問題一覧
1
生命徴候(バイタルサイン)
生命徴候は人間の生命活動を観察するもので、診察の中で最も重要。道具は必要ない。意識、体温、血圧、脈拍、呼吸の5つが主。
2
巨人症
身長が極端に高い事を巨人症と言う。巨人症は下垂体機能亢進症である。マルファン症候群は四肢が長くなりクモ状指が特徴的。先天性心疾患を伴うことも多い。
3
マンウェルニッケ姿勢
脳血管障害(脳出血。脳梗塞)では麻痺側の前腕は強く屈曲し、下肢は痙性となって、足が足底側へ屈曲した姿勢になる。
4
症候性肥満
症候性肥満は肥満者の約10%を占める。原因はクッシング症候群、性腺機能不全、甲状腺機能低下症、インスリノーマがある。
5
JCS(2ケタ)
刺激すると覚醒するが、刺激を止めると眠り込む。
6
不随意運動
神経系の疾患では、自らの意思とは関係がなく、不随意に起こる運動が見られる。種類は振戦、舞踏様振戦、アテトーゼ、チック、ミオクローヌス。
7
企図振戦
手を動かそうとしたときだけ手が震えることがある。このように行動しようとした時に振戦が起きるものを企図振戦と言う。多発性硬化症や小脳疾患の特徴
8
小脳性運動失調
運動するにはいくつもの筋肉が調和を保って収縮することが必要。その調和が乱れてしまうと円滑に運動することができなくなる。この結果起こるぎこちない運動を運動失調という。 小脳性運動失調は小脳腫瘍などで小脳が障害されて起きる。不安定で酩酊様歩行をする。視覚で補正できない、ロンベルグテストは陰性
9
間欠性跛行
歩行しているうちに時々歩けなくなってしまう病態である。原因には神経性と血行性がある。神経性には脊柱管狭窄症。血行性はバージャー病、動脈硬化症が原因とされている。
10
レイノー現象
寒冷にさらされた場合などに、発作性に四肢末梢に乏血状態がおきて皮膚が蒼白になったりチアノーゼとなり、やがて回復すると充血の発赤が起きる事をレイノー現象という。膠原病、神経血管症候群(頸肋、前斜角筋症候群、振動工具の常用など)閉塞性動脈疾患。原因不明のものはレイノー病とよばれる。
11
眼瞼下垂
動眼神経麻痺では上眼瞼が下垂する。ホルネル症候群
12
ベル麻痺
末梢性の顔面神経麻痺によるもの。額のシワが消え眼瞼は下垂できず、鼻唇溝はなくなり、口角が下がった状態
13
メズサの頭
門脈が閉塞され、腹壁静脈の怒張がへそから周囲に向かって放射状に広がる。肝硬変
14
肺の鼓音
打診によってわかる。肺気腫や気胸では空気含有量が増す。そこで静音よりも持続性が長く、低調で音量の大きな音が、鼓音とよばれる。
15
肺肝境界
右鎖骨中線上で肺野を上から下へと打診して行くと、静音から濁音へと変化していく。健常者では一般的に第6肋骨下縁または第6肋間である。
16
鼓腸
腹部の打診では、胃や腸管内にある空気により通常は鼓音を呈する。麻痺性イレウス
17
グル音
空気と腸管内容物が移動する際に聞こえる。機械性イレウスや急性腸炎で増強し、麻痺性イレウスや急性腹膜炎などで消失する。
18
虫垂炎の圧痛点
神経痛や内臓の病変では、特定の皮膚や皮下組織が感覚過敏になる。その部位を圧迫すると強い痛みを訴えそこが圧痛点となる。虫垂炎の圧痛点はマックバーニー点、ランツ点、ムンロー点
19
筋トーヌス
筋を弛緩させた状態でも筋は不随意に緊張しており、この状態を筋トーヌスという。筋硬直はパーキンソン病などの錐体路障害でみられる。
20
ブルンベルグ徴候
触診すると手で圧迫した時よりも離した瞬間に強い疼痛を訴えることがある。腹膜炎の重要な徴候である。反動痛、反跳痛とも言う。
21
稽留熱
高体温が持続する。日内変動が1℃以内のものをいう。腸チフス、肺炎、髄膜炎などで見られる。37℃以上。
22
チェーンストークス呼吸
呼吸期と無呼吸期が交互に繰り返させる呼吸様式。重症の心疾患、腎疾患、脳疾患、薬物中毒
23
深部腱反射
腱や骨を刺激された時の筋肉の収縮を見る検査である。下顎反射、膝蓋腱反射、上腕二頭筋腱反射、上腕三頭筋腱反射、橈骨反射等。
24
上肢の病的反射
錐体路に障害のある患者では健常者に見られることがない反射が出現する。これを病的反射という。ホフマン反射、トレムナー反射、ワルテンベルグ反射。
25
一時止血
血管が破綻し出血が起こると、まず血管が収縮して血流を抑える。破綻した血管の部位に血小板が集まり、傷を塞ぐように血栓を作る。この血栓は一時止血栓と呼ばれ、脆い。
26
右左シャント(ファロー4徴症を用いて)
心室中隔欠損があり肺動脈が狭く大動脈騎乗があって、大体の血液が左心系の中に流れこむとチアノーゼが起こる。これを右→左シャントという。数ヶ月経つと右室肥大が起こる。これらをファロー四徴症という。
27
心電図を取るべき疾患
電解質異常、不整脈、心房・心室肥大、心筋梗塞、甲状腺機能低下症など。