民法3条1項に「私権の享有は、出生に始まる」とあり、権利能力の始期は出生であるが、出生とは胎児が全部露出することであるとするのが通説である。

胎児の母親が胎児を代理して相続を放棄したときは、胎児も相続を放棄したものとみなされる。

胎児を受贈者として死因贈与をすることはできない。

胎児を受遺者として遺贈をすることはできない。

胎児の父は、胎児の母の承諾を得ても、胎児を認知することはできない。

母親の妊娠中に父親が死亡したが、胎児も死産であった場合、胎児が相続した父親の財産は、母親が更に相続することになる。

胎児の父が殺害された。胎児は、母の請求により家庭裁判所の選任する管理人によって損害賠償請求を行使する。

胎児の母は、認知の訴えを提起することができない。

判例の趣旨に照らすと、胎児のときに不法行為を受けた者は、出生前にその父母が胎児を代理して加害者とした和解に拘束される。