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大学院
  • 木野田亮

  • 問題数 100 • 7/8/2024

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    問題一覧

  • 1

    近代小説の概念は何の作品から始まった?

    小説神髄

  • 2

    明治代の戯作の代表者は?

    仮名垣魯文

  • 3

    戯作の特徴は?

    つくりごと自体の面白さを楽しむこと、風刺

  • 4

    明治10年代に文学史上で起こったこととは?

    木版和装本から西洋活字による洋装本への変化。小新聞の普及(庶民向け、言文一致)。戯作の復活。

  • 5

    明治初期に欧州の上流社会を描くものとして採用されたのは?

    漢文訓読体

  • 6

    豪傑訳とは

    意訳、複数の作品を混ぜる

  • 7

    正確な逐語訳の登場は?

    明治20年代以降の森森田思軒以降

  • 8

    政治小説が流行したのは

    明治10年代後半から20年代前半

  • 9

    政治小説の特徴

    庶民に民権思想を浸透させる目的。歴史を踏まえる。近世文学的な伝奇性も備える。

  • 10

    政治小説の多くは何体で書かれた?

    漢文訓読体

  • 11

    小説神髄はいつ書かれた?

    明治18年から19年

  • 12

    小説神髄は何を問題提起した?

    特定の道徳観に拘束されない。人間心理を模写することが重要などと問題提起。

  • 13

    当世書生気質の特徴は?

    戯作の延長線上。「今は不実といはるるとも。結句そなたの幸いなり」。自己の自覚を自ら放棄。内面心理に充分踏み込めず、世態風俗のみの模写に留まる。

  • 14

    二葉亭四迷について説明せよ

    実質的な近代小説の創始者。坪内逍遥の「模写」の理念を批判的に継承。現実を忠実に写しとるだけでは小説にならない。作者のイデー(理念)を如何に作中に映し出すかを課題とした。

  • 15

    浮雲の特徴は?

    三編組。一編は戯作の色合いが強い。「シッ、足音がする」など読み手に注意喚起しながら、作中人物の会話を立ち聞きするスタンス。登場人物の観察にとどまり、語り手が内面心理まで行けていない。二編は登場人物に成り代わるかのように内面心理を説明。一方で1人の人物の内面にしか入れなくなった。三編は裁判官のようなニュートラルな立場からの語り手。結果的には三編が最も言文一致に近く、客観性もあるが現在内面心理の描写として最も評価が高いのは二編。客観性と内面心理を映し出すことの両立の難しさを露呈した。また、三編では語り手が圧倒的な立場から語る故に写実からは遠ざかってしまう。→客観的に下界を俯瞰する視点を実現しにくいという、日本の散文芸術そのものが抱え込んでいる課題をしめした。

  • 16

    二葉亭四迷はなぜ浮雲で言文一致を試みた?

    日常生活心理を模写するには日常の言葉が必要だという必然性があったから。

  • 17

    浮雲で四迷が行った挑戦は?

    当時俗とされていた話し言葉で小説を書くこと。

  • 18

    言文一致体が一般化するのは?

    明治30年代後半

  • 19

    言文一致とは?

    話し言葉に近い言葉(口語)で文章を書くこと

  • 20

    舞姫の特徴は?

    和文体を基調に感じの対句が用いられる。物語文学以来の悲恋がテーマ。

  • 21

    逍遥と四迷の後に活躍した文学グループとその中心人物は

    硯友社、尾崎紅葉

  • 22

    硯友社の特徴は?

    明治18年に結成。同人誌我楽多文庫を発刊。本格的な文壇を形成。泉鏡花、徳田秋声、田山花袋らが活躍。

  • 23

    尾崎紅葉の代表作は?

    伽羅枕

  • 24

    伽羅枕の特徴

    西鶴の好色一代女の強い影響。西鶴の写実性がかえって新鮮味。欧化主義の反動による伝統文化見直しの気運などの背景。

  • 25

    西鶴の写実性がかえって新鮮味を生じたこと。欧化主義の反動による伝統文化見直しの気運。これら一連の動きをなんと呼ぶか

    西鶴復興あるいは擬古典主義と称する。

  • 26

    尾崎紅葉の文学の特徴は

    徹底した美文意識。筋立ての妙と文章の技巧で登場人物の情を照らす。近代人の日常的な内面心理を描写しようとした四迷に逆行。言文一致に反対する伝統文化の揺り戻しとしての意味。歴史性を無視しては近代小説は成り立たないことへの警鐘。

  • 27

    山田美妙の文学の特徴は?

    ですます調。言文一致の先駆。だが、類型的な擬人法や比喩表現が目立ち、文章の装飾的な効果に留まる。

  • 28

    山田美妙の功績は?

    商業文芸誌としては最も早いものの一つである都の花を主宰して多くの作家に執筆の舞台を提供したこと。

  • 29

    山田美妙の代表作ら?

    武蔵野、胡蝶

  • 30

    明治20年代はある作家たちの活躍から、何時代と呼ばれた?

    紅露時代

  • 31

    幸田露伴の文学の特徴は?

    理想主義な男性像を描くのを得意とした。特に仏教などの東洋思想に対する深い造詣。

  • 32

    幸田露伴の代表作は?

    五重塔、運命

  • 33

    明治20年代の思想界を代表する2つの出版社は?

    政教社と民友社

  • 34

    政教社の特徴は

    国粋主義の拠点。雑誌日本人を発刊。三宅雪嶺などが中心。

  • 35

    民友社の特徴は

    啓蒙主義。雑誌国民之友を発刊。当時を代表する総合雑誌で、その文芸欄抜きではこの時期の小説を語れない。徳富蘇峰が中心。

  • 36

    国民之友と並走する形で発刊されていた雑誌は

    女学雑誌

  • 37

    女学雑誌の特徴は

    巌本善治主宰。キリスト教系の女性啓蒙誌。

  • 38

    女学雑誌から明治26年に分かれる形で創刊されたのは

    文学界

  • 39

    文学界の特徴

    浪漫主義文学の一大拠点。活躍したのは、北村透谷や島崎藤村。この浪漫主義はヨーロッパのロマン主義とは違い、個の自覚と解放をテーマとすることではなく、現実の桎梏を慨嘆することでそれをバネに非在の世界への跳躍を目指そうとした。

  • 40

    明治文学を通しての課題は

    作者の理念と現実の模写をいかに両立させるか。人情世帯小説(戯作の流れ)の流れも政治小説(経国美談など)的なロマンをどのように結合していくか。言文一致の文体で幻想世界は描けるか。

  • 41

    文学界を舞台に活躍した作家として真っ先に挙げられるのは

    樋口一葉

  • 42

    樋口一葉の代表作は

    にごりえ、たけくらべ

  • 43

    樋口一葉の文学の特徴は

    口惜しさや理不尽。社会の底辺でもがき苦しむ人々を見据えた作品。

  • 44

    日清戦争後(およそ明治30年代)の文学史上の流行は

    松原岩五郎の再暗黒の東京などルポタージュの流行。悲惨小説の流行。

  • 45

    多分に風俗的な関心に流れがちだった悲惨小説に対して、明確な社会批判を掲げたのは

    観念小説

  • 46

    観念小説の代表作は

    外科室

  • 47

    観念小説の延長戦上にある文学は

    社会主義文学

  • 48

    社会主義小説を書いた作家は

    木下尚江

  • 49

    木下尚江の代表作は

    火の柱

  • 50

    明治を代表するベストセラーは

    尾崎紅葉の金色夜叉、徳富蘆花の不如帰。

  • 51

    泉鏡花の文学の特徴は

    言文一致体。いれこ型。(聞き書き)独自の壮大な幻想世界。その土地に根差した幻想世界であり、近代の物質文明に対する痛烈なアンチテーゼ。母なるもの姉なるものへの憧憬。

  • 52

    泉鏡花の代表作は

    外科室、高野聖

  • 53

    国木田独歩の文学の特徴は

    大自然に対する限りない憧憬。理想の跳躍から次第に過酷な現実を描くことにポイントが変化。

  • 54

    なぜ明治40年(1907)前後は大きな転換点と言われるか

    言文一致が一般化し、さまざまな表現形態があらたに模索され始めたから

  • 55

    自然主義文学の先駆けとなる作品は

    破戒、蒲団

  • 56

    破戒と蒲団双方に共通する形式は

    告白形式

  • 57

    破戒の特徴は

    言文一致体。社会的差別を描く。

  • 58

    日本における自然主義文学の特徴は

    自己主張。真相の暴露。自己の内なる自然と外なる大自然もの感応。←西洋文学の基準ではロマン主義の特徴。無理想、無解決というテーマ。

  • 59

    田山花袋が唱えたのは

    平面描写論。

  • 60

    平面描写論とは

    作者の主観を入れず、登場人物の内面にも立ち入らない、ただ見たままの現象を描くべきという考え。

  • 61

    花袋の文学の特徴は

    実生活を掘り下げることで普遍を目指す。自らの肉親の生き様を凝視。私小説の道を切り開く。

  • 62

    岩野泡鳴が唱えたのは

    一元描写論。

  • 63

    一元描写論とは

    特定の人物の視点から語るべきという考え。平面描写論に代わって主流に。これ以後、語り手が主人公を兼ねるパターンが増える。私小説への道を切り拓いた。

  • 64

    私小説の展開の中でも重視されたのは

    実生活と作品を如何に近づけるか。自然主義系統の作家の多くが自己破滅型の私小説へと傾斜。

  • 65

    自然主義作家を複数挙げよ

    島崎藤村、田山花袋、徳田秋声、正宗白鳥、岩野泡鳴

  • 66

    徳田秋声の文学の特徴は

    市政に生きる庶民の姿を無理想無解決という自然主義の理念に基づいて描いた。大正期の代表作があらくれ。その後、山田順子との交渉がきっかけで創作が活発化。順子ものの総決算というべき、仮装人物や芸妓との交渉を描いた縮図など息の長い創作活動。

  • 67

    正宗白鳥の文学の特徴は

    虚無的、厭世的な主人公をニヒルに突き放すように描き出す。

  • 68

    岩野泡鳴の文学の特徴は

    自己主張を前面に押し出す。ほぼ実体験に即する

  • 69

    正岡子規起こした運動は

    写生文運動

  • 70

    写生文運動が起こったのは

    明治30年代前半

  • 71

    写生文運動の特徴は

    言文一致の平明な表現を目指す。写生文の題材は書き手の現在からの距離を前提としたもの。(一歩引いた立場から見つめるような。自然主義の現実暴露とは違ったもの)そのため回想形式などが目立ち、自然主義とは似て非なる。漱石が擁護したが、次第に余裕のある第三者の立場からでは本質に迫ることができないという弱点を露呈。

  • 72

    ホトトギスに作品を発表した小説家は

    夏目漱石、高浜虚子、寺田寅彦、鈴木三重吉

  • 73

    漱石が活躍し始めたのは

    明治40年代

  • 74

    漱石文学の特徴は

    近代文明批評、人間の無意識にある暗部を掘り下げる

  • 75

    漱石の前期三部作は

    三四郎、それから、門

  • 76

    漱石の後期三部作は

    彼岸過迄、行人、こころ

  • 77

    鴎外の文学の特徴は

    伝統的な共同体意識と西洋個人主義の折衷

  • 78

    鴎外の代表作は

    舞姫、渋江抽斎

  • 79

    反自然主義と称させる3つのグループ

    耽美派、白樺派、新思潮派

  • 80

    自然主義文学が文壇を席巻していたのはいつ頃

    明治40年〜43年前後

  • 81

    耽美派の拠点は

    パンの会、スバル、三田文学

  • 82

    パンの会を発足した中心人物は

    北原白秋

  • 83

    スバルのパトロン格は

    森鴎外、上田敏

  • 84

    三田文学を創刊したのは

    永井荷風

  • 85

    耽美派の特徴は

    美しさに最高の価値を求めるもので、文体の美しさに特徴。都会派の文学。幻想的な感覚的情緒を追い求める。既成道徳への反発という意味で自然主義と似た側面を持つ。

  • 86

    永井荷風の文学の特徴は

    江戸文化に憧憬。明治の新文明を嫌悪。韜晦のポーズ。世の外の世捨て人。近代文明批判。

  • 87

    永井荷風の代表作は

    あめりか物語、ふらんす物語、すみだ川、濹東綺譚

  • 88

    谷崎潤一郎の文学の特徴は

    マゾヒズムに裏打ちされた唯美主義。女性崇拝。

  • 89

    谷崎潤一郎の代表作は

    刺青、痴人の愛

  • 90

    耽美派の作家として他に挙げられるのは

    久保田万太郎、佐藤春夫

  • 91

    耽美派の作家がいずれも拠点としていたのは

    三田文学

  • 92

    自然主義文学の牙城は

    早稲田文学

  • 93

    白樺は誰によって創刊された

    武者小路実篤、志賀直哉ら学習院大学出身者

  • 94

    白樺派の特徴は

    学習院大学出身者が母体。素直で大胆な自己肯定。自分という一人称を多く使い、私小説への道を切り開く。

  • 95

    武者小路実篤の代表作は

    おめ出たき人

  • 96

    志賀直哉の文学の特徴は

    父親との不和。実生活の危機を捜索によって解消。事実を細密に描写していく果てに、現実以上に現実らしい非現実を映し出す。説話体も多い。

  • 97

    有島武郎の文学の特徴は

    社会と個人との葛藤を現実的に見据える。ブルジョワ階級ながら、社会の底辺の人間たちへのまなざし。

  • 98

    有島武郎の代表作は

    或女、カインの末裔

  • 99

    新思潮は誰によって創刊されたか

    東京帝大の作家志望の学生からなる。

  • 100

    新思潮派の特徴は

    入念な構想のもとにフィクションを構築することを目指す。