問題一覧
1
航空気象情報で提供される下層悪天予想図の説明で誤りはどれか。 (1)予想する気象要素は乱気流域とその高度、降雨・降雪域、発雷域、地上 の悪視程域、雲域と雲頂・雲底高度、各高度における0℃ライン(着氷の 目安)、主要な地点(飛行場)の各高度における風向風速と気温と湿域、 雲頂・雲底高度、0℃高度である。 (2)予想対象高度は小型航空機の飛行高度を想定し高度約15,000ftまでで、 予想する雲底・雲頂高度はフライトレベルで示されている。 (3)発表は6時間毎の1日4回で、昼夜を問わず作成されている。例えば、 午前8時の発表では、午前9時、午後3時、午後21時の予想図を見ること ができる。 (4)表示領域は、北海道、東北、東日本、西日本、奄美、沖縄の6つの領域 に分けて提供されている。
3
2
放射霧の説明で正しいものはどれか。 (1)温暖多湿な空気塊が冷たい地表面(地面か海面)上に移流して、下から 冷やされて発生する霧である。 (2)暖かい水面上を冷たい空気が渡るとき、冷たい空気と水面上の暖かい 湿った空気が混合し飽和に達して発生する霧である。 (3)陸上で夜間から早朝にかけ空は晴れていて弱い風が吹き、地面近くが高 湿度である場合に、冷却した地面に接した空気が露点温度以下に冷やさ れて発生する霧である。 (4)温暖前線に伴って発生することが多く、冷気の中に上から暖かい雨が降 ると、雨粒から盛んに蒸発が起こり、それが冷気中で凝結して霧が発生 する
3
3
山岳波及び飛行障害に関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)山岳波は山頂高度付近に逆転層などの安定層があり、山脈に直角に近い 風向で風速が強いときに発生しやすい。 (b)山脈によって強制的に上昇させられた空気塊は、ある程度上昇すると断 熱膨張により温度が下がり下降する。下降に転じた空気塊は断熱圧縮によ り昇温し、再び上昇に転じる。これを繰り返すことにより、山脈風下側に 上下振動する波が伝わる。 (c)笠雲は風下側に山岳波の存在することを示していて、山岳波の最初の峯 の下部にできるロール雲やその上方にできるレンズ雲は山岳波の存在を示 している。 (d)山岳波が予想される場合は、ロール雲が見られなくともこの雲のできる 辺りの飛行はできるだけ避けるべきである。 (1)1、(2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
4.4
4
定時飛行場実況気象通報式(METAR)の現在天気において強度・周辺現象及び 特性を表す記号で「散在(霧)」の意味を示すものはどれか。 (自動観測時は除く。) (1) PR (2) DR (3) BC (4) VC
3
5
日本列島に影響する二つ玉低気圧の特徴で誤りはどれか。 (1) 熱帯洋上に発生する低気圧である。 (2) 日本海低気圧と南岸低気圧の特徴を併せ持つ。 (3) 雲と降水の範囲が広い。 (4) 一つにまとまり急激に発達することがある。
1
6
低気圧について誤りはどれか。 (1)天気図上で気圧が周囲より低く等圧線が丸くまとまっている区域を低気 圧という。 (2)低気圧の発達とは、中心気圧が低くなり、気圧傾度が大きくなって、 その範囲も広くなることをいう。 (3)風は低気圧の中心に向って北半球では反時計回りに吹きこむ。 (4)低気圧の中心では下降気流が生じるので、雲ができ一般的に低気圧域 内では天気が悪い。
4
7
温帯低気圧および気圧の谷に関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはい くつあるか。(1)~(5)の中から選べ。 (a)温帯低気圧域内に吹き込む暖気と寒気の温度差が大きいほどより発達す る。 (b)温帯低気圧は主として前線を伴っているのが特徴である。 (c)発達期においては対応する上層の気圧の谷の東側に下降気流、西側に上 昇気流がある。 (d)発達期においては上空にいくほど気圧の谷の軸が東に傾いている。 (1)1、(2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
2.2
8
雷雲気象についての説明で誤りはどれか。 (1) 雷雲の襲来する直前、地上と地上付近に風向、風速の急変が起こる。 (2) 雷雲内部にひょうを伴っていることがある。 (3) 地霧の発生 (4) 初期突風としゅう雨の襲来によって気圧が急激に上昇する。
3
9
霧(fog)について誤りはどれか。 (1) 定時飛行場実況気象通報式(METAR)ではFGで報じられる。 (2) 視程障害現象の一つで、視程1,000m未満の場合をいう。 (3) ごく小さな水蒸気が大気中に浮遊する現象である。 (4) 霧の中の相対湿度は一般に100%に近い。
3
10
沿岸前線に関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)地上天気図には描かれない局地的な前線で、低気圧が接近する時に温暖 前線の前面(寒気側)で発生することが多い。 (b)陸上の薄い寒気層(北寄りの弱風)と、その上に流れ込む暖かい空気 (南寄りの強風)の境界に発生するため、前線近傍では風向きが急変す るほか、気温の水平傾度が大きい。 (c)沿岸前線の陸側では、暖かく湿った気塊がが寒気の上を滑昇するため層 状雲が発生し、悪視程と低シーリングが発生することが多い。沿岸前線 近傍の下層では発達した対流雲発生することもある。 (d)薄い寒気とその上の暖気との間では風のシアーが大きく、波動が発生し ている場合がある。特に、沿岸前線が空港の近くに存在し、上空では南 風、空港の地上風は北寄りの風という状況で南から空港へ進入する場合、 かなりの低高度で低層ウィンドシアーや乱気流に遭遇する可能性を考慮 する必要がある。 (1)1、 (2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
4.4
11
高気圧に関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)地上天気図では閉じた等圧線で囲まれて中心の気圧が周囲の気圧よりも 高いところである。高気圧の中心近くでは気圧傾度が大きくなれないの で風が弱く穏やかな天気になる。 (b)高気圧が維持・発達するためには下層での流出量以上の量の空気が上層 で流入していることが必要である。したがって高気圧の上空には空気の 発散場があり、上層天気図でリッジの前面が発散場になる。 (c)温暖高気圧は地表付近で周囲より気温の高い高気圧をいう。対流圏上層 に多くの空気が蓄積されることによってできる高気圧で、温暖なのは下降 気流の断熱加熱によるものである。一般に「背の高い高気圧」である。 (d)移動性高気圧は同じ地域に停滞せず移動していく高気圧である。温帯低 気圧の後面を低気圧とともに移動していくものと、冬季寒冷な極気団の 氾濫により極気団の一部がちぎれて移動していくものがあり、上空の偏 西風の波動とともに中緯度を東進することが多い。 (1)1、 (2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
3.3
12
次の運航用飛行場予報気象通報式(TAF)の説明(1)~(4)のうち、正しいものは どれか。 ROAH 270506Z 2706/2812 16014KT 9999 FEW015 BKN025 TEMPO 2706/2710 16019G29KT TEMPO 2715/2718 4000 SHRA BECMG 2718/2721 30008KT (1)日本時間27日午前6時には一時的に最大29KTの風が予報されている。 (2)日本時間27日午後3時の気象状態はIMCが予報されている。 (3)日本時間28日午前6時は一時的にしゅう雨が予報されている。 (4)日本時間28日午前9時の卓越視程は10km以上で、 VMCが予報されている
4
13
寒冷前線通過後の一般的な気象現象(a)~(d)のうち、正しいものはいくつ あるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)天気の回復(しゅう雨が弱まり、次第に晴れてくる。) (b)風向の顕著な変化(北半球では北または西、通常北西の風になる。) (c)気温、露点温度が継続して上昇 (d)気圧が継続して低下 (1)1、(2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
2、2
14
雷雲に発生するひょうについての説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつある か。(1)~(5)の中から選べ。 (a)ひょうは雷雲(積乱雲)が作り出す氷の粒で、その直径は0.5~8.0cmぐ らいである。 (b)ほとんど全ての雷雲(積乱雲)では発生から消滅までのある時期に、そ の雲中に氷の粒が発生しているが、ほとんどの場合は落ちる途中で融け てしまう。 (c)積乱雲の中で上昇流にのった小さな粒のひょうは、上空へ持ち上げられ る途中で過冷却水滴にあたり大きくなりながら上昇し、重くなれば雲中 を落下してくる。 (d)かなとこ雲の中に運び込まれたひょうはもはや再び持ち上げられること はなく雲の外に落下する。航空機が降ひょうに遭遇して大きなダメージ を受けるのは主にこの空域を飛行するときである。 (1)1、(2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
4.4
15
山岳波によってできる雲で誤りはどれか。 (1) ローター雲 (2) ろうと雲 (3) レンズ雲 (4) キャップ雲
2
16
トラフの説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)トラフは一般に西から東へ移動する。 (b)トラフの前面は上昇域であり一般的に天気は悪い。 (c)偏西風中のトラフの移動速度は、等高線と等温線の関係から推定される。 (d)等高線と等温線が同位相で、振幅が両方同じであればトラフは逆行する。 (1) 1 (2) 2 (3) 3 (4) 4 (5) なし
3.3
17
運航用飛行場予報気象通報式(TAF)の説明(a)~(d)のうち、正しいもの はいくつあるか。(1)~(5)の中から選べ。 (a)「TEMPO」は、気象状態が期間内に規則的に変化又はその期間内のある 時刻に不規則に変化すると予想され、その後は変化後の状態が続くと予想 される場合に用いる。期間は原則として2時間以内とし、いかなる場合に も4時間以内である。 (b)「NSW」は、重要な天気現象が終息すると予報する場合に用いる。 (c)「BECMG」は、気象状態の一時的変動が頻繁に又は時々発生し、それ ぞれの場合において1時間以上続かず、全体として予報期間の1/2未満で あると予想される場合に用いる。 (d)雲の情報を報ずるのは、運航上重要なもの、即ち1,500m(5,000ft)、 又は最低扇形別高度の最大値の、いずれか高い値未満にある雲、あるい は積乱雲を予報する場合に限る。 (1)1、 (2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
2.2
18
ダウンバーストについて誤りはどれか。 (1)積乱雲や局地的な雄大積雲の下で起こる下降気流が地表付近まで降下 し、爆発的に発散して強い風の吹き出しを起こす破壊的な下降気流である。 (2)ダウンバーストは、マクロバーストとマイクロバーストに分類される。 (3)ダウンバーストは、極めて激しい気象現象の一つで、強風が直線または 曲線状に吹き、必ず強雨を伴う。 (4)水平規模は1km以下から数10kmまでさまざまである。
3
19
火山灰の航空機への影響について誤りはどれか。 (1)火山灰を構成する物質がジェット・エンジンの高温部で融解しタービ ン・ブレードなどに融着する。その結果サージングを引き起こす原因と なり、急激な推力低下とフレームアウトに至る。このためエンジンを高 推力に保つことが推奨されている。 (2)火山灰粒子は数時間大気中を浮遊しており、ひとつひとつの粒子の形は 不規則で硬いために、窓ガラスや機体に傷をつけ損傷を与える。 (3)対気速度計測用のピトー管が詰まり、速度の指示が不正確になる。ま た、火山灰が空気中の水蒸気を吸収すると二酸化硫黄が硫酸になるた め、付着した火山灰により機体各部が腐食する。 (4)火山灰雲には高電位の静電気があり、航空機の無線通信(特に短波)な どに影響を与える。
1
20
アジア太平洋域実況天気図(ASAS)で使用されている天気図中の記号及び略語 の説明で正しいものはどれか。 (1) 低気圧の中心位置は「低又はL」の赤文字 (2) 位置を意味する英略語は「STS」の文字 (3) ゆっくり(速度5ノット以下で進行方向が定まっている)を意味する 英略語は「ALMOST STNR」の文字 (4) 台風(最大風速34ノット以上48ノット未満)を意味する英略語は 「TS」の文字
4
21
台風を移動させる場の風を指向風という。台風の転向後、偏西風領域における一 般的な指向風として正しいものはどれか。 (1) 850hPaの風 (2) 700hPaの風 (3) 500hPaの風 (4) 300hPaの風
3
22
低気圧に関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)地上天気図では閉じた等圧線で囲まれて中心の気圧が周囲の気圧よりも 低いところである。 (b)低気圧の中心では上昇気流が生じ上空で外に吹き出す。上昇気流がある と雲ができるので、一般的に低気圧域内では天気が悪い。 (c)低気圧の維持・発達には下層での流入量以上の量の空気が上層で流出し ていることが必要であることから、低気圧の上空には空気の発散場がある。 (d)上層天気図のトラフの後面に対応する地上の低気圧は発達する。 (1)1、(2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
3.3
23
台風の説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)台風は積雲対流に伴って放出される潜熱をそのエネルギー源として発達 する。 (b)北緯5度以南の赤道付近ではほとんど発生しない。 (c)日本付近の台風は、太平洋高気圧を右手に見ながらその周りを進む傾向 がある。 (d)台風の発生にはコリオリの力が重要な働きをする。 (1)1、 (2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
4.4
24
CAVOKの説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)通報型式に識別語AUTOが付加されている場合もCAVOKを適用するこ とができる。 (b)視程:卓越視程が5km以上かつ最低視程が通報されない状態 (c)雲:1,500m(5,000ft)又は最低扇形別高度の最大値のいずれか高い値 未満に雲がなく、かつ重要な対流雲がない。なお、重要な対流雲と して報ずる雲は積乱雲(CB)、塔状積雲(TCU)である。 (d)現在天気:天気略語表に該当する現象がない。 (1)1、 (2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
2.2
25
台風の説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)北西太平洋または南シナ海に存在する熱帯低気圧のうち、低気圧域内 の最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34KT、風力8)以上のも のを「台風」という。 (b)台風は暖かい海面から供給された水蒸気が凝結して雲粒になる時に放出 される熱をエネルギーとして発達する。 (c)台風は日本付近に接近すると、上空に寒気の流れ込みや熱エネルギー の供給が少なくなり衰えて「温帯低気圧」や「熱帯低気圧」に変わるこ ともある。 (d)台風は上空の風や台風周辺の気圧配置の影響を受けて動く。また、地球 の自転の影響で北~北西へ向かう性質を持っている。 (1)1、 (2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
4.4
26
衛星画像についての記述(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)可視画像は、雲や地表面によって反射された太陽光を観測した画像であ る。雨を伴うような発達した雲は厚みがあり、太陽光を強く反射するため 白く写る。夜間は太陽光の反射がないことから雲は可視画像には写らな い。 (b)赤外画像は、雲、地表面、大気から放射される赤外線を観測した画像で ある。 放射される赤外線の強さは雲の温度により変化する特性を持って おり、温度の低い雲をより白く表現している。ごく低い雲や霧は、温度が 高いため地表面や海面とほとんど同じ温度で灰色や黒で表示され、地表面 や海面と区別がほとんどできない。 (c)赤外画像で、温度の低い雲には、夏の夕立や集中豪雨をもたらす積乱雲 のような雲もあれば、晴れた日に上空に薄く現れる巻雲のような雲もあ る。このため、白く写っている雲が雨をもたらすとは限らない。 (d)水蒸気画像は赤外画像の一種で、大気中にある水蒸気と雲からの赤外放 射を観測した画像である。雲がないところでも対流圏上・中層にある水蒸 気からの放射を観測し、水蒸気の多いところを白く、少ないところを黒く 表現し、上空の大気の湿り具合をわかりやすくしている。 (1)1、(2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
4.4
27
低気圧について誤りはどれか。 (1)同じ高度で周囲よりも気圧が低いところを低気圧という。地上天気図で は閉じた等圧線で囲まれて中心の気圧が周囲の気圧よりも低いところで ある。 (2)地上では低気圧の中心に向かって北半球では反時計回りに風が吹き込ん でいる。 このため低気圧の中心では上昇気流が生じ上空で外へ吹き出 す。上昇気流があると雲ができるので、一般的に低気圧域内では天気が 悪い。 (3)低気圧が維持・発達するためには下層での流入量以上の量の空気が上層 で流出していることが必要である。 (4)低気圧は高気圧と違い中心近くでは気圧傾度が大きくなれないので風が 弱くなる。
4
28
850hPa天気図の説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)山岳地帯を除けば気象要素は下層大気の代表的な値を示す。 (b)前線系の解析に最適である。 (c)この高さの湿った暖気移流は雨の予報に利用される。 (d)下層ジェットの存在を確認することで梅雨期の豪雨の判断に活用できる。 (1)1、(2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
4.4
29
火山灰についての説明で(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)定時飛行場実況気象通報式(METAR)では視程障害現象であるが視程に かかわらず報じられる。(自動観測時は除く。) (b)火山灰は大部分が縁の鋭い硬いガラス粒子と細かく砕かれた岩石ででき ており、研磨作用が大きく、窓ガラスや機体に傷をつけエンジンにも損 傷を与える。 (c)火山灰に遭遇すると乗組員は普通、硫黄の燃えるときのような刺激臭に 気づく。 (d)火山灰が空気中の水蒸気を吸収すると二酸化硫黄が硫酸になるため、付 着した火山灰により機体各部が腐食する。 (1) 1 (2) 2 (3) 3 (4) 4 (5) なし
4.4
30
梅雨の一般的な特徴として誤りはどれか。 (1)梅雨前線は、春から盛夏への季節の移行期に、日本から中国大陸付近に 出現する停滞前線で、一般的には、南北振動を繰り返しながら沖縄地方 から東北地方へゆっくり北上する。 (2)梅雨型の気圧配置は、オホーツク海方面にオホーツク海高気圧、日本の 南に太平洋高気圧があって、日本付近に前線が停滞する気圧配置である。 (3)梅雨期の予報の指針として、梅雨前線の北側では広い範囲(約300㎞) が雨域、その南側では大体天気が良いことが多い。これは前線に伴う天 気が温暖前線型のことが多いためで、一般的にこのような天気分布を示 す。実際の予報に当たっては前線南北の高気圧の盛衰を調べて、前線の 南北振動を判断することができる。 (4)梅雨前線に向かって南方から高温で非常に多湿な空気が舌状に流れ込ん でくるときに集中豪雨が起こりやすい。これを「やませ」という。 「やませ」は太平洋高気圧の西の縁を赤道方面から伸びていることが多い が、遠く南シナ海やベンガル湾方面から伸びている場合もある。
4
31
着氷についての記述で誤りはどれか。 (1)一般的に着氷は過冷却水滴(雲・雨)中の飛行で、航空機の機体表面に 過冷却水滴が衝突したときに起こりやすい。着氷に関する大気の状態 で、着氷のリスクは気温、水分、水滴のサイズにより評価することがで きる。 また、気温が0℃付近では、過冷却水滴が機体表面に衝突後、 凍結するまでに後方へ広がることから、Clear Iceという危険な着氷が形 成されることがある。 (2)エンジンの気化器はベンチュリー管のような役目をし、燃料と空気から 混合ガスを作る。気化器では空気が断続的に冷却するため空気自身の温 度が下がる。しかし、気化器冷却の最大の原因は液体燃料の蒸発であ り、これによる温度の降下がより大きくなるため、着氷が発生する。 (3)プロペラへの着氷は、翼型の先端に氷が堆積することで発生する。着氷 によりプロペラの効率が減少する。また、釣り合いが失われて起こる振 動は、エンジン等他の構造にとって有害である。 (4)晴れた大気中では着氷は起こりにくいが、相対湿度が高く、気温が0℃ に近いようなときにはプロペラの羽や翼の上を通る空気の圧縮のため若 干の水分が凝結し、着氷が発生することがある。
4
32
移動性高気圧に関する説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)日本の真西からきて真上を通過するときは、高気圧の中心が通るまで晴 天、中心が通り過ぎる頃から巻雲、高積雲、高層雲、ついで層積雲、乱 層雲となり、曇天からやがて雨となる。 (b)北方を西から東進する時は、早くから曇天となり、小雨が降る天気が続 く。 (c)南方を通る時は、日本は高温な晴天が続く。 (d)移動性高気圧の中心は快晴で、風がほとんどなく夜間は冷却が甚だしい ので、特に接地逆転が発生しやすい。早朝には霜がおりたり、濃煙霧が でたり、霧がでたりして視程が悪くなる。 (1)1、(2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
4.4
33
航空気象通報式の通報型式例と口頭型式例の組み合わせで誤りはどれか。 (1)360V060: 「(WIND)DIRECTION VARIABLE BETWEEN THREE SIX ZERO AND ZERO SIX ZERO DEGREES」 (2)20028G43KT: 「WIND TWO ZERO ZERO DEGREES TWO EIGHT KNOTS MAXIMUM FOUR THREE KNOTS」 (3)BCFG:「FOG IN THE VICINITY」 (4)CAVOK:「KAV-OH-KAY」
3
34
高気圧に関する説明で誤りはどれか。 (1)帯状高気圧 温帯低気圧と交互に東に移動していく高気圧。春、秋に多く現れる。 (2)太平洋高気圧 夏期を中心に強まる高気圧で、その中心はハワイ諸島の北の東太平洋に ある。亜熱帯高気圧で緯度20~30°を中心に存在する高気圧。 小笠原高気圧は太平洋高気圧の一部で、小笠原諸島から南鳥島方面に中心 を持つ。 (3)オホーツク海高気圧 オホーツク海や千島付近で勢力を強める下層に寒気を伴った停滞性の高気 圧。梅雨期に現れることが多い。出現時には北日本~東日本の太平洋側を 中心に低温・寡照(日照不足)の天候をもたらすことが多い。 (4)シベリア高気圧 寒候期にシベリアやモンゴル方面に現れる優勢な高気圧。日本の冬の天 候を支配する。
1
35
ガストフロントに関する説明で正しいものはどれか。 (1)積雲や積乱雲から生じる暖かく強い下降流で、地面に衝突し周囲に吹き 出す突風である。地上では、発散性の突風やしばしば強雨・ひょうを伴 う。被害域は、円または楕円となることが多い。 (2)積雲や積乱雲から吹き出した冷気の先端と周囲の空気との境界で、しば しば突風を伴う。地上では、突風と風向の急変、気温の急下降と気圧の 急上昇が観測される。 (3)積雲や積乱雲に伴って発生する鉛直軸を持つ激しい渦巻で、漏斗状また は柱状の雲を伴うことがある。地上では、収束性で回転性の突風や気圧 の急下降が観測され、被害域は帯状・線状となることが多い。 (4)大気中の乱流。通常、飛行中の航空機に揺れを与えるような気流の乱れ をいう。 山岳波や積乱雲などの影響で起こることが多く、ジェット気流 の近傍の高度の高いところでは、晴天乱気流(CAT)が起こることも ある。
2
36
日本付近の温帯低気圧の発達の条件に関する説明で誤りはどれか。 (1)低気圧の上空に空気の発散の場があること。 (2)低気圧の西側(進行後面)で寒気移流、東側(進行前面)で暖気移流が あること。 (3)低気圧の上層が気圧の谷の前面(上昇気流の場)であること。 (4)低気圧と高層の気圧の谷の中心を結ぶ低気圧の軸(渦管)が鉛直に立っ てくること。
4
37
移動性高気圧に関する説明で誤りはどれか。 (1)日本の真西からきて真上を通過するときは、高気圧の中心が通るまで晴 天、中心が通り過ぎる頃から巻雲、高積雲、高層雲、ついで層積雲、乱 層雲となり、曇天からやがて雨となる。 (2)低気圧と低気圧の間に現れる尾根の高気圧と、極気団の氾濫により、寒 冷な気団がちぎれて動いてくるものとがある。 (3)移動性高気圧には寒冷型と温暖型の2種類がある。 (4)移動性高気圧の中心は快晴で、風が非常に強く夜間は冷却が甚だしいの で、特に接地逆転が発生しやすい。早朝には霜がおりたり、濃煙霧がで たり、霧がでたりして視程が悪くなる。
4
38
山岳波に関する説明で誤りはどれか。 (1)山岳波は山頂高度付近に逆転層などの安定層があり、山脈に平行に近い 風向で風速が強いときに発生しやすい。 (2)レンズ雲は高積雲や巻積雲が多い。ロール雲は積雲に似ていて、山の風 下側山頂くらいの高度に現れ、雲中では回転性の激しい揺れがある。笠 雲は気流が山腹に沿って滑昇するとき、冷却飽和してできる雲で、風下 では少し垂れ下がって消える。 (3)山岳波が卓越するのは冬季であるが、大気中の水蒸気が少なく雲が形成 されないこともある。山岳波が予想される場合は、ロール雲が見られな くともローター域の飛行はできるだけ避けるべきである。 (4)乱気流は山の風下側の低高度で多いが、時には対流圏上部から成層圏の 下部まで揺れることがある
1
39
500hPa天気図の説明で正しいものはどれか。 (1) 対流圏の中間層にあたり、非発散高度に近い。このため、大気の流れ を調べるのに最適な等圧面であり、予報作業の基本的な高度である。 (2) この高さにおける湿った暖気移流は雨の予報に利用され、下層ジェッ トの解析にも重要である。 (3) 対流圏上部を表す高度である。この高度は偏西風が最も強く現れ、 ジェット気流の解析に好都合である。 (4) 地上では明瞭でない前線に伴う現象は、だいたい正常に現れるので、 前線系の解析に最適である。
1
40
500hPa天気図の説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)対流圏の中間層にあたり、非発散高度に近い。このため、大気の流れを 調べるのに最適な等圧面であり、予報作業の基本的な高度である。 (b)この高さにおける湿った暖気移流は雨の予報に利用され、下層ジェット の解析にも重要である。 (c)対流圏上部を表す高度である。この高度は偏西風が最も強く現れ、 ジェット気流の解析に好都合である。 (d)地上では明瞭でない前線に伴う現象は、だいたい正常に現れるので、前 線系の解析に最適である。 (1)1、(2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
1.1
41
日本付近の温帯低気圧の発達と衰弱に関する説明で誤りはどれか。 (1)低気圧の多くは前線上に発生するが、低気圧域内に流れ込む寒・暖両気 団の気温差が大きいほど低気圧は発達する。 (2)低気圧域内には、上昇気流が起こって雲ができるが、水蒸気が雲になる ときに吸収される熱エネルギーにより低気圧が発達する。したがって、高 温湿潤な空気が域内に流れ込むことが低気圧の発達に必要である。 (3)低気圧の中心から伸びる寒冷前線が温暖前線に追いつき、中心付近から 閉塞前線ができはじめた頃が低気圧の最盛期である。閉塞が進むと摩擦そ の他のため低気圧は急速に衰弱し低気圧としての特徴を失う。 (4)高層天気図で偏西風の谷の位置をみると、消滅期には、谷は低気圧の真 上に移っており、中心付近では上昇気流がなくなる。
2
42
霧(fog)についての説明(a)~(d)のうち、正しいものはいくつあるか。 (1)~(5)の中から選べ。 (a)気温と露点の差が小さいことが基本要件で、凝結核が豊富であれば霧の 発生を促進する。 (b)視程障害現象の一つで、視程1,500m未満の場合をいう。 (c)発生原因は空気が露点まで冷却される(温度が下がる)こと (d)発生原因は飽和するまで空気に水蒸気が供給される(露点温度が上が る)こと (1)1、(2)2、(3)3、(4)4、(5) なし
3.3