問題一覧
1
近う参りつくも[心もとなく]、「いかに、いかに。」と、誰も誰も問ひ給ふ。
待ち遠しく
2
身の[うき]ことはまづおぼえなり。
つらい
3
月の洩りきて、児の顔にあたりたるが、いと[ゆゆしく]覚ゆれば、
不吉に
4
園の別当入道は、[さうなき]庖丁者なり。
たぐいない
5
○○は[かたくななる]父を敬ふと見えたり。
頑固な
6
殿上人、地下なるも、陣に立ちそひて見るも、いと[ねたし]。
癪だ
7
初心の人、2つの矢を持つことなかれ。後の矢を頼みて、はじめの矢に[なほざり]の心あり。
いい加減な
8
酒を[すずろに]飲ませつれば、うるはしき人もたちまちに狂人となりて、
むやみに
9
「さりとも、つひに男あはせざらむやは。」と思ひて頼みをかけたり。[あながちに]心ざしを見え歩く。
一途に
10
昔、男、[ねんごろに]、いかでの思ふ女ありけり。
一途に
11
ただいまかづるを、[聞こゆ]べきことなむある。
申し上げ
12
おのれと枯るるだにこそあるを、名残なく[いかが]取り捨つべき。
どうして
13
若君ははるかに父を見たてまつり給ひて、世にうれしげに[おぼし]たり。
お思いになっ
14
母君泣く泣く[奏し]て、まかでさせたてまつり給ふ。
奏上し
15
今さらに[なでふ]さることか侍るべき。
どうして
16
帝はこれを聞こして[おほせ給ふ]。
おっしゃる
17
すべき[かた]のなければ、知らぬに似たりとぞ言はまし。
方法
18
[など]、かくうとましきものにしもおぼすべき。
どうして
19
さすがに、[あそばし]たる和歌は、いづれも人の口にのらぬなく、優にこそうけたまはれな。
お詠みになっ
20
つくづくと一年をくらす[ほど]だにも、こよなうのどけしや。
間
21
人目も、今は[つつみ]給はず、泣き給ふ。
はばかり
22
[心ゆく]もの。、よくかいたる女絵の、言葉をかしうつけて多かる。
心が晴れ晴れする
23
翁は皇子に「いかなる所にか、この木は[さぶらひ]けむ。あやしくうるはしくめできものにも。」と申す。、
ございまし
24
御堂のかたに、法師ども[まゐり]たり。
参上し
25
始め興宴より起こりて、長き恨みを[むすぶ]たぐひ多し。
作る
26
この国に生まれぬるとならば、嘆かせたてまつらぬ程まで[侍らで]、
お仕えしないで
27
物や言ひ寄らましとおぼせど、うちつけにやおぼさむと心はづかしくて、[やすらひ]給ふ。
ためらい
28
[たふ]べくもあらぬわざにもよくたへしのぶはただ色を思ふが故なり。
我慢する
29
唐土にある火鼠の皮衣をたまへ。
ください
30
いみじかりし賢人、聖人、みづからいやしき位にをり、時にあはずして[やみ]ぬる、また多し。
終わっ
31
長くとも四十に足らぬほどにて死なんこそ、[めやすかる]べけれ。
見苦しくない
32
やがてその興つきて、見にくく[いぶせく]おぼえければ、
うっとうしく
33
「宰相中将こそ参り給ふなれ。例の御にほひいと[しるく]。」
はっきりして
34
[困じて]うちねぶれば、
疲れて
35
若君は、いと[むくつけく]、いかにすることならむと、ふるはれ給へど、
気味が悪く
36
[いはけなき]人を、いかにと思ひやりつつ、もろともにはぐくまぬおぼつかなさを、今はなほ昔の形見になずらへてものしたまへ。
幼い
37
もののあやめ見給へ分くべき人も侍らぬわたりなれど、[らうがはしき]大路に立ちおはしまして。
混雑した
38
偽りせんとは思はねど、[ともしく]かなはぬ人のみあれば、おのづから本意通らぬこと多かるべし。
貧しく
39
法住寺をぞ、いといかめしう[おきて]させ給へる。
取り計らい
40
端のかたに歩み出でて、幼き人を呼び出でて、「われは今は来じとす。」など言ひおきて、出でにけるすなはち、はひ入りて[おどろおどろしう]泣く。
大げさに
41
[せちに]嘆くこともある人は、他のことを聞き入れず
ひどく
42
日のあし、ほどなくさし入りて、雪少し降りたる光に、いと、[けざやかに]見入れらる。
はっきりと
43
[しな]、かたちこそ生まれつきたらめ、心はなどが賢きより賢きにも、移さば移らざらん。
身分
44
[けうに]馬を取られざる。
珍しく
45
ながめつつ来る間に、[ゆくりなく]風吹きて、
突然に
46
これは、身の為も人の御為も、[よろこび]には侍らずや。
慶事
47
[なのめなる]ことだに、かやうなる仲らひは、あはれなることも添ふなるを、
平凡な
48
[こちたき]御髪は、ゆひてまさらせ給ふわざなりけりと思ふ。
多すぎる
49
さりとも、[けしう]はものし給はじ。
悪く
50
これにだにと思ひしかど、[ことごとしき]わざはえ物せず、ことほきをぞ様々にしたる。
大げさな