問題一覧
1
骨・関節疾患の病態・治療薬
b:エルデカルシトール(エディロール)の重大な副作用として高カルシウム血症があり、その高カルシウム血症の症状として、倦怠感、いらいら感、嘔気、口渇感がある。
2
解熱・鎮痛・消炎薬
アスピリン喘息の主な自覚症状は、鼻閉・鼻汁・咳・息苦しさ、時に嘔気や腹痛、下痢などの腹部症状である。, トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン配合錠(トラムセット配合錠)の副作用として、悪心・嘔吐や便秘が高頻度に見られるため、必要に応じて制吐薬や緩下薬を投与する必要がある。, 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)とニューキノロン系抗菌薬の併用で、脳内GABA受容体応答抑制により閾値が低下し、けいれんを誘発することがある。
3
COPD
重度のCOPDでは肺の過膨張によるビア樽状胸郭や、口すぼめ呼吸を認めることがある
4
<事例> 28歳男性 元来おとなしい性格で高校卒業後は家業の金物屋で働いていた。 半年前より店を一人で任されたストレスから、「店が米国政府から狙われている」という妄想、米国人から「お前の店を燃やしてやる」という幻聴が聞こえるようになり、夜眠れなくなった。 生活は昼夜逆転し、家族ともほとんど口をきかなくなり、部屋に閉じこもるようになった。 家族の説得により病院を受診し、統合失調症と診断を受けた。
統合失調症は10代後半~30代半ばに発症することが多く、有病率に性差はほとんどみられない。, オランザピン(ジプレキサ)やクエチアピン(セロクエル)は著しい血糖値上昇や体重増加をきたす場合があるので、口喝・多飲・多尿などの症状に注意し、定期的な検査値モニタリングを行う必要がある。
5
認知症の病態・治療薬
ドネペジル塩酸塩(アリセプト)のコリン賦活作用により胃酸分泌及び消化管運動が促進され消化性潰瘍、十二指腸潰瘍穿孔、消化管出血があらわれることがある。
6
高血圧の病態・治療薬
β遮断薬は糖・脂質代謝に悪影響を及ぼすため、高齢者や耐糖能異常などの病態を合併する患者には第一選択とはならない。, Ca拮抗薬の中でも、ニソルジピン(バイミカード)、アゼルニジピン(カルブロック)はグレープフルーツジュースとの併用にてAUCやCmaxの上昇率が特に高いため、併用時には注意が必要である。
7
脂質異常症の病態・治療薬
シンバスタチン(リポバス)、アトルバスタチン(リピトール)は脂溶性スタチンに分類されCYPで代謝されるため、同じ種類のCYPで代謝される薬物との併用には注意が必要である。, ペマフィブラート(パルモディア)は、シクロスポリン(ネオーラル)との併用で代謝が阻害され、血中濃度が上昇するおそれがあるため、併用禁忌となっている。
8
糖尿病の病態・治療薬
解なし
9
<事例> 45歳 男性 仕事上、接待での飲食が多く、この半年間で4kgの体重増加を認めた。 右母趾の関節痛が生じたため、近医を受診したところ、血清尿酸値の高値を指摘された。 高尿酸血症の治療歴はなし。ここ5日、NSAIDsの服用により、関節痛は改善している。 尿酸値:8.5mg/dL 肝・腎機能は正常であることが確認できている。
尿路結石を合併する場合にベンズブロマロンが処方された場合、症状悪化のおそれがあるため、医師に処方変更を提案することが望ましい。, コルヒチンは、痛風発作前兆期に発作予防を目的として用いられる。
10
甲状腺疾患の病態・治療薬
甲状腺機能低下症では、総コレステロール値の高値がしばしば認められる。, ヨウ化カリウム丸は、甲状腺クリーゼやバセドウ病の手術前など、甲状腺ホルモンを下げる目的で用いられる。
11
腸疾患の病態・治療薬
リナクロチド(リンゼス)は食後に服用すると下痢の発現頻度が高くなるという報告があるため、食前に服用するよう指導することが望ましい。
12
感染症の病態・治療薬
膀胱炎は排尿痛、頻尿、尿意切迫感、残尿感などが主な症状であるが、腎盂腎炎を合併しない限り、発熱、倦怠感などの全身症状は伴わない。
13
悪性腫瘍治療薬
レゴラフェニブ水和物(スチバーガ)は、血管新生や腫瘍形成に関わるキナーゼを阻害することにより、腫瘍増殖を抑制する。, ゲフィチニブ(イレッサ)の溶解性は胃内のpHに依存するため、プロトンポンプ阻害薬などの制酸薬との併用はゲフィチニブの血中濃度が低下するおそれがあり、併用には注意が必要である。, フッ化ピリミジン系薬剤による皮膚症状(手足症候群)は比較的びまん性の発赤、紅斑であり、進行に従い皮膚表面に光沢が生じ、指紋が消失する傾向がみられると疼痛を生じるようになる。
14
がん性疼痛治療
WHO方式がん疼痛治療法の5原則では、「時刻を決めて規則正しく投与する」とされている。, シスプラチンやオキサリプラチンによる神経障害は、四肢末梢の感覚障害を伴う痛みをもたらし、二次的に不可逆な軸索、髄鞘障害をもたらすため、薬剤中止後も症状の改善がみられないことがある。
15
外用薬
軟膏塗布量の目安である、FTU(フィンガーチップユニット)と呼ばれる単位において、大人の人差し指の先から第一関節まで薬を乗せた量で1FTU(約0.5g)は、大人の手のひら2枚分の面積に塗布することが目安である。
16
パーキンソン病の病態・治療薬
ドロキシドパ(ドプス)はノルアドレナリン前駆体であり、パーキンソン病のすくみ足やパーキンソン症候群の歩行障害に効果を示す。
17
高齢者の薬物治療の特性や服薬支援
服薬支援の方法として食材に混ぜる場合、とろみがあり、咀嚼しやすく、適度に水分を含んでいる物に混ぜることがよい。(おかゆ、ヨーグルトなど), 簡易懸濁法にて、55℃、10分で崩壊・懸濁させる理由は、カプセルを溶かすためである。
18
漢方薬・健康食品
イトプリド塩酸塩(イラクナ)やベポタスチン(タリオンR,AR)といった要指導医薬品は、購入の際に処方せんは不要であるが、インターネットのサイトからは購入できない。
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学術研究・EBM
当社マニュアル「学術研究実施手順書」には「研究実施・精査に係る者は全て、研究開始前に、研究倫理指針や個人情報保護などについての理解を深める。」 と、定められている。, コホート研究とは、ある個体群を対象に、時間の流れに従って追跡調査をしていく前向きの観察研究である。, 診療ガイドラインに記載されている治療法がグレードC1またはC2は、『科学的根拠が不十分である』と、考えてよい。
20
本日、泌尿器科クリニックより、ベシケア錠の処方が開始されたが、患者から「別の病院(内科)で肝硬変の治療をしている」との情報を得た。 下記の情報より現在の肝機能を評価し、推奨される初回投与量を半角英数字で入力せよ。なお、投与禁忌の場合は「0mg」と入力せよ。 (処方内容) Rp.1)ベシケア錠5mg 1錠(コハク酸ソリフェナシン) 1日1回 朝食後 14日分 (患者情報) 60歳男性。既往歴は肝硬変のみ。 内科でのここ半年の検査値を確認すると、 血清Cr:0.68mg/dL、eGFR:78 mL/min/1.73m2、 AST:48 IU/L、ALT:54 IU/L、T-bil:2.2mg/dL、 ALP:200 IU/L、Alb:3.2 g/L、PLT 24万/μL、 プロトロンビン活性値 65%、腹水は指摘されたことは無い。 (薬剤情報:用法・用量) ①通常、成人にはコハク酸ソリフェナシンとして5mgを1日1回経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は10mgまでとする。 ②軽度肝機能障害患者(Child-Pugh分類A)への投与は1日1回5mgから開始し、増量に関しては副作用発現に留意し、患者の状態を十分に観察しながら慎重に行うこと。中等度肝機能障害患者(Child-Pugh分類B)への投与は1日1回2.5mg開始し、慎重に投与し、投与量の上限は1日1回5mgまでとする。重度肝機能障害患者(Child-Pugh分類C)は投与禁忌。
2.5
21
輸液
中心静脈栄養法(TPN)のルートとなる中心静脈カテーテル(CVC)は、一般的に鎖骨下静脈から挿入し、先端部を上大静脈(中心静脈)に留置する。
22
2歳男児。体重10kg。 夕方に発熱があり、同時にけいれんが起こったため近所の小児科を受診した。 坐剤の使用経験を確認したところ、坐剤自体は使用したことがあるが、 2剤の併用は初めてとのことだった。 <処方内容> アセトアミノフェン坐剤100mg(アンヒバ) 全6個 発熱時 1回1個 6回分 ジアゼパム坐剤4mg(ダイアップ) 全4個 発熱時 1回1個 4回分
ジアゼパム坐剤を先に挿入し、30分以上経過してからアセトアミノフェン坐剤を挿入する。, 熱性けいれんの予防・改善のため、37.5℃を目安に使用するよう指導する。
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【正答不明、要検証、OTC】 以下の事例においてOTCを販売することになった。4種類の製品のなかで、販売の可否とその根拠の組み合わせが正しいものを全て選択せよ。 事例 患者基本情報:40代男性 自分のための風邪薬の購入を希望 患者の訴え:冷房のためか、3日に寒気を感じ風邪を引いた様子。 昨日は微熱があったが、今朝測ったら平熱、のどの痛みがつらい。水っぽい透明な鼻水がでる。 その他の情報:咳(-)・痰(-)・食欲は普通・運転(-)・過去に市販風邪薬服用経験あり、粉薬でも錠剤でも服用可能 既往歴:なし、 現在服用薬:なし、アレルギー歴・副作用歴:湿疹(ピリン系) 【候補の薬品】 ①新ルルAゴールドS( クレマスチンフマル酸・ベラドンナ総アルカロイド・ブロムヘキシン塩酸・アセトアミノフェン・ジヒドロコデインリン酸・ノスカピン・dl-メチルエフェドリン塩酸・無水カフェイン・ビタミンB1誘導体) ②パブロンエースPro(イブプロフェン・L-カルボシステイン・アンブロキソール塩酸・ジヒドロコデインリン酸・dl-メチルエフェドリン塩酸・クロルフェニラミンマレイン酸・ビタミンB2) ③バファリンA (アスピリン・合成ヒドロタルサイト) ④ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒A
パブロンエースPro 販売を推奨する 理由:イブプロフェンが喉痛への効果が特に期待される
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薬歴
初回投与量について医師に疑義照会した際、「A薬は添付文書上、3mgからしか処方出来ません。」とだけ説明した。この提案は薬学的・医学的根拠が示されておらず、医師に薬学的問題点を共有したことにはならない。
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在宅における薬物治療評価
サルコペニアなど筋肉量の少ない高齢者では腎機能を過大評価する可能性があるため、注意が必要である。, 粉砕法から簡易懸濁法に変更することにより、医薬品の安定性や製剤特性の損失など、調剤上の問題点を解決することができる。
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25歳女性 15歳で脳波に発作波が認められ、バルプロ酸ナトリウムにて治療開始した。23歳時よりレベチラセタム(イーケプラ)500mgに変更となった。 24歳時、てんかん発作が2度ありレベチラセタムを1000mg 分2へ増量した。 その後、発作はなく安定していたところ、妊娠2か月であることが判明した。 【レベチラセタム 500mg単回投与時のパラメータ】 Tmax:約1hr T1/2:7~9hr RID(相対的乳児投与量):3.4~7.8%
レベチラセタムのRIDは10%未満のため、母乳を介した児の薬物摂取量はわずかであると考えられる。
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大腸がんにおけるがん性疼痛治療の事例 【処方内容】今回より、オキシコドン徐放錠 治療開始 オキシコドン徐放錠10mg 2錠 アセトアミノフェン錠500mg 4錠 1日2回 朝夕(朝7時、夕19時) 7日分 酸化マグネシウム錠330mg 3錠 1日3回 毎食後 7日分 スインプロイク錠(ナルデメジントシル酸)0.2mg 1錠 1日1回 朝食後 7日分
スインプロイクはオピオイド誘発性便秘症にのみ用いられ、オピオイドを中止する場合は、本剤の投与も中止しなければならない。
28
【要検証】62歳男性 心不全・高血圧 【検査値】(3か月程度変動なし) LVEF:23% 診察時血圧:121/70mmHg Na:140mEq/L K:3.5mEq/L Cl:105mEq/L HbA1c:8.0% 肝・腎機能低下なし 【処方内容】 リシノプリル錠10mg(ロンゲス) 1錠 スピロノラクトン錠25mg(アルダクトンA) 1錠 ジゴキシン錠0.125mg(ジゴシン) 1錠 1日1回 朝食後 28日分 フロセミド錠40mg(ラシックス) 2錠 1日2回 朝・昼食後 28日分 カルベジロール錠2.5mg(アーチスト) 2錠 1日2回 朝・夕食後 28日分
本患者において、血糖コントロールを目的として薬物治療を検討することになり、医師から「ピオグリタゾン(アクトス)の使用について意見がほしい」と情報提供を求められた。ピオグリタゾンは塩分・水分の滞留を招き、心不全を増悪させるおそれがあるため、処方は不適であると考えられる。
29
以下の事例について、薬物治療評価を行い、本患者に使用可能な降圧薬を選択せよ。 36歳女性 血圧管理のため、内科クリニックを受診し、降圧薬(エナラプリル)を服用している。その他既往・併用薬なし。 本日、医師より薬局へ問い合わせがあり、「妊娠(7週目)が判明した。薬物治療は継続したいが、 現在の降圧薬を継続してよいか」との相談を受けた。 (処方内容) エナラプリルマレイン酸塩錠2.5mg 1錠 1日1回 朝食後 28日分 (検査値) 身長:159cm 体重:60kg 血圧:138/88mmHg SCr:0.67mg/dL eGFR:79.4mL/min/1.73m2
メチルドパ(アルドメット), ニフェジピン(アダラート), ヒドララジン塩酸塩(アプレゾリン)
30
以下の事例に関して『高齢者に適した薬物療法』を検討した文章a~eについて、正しい文章をすべて選択せよ。 <事例> 85歳 女性 原疾患:糖尿病、不眠症 1年前より疼痛のためプレガバリンを、半年前よりベタヒスチンを開始したと家族より情報を得たが、その他の薬剤の処方経緯は不明である。 最近、食欲不振の訴えがあり、ファモチジンが追加された。 【処方内容】 ピオグリタゾン錠15mg 1錠 1日1回 朝食後 28日分 プレガバリン錠75mg 2錠 ロキソプロフェン錠60mg 2錠 レバミピド錠100mg 2錠 1日2回 朝夕食後 28日分 ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg(メリスロン) 3錠 1日3回 毎食後 28日分 ゾピクロン錠7.5mg(アモバン) 1錠 ファモチジン錠20mg 1錠 アミトリプチリン錠25mg(トリプタノール) 1錠 1日1回 就寝前 28日分
本症例において、食欲不振の症状は薬剤に起因するものである可能性がある。, ファモチジンは認知機能低下やせん妄のリスクがあるため、最低限の使用にとどめることが望ましい。, 高齢者においては、トリアゾラムに比べてゾピクロンはω1受容体への選択性が高いため、リスクが低い薬剤であると考えられている
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【要検証】ケアステップ
ケアステップとは、POSを無理なく、効率的で効果的に行うために必要な一定の手順と 必要なスキルと要素を標準化したものである。, ケアステップに必要な要素として、コミュニケーションスキルの習得方法や基本マナー(自己紹介・言葉づかいなど)の実践が挙げられる。
32
対面環境の整備
解なし
33
適切な言葉づかい
患者のフルネーム確認時、「○○××様、ご本人様でお間違いないですか?」と質問した。これは基本的なマナーとして適切である。
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【要検証】コミュニケーションスキル
「飲みにくい薬はどれですか?」「お薬を飲んで気になることはありますか?」は、閉じた質問である。, 「○○についてお話してもよろしいですか?」と患者の都合や状況を聞く質問をした。これは、「受け入れ可能かどうかの確認」を適切に行っているといえる。
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コミュニケーションスキル
解なし
36
行動変容
「行動変容」とは、ある目的に対して「不適当と考えられる行動」を自らの力で合理的に「修正」し、望ましい適応行動を確立し「習慣付ける」ことをいう。
37
プライマリーニーズ
「どの様な理由で受診なさったのですか?」と質問した。これはプライマリーニーズを把握する質問として適切である。
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25歳女性。以前より強い頭痛と随伴症状のため、近医を受診しており、以下の薬剤が処方されていた。前回受診は1週間前 <処方1>スマトリプタン(イミグラン)錠50㎎ 1回1錠 頭痛時 10回分(10錠) <処方2>メトクロプラミド(プリンペラン)錠5㎎ 1回1錠 吐き気が強いとき 10回分(10錠) 今回は、処方1だけの処方せんを持ち、来局した患者が次のように薬剤師に話した。 「最近、仕事が忙しく生活が不規則です。そのためか、頭痛の回数が多くなって、薬が足りません。 薬は毎日飲んでいます。時々、薬を飲んでいても痛みが治まらない時があるので、痛みが続くときは追加で1錠飲みます。」 スマトリプタン(イミグラン)の有効性評価を行うために必要な追加情報を次のa~hよりすべて選択せよ。
スマトリプタン(イミグラン)の1日の服用回数, スマトリプタン(イミグラン)の服用タイミング, スマトリプタン(イミグラン)の1回の服用量, スマトリプタン(イミグラン)の残薬数
39
=== 25歳女性。以前より強い頭痛と随伴症状のため、近医を受診しており、以下の薬剤が処方されていた。前回受診は1週間前 <処方1>スマトリプタン(イミグラン)錠50㎎ 1回1錠 頭痛時 10回分(10錠) <処方2>メトクロプラミド(プリンペラン)錠5㎎ 1回1錠 吐き気が強いとき 10回分(10錠) 今回は、処方1だけの処方せんを持ち、来局した患者が次のように薬剤師に話した。 「最近、仕事が忙しく生活が不規則です。そのためか、頭痛の回数が多くなって、薬が足りません。 薬は毎日飲んでいます。時々、薬を飲んでいても痛みが治まらない時があるので、痛みが続くときは追加で1錠飲みます。」 === 追加の聞き取りをおこなったところ、次のような情報を得た。 「検査などしていません。他の病院にかかったり、薬を飲んでもいません。 痛み止めは、ここ4日ぐらい、頭痛が起こりそうな予感がしたら、1錠飲んでます。4日間の内、薬を飲んでいても頭痛が起こり、痛みが治まらない時が1~2回あったので、その時は追加の薬を2時間以上空けて飲みました。飲めば頭痛は治まります。飲むのは1日に2回までです。しばらく吐き気はないので、吐き気止めの薬は10個ぐらいあります。食事とか変えたものはないです。」 この患者の事柄としての問題点として、最も適切なものを1つ次のa~eより選択せよ。
スマトリプタン(イミグラン)の不適切な服用タイミングのため適切に効果がでていないこと
40
=== 25歳女性。以前より強い頭痛と随伴症状のため、近医を受診しており、以下の薬剤が処方されていた。前回受診は1週間前 <処方1>スマトリプタン(イミグラン)錠50㎎ 1回1錠 頭痛時 10回分(10錠) <処方2>メトクロプラミド(プリンペラン)錠5㎎ 1回1錠 吐き気が強いとき 10回分(10錠) 今回は、処方1だけの処方せんを持ち、来局した患者が次のように薬剤師に話した。 「最近、仕事が忙しく生活が不規則です。そのためか、頭痛の回数が多くなって、薬が足りません。 薬は毎日飲んでいます。時々、薬を飲んでいても痛みが治まらない時があるので、痛みが続くときは追加で1錠飲みます。」 追加の聞き取りをおこなったところ、次のような情報を得た。 「検査などしていません。他の病院にかかったり、薬を飲んでもいません。 痛み止めは、ここ4日ぐらい、頭痛が起こりそうな予感がしたら、1錠飲んでます。4日間の内、薬を飲んでいても頭痛が起こり、痛みが治まらない時が1~2回あったので、その時は追加の薬を2時間以上空けて飲みました。飲めば頭痛は治まります。飲むのは1日に2回までです。しばらく吐き気はないので、吐き気止めの薬は10個ぐらいあります。食事とか変えたものはないです。」 === この患者に頭痛が起こりそうな予感がした時に飲んでいる理由を聴取したところ、次のような情報を得た。 「痛くなる前に飲んでおくと、頭痛が起こりにくいと思って。予防のために飲んでいます。頭が痛いとなかなか仕事が進まないんです。」 この患者へのプランの提示として、適切なものを選択せよ。
患者の認識を改善するために、「予防効果はないこと」を説明し、更に「服用タイミング」について再度説明した。
41
下記処方について問題点を選択肢から選べ。 (理由も考えてください) 65歳 男性 潰瘍性大腸炎にてアザニン錠50㎎(アザチオプリン)1日1回1錠を服用中 <整形外科クリニック 初回処方> フェブリク錠10mg(フェブキソスタット) 1日1回 朝食後 14日分 コルヒチン錠0.5mg 1錠 1回 1錠 発作予感時 5回分
併用禁忌
42
下記処方について問題点を選択肢から選べ。 (理由も考えてください) 65歳 男性 狭心症、2型糖尿病 バイアスピリン錠100mg 1錠 カンデサルタン錠(ブロプレス)4mg 1錠 1日1回朝食後 28日分 メトホルミン塩酸塩錠500mg(メトグルコ) 2錠 1日2回朝夕食後 28日分 ピタバスタチンカルシウムOD錠(リバロ)1mg 1錠 エンパグリフロジン錠(ジャディアンス)10mg 1錠 1日1回夕食後 28日分
用法
43
下記処方について問題点を選択肢から選べ。 (理由も考えてください) 72歳 女性 不整脈治療中 リン酸ジソピラミド徐放錠150mg(リスモダンR) 2錠 1日2回 朝・夕食後 ロサルタンカリウム錠25㎎ 1錠 ワルファリンカリウム錠1㎎ 1.5錠 1日1回 朝食後 30日分 <整形外科 併用薬> ミノドロン酸水和物錠50㎎(ボノテオ) 1錠 1日1回 起床時 1日分 (月1回) メナテトレノンカプセル15㎎ 3カプセル 1日3回 毎食後 28日分
併用禁忌
44
以下の【症例1】に関して、本患者の『血糖管理』に関して望ましい管理目標値と、判断根拠を具体的に記載せよ。 【症例1】 68歳男性 高血圧、脂質異常症、糖尿病(3年前より)、認知症(半年前より)にて下記処方を服用中。 独居。自立して入浴・トイレなどはまだ出来るものの、服薬管理・食事の準備などにおいて介護支援を受けている。 近隣に暮らす患者家族によると、最近の検査で虚血性心疾患の傾向が見られ、近くステント治療の予定があるとのこと。 <処方内容> (かかりつけ:A医院) メマンチン塩酸塩錠20mg(メマリー) 1錠 アムロジピンOD錠5mg 1錠 アログリプチン錠25mg(ネシーナ) 1錠 1日1回 朝食後 28日分 ロスバスタチン錠2.5mg 1錠 1日1回 夕食後 28日分 <最近の訪問した薬剤師の記録> ・夕食をほとんど摂らない日があり、週4回程度、夕食後の薬の服用忘れがあるとのこと。 朝の薬は、ご家族・ヘルパーの声掛けなどにより、毎日服用出来ている。 ・副作用歴なし、アレルギー歴なし、飲酒毎日ビール1缶、喫煙なし。 ・1日2回の家庭血圧測定あり。平均値 100mmHg/70mmHg ・先月よりB皮膚科にて爪白癬のパルス療法を開始。イトラコナゾール(イトリゾール)1回200mgを1日2回で7日分処方。 <今回の検査所見> ※ここ半年大きな変化は無し。 空腹時血糖 140mg/dL、HbA1c 7.8 %、尿糖(-)、尿中たんぱく(-)、 クレアチニンクリアランス68mL/min、血清K 4.0 mEq/L、AST 20 IU/L、ALT 30 IU/L、γGTP 35 IU/L、総コレステロール150mg/dL、LDL 135mg/dL、HDL 42mg/dL、TG 160mg/dL、身長163cm、体重68kg
8.0未満
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【症例1】について、『血糖管理状況』に関して薬物治療の有効性評価を行い、根拠に基づき患者の状態を記述せよ 【症例1】 68歳男性 高血圧、脂質異常症、糖尿病(3年前より)、認知症(半年前より)にて下記処方を服用中。 独居。自立して入浴・トイレなどはまだ出来るものの、服薬管理・食事の準備などにおいて介護支援を受けている。 近隣に暮らす患者家族によると、最近の検査で虚血性心疾患の傾向が見られ、近くステント治療の予定があるとのこと。 <処方内容> (かかりつけ:A医院) メマンチン塩酸塩錠20mg(メマリー) 1錠 アムロジピンOD錠5mg 1錠 アログリプチン錠25mg(ネシーナ) 1錠 1日1回 朝食後 28日分 ロスバスタチン錠2.5mg 1錠 1日1回 夕食後 28日分 <最近の訪問した薬剤師の記録> ・夕食をほとんど摂らない日があり、週4回程度、夕食後の薬の服用忘れがあるとのこと。 朝の薬は、ご家族・ヘルパーの声掛けなどにより、毎日服用出来ている。 ・副作用歴なし、アレルギー歴なし、飲酒毎日ビール1缶、喫煙なし。 ・1日2回の家庭血圧測定あり。平均値 100mmHg/70mmHg ・先月よりB皮膚科にて爪白癬のパルス療法を開始。イトラコナゾール(イトリゾール)1回200mgを1日2回で7日分処方。 <今回の検査所見> ※ここ半年大きな変化は無し。 空腹時血糖 140mg/dL、HbA1c 7.8 %、尿糖(-)、尿中たんぱく(-)、 クレアチニンクリアランス68mL/min、血清K 4.0 mEq/L、AST 20 IU/L、ALT 30 IU/L、γGTP 35 IU/L、総コレステロール150mg/dL、LDL 135mg/dL、HDL 42mg/dL、TG 160mg/dL、身長163cm、体重68kg
問題なし
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【症例1】における『脂質管理状況』に関して、ガイドラインに基づく「治療方針の原則」は、一次予防か二次予防か。 【症例1】 68歳男性 高血圧、脂質異常症、糖尿病(3年前より)、認知症(半年前より)にて下記処方を服用中。 独居。自立して入浴・トイレなどはまだ出来るものの、服薬管理・食事の準備などにおいて介護支援を受けている。 近隣に暮らす患者家族によると、最近の検査で虚血性心疾患の傾向が見られ、近くステント治療の予定があるとのこと。 <処方内容> (かかりつけ:A医院) メマンチン塩酸塩錠20mg(メマリー) 1錠 アムロジピンOD錠5mg 1錠 アログリプチン錠25mg(ネシーナ) 1錠 1日1回 朝食後 28日分 ロスバスタチン錠2.5mg 1錠 1日1回 夕食後 28日分 <最近の訪問した薬剤師の記録> ・夕食をほとんど摂らない日があり、週4回程度、夕食後の薬の服用忘れがあるとのこと。 朝の薬は、ご家族・ヘルパーの声掛けなどにより、毎日服用出来ている。 ・副作用歴なし、アレルギー歴なし、飲酒毎日ビール1缶、喫煙なし。 ・1日2回の家庭血圧測定あり。平均値 100mmHg/70mmHg ・先月よりB皮膚科にて爪白癬のパルス療法を開始。イトラコナゾール(イトリゾール)1回200mgを1日2回で7日分処方。 <今回の検査所見> ※ここ半年大きな変化は無し。 空腹時血糖 140mg/dL、HbA1c 7.8 %、尿糖(-)、尿中たんぱく(-)、 クレアチニンクリアランス68mL/min、血清K 4.0 mEq/L、AST 20 IU/L、ALT 30 IU/L、γGTP 35 IU/L、総コレステロール150mg/dL、LDL 135mg/dL、HDL 42mg/dL、TG 160mg/dL、身長163cm、体重68kg
二次予防
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【症例1】について、『脂質管理状況』に関して薬物治療の有効性評価を行い、根拠に基づき患者の状態を記述せよ。 【症例1】 68歳男性 高血圧、脂質異常症、糖尿病(3年前より)、認知症(半年前より)にて下記処方を服用中。 独居。自立して入浴・トイレなどはまだ出来るものの、服薬管理・食事の準備などにおいて介護支援を受けている。 近隣に暮らす患者家族によると、最近の検査で虚血性心疾患の傾向が見られ、近くステント治療の予定があるとのこと。 <処方内容> (かかりつけ:A医院) メマンチン塩酸塩錠20mg(メマリー) 1錠 アムロジピンOD錠5mg 1錠 アログリプチン錠25mg(ネシーナ) 1錠 1日1回 朝食後 28日分 ロスバスタチン錠2.5mg 1錠 1日1回 夕食後 28日分 <最近の訪問した薬剤師の記録> ・夕食をほとんど摂らない日があり、週4回程度、夕食後の薬の服用忘れがあるとのこと。 朝の薬は、ご家族・ヘルパーの声掛けなどにより、毎日服用出来ている。 ・副作用歴なし、アレルギー歴なし、飲酒毎日ビール1缶、喫煙なし。 ・1日2回の家庭血圧測定あり。平均値 100mmHg/70mmHg ・先月よりB皮膚科にて爪白癬のパルス療法を開始。イトラコナゾール(イトリゾール)1回200mgを1日2回で7日分処方。 <今回の検査所見> ※ここ半年大きな変化は無し。 空腹時血糖 140mg/dL、HbA1c 7.8 %、尿糖(-)、尿中たんぱく(-)、 クレアチニンクリアランス68mL/min、血清K 4.0 mEq/L、AST 20 IU/L、ALT 30 IU/L、γGTP 35 IU/L、総コレステロール150mg/dL、LDL 135mg/dL、HDL 42mg/dL、TG 160mg/dL、身長163cm、体重68kg
問題あり
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【症例1】における本患者の『血圧管理』に関して望ましい管理目標値と、判断根拠を具体的に記載せよ。 【症例1】 68歳男性 高血圧、脂質異常症、糖尿病(3年前より)、認知症(半年前より)にて下記処方を服用中。 独居。自立して入浴・トイレなどはまだ出来るものの、服薬管理・食事の準備などにおいて介護支援を受けている。 近隣に暮らす患者家族によると、最近の検査で虚血性心疾患の傾向が見られ、近くステント治療の予定があるとのこと。 <処方内容> (かかりつけ:A医院) メマンチン塩酸塩錠20mg(メマリー) 1錠 アムロジピンOD錠5mg 1錠 アログリプチン錠25mg(ネシーナ) 1錠 1日1回 朝食後 28日分 ロスバスタチン錠2.5mg 1錠 1日1回 夕食後 28日分 <最近の訪問した薬剤師の記録> ・夕食をほとんど摂らない日があり、週4回程度、夕食後の薬の服用忘れがあるとのこと。 朝の薬は、ご家族・ヘルパーの声掛けなどにより、毎日服用出来ている。 ・副作用歴なし、アレルギー歴なし、飲酒毎日ビール1缶、喫煙なし。 ・1日2回の家庭血圧測定あり。平均値 100mmHg/70mmHg ・先月よりB皮膚科にて爪白癬のパルス療法を開始。イトラコナゾール(イトリゾール)1回200mgを1日2回で7日分処方。 <今回の検査所見> ※ここ半年大きな変化は無し。 空腹時血糖 140mg/dL、HbA1c 7.8 %、尿糖(-)、尿中たんぱく(-)、 クレアチニンクリアランス68mL/min、血清K 4.0 mEq/L、AST 20 IU/L、ALT 30 IU/L、γGTP 35 IU/L、総コレステロール150mg/dL、LDL 135mg/dL、HDL 42mg/dL、TG 160mg/dL、身長163cm、体重68kg
【家庭】125/75未満(単位略), 【診察室】130/80未満(単位略)
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<事例> 28歳男性 元来おとなしい性格で高校卒業後は家業の金物屋で働いていた。 半年前より店を一人で任されたストレスから、「店が米国政府から狙われている」という妄想、米国人から「お前の店を燃やしてやる」という幻聴が聞こえるようになり、夜眠れなくなった。 生活は昼夜逆転し、家族ともほとんど口をきかなくなり、部屋に閉じこもるようになった。 家族の説得により病院を受診し、統合失調症と診断を受けた。
統合失調症は10代後半~30代半ばに発症することが多く、有病率に性差はほとんどみられない。, オランザピン(ジプレキサ)やクエチアピン(セロクエル)は著しい血糖値上昇や体重増加をきたす場合があるので、口喝・多飲・多尿などの症状に注意し、定期的な検査値モニタリングを行う必要がある。