株式会社では一人会社は認められるが、持分会社では一人会社は認められない。

株主の剰余金配当請求権と残余財産分配請求権は強行法的に保障され、その双方又は一方を株主に与えない旨の定款規定は無効である。

一般社団法人の社員には、剰余金配当請求権と残余財産分配請求権のいずれも認められないのに対して、株式会社の株主には、剰余金配当請求権と残余財産分配請求権のいずれか一方は強行法に保障される。

会社はすべて商人であるが、一般社団法人・一般財団法人は商人になりえない。

判例では、信用金庫、信用協同組合の商人性を否定している。

持分会社の無限責任社員は、定款に定めがない限り、その地位に基づいて業務執行権を有するのに対して、持分会社の有限責任社員と株式会社の株主は、その地位に基づいて業務執行権を有することはない。

有限会社法に基づきすでに設立された有限会社は、会社法施工後は、特別な手続を経ることなく株式会社として存続するため、もはや商号中に有限会社という文字を使用することはできない。

合同会社における社員(株主)が負う責任の範囲は間接有限責任であるとされるため、社員が直接経営に携わることはない。

合名会社では、新たに有限責任社員を加入させることにより合資会社となることができ、合資会社において有限責任社員がいなくなった場合でも、解散することなく合名会社として存続することができる。

合資会社において、有限責任社員が退社しても、無限責任社員が2人以上いれば合名会社として存続することができるがら社員が1人しかいなくなった場合には解散する。

株式会社とは、不特定多数の者から出資を集めて大規模企業を営むことを可能にするための法的機構を備え、社員(株主)がその地位に基づいて直接経営に携わらない会社形態のことである。

新会社法において、ある株式会社が別の株式会社の親会社となるためには、必ずその株式会社の総株主の議決権の過半数を保有しなければならないとされている。

会計参与は、非公開会社に限り、定款の定めにより設置することができる。

すべての株式会社は定款により会計参与を設置できる。

公開会社では、株主資格と取締役資格が強行法的に分離しているため株主の中から取締役を選任できない。

公開会社では、取締役の任期は2年とされており、短縮も伸張もできない。

公開会社の取締役の任期は2年、監査役の任期は4年であり、いずれの任期も、定款または株主総会決議をもって短縮することも伸長することもできない。

公開会社と非公開会社を問わず、株主総会は会社法及び定款所定の会社の基本的重要事項について決議する事ができるにすぎない。

公開会社と非公開会社とを問わず、株主総会は会社に関する一切の事項について決議をすることができる。

公開会社では、監査役の任期は4年とされており、短縮も伸張もできない。

非公開会社(指名委員会等設置会社と監査等委員会設置会社を除く)では、取締役と監査役の任期に制限はない。

監査役会設置会社では、監査役会を通じて組織的に監査を行うため、各監査役は単独で監査役としての権限を行使することはできない。

公開会社と非公開会社とを問わず、定款をもって取締役の資格を株主に限定する旨の定めを置くことはできない。

非公開会社において監査役が設置される場合、定款をもって監査役の権限を会計監査に限定することができる。

非公開会社において監査役が設置される場合、定款をもって監査役の権限を業務監査と会計のいずれかに限定することができる。

非公開会社のうち、大会社に該当する企業は監査役および会計監査人を置かなければならない。

非公開会社において、定款上取締役を株主に限定することは可能であるが、取締役の任期は定款で伸長することはできない。

大会社でない非公開会社では、監査役を置かなくてもよいがら会計監査人を置く場合には監査役も置かなければならない。

非公開会社において、株主総会の権限に制限はない。

取締役会を設置する非公開会社では、監査役を置かなければならないが、会計参与を置けば、監査役をおかないとすることもできる。

株式会社において、監査役は、取締役および使用人等との兼任が禁止されている。

監査役会設置会社においても、指名委員会等設置会社においても、監査役または監査委員の各過半数は、それぞれ社外監査役または社外取締役でなければならない。

非公開会社のうち、大会社に該当する株式会社は監査役および会計監査人の設置が強制される。

大会社でない非公開会社(指名委員会等設置会社、監査等委員会設置会社を除く)では、監査役を置かなくてもよいが、会計監査人を置く場合には監査役も置かなければならない。

非公開会社において、株主総会の権限に制限はない。

株式会社においては、監査役は、取締役および使用人等との兼任が禁止されている。

大会社でない非公開会社(指名委員会等設置会社、監査等委員会設置会社を除く)では、監査役を置かなくてもよいが、会計監査人を置く場合には監査役も置かなければならない。

会設置会社である非公開会社(監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除く)では、監査役の設置が強制されるが、会計参与による代替が可能であった。

指名委員会等設置会社では、執行と監督の分離を徹底するため、取締役が執行役を兼ねることはできない。

指名委員会等会社の取締役会は、法定の専決事項を除き、重要な業務執行であっても、その決定を執行役に委任することができるが、重要でない業務執行であっても、その決定を取締役に委任することはできない。

公開会社・非公開会社を問わず、大会社では会計監査人を設置しなければならず、指名委員会等設置会社でも会計監査人を設置しなければならない。

大会社でない指名委員会等設置会社は、会計監査人を置かないことができる。

指名委員会等設置会社の取締役は、執行役を兼ねることはできるが、使用人を兼ねることはできない。

指名委員会等設置会社の取締役会は、決定の専決事項を除き、重要な業務執行であっても、その決定を執行役に委任することができるが、監査等委員会設置会社では、取締役の過半数が社外取締役である場合又は定款で定めた場合に限り、法定の専決事項を除き、重要な業務執行の決定を取締役に委任することができる。

取締役会設置会社(指名委員会等設置会社と監査等委員会設置会社を除く)では、重要な業務執行の決定を取締役に委任することはできないが、監査等委員会設置会社では、取締役の過半数が社外取締役である場合又は定款で定めた場合に限り、一定の事項を除く重要な業務執行の決定を取締役に委任することができる。

株主に対する剰余金の配当には原則として株主総会の決議を要するが、指名委員会等設置会社では、定款で定めれば、取締役会決議をもって剰余金の配当をなし得る。

監査等委員会設置会社では、監査等委員たる取締役は他の取締役と区別して株主総会決議によって選任される。

指名委員会等設置会社と監査等委員会設置会社では、監査役を置くことはできない。

株式会社の資本金額は、登記と貸借対照表よって公示される。

株式会社の資本金額は、原則として設立または新株発行に際して株主が実際に出資した財産の総額であるが300万円以上であることを要する。

株式会社では、貸借対照表、損益計算書など会社の財産及び損益の状況を示す計算書類の作成が義務づけられ、会社債権者はこれらの計算書類を閲覧することができる。

会社法上の訴えについて、提訴期間や提訴権者は限定されており、無効判決については遡及効が否定されている。

合同会社と有限責任事業組合のいずれも、税制上のパススルー(構成員課税)が認められる。

合同会社は法人格を有するため、税制上のパススルー(構成員課税)は認められないのに対して、有限責任事業は法人格を有しないため、バススルーが認められる。

株式会社では、株主はその地位に基づいて業務執行権を有することはないのに対して、持分会社では、定款に別段の定めがない限り、社員はその地位に基づいて業務執行権を有する。

合同会社における社員が負う責任は間接有限責任であるとされ、直接経営に携わることはない。

株式会社の株主は、定款に別段の定めがない限り、株式を譲渡することが自由であり、これにより投下資本を回収することができるのに対して、持分会社の社員は、他人に持分を譲渡することはできず、投下資本の回収は退社による持分の払戻に限られる。

持分会社において、定款を持って業務執行社員を定めた場合、業務を執行しない社員には会社の業務及び財産の状況に関する調査権が認められる。

合名会社の社員が会社権者から会社債務につき弁済責任を追及された場合、会社が会社権者に対して弁済を拒絶しうる抗弁事由を有していたとしても、社員は弁済責任の履行を拒むことはできない。

会社の無限責任社員の出資には財産出資のほかに労務出資と信用出資も認められるのに対して、有限責任社員の出資は財産出資に限られる。

持分会社では、会社の存立に関わる基本的重要事項(定款変更・解散等)については、社員(業務執行社員)の過半数の同意によって決定する。

株式会社における株主の出資は財産出資に限られるのに対して、合同会社における社員の出資には財産出資のほか労務出資・信用出資も認められる。

株式会社における株主の出資は財産出資に限られるのに対して、持分会社では、無限責任社員と有限責任社員とを問わず、その出資には財産出資のほか労務出資・信用出資も認められる。

持分会社の社員は、他の社員の意思いかんにかかわらず自ら退社することができるが、理由のいかんを問わず他の社員をその意思に反して退社させることはできない。

会社はすべて商人であるが、一般社団法人・一般財団法人は商人になりえない。