の支出に関する国会の議決は使途の確定した支出についてなされるべきものであるから,使途が未確定である予備費を設けることについては国会の議決を要しない。

    ×

  • 84

    国会の決算審査は,予算執行者である内閣の責任を明らかにするためのものであり,決算には法規範性がなく,不承認の議決がなされても,既になされた収入支出には影響がない。

  • 85

    内閣は,毎年,国会に対し決算を提出するほか,定期に,少なくとも毎年1回,国会及び国民に対して財政状況を報告しなければならない。

  • 86

    ×

  • 87

    一の地方公共団体のみに適用される特別法の制定に当たっては,国による地方自治権の侵害を防止するとともに,地方公共団体の個性の尊重及び地方行政における民意の尊重のため,憲法第95条により,当該地方公共団体の住民の投票においてその過半数を得ることが要求されているが,これまでに同条に基づく手続が実際にとられた例はない。

    ×

  • 88

    判例は,ある事項について国の法令中に明文の規定がない場合でも,当該法令全体からみて,規定の欠如が当該事項についていかなる規制をも施すことなく放置すべきものとする趣旨であると解されるときは,当該事項について条例で規律することが法令違反になり得るとしている。

  • 89

  • 90

    憲法第93条第2項は,地方公共団体の長,地方議会の議員等を地方公共団体の住民が直接選挙すべき旨を定めており,地方公共団体の長及び地方議会の議員の解職請求があった場合にその可否を住民投票によって決すべきことも同項の要請である。

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  • 91

    憲法第93条第2項にいう「住民」とは、地方公共団体の区域内に住所を有する日本国民を 意味するが、外国人のうち永住者等であってその居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な 関係を持つに至ったと認められるものについて、法律により、地方公共団体の長や議会の議員 に対する選挙権を付与することは、憲法上禁止されていない。

  • 92

    地方公共団体が、地方自治の本旨に従って、財産を管理し、事務を処理し、及び行政を執行するためには、その財源を自ら調達する権能が必要であるから、地方自治の不可欠の要素として、国とは別途に課税権の主体となることが憲法上予定されており、租税の税目、課税客体、課税標準、税率等の事項について、法律で定められた具体的な準則に従う必要はない。

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  • 93

    違憲審査制には、憲法裁判所が争訟と関係なく違憲審査を行う付随的違憲審査制と、通常の裁判所が訴訟事件を裁判する際に違憲審査を行う抽象的違憲審査制があり、日本は抽象的違憲審査制を採用している。

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  • 94

    最高裁判所は、一切の法律、命令、規則または処分が憲法に適合するか否かを決定する権限を有する終審裁判所であるから、下級裁判所は違憲審査権を有しない。

    ×

  • 95

    憲法の連続性を維持するための特別な手続を定める憲法改正規定や憲法の最高法規性を確保するために特別な合憲性統制の途を設ける違憲審査制は,ともに憲法の保障の一つの方法として位置付けられる。

  • 96

    憲法改正の手続において必要とされる発議とは,通常の議案についていわれる発議が原案を提出することを意味するのとは異なり,国民に提案すべき憲法の改正案を国会が決定することを意味している。

  • 97

    国民による承認の要件として必要とされる過半数の賛成の意味については,憲法上複数の解釈があり得たが,それらの中から,法律で,有効投票総数の過半数の賛成をいうものと定められた。

  • 98

    国民投票において過半数の賛成があったとしても,一定の投票率に達しなかったときは,その国民投票は成立せず,国民の承認を得られなかったものとする制度が,法律で設けられている。

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  • 99

    日本国憲法の改正手続に関する法律では,憲法改正案に対する国民投票運動に関し,公職選挙法により規制される選挙運動と比較すると,戸別訪問の禁止がないなど規制が緩和されている。

  • 100

    日本国憲法において抵抗権が認められているという見解は,憲法が最高法規であることと矛盾する。

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