問題一覧
1
キク
Chrysanthemum×morifolium
2
ヒマワリ
Helianthus annuus
3
キンギョソウ
Antirrhinum majus
4
カーネーション
Dianthus caryophyllus
5
シュッコンカスミソウ
Gypsophila paniculata
6
バラ
Rosa hybria
7
トルコギキョウ
Eustoma grandiflorum
8
テッポウユリ
Lilium longiflorum
9
チューリップ
Tulipa gesneriana
10
コチョウラン
Phalaenopsis spp.
11
バラの四季咲き性について説明せよ。
新悄から分枝してくる新しい新悄の先端には必ず花芽が形成される性質である。この性質により、温度管理を行えば周年栽培が可能となる。
12
冬の弱光はバラにどのような影響を与えるか。
花芽分化の段階で発育が停止してしまうブラインド枝や分化した花芽が発達停止しないで発育するが、正常花にならないブルヘッドと呼ばれる症状が起きてしまう。
13
バラのアーチング栽培の長所と短所
長所として、枝を仕立てる必要がない、長くてボリュームのある高品質な切り花を獲得することができる、採花位置が一定で作業性がよい、樹高が高くならないためネットや剪定が不要、熟練した技術を必要としない、労力が少ないことなどがあげられる。短所として、収量が慣行より20%少ない、施設費が高くなる、灰色かび病やハダニが発生しやすいことなどが挙げられる。
14
愛知、静岡の花卉生産が盛んな理由
日照時間が長い。, 大消費都市が近い。
15
宿根草とは
開花・結実後に枯死せず、植物全体の一部が毎年残り、成長開花を繰り返す。
16
5つの球根の説明と例
鱗茎、葉が肥大、タマネギ, 球茎、茎が肥大、薄皮がある、サトイモ, 塊茎、茎が肥大、薄皮がない、ジャガイモ, 根茎、地下茎が肥大、レンコン, 塊根、根が肥大、サツマイモ
17
更新型鱗茎と非更新型鱗茎の違い。
更新型は毎年母球が消耗し新球と交代するが、非更新型は更新されずに新しい鱗片葉が内部に作られて母球自体が大きくなる。
18
包葉とは
花や花序を抱いている葉。ポインセチア、ブーゲンビリアなどで見られる。
19
仏炎苞とは。
サトイモ科の肉穂花序を包む大型の包葉。
20
ロゼットとは
成長停止に近い状態であり、葉の分化は続くが、節間伸長しない。
21
幼若相とは
どのような環境条件を与えても花芽分化しない生育相のこと。
22
脱春化作用とは
低温刺激の直後に高温が与えられると、それまでの低温の効果が打ち消されること。春化後25℃以上の高温に遭遇すると花芽形成が阻害されるか、遅延する。
23
花柱切断受粉法について説明せよ。
異種間で受粉しても花粉管が花柱内で伸長停止し、受精が行われないことが多い。この受粉方法では花柱を切断して花粉を子房の近い場所に付着させ、得られた未熟胚を胚培養する。
24
人為突然変異の利点、問題点
利点として、特定の形質だけ改良することができること、交雑育種しにくい植物の品種改良が可能なことなどがあげられる。問題点として、有用形質の出現率が低いこと、変異の方向性を制御できないことなどがあげられる。
25
倍数性育種の特徴
一般的に植物の体細胞は2倍体であるが、コルヒチン処理などで染色体数を増加させることにより、花が大輪化、草勢が強くなるなど観賞価値が高くなることがある。
26
種子繁殖の特徴
基本的な繁殖であり、1・2年生草の繁殖に利用される。比較的に容易に大量の苗を生産可能である。しかしながら遺伝的に固定されていないと形質が分離してしまう。
27
密閉挿しとは
挿し木床をポリエチレン、ビニルフィルムで完全に覆い、高湿度で維持する。高湿度により発根率が増加する。しかし高温障害や、多湿による病気の発生が起こりやすいという問題がある。
28
ミスト繁殖の特徴
微細な霧を断続的に噴霧する。問題として、挿し木苗が軟弱になりやすい、挿し穂から養分が溶脱してしまう、設備費がかかるなどが考えられる。
29
組織培養、マイクロプロパゲーションの特徴
植物の器官や組織、細胞を無菌的に培養することである。メリットとしてクローンを急速・大量増殖することができること、ウイルスフリー株を作出できることがあげられる。デメリットとして、主に人件費が大部分を占める生産コストが高いこと、植物毎に培地や培養環境の最適化が必要であることなどがあげられる。
30
DIFを説明せよ
DIF=昼温ー夜温である。DIFの値が小さいほど節間伸長量が小さくなり、DIFが同じなら同程度の草丈になる。すなわち鉢物や花壇用苗の草丈の調節に利用することができる。矮化剤の使用量を削減することができる。
31
エチレン合成阻害剤とエチレン作用阻害剤の違いを説明せよ
エチレン合成阻害剤はエチレンの合成に関する酵素を阻害する。対してエチレン作用阻害剤はエチレンの受容・応答を阻害する。
32
品質を保持するために行う前処理剤と後処理剤について説明せよ
前処理剤にはエチレン合成阻害剤、エチレン作用阻害剤などが使われる。対して後処理剤にはスクロースなどの糖質と抗菌剤が使われることにより、品質が保持される。
33
乾式輸送と湿式輸送の違いについて説明せよ
乾式輸送は段ボール箱につめて輸送する方法で積載効率に優れるが、水分損失が激しい。湿式輸送はバケットなどに水を入れて、これに切り花を立てて入れ輸送する方法で積載効率が劣るが、鮮度が高い状態で維持することができる。
34
Chrysanthemum×morifoliumの×の意味はなにか
自然交雑種を表す記号。
35
キクにおいて著しい短日条件は品質に影響する。その症状を挙げよ。
露心花:舌状花数が減少し、筒状花が増加する。, うらごけ:上位葉が小型化する。
36
キクが普及した理由
開花抑制栽培により周年栽培が可能である。, 露地、簡易温室で栽培が可能である。, 水揚げがよい。, 花持ち性が優れる。, エチレン感受性が低い。, 暑さに強い。
37
バラのベントネックとは
吸水が抑制され、花首が柔らかくなり、蕾や花が垂れ下がる。
38
ブルーイング
赤色品種の花色が青色や紫色がかった色調になる。
39
シンテッポウユリの育成について説明せよ。
シンテッポウユリは、西村進氏がタカサゴユリとテッポウユリを交配して育成した品種である。7月から9月に開花する。タカサゴユリと違い花が大きく、葉が太く、赤い線が入らない。テッポウユリと違い、播種から1年以内で開花するため、種子繁殖が可能である。
40
オリエンタル系ユリの抑制栽培法について簡単に書きなさい。
オリエンタル系ユリは氷温貯蔵を用いて抑制栽培が行われる。氷温貯蔵では球根を湿らせたピートモスと共に箱詰めして、-1.5℃で貯蔵する。それにより、花芽形成を行いながら、芽の伸長や球根の乾燥を抑制することができる。
41
キクの生産が2番目に多い都道府県はどこか。その県でキク生産が盛んな理由も説明せよ。
沖縄。冬場に雪が降らず加温する必要がなく、栽培適温となる。この性質を生かして正月や彼岸用でキク生産が盛んになった。
42
コロンビアやエクアドルがバラやカーネーションの国際的な産地になった理由を簡単に説明せよ。
標高が高く日射量が高く、平均気温が15℃から20℃で、四季がなく、暖房費が不要である。また労働費が安く、出荷の際にも徹底したコールドチェーンや最速・格安航空などのメリットがある。以上の理由などから盛んになった。
43
花被を説明せよ
花冠とがくを合わせた呼び方。
44
ストックなどの八重咲きの特徴を書き、ABCモデルを用いて原理を説明せよ。
ストックなどの八重咲きは雄ずいや雌ずい、がく片が花弁状になる弁化というものである。Cクラス遺伝子が欠損しており、雌ずいががく片に変化する。またCクラス遺伝子が欠損したことで分裂組織が残ったまま、分裂を繰り返すため、がく片と花弁を幾度も繰り返す構造になる。
45
自発休眠と多発休眠の違いを説明せよ。
自発休眠は成長の準備が不十分なことにより、起こる休眠のこと。休眠原因が植物体の内部にある。対して多発休眠は高温や低温、水分欠乏といった不適当な環境要因が植物の器官成長を阻害することにより起こる休眠のこと。
46
ユリやチューリップが球根から栽培する理由を幼若性に基づいて説明せよ。
幼若性とは植物にどんな環境条件を与えても花芽分化しない性質のことであり、ユリやチューリップの幼若性が続く期間である幼若期は数年である。球根から育てることで花芽分化までにかかる時間を大幅に短縮することができる。
47
ユリの球根は園芸学的分類ではどれに当てはまるか。
鱗状鱗茎
48
次の植物のうち球根が塊茎ではないものはどれか?1.アネモネ 2.キュウコンベゴニア 3.シクラメン 4.グラジオラス
グラジオラス
49
パンジーやデルフィニウムが属する気候区を述べて、その気候区の特徴と、さらに日本ではどのような地域で栽培されているか簡単に説明せよ。
地中海気候型で冬季は比較的温暖で適度な降水量があり、夏季に乾燥する。
50
夏ギクと秋ギクの光周性の違いについて簡単に説明せよ。
夏ギクはどの日長でも開花するが、短日で開花が促進される量的短日植物であり、秋ギクは限界日長以下でなければ開花しない質的短日植物である。
51
短日期の暗期中断を行う場合、最も効率的な長日処理となるのはどの時間帯か
午前1時から4時
52
短日処理のシェード栽培の問題点を説明せよ。
高温・多湿により花芽の付きが悪くなる。
53
ファレノプシスの国際リレー栽培について簡単に説明せよ。
国際的リレー栽培とは、農産物の生産を生産段階に応じて異なる国の生産者間で引き継いで栽培を行うことである。ファレノプシスは低温要求性植物であり、最低気温20℃以下で栄養成長から生殖成長に移行する。気温の高い台湾やタイで育成された苗を日本に輸入して、低温処理する。
54
周縁キメラと区分キメラの違いが分かるように説明せよ。
変異により組織が混在するキメラが生ずることがある。混在の仕方はさまざまで、一方の組織が軸の中心部までくさび状に入り込んでいる区分キメラ、軸を取り巻く周辺組織にだけ一方の組織が存在する周縁キメラなどがある。
55
アマリリスなどの非更新型球根の繁殖法の一例を挙げよ。
アマリリスなどの非更新型球根では球根を作る鱗片を土に挿すと、鱗片の基部に小さな球根を作り、やがて発芽する。このような繁殖方法を鱗片挿しという。
56
ランやガーベラの繁殖に組織培養を用いるメリットとデメリットを説明せよ。
メリットとしてクローンを急速・大量増殖することができること、ウイルスフリー株を作出できることがあげられる。デメリットとして、主に人件費が大部分を占める生産コストが高いこと、培地や培養環境の最適化が必要であることなどがあげられる。
57
花色に関与している植物色素を挙げ、その特徴を書きなさい。
植物色素にはアントシアニン、カロテノイド、クロロフィル、ベタレインなどがある。アントシアニンは黄、オレンジ赤、青色などを呈色する。水溶性で、細胞質で合成され、液胞に局在している。カロテノイドは赤から黄色を呈色する。脂溶性で色素体で合成され、局在している。クロロフィルは緑色を呈色する。脂溶性で葉緑体で合成され、局在する。ベタレインは一部のナデシコ目植物のみに分布し、黄色やピンク色を呈色する。水溶性で、細胞質で合成され、液胞に局在している。
58
アジサイの青い花の発色メカニズムについて説明せよ。
アジサイの色は土壌が酸性の時には青くなり、アルカリ性の時には赤くなる。土壌が酸性の際にはアルミニウムがイオン化しており、アジサイ中のアントシアニンと金属錯体を形成することにより、青色を発色する。
59
後処理剤に用いられる糖の役割について説明せよ。
品質保持期間を延長したり、花茎を肥大させたり、開花所要日数を短くする役割がある。
60
キクの周年栽培を可能にした夏秋ギクについて説明せよ。
1980年以前は秋ギクのシェード栽培と電照栽培、夏ギクと寒ギクの栽培により周年栽培を行っていた。その後に作出された夏秋ギクは限界日長が長く、シェード栽培をする必要がないため、現在では夏秋ギクと秋ギクの電照栽培によって周年栽培が行われている。
61
切り葉の出荷量の2位が東京の理由
亜熱帯地域である伊豆諸島、小笠原諸島で栽培が盛んである。
62
ガーベラ1位が静岡の理由
ガーベラは強い日差しを好むから。
63
球根の1位が鹿児島の理由。
テッポウユリの生産が盛んであるから。
64
バラの切り上げ法の説明とその特徴。
切り上げ方式は、樹勢に合わせて採花時に株に残す葉の枚数を考慮するとともに、 発生する芽の方向により受光条件を整えながら仕立てる樹形管理方法であり、収穫本数は多いが経験や技術を必要とするものである。さらに、採花位置が高くなるため、芽かき等の作業を高い位置で行うなど作業性も劣る。
65
傷つけ繁殖法について説明せよ。
球根における傷つけ繁殖法とは球根を人為的に傷つけ分球する方法である。専用のナイフで低盤部をえぐりとるスクーピング、小刀で切り込みをいれるノッチング、中心部をコルクボーラーなどで円柱状にくり抜くコーリングなどの方法がある。
66
テッポウユリの休眠打破方法を説明せよ。
温湯浸漬処理が挙げられる。暖地の早掘り球根を6月下旬に入手し、45〜48℃の温湯に60分間浸漬することで人為的に休眠打破を促す。1000ppm GA3に2から3秒間浸漬する。
67
花卉育種の特徴6選
育種対象が多様, 観賞目的のため新形質が求められる。, 市場が国際的。, 栄養繁殖が多い。, 民間・個人育種が盛ん。, 種間交雑、突然変異による育種が行われる。
68
再電照
秋から冬の低光量と短日により品質が低下する。短日条件で数日生育させた後、再び暗期中断処理をする再電照が有効。
69
切り前
出荷のために花を切るときの花の開き具合や状態のこと。