問題一覧
1
いと『はしたなし』
たいそう『間が悪い』
2
時雨の音さえ『はしたなく』、
時雨の音までが『無遠慮に』響いて
3
『なかなかなる』ことを
『中途半端な』ことを
4
『なかなか』その由を
『かえって』その理由を
5
『なかなかに』人をも
『かえって』相手も
6
『おぼろけに』はあらじ
『並み一通りで』はあるまい
7
『おぼろけの』願
『並大抵でない』祈願
8
『なべて』ほだし多かる人
『一般に』係累の多い人
9
雪の『なべて』降れれば
雪が『一面に』降っているので
10
げに『なべて』に
全く『普通に』は
11
『貴なる』男
『身分が高い』男
12
『あてなる』もの
『上品な』もの
13
桜の花は『いうなる』に
桜の花は『優美である』のに
14
『優なる』女
『上品な』女
15
常よりも 『いうに』
いつもよりも『上手に』
16
『えんなる』空
『優美な』空
17
いとど『艶なる』御ふるまひ
ますます『あでやかで美しい』御振る舞いが
18
『艶なる』歌
『色っぽい』歌
19
「『あらはなり』。」と言ふなり
「『丸見えです』。」と言っているようだ
20
「あれは誰そ。『あらはなり』。」
「あれはだれか。『無遠慮だ』。」
21
『あらはに』見下ろさるる
『はっきりと』自然と見下ろされる
22
『みそかに』参り給へりしぞかし
『こっそり』お参りなさったのですよ
23
いみじう『まめに』さぶらひなむ
たいそう『忠実に』お仕えしましょう
24
『まめなる』物
『実用的な』もの
25
この男を『あだなり』と聞きて
この男を『浮気だ』と聞いて
26
『あだなる』契り
『はかない』約束
27
『ことわり』をあらはす
『道理』を表している
28
~と思ひたる、『ことわりなり』
~と思っているものは、『もっともだ』
29
いと『わりなけれ』
本当に『わけがわからない』
30
いと『わりなけれ』ば
たいそう『堪えがたい』ので
31
『わりなう』ただあげに担ひあぐ
『むやみに』ただ担ぎ上げる
32
その『由』
その『理由』
33
燃やすべき『よし』
燃やすべき『こと』
34
『よしなき』ことなり
『つまらない』ことである
35
とどむる『よしなし』
(女を)引きとどめる『方法がない』
36
あらぬ『よしなき』者
別の『無関係な』人
37
いかなる「ゆゑ」
理由
38
願いをかなふるが「ゆゑ」なり。
ため
39
創りざま「ゆゑ」~ 「ゆゑ」を尽くしたり。
風情
40
「こと」異なるものなれど、
言葉
41
「事」もなく
わけ
42
心「ことに」なるなり
違って
43
なほ「ことに」侍れ
特に優れてい
44
無下に思ひくたすは「僻事」なり。
間違い
45
聞き入れざらむも「ひがひがしかる」べし。
ひねくれている
46
一筆のたまはせぬほどの「ひがひがしからん」人の~
無風流な
47
人より『けに』さしのぞきて
他の人よりも『いっそうはなはだしく』のぞきこんで
48
すべて『面』さへ赤みて
全く『顔』まで赤くなって
49
人は『いさ』心も知らず
あなたは『さあ』心の中はわかりません
50
『かたち』を好ませ給ひて
『美人』をお好みになって
51
鳥が音『けに』鳴く
鳥の鳴き声が『普通と違って』聞こえる
52
『かたち』を改め
『容貌』を改め
53
『げに』御容貌ありさま、
『本当に』ご容貌や様子が、
54
いづこを『おもて』にて
どこを『面目』として
55
『いさ』、見むとしも思はねばにや、
『さあ』、見ようとも思わないからだろうか、
56
色・『形』あらましかば
色や『形』があったとしたら
57
『たばから』れぬとや思ひけん
『だまさ』れたと思ったのだろうか
58
『いで』、おぼえ給へ
『さあ』、思い出してください
59
京へ『ものし』やるべきこと
京へ『言っ』てやらねばならない用事
60
世間の作法、『したため』させ給ひしかど
世の中の作法を、『取り締まり』なさったけれど
61
などかくあやしき所には『ものする』ぞ
どうしてこのように見苦しい所に『いる』のか
62
『いで』、あなをさなや。
『いやもう』、ああ子どもっぽいことよ。
63
いとはるかに『ものせ』させ給ふ
たいそう末永くて『あら』れる
64
深く『たばかり』飾れることは、
深く『策をめぐらして』飾っていることは、
65
『いざ』、もろともに近きところへ
『さあ』、一緒にどこか近い所へ
66
唐崎へとて『ものす』
唐崎へと『行く』
67
かくいみじう『したため』給へるに
このように立派に『処理し』なさったので