社会では個々人の意図的な行為が全体として意図しない帰結を生むことがしばしば起きる。

この授業では「近代化」という社会の大きな流れと、現代に生じる具体的な社会現象とを結び付けて考える力を身につける。

テンニースのいうゲマインシャフトは、マッキーヴァーのいうコミュニティとおおむね対応している。

ヴェーバ一はカリスマによる支配により合法的支配をのりこえるべきと考えていたとされる。

リスク社会はリスクが増大すると同時にリスクに向き合う社会という意味も含まれている。

近代への長怖とは、新しい社会に対する恐怖や気後れのことである。

PFAS汚染は今日の環境問題の不確実性の高 まりやリスクの個人化を表す事例といる。

日本社会では1970年代頃に「公害から環境」、という表現がよくつかわれるようになった。

労働の商品化という論点は、リスクを誰が引き受けるのかという論点と捉えるごともできる。

労働を「物」としてのみ捉えると疎外の問題が、「人格」としてのみ捉えると人格支配という問題が生じる。

中間集団とは個人と国家(あるいは全体社会)あいだにある多様な集団や組織の事をさす。

リスク社会において中間集団が衰退し、個人がリスクにさらされる傾向が指摘されている。

戦後日本において、被雇用者および第3次 産業従事者が増加してきた

講組的結合は西南、同族的結合は東北に強くみられるとされるが、実際は複雑に組み合わさっている。

Aギデンズは、再帰的に管理し続ける自己の あり様を、ライフ·ポリティクスの現れのひ とつと捉えた。

谷本は身体加工や美容整形を、実践者の側から論じることで、現代の自己アイデンティティのあり様を浮き彫りにした。

差別やマイノリティの社会学的研究では、当事者のアイデンティティ·ポリティクスに着目している。

コーホート分析では、出生時期を同じくする集団の行動様式や意識に着目して研究を行う。

K.ボランニーは、市化こそ国家の人為的介入の所産であり、社会の自己防衛はそれに対する自然な反応だと考えた。

近代的な主権国家の特徴は、確定された領土、数え上げられる人口、一元管理された権力機構といった特徴がある。

今日の「~マルシェ」や「~マーケット」は、あえて前近代的な「市場」を日常にとりもどす試みといえるかもしれない。

国家や市場に対して、市民(民衆)による組織化や動きはサードセクターともよばれ、重要視されている。