問題一覧
1
「学制」による教育改革に批判を行ったのが、明治天皇の侍講を務めた( ア )であった。( ア )は1879(明治12)年「教学聖旨」を著し、「学制」の知育中心の教育理念を儒教主義の立場から改正しようとした。( ア )によれば、わが国の教学の根本は「仁義忠孝」を明らかにすることにあるにもかかわらず、知識才能のみを尊び、文明開化に走り、風俗・道徳に混乱を招いていると批判し、今後は「仁義忠孝」を学ばせ、道徳は「孔子を主とすべし」と主張した。 これに対して、同年、伊藤博文と( イ )は「教育議」を出して反論した。彼らは、明治維新以来の風俗・道徳の混乱は、明治維新という変革によって生じたもので、「学制」によるものではないと主張した。
ア 元田永孚 イ 井上毅
2
我が国の近代教育は、明治5年公布の( ① )により開始された。「( ① )序文」と称された太政官布告第214号は、従来の封建制下の教育のあり方を強く批判して、個人主義、実学主義などの教育を標榜し、基礎的な学校教育をすべての人々に付与しようとする制度構想とそれへの民衆の自発的参加を促していることにおいて、優れて近代的な教育宣言であったと見ることができる。 明治12年に公布された( ② )は、法制を現実に適合させ教育制度の定着を企図したものである。児童の小学校への就学の期間や条件を緩和し、私立学校の設置を勧奨するなど、従来の政策を大きく転換したので、当時この教育令は「自由( ② )」と評されることがあった。 明治18年、太政官制に代えて内閣制度が発足し、初代文部大臣に( ③ )が起用された。( ③ )は幕末に渡欧して以来、政府部内きっての欧米通の外交官として活躍する一方、福沢諭吉らと明六社を創設するなど当時の最も著名な開明主義者の一人であり、元来教育に深い関心を持っていた。
①学制 ②教育令 ③森有礼
3
1)1872年に公布された学制では、小学校は( ① )年制とされた。教育内容は外国の翻訳が多く、( ② )偏重のカリキュラムであった。また、当時の国民の生活からは乖離していた。教育課程は( ③ )制であった。
① 8 ② 知育 ③ 等級
4
1881年小学校教則綱領により、全国統一の( ① )制を採用した。全国に初めて普及した実質的な教育課程の基準であった。初等科では( ② )と読書算とし、( ② )が筆頭科目となった。近代天皇制下の( ③ )的な臣民形成を目的とした。
① 3・3・2 ② 修身 ③ 儒教
5
1891年の小学校教則大綱では、教育課程の原則が確立された。( ① )を教育目的としており、教育内容はこれに収れんされた。女子には( ② )を必須科目とし男女別の学習内容となった。また、( ③ )による集団的訓育システムが教育課程の構成に組み込まれた。
① 教育勅語 ② 裁縫 ③ 儀式
6
1900(明治33)年に小学校令が大幅に改正された。この改正により、義務教育は( ① )年制となり、( ② )以来徴収されていた授業料を尋常小学校では徴収しないことを原則とした。1907(明治40)年には小学校令の一部が改正され、尋常小学校の修業年限は( ③ )年となった。
① 4 ② 学制 ③ 6
7
明治期後半から昭和初期にかけて新教育運動において活躍した( )は、「児童中心主義」や「個性尊重」を掲げ、成城小学校を開校してカリキュラム改造をはじめとした教育の実践的・実験的研究を推進した。
澤柳政太郎
8
昭和16年、「国民学校令」が公布され、それまでの小学校にかわって( ① )が発足した。( ① )は初等科と高等科からなり、2つを合わせた( ② )年間が義務教育とされた。従来の教科の枠組みは、( ③ )科、理数科、体錬科、芸能科、実業科に大きく改編された。
① 国民学校 ② 8 ③ 国民
9
1900(明治33)年の小学校令施行規則では、国語科で( ① )を導入し、理科では自然現象の知識教育を行うなど、( ② )化、実際化、高度化を図ったものであった。( ③ )は修身・国語・算術の次に位置づけられ、国体教育、国民志操形成のための教育が行われた。
① 字音仮名遣い ② 効率 ③ 歴史
10
近代日本の教育制度に関する次の出来事を起こった順に並べたときに正しいのはどれか。
学制公布→教育令制定→学校令公布→教育勅語発布
11
1947年に公布された( ① )において、6・3・3・4制の( ② )型教育制度が確立した。また義務教育は( ③ )年から9年となった。
①学校教育法 ②単線 ③6
12
1947(昭和22)年の学習指導要領(試案)において、小学校の教科は、国語・( ① )・算数・理科・音楽・図画工作・家庭・体育・( ② )の9教科となり、従来の( ③ )がなくなった。
①日本歴史 ②総合的な学習の時間 ③職業家庭
13
1947年、1951年の学習指導要領(試案)の特質として、( ① )主義のカリキュラムがあげられる。学習経験を重視した( ② )型の学習である。これは当時アメリカの( ③ )が提唱した考え方で、日本の教育に多大な影響を与えた。
①経験 ②問題解決 ③ジョン・デューイ
14
1951(昭和26)年の学習指導要領改訂(試案)において、中学校の教科は、国語・社会・数学・理科・音楽・図画工作・( ① )・職業家庭の8教科が必修科目となった。また、教科を中心として組織された学習活動でない正規の学校活動として( ② )が設けられた。
保健体育 特別教育活動
15
1947年、1951年の学習指導要領(試案)は、( )的生活の方法として教科外・特別教育活動を重視した、主権者としての教育であった。つまり、( )社会の担い手としての市民像を育成することが目的であったといえる。*同じ言葉が入ります
民主主義
16
1952(昭和27)年、学習指導要領の編成権が都道府県教育委員会から( )に属するようになり、以降の学習指導要領は告示として改訂されるようになった。
文部省
17
1958年1960年告示学習指導要領では、( )教育が重視され、教育課程の教科とは別に設置された。自由主義の思想と共産主義に対して揺るがない信念を教育することが求められた。
道徳
18
1957年、世界初の人工衛星がソ連によって打ち上げられた。これはスプートニク・ショックといわれ、アメリカで教育改革が行われた。日本もその影響を受け、( )教育を重視する教育課程となった。特に、理科、数学の理数系の教科においてその充実が図られた。
科学技術
19
1970(昭和45)年の高等学校学習指導要領改訂は( )志向の改訂であった。生徒の能力・適性・進路に応じて( )した教育課程を編成するとして、様々な教科選択が可能となった。しかし、この( )路線は学力差を生む原因として、大学進学者だけを念頭に置いた教育だとして批判された。*同じ言葉が入ります
多様化
20
戦後の高度経済成長期における教育課程は、これまでの経験主義から系統主義へ、その統合として構造主義へと変遷した。その影響を与えたのが( )である。彼は「発見学習」という学習理論を打ち出し、学問の本質となる「構造」の修得こそ重要であると説いた。
ブルーナー
21
1977(昭和52)年改訂の小学校・中学校学習指導要領では、授業時数が削減されたが、教育時間は変わらず「( ① )の時間」に当てられ、学校ごとにさまざまな活動をすることとなった。また国民としてのアイデンティティ教育のために( ② )を尊重するようになった。
創意工夫, 国旗国家
22
1989(平成元)年改訂学習指導要領の特質として、「 ① 」の学力があげられる。それは、思考力・判断力・表現力を身につけることであるが、児童生徒に自分で努力し責任を要請する自己教育力を期待したものであった。また高度経済成長の負の副作用から( ② )の回復を求める路線の教育課程であった。
新学力観, 人間性
23
1989年(平成元)改訂小学校学習指導要領で、( )科が誕生した。これは、具体的な活動や体験を通して、自分と身近な社会や自然とのかかわりに関心をもち、自分自身や自分の生活について考えさせるとともに、その過程において生活上必要な習慣や技能を身に付けさせ、自立への基礎を養うことが目的とされた。
生活
24
1996年の中教審答申において、「これからの変化の激しい、先行き不透明な社会において、「生きる力」が必要だとされた。それは、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、( ① )能力、他人と協調し、他人を思いやる( ② )とたくましく生きるための( ③ )だとされた。
①問題を解決する ②豊かな人間性 ③健康や体力
25
1998年学校教育法施行規則が改正され、学習指導要領(小中学校)が改訂された。大きな改訂は、( ① )学年以上の各学年に「総合的な学習の時間」を創設したこと、( ② )制となったことである。
小学校第3, 完全学校週5日
26
総合的な学習の時間について述べた次のうちから、誤っているものを選びなさい。
②国が定めた目標、内容等をもとに各学校が一体となって指導に当たる。
27
1998年中学校、1999年高等学校学習指導要領において( )が必修化された。また道徳教育が重視されることとなった。
外国語
28
2008年の学習指導要領改訂において、教育課程全体の道徳化が図られた。その後2015年の学校教育法施行規則改正において、「領域」であった道徳が(「 」)となった。
特別の教科
29
教育課程を通して、これからの時代に求められる教育を実現していくためには、よりよい学校教育を通してよりよい社会を創るという理念を学校と社会とが共有し、それぞれの学校において、必要な学習内容をどのように学び、どのような( ① )を身に付けられるようにするのかを教育課程において明確にしながら、社会との連携及び協働によりその実現を図っていくという、( ② )教育課程の実現が重要となる。
資質 能力, 社会に開かれた
30
豊かな創造性を備え持続可能な社会の創り手となることが期待される児童/生徒に,生きる力を育むことを目指すに当たっては,学校教育全体並びに各教科,道徳科,外国語活動,総合的な学習の時間及び特別活動(中略)の指導を通してどのような資質・能力の育成を目指すのかを明確にしながら,教育活動の充実を図るものとする。その際,児童/生徒の発達の段階や特性等を踏まえつつ,次に掲げることが偏りなく実現できるようにするものとする。⑴ 知識及び技能が習得されるようにすること。⑵ 思考力,判断力,( ① )等を育成すること。⑶ 学びに向かう力,( ② )等を涵養すること。
表現力, 人間性
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①中学校学習指導要領総則では、部活動については、スポーツや文化,科学等に親しませ,学習意欲の向上や責任感,連帯感の涵養等,学校教育が目指す資質・能力の育成に資するものであり,学校教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意することとされている。②特別の教科 道徳において、中学校では、主として自分自身に関すること、主として愛国心や郷土愛に関すること、主として集団や社会との関わりに関すること、主として生命や自然,崇高なものとの関わりに関することを学ぶとされている。③小学校の外国語科は第5・6学年で年70時間となったが、10分15分の短い時間の活用が奨励され、細切れの時間も授業時間数に含まれることとなった。
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