問題一覧
1
【種類債権】 1 売主B、買主Aとの間での缶ビール1ダースの売買といった事例のように、一定種類に属する種類債権の売買の場合、どこかの段階で引き渡すものを決める必要がある。つまり、種類債権の特定をする必要がある。 ひとつには、A・Bの合意による指定があれば特定が生ずるが、その他、民放の規定によると、Bがどのようなことをしたときに種類債権が特定するとしているのか。 (解答) Bが物の( )をするのに必要な 行為を( )し、又はAの( )を得て ( )を( )したとき。
給付, 完了, A, 給付すべき物, 指定, 同意
2
【選択債権】 2 Aは、ペットショップ店を経営するBから、その店舗にいる秋田犬甲か、プードル乙のどちらかを、50万円で買う契約を締結した。 契約時には、甲か乙かは確定しておらず、 契約の2ヶ月後にいずれかを選択することにしていた。 しかし、選択権者による選択権が行使されない場合は、〔 〕に選択権が移転する。 (解答) ( )を( )し、( )が( )を定め( )したが、この期間内に( )が( )ときにA
弁済期, 経過, A, 相当な期間, 催告, B, 選択をしない
3
【債権者遅滞ー受領遅滞】 3 【相談】 私は、Bに有名画家Xが描いた絵画甲を300万円で売り、翌日自宅に届けてほしいというので、翌日に届けました。 しかし、Bは「仕事で立て込んでいるので、今日は持ち帰ってほしい」と言って受け取りません。 その後もBは一向に引き取ろうとしません。私は、そこで、被った損害を賠償請求することができるでしょうか。 【回答】 判例によると、「債務の履行を受けることは債権者(B)の権利であり、 債権者(B)には受領義務はない。 しかし、受領遅延から生じる債務者(A)の不利益を債権者(B)に負担させることが公平であるとの観点から、 信義則により法が特に認めた制度が、受領滞 (413条)」 であるとしています。 この考えによると、「受領遅滞」の要件としては、〔 〕 ことが必要です。 この判例の考えでは、受領遅滞の効果として、Bに対して損害賠償の請求はできません。 (解答) 債務者(A)の債務の( )に従った ( )があり、債権者(B)が( )を拒み、又は( )することができない
本旨, 履行の提供, 受領, 受領
4
【詐害行為取消権の要件】 4 中古自動車の修理販売業を営むA会社は、 B銀行に対し、 2,000万円の貸金債務を負っている。 Aは、 折からの不況の煽りを受け、資金繰りに窮するようになり、このままでは事業の継続が危ぶまれるようになった。また、Aは自動車の修理部品をCから調達しており、その代金債務100万円を負っている。 Cへの代金債務の弁済期が到来したため、Aは、昔から世話になっているCに迷惑をかけないために、手持ちの全資金100万円をCに弁済した(以下、「弁済」という)。それを 知ったBは、直ちに、Cに対し、 裁判により詐害行為取消権を行使したいと考えている。Bは、どのような場合であれば、Cに対する弁済を詐害行為として取消権を行使できるか。答えよ。 (解答) Aが( )の時に( )への( )がなされ、かつ、ACが( )してBを ( )でした場合。
支払不能, C, 弁済, 通謀, 害する意図
5
【相殺の禁止】 5 民法の規定を踏まえて〔 1 〕〔2 〕の中 に適切な文章を10字~20字程度で記述して補い、文章を完成させなさい。 2017年の民法改正前の509条は、「債務が不法行為によって生じたときは、その債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができない。」と定めていた。これにより、不法行為による損害賠償債権を受働債権とする相殺は全面的に禁止であった。 しかし、この規定の趣旨の1つは不法行為の誘発を防ぐことにある。とすれば、これは過度な相殺禁止である。 そこで、改正後は〔 〕 の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができないと改められた。 また、例えば、外科手術の医療事故によって被害が生じた場合には、不法行為か債務不履行かといった法律構成如何によって相殺の可否が変わるのは衡平とはいえない。そこで、前者①の場合を除き、〔 〕の債務者は、相殺をもって債権者に対抗することができないと改められた FIRST: ( )による( )に基づく( )の債務 SECOND: 人の( )又は( )の( )による ( )の債務
悪意, 不法行為, 損害賠償, 生命, 身体, 侵害, 損害賠償
6
【申込みと承諾】 6 東京在住のAは、沖縄在住のBにA所有の甲土地を500万円で買わないかとの承諾期間を定めた申込みの手紙を郵便で送り、3日後にその郵便がBの自宅に届いた。 しかし、この郵便物が到達する前日にAは交通事故に遭い死亡していた。 この場合、Aの申込みの意思表示は効力を有するか。 【答え】 意思表示の効力は、 相手方に到達した時に発生する。そして、通知を発した後に意思表示をした者 が、 ①死亡したり、②意思能力を失ったり、 ③行為能力の制限を受けたりした場合でも、意思表示の効力には影響を与えない 。 これが、 意思表示の一般原則である。 しかし、民法526条で申込みの意思表示について特則を定めている。本設問に即して言えば、Aの死亡に関して、Aが〔 〕を知ったとき、という2つの場合には、Aの申込みは、効力を有しない。 (解答) 死亡すれば( )の効力を失うとの ( )をしていたか、( )が( )の ( )を発するまでにAの死亡
申込み, 意思表示, B, 承諾, 通知
7
【双務契約の効力ー同時履行の抗弁権】7 【相談】 私の友人Aは、Bに対し代金1,000万円で甲土地を売却する契約を結びました。契約内容は、契約から3カ月後に登記所近くのY銀行の会議室に集い、 そこで、登記関係書類一式を用意して登記手続を行うと同時に代金1,000万円を支払うというものでした。Aは約束通り、履行期に登記関係書類一式を持参してY銀行に赴いたのですが、BがY銀行の会議室に入るなり、 代金を用意できなかったので、先に登記を済ませてほしいというのです。 Aはどうしたらいいでしょうか。 【回答】 AB間の契約は売買で、双務契約です。 売買に基づく代金支払債務も移転登記義務も同じ日を履行期とするので、 同時履行の抗弁権が認められています。 民法533条の本文は、 かっこ書の部分を除き、双務契約の当事者の一方は、〔 〕と規定しています。 したがって、 ご相談の事案の場合は、Aさんは、Bさんが代金1,000万円を差し出すまでは、登記に協力しなくてもよいのです。 (解答) ( )がその債務の( )を提供するまでは、( )の債務の( )を( )ことができる。
相手方, 履行, 自己, 履行, 拒む
8
【催告による解除】 8 【相談】 私(X)は、Yから高級家具甲を代金200万円で購入し、Yと合意した日時に所定の場所に代金を持参してYと落ち合い、 Yに甲の引渡しを求めました。しかし、Yは、代金が1,000円足りないと言って、持参してきた甲を引き渡さないのです。後日Yは、相当期間を定めて代金の支払いを催告するとともに、その期間内に支払いがなければ、私(X) との売買契約を解除するというのです。 解除は認められるでしょうか。 【回答】 代金が1,000円不足していたのでしたら、Xの代金債務は債務不履行となります。また、Yは相当期間を定めて催告もしていますので、 契約解除が認められそうです。しかし、民法541条ただし書が適用されれば、その相当期間を経 過した時における〔 〕ときには、Yは解除できないことになります。 (解答) ( )の( )が、XY間の売買契約及び( )の( )に照らして( )である
代金債権, 不履行, 取引上, 社会通念, 軽微
9
【定型約款】 9 Aは、駅前の自分の土地を有効利用するため、コインロッカーを設置し、コインロッカー営業を開始した。 コインロッカー営業におけるコインロッカーの利用契約は民法の定型約款の規定中にある 「定型取引」に該当することから、コインロッカー営業を営むAは、定型約款を準備し、これを利用客との間の賃貸借契約の内容とすることを考えている。 そこで、定型約款の法的拘束力が認められるには、Aと利用客との間で、定型取引を行うことの合意をすることに加え、〔 1 〕の合意をするか、又は、定型約款を準備した者であるAが、あらかじめ、〔 1 〕を利用客に表示していたことを要する。 さらに、Aは、相手方に定型約款を記載した書面を交付し又はこれを記録した電磁的記録を提 供していたときを除き、〔 2 〕に利用客から請求があったときには、遅滞なく相当な方法で定型約款の内容を示さなくてはならない。 (解答) ① ( )を( )の内容とする旨 ② ( )合意の前又は( )合意の後 ( )
定型約款, 賃貸借契約, 定型取引, 定型取引, 相当の期間内
10
【非債弁済】 10 Aは、Bに10万円を貸し付けていたが、弁済期になっても弁済されていない。そこで、Bの家に出向いたところ、BはAの顔を見るなり、黙って、20万円を差し出した。 Aは、それを受け取り帰宅した。Bはその後、10万円しか借りていないことに気づいた。BはAに返還請求をすることを考えている。 【回答】 この場合、 非債弁済となりますね。 Bが弁済当時、 借り入れが10万円と知っていて20万円を弁済したときは、返還請求ができません。 本問は、思い違いをして10万円の債務しかないにもかかわらず、20万円を差し出したのでAに返還義務があります。 この場合、 Aの返還義務の範囲について、民法の規定に則して述べると、法律上の原因がないことについて〔 〕返還しなけ ればなりません。 したがって、Aはどちらであるかによって返還義務の範囲が異なります。 (解答) (Aが)善意の場合には( )の存する( )で、(Aが)悪意の場合には( )と( )を付して
利益, 限度, 受けた利益, 利息
11
【連帯債務の求償権】 11 B及びCは、Aに対し、100万円の連帯債務を負っている。負担部分は平等。BCは互いに連帯債務者であることを知っている。Bは、ひとまず、100万円のうち50万円を弁済し、あとでCに負担部分25万円につき求償すればよいと考えた。Bが、Cに対し、求償権の制限を受けずに求償することができるようにするためには、Aに50万円を弁済すること以外に何が必要か。 (解答) ( )に対して、( )は、弁済前に( )の( )をし、弁済後にも( )したことの ( )をすることが必要。
C, B, 弁済, 通知, 弁済, 通知
12
【保証人の保護】 12 AはBにアパートを貸した。その際、連帯保証人をつけることを求めた。Bは、起業家で成功しているCに頼み、Cも承諾。Cは、Aとの間で連帯保証の合意をした。しかし、これだけでは効力はない。さらに何が必要か。 (解答) 保証契約が( )でなされ、( )の責任について( )が定められ、その定めも( )ですることが必要。
書面, C, 極度額, 書面
13
【債権譲渡の対抗要件】 13 AはXに、A→Cの300万円の資金債権を譲渡し、内容証明郵便による確定日付の証書でCに通知した。同じくYに対しても譲渡し、公正証書による確定日付ある証書てCに通知した。これらが同時に到着した場合、誰が資金債権をいくら請求できるか。また、Cはこの請求を拒めるか? (解答) XYともに( )全額を請求でき、Cは ( )がない限り、弁済を拒めない。
300万円, 債務消滅事由
14
【債務引受】 14 YはX銀行から500万円を借り受けた後、Yは自分の資金繰りが苦しくなったので、Zに債務引受を依頼した。Zは承諾。効果が生ずるにはさらに何が必要か。さらに、満たされた場合Yの債務とZの債務はどのような関係になるか。 (解答) ( )が( )に対して( )を承諾することが必要である。YZの債務は、 ( )となる。
X, Y, 債務引受, 連帯債務関係
15
【弁済】 15 Aは、B銀行に500万円貯金している。CはAの通帳と届出印を盗み、精巧に作られた身分証明書を持って500万円の払い戻しを請求。BはCに500万円を払い戻した。どのような要件で、払い戻しは有効になるか。有効としたら、AはCにどのような法的主張ができるか。 (解答) Bが( )で払戻せば有効。Aは ( )又は( )による ( )ができる。
善意無過失, 不当利得返還請求, 不法行為, 損害賠償請求
16
【弁済による代位】 Aは、B銀行から1000万借りる。Cの甲土地に抵当権設定。Dは保証人。 Aが期日までに資金を返済しないので、Eが弁済した。これはABの意思に反しない。Eが求償権を確保するため、Bの債権及び担保権を行使することが可能としたい。Eはどのような対抗要件を具備する必要があるか。 (解答) ( )ある証書によって、( )がEの弁済を( )に通知し、又は( )がEの弁済を ( )する必要がある。
確定日付, B, A, A, 承諾
17
【差押えと相殺】 無制限説を採用する理由とは何か。 相殺制度は( )を有しており、当事者の( )できるとの期待は( )されるべきだから。
担保機能, 相殺, 尊重
18
【危険負担】 私の友人XはYから甲建物を1000万円で購入。しかし引渡し前に放火によって焼失した。 なのに、Yは1000万円を支払えと言ってきました。どうしたらいいですか? (回答) 焼失したのなら、YのXに対する建物引渡債務と登記移転義務は、履行不能です。よって、Xは2つの方法によって代金の支払いを免れることができる。 XがYに対して( )の履行を( )方法と、( )によらないで( )の ( )をする方法です。
代金債務, 拒む, 催告, 売買契約, 解除
19
【贈与者の引渡義務】 Bは、Aの三色ボールペンを気に入り、贈与を申し込んだ。Aはそれを承諾した。書面は結んでない。しかし、三色のうち一色が書けなかった。この瑕疵は贈与契約時すでに存在していた。そこで、Bは、Aに修理を頼んだが、Aはこれを拒否。Aが拒絶できる理由は何か。 (解答) ( )の( )として( )で( )ことを約したと( )されるから。
贈与, 目的, 引き渡す, 推定, 特定した時の状態
20
【売買の一方の予約】 Xは、Yから動産甲を購入しようと考えたが、お金がなく、とりあえず売買の一方の予約をすることを申し出て、Yも承諾。予約完結権の行使期間は定めていない。半年後、Zが購入したいとYに言ってきた。いまだにXから連絡がなく、Yはどうすればいいか苦慮していた。Yは、どのような行為をXにすれば、この予約が失効するか。 (解答) Yが、( )を定め、期間内に( )を( )するかどうかを確答すべき旨をXに ( )する。
相当の期間, 売買, 完結, 催告