問題一覧
1
培地に血清を入れた際に供給出来るものは何か6つ答えよ
栄養, ビタミン, 微量金属, ホルモン, 細胞成長因子, 細胞接着因子
2
培地に血清を入れる目的はなにか
培地の解毒のため, 物理化学的環境の最適化のため, 細胞の増殖阻害物質中和のため, タンパク質分解酵素活性の抑制のため
3
クリーンベンチと安全キャビネットの違いは何か
クリーンベンチはきれいな空気が外に出ていく仕組みのため、培養細胞がコンタミされにくい 安全キャビネットは空気を吸って上から外に出す仕組みなので、作業者が暴露しにくい
4
コンフルエントとは何か説明せよ
細胞が皿いっぱいに増殖してしまうこと
5
コンタクトインヒビションとは何か説明せよ
近くにいる細胞と接触すると増殖が止まる性質のこと(ニュアンスがあってればok)
6
初代培養とは何か説明せよ
株化や癌化していない、1度も継代していない細胞のこと
7
不死化細胞とは何か説明せよ
無限に増殖できる死なない細胞のこと(ニュアンスがあってればok)
8
がん細胞が研究で使われるのはなぜか
無限増殖能を持ち、サンプルを安定して供給できるため
9
アポトーシスについて「カスパーゼ」と「カスケード」を使って説明せよ
カスパーゼの信号が次々と細胞に伝達されていくカスケードという仕組みにより、細胞死が伝達されアポトーシスが起こる(ニュアンスがあってればok)
10
細胞周期のG1期に起こることは何か
DNAの複製準備
11
細胞周期のS期に起こることはなにか
DNAの複製
12
細胞周期のG2期に起こることはなにか
染色体の分裂の準備
13
細胞周期のM期に起こることはなにか
染色体の分裂
14
サイクリンとは細胞周期をどのように制御するタンパク質か説明せよ
サイクリンは時期特異的に合成・分解され、どのサイクリンがリン酸化されるかが変わることで細胞周期を制御している。
15
モノクローナル抗体産生における薬剤による選別の利用について説明せよ
HAT培地を用いると、デノボ経路が遮断されミエローマ細胞が死に、サルベージ経路が使えるハイブリドーマのみが生き残るため、モノクローナル抗体を選抜することが出来る
16
細胞表面上の受容体を介したシグナル伝達について説明せよ
シグナル分子の多くは細胞膜を通過することが出来ないため、膜表面の受容体を介してシグナル伝達をする
17
細胞内受容体を介したシグナル伝達について説明せよ
疎水性シグナル分子は細胞膜を通過出来るため、細胞内受容体を介してシグナル伝達する
18
結合組織に「引っ張り強度」をもたらす代表的な細胞マトリックスの名称を答えよ
コラーゲン
19
引っ張り強度をもたらす細胞外マトリックスの不足による病気に大航海時代の船員たちが苦しんだ理由を説明せよ
この物質の合成にはビタミンCが必要であるのに人間はビタミンCを合成することが出来ない。 そのため、長期間海上にいる船員たちは摂取できる野菜の量が限られているため、この病気に苦しんだ
20
全能性と多様性の違いについて「胎盤」という言葉を使って説明せよ
全能性は2細胞期までの胚がもつ個体を含む全ての細胞になれる能力であるのに対し、多様性は胚盤胞がもつ胎盤以外の胎児を形成する全ての細胞になる事が出来る能力である。
21
ES細胞が克服できなかった倫理問題をiPS細胞が何故クリアすることが出来たのかを倫理的な面に触れつつ説明せよ
ES細胞はヒトの胚を壊して作るので倫理的な面で問題視されていたが、iPS細胞は自身の体細胞から作れるため、倫理的な問題を克服することが出来た
22
組織幹細胞の役割を説明せよ
組織幹細胞は自己複製しつつ、各組織に分化することで、細胞をリフレッシュしながら体を保つ役割がある
23
講義で触れた幹細胞の応用研究の例をひとつ挙げ、説明せよ
再生医療 iPS細胞の臨床応用が進んでいる。 網膜変性疾患患者に世界初のiPS細胞由来の細胞移植が行われた結果、視力が回復し一定の効果と安全性が示された。 しかし、医療での実用化にはまだ課題があり、幹細胞の遺伝子変異や腫瘍化など未解明な点が多いため、基礎研究の強化が必要で実用化にはまだ時間がかかる。