暗記メーカー

お問い合わせ
ログイン
足りないところ6
  • 藤巻佳祐

  • 問題数 100 • 2/8/2024

    問題一覧

  • 1

    68歳の女性.1年前にS状結腸癌(病期Ⅲ)と診断されS状結腸切除術およびリンパ節郭清術を施行された.術後の補助化学療法を勧められたが,治療を受けず来院していなかった.1週間前に腹痛を自覚し軽快しないため受診した.意識は清明.身長158cm,体重50kg.腹部は平坦で,肝・脾を触知しない.臍周囲に自発痛と軽度の圧痛とを認める.血液所見:赤血球385万,Hb 10.9g/dL,Ht 37%,白血球5,100,血小板14万.血液生化学所見:総蛋白7.2g/dL,総ビリルビン1.1mg/dL,AST 54U/L,ALT 48U/L,ALP 722U/L(基準115〜359),γ-GTP 264U/L(基準8〜50),CEA 78ng/mL(基準5以下),CA19-9 350U/mL(基準37以下).CRP 2.8mg/dL.腹部造影CTを次に示す. 行うべき治療はどれか. a 肝移植 b 肝切除 c 放射線照射 d 抗癌化学療法 e 経カテーテル的動脈化学塞栓術〈TACE〉

    d

  • 2

    尿蛋白量を決定する因子でないのはどれか. a 尿浸透圧 b 糸球体内圧 c 尿細管機能 d 糸球体基底膜の蛋白透過性 e 糸球体上皮細胞〈ポドサイト〉機能

    a

  • 3

    精神保健福祉センターについて正しいのはどれか.2つ選べ. a 市町村に設置される. b 精神医療審査会の事務を行う. c 障害者総合支援法に規定されている. d 精神障害者保健福祉手帳の発行を行う. e 精神保健福祉に関する知識の普及を行う.

    be

  • 4

    公助によるものはどれか. a 医療保険制度 b 介護保険制度 c 雇用保険制度 d 生活保護制度 e 特定健康診査

  • 5

    38歳の初産婦(1妊0産).妊娠39週3日に自然陣痛が発来し,3,550gの男児を経腟分娩した.妊娠経過に異常は指摘されていない.分娩第3期から性器出血を認め,出血量は2,000mL(羊水込み)である.脈拍96/分,整.血圧110/70mmHg.外診および内診で子宮底は柔らかく臍上で触知し,子宮出血は持続している. この時点での対応として適切なのはどれか.3つ選べ. a 双手子宮圧迫法 b 用手的子宮整復 c オキシトシン投与 d 硫酸マグネシウム投与 e 子宮底輪状マッサージ

    ace

  • 6

    6歳の女児.乳房が大きくなってきたことが心配で母親に連れられて来院した.身長124.1cm(+2.1SD),体重29.5kg(+2.2SD).陰毛,腋毛は認めない. 診断のために行うべきものとして適切でないのはどれか. a 頭部MRI b 成長曲線の確認 c 腹部超音波検査 d アルギニン負荷試験 e 手根骨X線撮影

    d

  • 7

    32歳の女性.無月経を主訴に来院した.最終月経は,令和4年1月1日から6日間.同年2月1日に人工授精し,3月7日に受診した.最近1年間の性交渉歴はない.妊娠判定試薬は陽性であった. この時点で適切な経腟超音波検査所見はどれか. a 胎囊のみ b 心拍動を認める胎芽 c 木の葉状の子宮内膜像 d 頭殿長〈CRL〉3.0cmの胎児 e 児頭大横径〈BPD〉3.0cmの胎児

    b

  • 8

    28歳の経産婦(3妊2産).妊娠41週0日,分娩予定日超過のため管理目的に入院した.推定胎児体重は3,100g.妊娠41週1日,午前9時からオキシトシンで陣痛誘発を開始した.午後6時に一過性の胎児徐脈が出現した.胎児心拍数陣痛図を次に示す.内診で子宮口は7cm開大,展退度は90%,硬度は軟,児頭下降度はSP-1cm,胎胞を触知した. まず行うべき対応はどれか. a 吸引分娩 b 人工破膜 c 体位変換 d 帝王切開 e 子宮収縮抑制薬投与

    c

  • 9

    36歳の経産婦(2妊1産).妊娠38週2日,破水感を主訴に来院した.これまでの妊娠経過に異常を認めなかった.午前5時,就寝中に羊水流出感を自覚し,持続するため午前7時に受診した.内診で分泌物は水様性,BTB紙で青変,子宮口は3cm開大,展退度は60%,硬度は軟,児頭下降度はSP±0cmであった.入院し経過観察を行うこととした.午後1時の内診で児頭の矢状縫合は母体骨盤縦径に一致し,小泉門を12時方向に触知した.胎児心拍数陣痛図で,胎児心拍数基線は145bpm,基線細変動は中等度,繰りかえす早発一過性徐脈を認めた.パルトグラムを次に示す. 適切な対応はどれか. a 会陰切開 b 吸引分娩 c 帝王切開 d 子宮底圧出法 e 子宮収縮薬点滴静注

  • 10

    85歳の男性.尿量の低下を主訴に来院した.1年前から断続的に無症候性肉眼的血尿がみられたが,数日程度で消退していたため放置していた.1週間前から倦怠感が強くなり,尿量が低下したため受診した.喫煙は20歳から30本/日を60年間.5年前から禁煙している.飲酒は機会飲酒.家族歴に特記すべきことはない.意識は清明.身長162cm,体重52kg.体温36.4℃.脈拍80/分,整.血圧120/76mmHg.呼吸数16/分.腹部は平坦で,圧痛を認めない.下肢に浮腫を認める.尿所見:蛋白(-),糖(-),ケトン体(-),潜血3+,沈渣に赤血球100以上/HPF,白血球1〜4/HPFを認める.血液所見:赤血球285万,Hb 8.5g/dL,Ht 29%,白血球5,500,血小板20万.血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL,アルブミン2.8g/dL,総ビリルビン1.0mg/dL,AST 26U/L,ALT 15U/L,LD 136U/L(基準120〜245),尿素窒素66mg/dL,クレアチニン5.1mg/dL,尿酸5.8mg/dL,血糖93mg/dL,Na 134mEq/L,K 5.8mEq/L,Cl 98mEq/L.腹部超音波検査で両側の水腎症と尿管拡張,膀胱内に腫瘤を認めた.腹部単純CTを次に示す. 直ちに行うべき治療はどれか. a 血液透析 b 腎瘻造設術 c 尿道カテーテル留置 d 膀胱瘻造設術 e 利尿薬投与

  • 11

    気管支鏡検査で肺小細胞癌と診断され,殺細胞性抗癌薬による治療を開始することとなった患者. 抗癌治療による肝炎の再活性化のリスクが高いのはどれか. a A型肝炎 b B型肝炎 c C型肝炎 d D型肝炎 e E型肝炎

    b

  • 12

    亜急性甲状腺炎の治療として適切なのはどれか.3つ選べ. a 抗菌薬 b NSAID c β遮断薬 d 抗甲状腺薬 e 副腎皮質ステロイド

    bce

  • 13

    52歳の女性.意識障害のため救急車で搬入された. 現病歴:5日前から38℃を超える発熱と悪寒戦慄を訴え,市販のアセトアミノフェンを内服していた.本日夕食中に急に頭痛とふらつき感を訴え,嘔吐した.その後いびきをかいて眠りだし,呼びかけに応答しなくなったため,家族が救急車を要請した. 既往歴:アトピー性皮膚炎で副腎皮質ステロイド外用薬を処方されている.健診で異常を指摘されたことはない. 生活歴:夫と2人の息子との4人暮らし.仕事は事務職.喫煙歴はない.飲酒はビール350mL/日. 家族歴:両親とも胃癌で死亡. 現症:意識レベルはJCSⅢ-200.身長158cm,体重60kg.体温37.8℃.心拍数120/分,整.血圧200/104mmHg.呼吸数16/分.SpO2 100%(リザーバー付マスク10L/分 酸素投与下).救急隊により経鼻エアウェイが挿入されている.瞳孔径は右5.0mm,左3.0mm.対光反射は両側で消失している.心尖部を最強点とするLevine 3/6の収縮期逆流性雑音を聴取する.上気道にいびき音を聴取する.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない.下腿に浮腫を認めない.両側足趾先端に点状出血斑を合計3ヵ所認める.頸部周囲と両肘内側に鱗屑,紅斑および苔癬化を認め,一部浸出液がみられる. 検査所見:尿所見:淡黄褐色透明,蛋白(-),糖(-),潜血(-).血液所見:赤血球450万,Hb 13.3g/dL,Ht 42%,白血球11,200(桿状核好中球13%,分葉核好中球53%,好酸球8%,好塩基球1%,単球3%,リンパ球23%),血小板32万,PT-INR 1.2(基準0.9〜1.1).血液生化学所見:総蛋白6.9g/dL,アルブミン4.2g/dL,総ビリルビン0.6mg/dL,直接ビリルビン0.1mg/dL,AST 30U/L,ALT 13U/L,LD 220U/L(基準120〜245),ALP 83U/L(基準38〜113),γ-GT 13U/L(基準8〜50),尿素窒素13mg/dL,クレアチニン0.47mg/dL,血糖204mg/dL,Na 142mEq/L,K 3.5mEq/L,Cl 105mEq/L.CRP 10mg/dL.心電図は洞性頻脈でST-T変化を認めない.胸部X線写真で心胸郭比57%(臥位で撮影).搬入直後の頭部単純CTを次に示す. 直ちに行うべき処置はどれか. a 胃管挿入 b 気管挿管 c 中心静脈カテーテル留置 d ニトログリセリン投与 e 腰椎穿刺 血液培養2セットを採取した後に集中治療室に入室し,抗菌薬投与を開始した.血液培養は2セットとも陽性となり,入室3日目にStaphylococcus aureusと同定された. この結果を受けて実施すべきなのはどれか.2つ選べ. a 尿培養 b 心エコー検査 c 末梢神経伝導検査 d 血中エンドトキシン測定 e 血液培養再採取による陰性化の確認

    b、be

  • 14

    58歳の男性.胸痛を主訴に救急車で搬入された. 現病歴:数日前から労作時や夜間就寝時に胸部圧迫感があったが,約30分で治まるため様子をみていた.本日,草野球の試合に出て活躍していたが,突然,強い胸痛が出現したため救急車を要請した. 既往歴:2年前から高血圧症で降圧薬を内服している. 生活歴:妻と2人暮らし.会社員で営業の仕事をしている. 家族歴:父が高血圧症. 現症:体温37.2℃.心拍数108/分,整.血圧78/58mmHg.呼吸数24/分.SPO2 99%(リザーバー付マスク10L/分 酸素投与下).顔面蒼白で冷汗を認める.心音は微弱で軽度の拡張期雑音を聴取する.呼吸音に異常を認めない. 検査所見:血液所見:Hb 10.2g/dL,白血球10,100,血小板15万.血液生化学所見:CK 230U/L(基準30〜140),CK-MB 20U/L(基準20以下),尿素窒素25mg/dL,クレアチニン1.1mg/dL.CRP 3.2mg/dL.心筋トロポニンT迅速検査陰性.心電図(A)と心エコー検査を施行した後,胸部造影CT(B)を行った. Q1.この患者で考えられるのはどれか.2つ選べ. a 急性心膜炎 b 急性心筋梗塞 c 収縮性心膜炎 d 急性大動脈解離 e 心タンポナーデ Q2.この患者の心エコー検査で認められる所見はどれか. a 下大静脈の虚脱 b 拡張期の右室の虚脱 c 収縮期の右房の拡大 d 上行大動脈基部の狭窄 e 下大静脈径の呼吸性変動の増加 Q3.この患者への対応で最も適切なのはどれか. a 電気的除細動 b β遮断薬の静注 c 人工血管置換術 d 経皮的冠動脈ステント留置術 e 大動脈ステントグラフト内挿術

    Q1.de Q2.b Q3.c

  • 15

    左室駆出率が低下した心不全を増悪させる薬剤はどれか. a スタチン b ベラパミル c ACE阻害薬 d SGLT2阻害薬 e プロトンポンプ阻害薬

    b

  • 16

    腎硬化症について正しいのはどれか. a 初期から尿に赤血球円柱が出現する. b しばしばネフローゼ症候群を呈する. c 140/90mmHg以下の降圧は推奨されない. d レニン・アンジオテンシン系抑制薬は禁忌である. e 新規に透析を導入する原因疾患として患者数が増加傾向である.

    e

  • 17

    腎障害を起こす頻度が高い薬剤はどれか. a スタチン b 炭酸リチウム c 塩酸メトホルミン d カルシウム拮抗薬 e 副腎皮質ステロイド

  • 18

    51歳の女性.倦怠感を主訴に来院した.1週間前から倦怠感が出現し,昨日から尿の色が濃くなったため受診した.飲酒は機会飲酒.常用している薬剤や健康食品はない.意識は清明.眼瞼結膜に貧血を認めない.眼球結膜に軽度黄染を認める.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知せず,圧痛を認めない.血液所見:赤血球325万,Hb 12.0g/dL,Ht 32%,白血球5,300,血小板27万,PT-INR 1.0(基準0.9〜1.1).血液生化学所見:総蛋白8.4g/dL,アルブミン4.2g/dL,IgG 3,131mg/dL(基準960〜1,960),IgM 112mg/dL(基準65〜350),総ビリルビン4.8mg/dL,直接ビリルビン3.2mg/dL,AST 712U/L,ALT 824U/L,ALP 132U/L(基準38〜113),γ-GT 342U/L(基準8〜50).免疫血清学所見:IgM型HA抗体陰性,HBs抗原陰性,IgM型HBc抗体陰性,HCV抗体陰性,HCV-RNA陰性,抗核抗体640倍(基準20以下),抗ミトコンドリア抗体陰性.肝生検組織で門脈域の拡大と同部位に形質細胞を含む単核球細胞浸潤を認める. 治療薬として適切なのはどれか. a グリチルリチン b インターフェロン c 核酸アナログ製剤 d 副腎皮質ステロイド e 直接作用型抗ウイルス薬〈direct acting antivirals〉

  • 19

    32歳の女性.下腹部痛と不妊を主訴に来院した.月経周期は30日型,整,持続5日間.2年前から月経痛に対して市販の鎮痛薬を服用しているが,6ヵ月前から効果が不十分となり,月経時以外にも下腹部痛を自覚するようになった.3年前に結婚して以来,挙児を希望しているが妊娠はしていない.身長165cm,体重60kg.体温36.3℃.脈拍72/分,整.内診で子宮の腫大はないが可動性は不良である.両側付属器は腫大し,Douglas窩に有痛性の硬結を触知する.血液所見:赤血球390万,Hb 10.8g/dL,Ht 36%,白血球5,200,血小板18万.血液生化学所見:総蛋白6.8g/dL,AST 28U/L,ALT 22U/L,CA19-9 32U/mL(基準37以下),CA125 52U/mL(基準35以下).骨盤部単純MRIのT2強調矢状断像を次に示す. 治療として適切なのはどれか. a 腫瘤摘出術 b 囊胞穿刺吸引術 c 両側付属器摘出術 d 子宮全摘術+両側付属器摘出術 e 子宮全摘術+両側付属器摘出術+大網切除術

  • 20

    66歳の女性.左方視時の複視と羞明を主訴に来院した.1ヵ月前から複視を自覚し,2日前から左眼の羞明が出現したため受診した.意識は清明.体温36.4℃.脈拍72/分,整.血圧128/86mmHg.呼吸数14/分.頭部単純MRI T2強調像(A)と選択的左内頸動脈造影側面像(B)を次に示す. この患者の治療で正しいのはどれか. a 血管内治療 b 抗血小板薬投与 c 定位放射線治療 d ブロモクリプチン投与 e 経蝶形骨洞的腫瘍摘出術

  • 21

    68歳の男性.意識障害のため救急車で搬入された.家族によると,20年前から糖尿病で内服加療中であり,最近は飲酒量が多かった.持参した糖尿病診療歴を記録したノートによると,血糖降下薬としてビグアナイド薬およびDPP-4阻害薬を内服しており,最近の血液検査でクレアチニン1.2mg/dL,HbA1c 6.8%であった.意識レベルはJCSⅡ-20.身長168cm,体重58kg.体温36.1℃.心拍数88/分,整.血圧86/54mmHg.呼吸数28/分,SpO2 98%(room air).皮膚は乾燥している.心音と呼吸音とに異常を認めない.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない.尿所見:蛋白2+,糖+,ケトン体(-).血液生化学所見:総ビリルビン1.0mg/dL,AST 54U/L,ALT 46U/L,γ-GT 168U/L(基準8〜50),尿素窒素38mg/dL,クレアチニン2.0mg/dL,血糖128mg/dL,HbA1c 6.6%(基準4.6〜6.2),Na 138mEq/L,K 3.8mEq/L,Cl 94mEq/L. この患者で認められるのはどれか. a 食後の低血糖 b 呼気のアセトン臭 c 呼吸性アシドーシス d 代謝性アルカローシス e アニオンギャップの増加

  • 22

    45歳の男性.頭痛と睡眠時のいびきを主訴に来院した.数年前から靴や指輪のサイズが合わなくなり,久しぶりの友人との電話では声の低音化も指摘されていた.身長172cm,体重79kg.脈拍80/分,整.血圧148/92mmHg.呼吸数12/分.甲状腺腫は触知しない.心音と呼吸音とに異常を認めない.下腿に浮腫を認めない.血液所見:赤血球486万,Hb 14.2g/dL,Ht 43%,白血球8,200,血小板23万.血液生化学所見:AST 48U/L,ALT 44U/L,γ-GT 78U/L(基準8〜50),ALP 186U/L(基準38〜113),空腹時血糖128mg/dL,HbA1c 6.9%(基準4.6〜6.2),LDLコレステロール154mg/dL,Na 142mEq/L,K 4.2mEq/L,Cl 105mEq/L,Ca 9.8mg/dL,P 4.5mg/dL.両手の写真を次に示す. この患者の診断のために有用でないのはどれか. a GH測定 b 下垂体MRI c インスリン負荷試験〈ITT〉 d 経口グルコース負荷試験〈75gOGTT〉 e 血中インスリン様成長因子-Ⅰ〈IGF-Ⅰ〉測定

  • 23

    30歳の女性.右乳房のしこりを主訴に来院した.6ヵ月前に右乳房外側上方にしこりを自覚した.2週間前に大きくなっていることに気付き,右の腋窩にもしこりを自覚したため受診した.最近めまいと頭痛を自覚している.乳がんの家族歴はない.乳房超音波検査で乳癌が疑われ,経皮的針生検を行ったところ,浸潤性乳管癌と診断された. 治療方針決定のために今後行う検査はどれか.3つ選べ. a 頭部MRI b 乳房造影MRI c 腋窩リンパ管造影 d BRCA遺伝子検査 e 頸部・胸腹部造影CT

    abe

  • 24

    1歳8ヵ月の女児.けいれん発作のため救急車で搬入された.1週間前から鼻汁と咳嗽,3日前から夜間の発熱があったが,食欲や機嫌は良好だった.睡眠中に突然右上下肢の間代けいれんが出現したため,家族が救急車を要請した.けいれん発作は30分持続し,救急車内で消失した.生来健康で,発達の異常を指摘されたことはない.けいれん発作の既往もない.意識レベルはJCSⅢ-100.体温38.0℃.けいれん発作は認めないが,意識障害が遷延したため入院となった.直ちに脳波の持続モニタリングを行ったところ,左頭頂部と後頭部に棘徐波が頻発していた.人工呼吸管理下で抗けいれん薬の持続投与を行ったところ,脳波上の棘徐波は消失した.入院6日目の頭部MRIのT2強調像(A)と拡散強調像(B)を次に示す. 可能性が高い疾患はどれか. a 急性脳症 b 熱性けいれん c 無菌性髄膜炎 d 急性小脳失調症 e 急性散在性脳脊髄炎

  • 25

    48歳の女性.倦怠感と痒みを主訴に来院した.1週間前から倦怠感があり,3日前から全身の痒みを自覚し受診した.心窩部不快感,下痢および便秘はない.健康維持のため1年前からサプリメントを摂取していた.内服薬はない.飲酒は機会飲酒.海外渡航歴はない.生貝や生肉の摂食歴はない.意識は清明.身長158cm,体重62kg.体温36.3℃.脈拍72/分,整.血圧116/70mmHg.眼瞼結膜に貧血を認めない.眼球結膜に軽度黄染を認める.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない.血液所見:赤血球490万,Hb 14.5g/dL,Ht 42%,白血球6,300(好中球56%,好酸球12%,好塩基球1%,単球6%,リンパ球25%,異型リンパ球0%),血小板29万,PT-INR 1.1(基準0.9〜1.1).血液生化学所見:総蛋白7.4g/dL,アルブミン4.1g/dL,IgG 1,210mg/dL(基準960〜1,960),総ビリルビン5.1mg/dL,直接ビリルビン3.8mg/dL,AST 770U/L,ALT 620U/L,ALP 426U/L(基準38〜113),γ-GT 487U/L(基準8〜50),血糖96mg/dL.免疫血清学所見:IgM型HA抗体陰性,HBs抗原陰性,IgM型HBc抗体陰性,HCV抗体陰性,HCV-RNA陰性,抗核抗体陰性,抗ミトコンドリア抗体陰性.腹部超音波検査で異常を認めない. 診断確定に有用な検査はどれか. a ICG試験 b 尿素呼気試験 c 薬剤リンパ球刺激試験 d α1-アンチトリプシン法 e 経口グルコース負荷試験〈75gOGTT〉

  • 26

    28歳の女性.発熱を主訴に来院した.2週間前から咽頭痛と夕方になると39℃の発熱を認めるようになった.自宅近くの診療所で処方された抗菌薬を内服していたが,改善しないため紹介受診した.既往歴に特記すべきことはない.身長165cm,体重58kg.体温38.7℃.脈拍104/分,整.血圧98/68mmHg.眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない.頸部と腋窩とに軽度圧痛を伴う径1cmのリンパ節を複数触知する.心音と呼吸音とに異常を認めない.右肋骨弓下に肝を1cm触知する.四肢に多発する小紅斑を認める.小紅斑は,発熱時に出現し解熱後に消退するという.両側の手関節と膝関節に腫脹を認める.尿所見に異常を認めない.赤沈46mm/1時間.血液所見:赤血球465万,Hb 13.8g/dL,Ht 41%,白血球18,100(好中球86%,好酸球1%,好塩基球1%,リンパ球12%),血小板28万.血液生化学所見:総蛋白6.7g/dL,アルブミン3.4g/dL,総ビリルビン0.6mg/dL,AST 162U/L,ALT 134U/L,LD 330U/L(基準120〜245),ALP 88U/L(基準38〜113),γ-GT 32U/L(基準8〜50),CK 86U/L(基準30〜140),尿素窒素14mg/dL,クレアチニン0.8mg/dL.免疫血清学所見:CRP 22mg/dL,抗核抗体陰性,リウマトイド因子〈RF〉陰性. 次に確認すべき検査値はどれか. a 第ⅩⅢ因子 b HLA-B51 c フェリチン d ハプトグロビン e 血清アミロイドA

  • 27

    53歳の女性.労作時息切れを主訴に来院した.1ヵ月前に自宅の階段を昇る際に息切れを自覚し,その後も症状が増悪するため受診した.眼瞼結膜は貧血様で,眼球結膜に黄染を認める.胸骨右縁第2肋間を最強点とするLevine 2/6の収縮期雑音を聴取する.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない.圧痛を認めない.血液所見:赤血球260万,Hb 7.8g/dL,Ht 27%,網赤血球4.2%,白血球5,400(桿状核好中球5%,分葉核好中球58%,好酸球2%,単球13%,リンパ球22%),血小板38万.血液生化学所見:総蛋白7.4g/dL,アルブミン3.8g/dL,総ビリルビン5.5mg/dL,直接ビリルビン0.9mg/dL,AST 37U/L,ALT 29U/L,LD 740U/L(基準120〜245),ALP 66U/L(基準38〜113),尿素窒素18mg/dL,クレアチニン0.7mg/dL,尿酸4.5mg/dL,ハプトグロビン2mg/dL(基準19〜170).免疫血清学所見:CRP 0.6mg/dL,直接Coombs試験陽性.この患者に行う初期治療で正しいのはどれか. a 脾臓の摘出 b 造血幹細胞移植 c 抗C5抗体の投与 d 抗CD20抗体の投与 e 副腎皮質ステロイド薬の投与

  • 28

    45歳の男性.発熱と倦怠感を主訴に来院した.10日前にアフリカ中西部から日本に入国した.7日前から発熱,倦怠感および食欲不振が出現したため,滞在中のホテルに近い医療機関に入院した.補液,抗菌薬投与などが行われたが,発熱が持続し貧血が進行してきたため,緊急で転院となった.意識は清明.体温40.0℃.心拍数100/分,整.血圧92/60mmHg.呼吸数20/分.SpO2 98%(room air).眼瞼結膜は貧血様で,眼球結膜に黄染を認める.心音と呼吸音とに異常を認めない.腹部は平坦,軟で,右肋骨弓下に肝を3cm触知する.血液所見:赤血球327万,Hb 8.9g/dL,Ht 24%,白血球9,300(桿状核好中球3%,分葉核好中球79%,単球4%,リンパ球14%),血小板15万,PT-INR 1.16(基準0.9〜1.1).血液生化学所見:総蛋白5.5g/dL,アルブミン2.1g/dL,総ビリルビン1.9mg/dL,直接ビリルビン1.0mg/dL,AST 56U/L,ALT 38U/L,LD 653U/L(基準120〜245),ALP 70U/L(基準38〜113),γ-GT 46U/L(基準8〜50),尿素窒素18mg/dL,クレアチニン1.2mg/dL,血糖107mg/dL,Na 135mEq/L,K 3.6mEq/L,Cl 104mEq/L.CRP 21mg/dL.末梢血塗抹May-Giemsa染色標本を次に示す. この疾患について正しいのはどれか.2つ選べ. a 防蚊対策が予防に有効である. b 原因微生物はウイルスである. c 飛沫感染でヒト-ヒト感染する. d 重症化すると多臓器不全を起こす. e 過去10年間に日本国内で感染した例がある.

    ad

  • 29

    11ヵ月の男児.パッケージから出したばかりのコイン型リチウム電池を飲み込んだため両親に連れられて来院した.体温36.2℃.心拍数120/分,整.血圧80/56mmHg.呼吸数32/分.SpO2 98%(room air).機嫌はよく,顔色は良好である.努力呼吸を認めず,呼吸音に異常を認めない.来院時の胸部X線写真の背臥位正面像(A)と背臥位側面像(B)を次に示す. この患児に適切な対応はどれか. a 翌日の受診を指示 b 気管支鏡下の摘出 c Heimlich法の実施 d 経鼻栄養チューブ挿入 e 磁石付きカテーテルによる摘出

  • 30

    80歳の女性.左上下肢の脱力を主訴に救急車で搬入された.本日午前6時に起床したときから,左上下肢の脱力としゃべりにくさを自覚していたが,様子をみていた.夕方,左上下肢の麻痺が増悪したため救急車を要請した.高血圧症と糖尿病で治療中である.日常生活動作は自立しており,脳血管障害の既往や不整脈の指摘はない.意識は清明.心拍数82/分,整.血圧154/82mmHg.復唱は可能だが構音障害を認める.左顔面を含む左上下肢の不全片麻痺を認めた.来院時の頭部MRIの拡散強調像(A),FLAIR像(B)及びMRA(C)を次に示す.直ちに行うべき治療で適切なのはどれか.2つ選べ. a 抗血小板薬内服 b 機械的血栓回収療法 c グリセオール静注療法 d t-PA〈tissue plasminogen activator〉静注療法 e 直接経口抗凝固薬[direct oral anti coagulant〈DOAC〉]内服

    ac

  • 31

    60歳の女性.右上腹部痛を主訴に来院した.以前から空腹時に右上腹部痛や右背部痛を自覚することがあったが,特に加療せず軽快していた.2日前から右上腹部痛を自覚し,徐々に増悪するため受診した.既往歴に特記すべきことはない.内服薬はない.喫煙歴はない.飲酒はビール350mL/日を40年間.家族歴に特記すべきことはない.身長155cm,体重52kg.体温36.1℃.脈拍80/分,整.血圧132/80mmHg.眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない.腹部は平坦で,右上腹部に圧痛を認め,筋性防御と反跳痛とを認めない.肝・脾を触知しない.腸雑音に異常を認めない.血液所見:赤血球452万,Hb 12.9g/dL,Ht 40%,白血球8,300,血小板18万.血液生化学所見:総蛋白7.6g/dL,アルブミン3.9g/dL,総ビリルビン0.9mg/dL,AST 24U/L,ALT 14U/L,LD 188U/L(基準120〜245),ALP 86U/L(基準38〜113),γ-GT 38U/L(基準8〜50),アミラーゼ95U/L(基準37〜160),尿素窒素12mg/dL,クレアチニン0.6mg/dL,血糖92mg/dL.CRP 0.1mg/dL.上部消化管内視鏡検査の十二指腸球部像を次に示す. 次に行う検査はどれか. a 腹部MRI b FDG-PET c 尿素呼気試験 d 超音波内視鏡検査 e 血中ガストリン測定

    c

  • 32

    66歳の女性.下腿の浮腫を主訴に来院した.2年前に関節リウマチと診断された.発症時には朝のこわばりが昼過ぎまで続き家事にも支障があったが,現在はプレドニゾロンとブシラミンの内服治療で症状はほとんどない.1ヵ月前から顔と両下腿の浮腫を自覚し,体重が2kg増加したため受診した.今まで尿所見に異常は認められなかった.家族歴で父方祖母に関節リウマチがあるが,腎疾患はない.身長160cm,体重55kg.脈拍72/分,整.血圧154/80mmHg.呼吸数12/分.頭頸部と胸腹部に異常を認めない.両下腿に圧痕を残す浮腫を認める.関節の圧痛,腫脹,変形を認めない.尿所見:蛋白3+,糖(-),潜血(±),沈渣に変形赤血球2〜3/HPFを認める.随時尿の尿蛋白/クレアチニン比は1.5g/gクレアチニン(基準0.15未満).血液所見:赤血球395万,Hb 13.2g/dL,Ht 40%,白血球7,800,血小板10万.血液生化学所見:総蛋白6.2g/dL,アルブミン3.5g/dL,尿素窒素13mg/dL,クレアチニン0.5mg/dL.CRP 0.2mg/dL.腹部超音波検査で腎臓に異常を認めない. 対応として最も適切なのはどれか. a 腎生検を行う. b NSAIDsを開始する. c ブシラミンを増量する. d 生物学的製剤を開始する. e プレドニゾロンを減量する.

    a

  • 33

    64歳の男性.ろれつの回りにくさと体重減少を主訴に来院した.半年前から話しにくさを自覚しており,同僚からも声が小さくて聞き取りにくいと指摘されるようになった.2ヵ月前から食事に時間がかかるようになり,2ヵ月間で体重が5kg減少している.1ヵ月前からは両手指の脱力で箸が使いづらく,階段昇降も困難になってきたため受診した.意識は清明.眼球運動に制限はなく顔面の感覚には異常を認めないが,咬筋および口輪筋の筋力低下を認め,舌に萎縮と線維束性収縮を認める.四肢は遠位部優位に軽度の筋萎縮および中等度の筋力低下を認め,前胸部,左上腕および両側大腿部に線維束性収縮を認める.腱反射は全般に亢進しており,偽性の足間代を両側性に認める.Babinski徴候は両側陽性.四肢および体幹には感覚障害を認めない.血液生化学所見:総蛋白5.8g/dL,アルブミン3.5g/dL,尿素窒素11mg/dL,クレアチニン0.4mg/dL,血糖85mg/dL,HbA1c 4.5%(基準4.6〜6.2),CK 182U/L(基準30〜140).動脈血ガス分析(room air):pH 7.38,PaCO2 45Torr,PaO2 78Torr,HCO3- 23mEq/L.呼吸機能検査:%VC 62%.末梢神経伝導検査に異常を認めない.針筋電図では僧帽筋,第1背側骨間筋および大腿四頭筋に安静時での線維自発電位と陽性鋭波,筋収縮時には高振幅電位を認める.頸椎X線写真および頭部単純MRIに異常を認めない.嚥下造影検査で造影剤の梨状窩への貯留と軽度の気道内流入とを認める. この時点でまず検討すべきなのはどれか. a 胃瘻造設 b 気管切開 c モルヒネ内服 d エダラボン静注 e リルゾール内服

    a

  • 34

    25歳の女性.外陰部瘙痒と帯下を主訴に来院した.3日前から強い瘙痒と帯下の増量を自覚するようになった.最終月経は15日前から6日間.月経周期は29日型,整.口腔内に病変を認めない.鼠径リンパ節の腫大を認めない.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない.外陰部は発赤し,帯下は酒粕様で多い.帯下の顕微鏡写真(無染色)を次に示す. 適切な治療薬はどれか. a 抗菌薬 b 抗真菌薬 c 抗ヘルペス薬 d 抗トリコモナス薬 e 副腎皮質ステロイド

  • 35

    64歳の女性.歩行困難のため救急車で搬入された.1週間前から歩きづらさを自覚していた.本日起床してから歩行不能となったため救急車を要請した.60歳時に右乳癌で右乳房切除術.生活歴および家族歴に特記すべきことはない.搬入時,意識は清明.体温36.3℃.心拍数72/分,整.血圧114/62mmHg.呼吸数16/分.SpO2 97%(room air).徒手筋力テストで両下肢筋力は0〜1.腋窩以下体幹と両下肢に感覚障害があり,上位胸椎棘突起に叩打痛を認める.血液所見:赤血球413万,Hb 12.0g/dL,白血球7,200,血小板27万.血液生化学所見:総蛋白7.3g/dL,アルブミン4.2g/dL,尿素窒素13mg/dL,クレアチニン0.8mg/dL,AST 40U/L,ALT 24U/L,LD 768U/L(基準176〜353),ALP 997U/L(基準115〜359),Na 144mEq/L,K 4.8mEq/L,Cl 105mEq/L.CRP 1.4mg/dL.胸椎X線写真(A),頸胸椎MRIのT2強調矢状断像(B)及び第3胸椎レベルの水平断像(C)を次に示す. まず検討すべきなのはどれか.2つ選べ. a 除圧固定術 b 放射線照射 c 抗癌化学療法 d 残存機能訓練 e 体幹ギプス固定

    ab

  • 36

    35歳の経産婦(3妊2産).妊娠33週に周産期管理目的で,自宅近くの産科診療所から紹介され受診した.既往歴は,30歳時および32歳時に,それぞれ骨盤位および既往帝王切開の適応で選択的帝王切開.身長156cm,体重56kg(妊娠前体重48kg).体温36.8℃.脈拍84/分,整.血圧108/76mmHg.現時点で自覚症状はなく,胎児心拍数陣痛図で異常を認めない.骨盤MRIのT2強調像を次に示す. 考えられるのはどれか.2つ選べ. a 前置血管 b 前置胎盤 c 癒着胎盤 d 胎盤後血腫 e 常位胎盤早期剝離

    bc

  • 37

    67歳の男性.2ヵ月前から持続する心窩部痛と背部痛を主訴に来院した.3ヵ月間で体重が10kg減少している.意識は清明.腹部は平坦で,心窩部に径5cmの固い腫瘤を触知する.血液所見:赤血球395万,Hb 12.9g/dL,Ht 38%,白血球8,100.血液生化学所見:総蛋白6.7g/dL,総ビリルビン0.7mg/dL,AST 44U/L,ALT 41U/L,ALP 522U/L(基準115〜359),γ-GTP 164U/L(基準8〜50),アミラーゼ51U/L(基準37〜160),尿素窒素13mg/dL,クレアチニン0.8mg/dL.CEA 758ng/mL(基準5以下),CA19-9 950U/mL(基準37以下).腹部造影CTを次に示す. 治療として適切なのはどれか.2つ選べ. a 動脈塞栓術 b 放射線照射 c 抗癌化学療法 d 膵体尾部切除術 e 膵頭十二指腸切除術

    bc

  • 38

    44歳の女性。紅斑,全身倦怠感および食欲不振を主訴に来院した。1か月前から瘙痒を伴う紅斑が四肢に出現したため皮膚科を受診し,抗アレルギー薬と副腎皮質ステロイド外用薬を処方されたが改善せず,紅斑は体幹にも広がった。同時に全身倦怠感と食欲不振も出現したため受診した。父親が血液疾患で死亡。体温38.5℃。脈拍96/分,整。全身に紅斑を認める。両側の頸部,腋窩および鼠径部に径1~2cmのリンパ節を6個触知する。血液所見:赤血球466万,Hb 14.4g/dL,Ht 44%,白血球12,900(異常リンパ球25%),血小板23万。血液生化学所見:総蛋白6.0g/dL,アルブミン3.0g/dL,総ビリルビン0.3mg/dL,AST 28U/L,ALT 15U/L,LD 1,600U/L(基準176~353),尿素窒素24mg/dL,クレアチニン1.3mg/dL,空腹時血糖90mg/dL,Na 140mEq/L,K 4.1mEq/L,Cl 102mEq/L,Ca 12.3mg/dL。背部の皮疹(A)及び末梢血塗抹May-Giemsa染色標本(B)を別に示す。  行うべき治療はどれか。3つ選べ。 a 抗癌化学療法 b 生理食塩液輸液 c 抗ウイルス薬投与 d ビスホスホネート製剤投与 e 活性型ビタミンD3投与

    abd

  • 39

    腹部X線写真(①〜⑤)を次に示す. 腹部の診察で波動が認められると考えられるのはどれか.

  • 40

    内視鏡下生検により採取された検体でH-E染色による病理組織診断を行うために,検体を直ちに浸すのはどれか. a 蒸留水 b 重曹水 c 酢酸溶液 d パラフィン e ホルマリン溶液

  • 41

    発熱患者で菌血症の存在を最も示唆するのはどれか. a 悪心 b 頭痛 c 関節痛 d 悪寒戦慄 e リンパ節腫脹

  • 42

    尿道カテーテル留置の目的で最も適切なのはどれか. a 尿路感染の予防 b 介護負担の軽減 c 尿蛋白量の測定 d 患者の長期安静保持 e 水腎症を伴う慢性尿閉の治療

  • 43

    80歳の男性.咳嗽を主訴に受診した.昨日の朝食後に咳嗽が出現し,同時に右臼歯の歯冠がないことに気付いたため来院した.意識は清明.身長162cm,体重55kg.体温36.8℃.脈拍72/分,整.血圧120/70mmHg.呼吸数18/分.心音と呼吸音とに異常を認めない.胸部X線写真(A,B)を次に示す. まず行うべきなのはどれか. a 抗菌薬投与 b 胸腔鏡下手術 c 気管支内視鏡 d 自己咳嗽誘発 e 上部消化管内視鏡

    c

  • 44

    悪い知らせを伝える際のSPIKESモデルの「P」に相当するのはどれか. a 防音性の高い個室で面談する. b さらに詳しい説明を希望するか尋ねる. c 今後の治療の選択肢について説明する. d 病気についての患者の理解度を確認する. e ショックを受けているであろう心情に寄り添う.

  • 45

    32歳の男性.左前胸部痛を主訴に来院した.4日前から38℃前後の発熱があり市販の総合感冒薬を服用していた.2日前から左前胸部に痛みを感じるようになったため心配になり受診した.痛みは持続性のじりじりする感じの痛みで,いつから症状があったかはっきりしないが,少しずつ症状が増悪してきており,現在は深く息を吸うとやや増強するという.心電図を次に示す. 最も予想される聴診所見はどれか. a Ⅰ音の亢進 b Ⅱ音の奇異性分裂 c 心膜摩擦音 d 連続性雑音 e 頸部に放散する収縮期雑音

    c

  • 46

    A 25-year-old man comes to your clinic complaining of abdominal pain for the past two days. Yesterday, the pain was periodic and located around the periumbilical area. Today the pain is persistent and located in the right lower quadrant. He feels feverish. He does not smoke or drink alcohol. His body temperature is 37.7℃, blood pressure is 126/62mmHg, and pulse rate is 94/min, regular. Which one of the following should be done next? a perform a CRP test b examine for peritoneal irritation c administer a broad-spectrum antibiotic d perform an abdominal CT with contrast e perform an upper gastrointestinal endoscopy

  • 47

    37歳の初産婦(1妊0産).妊娠30週に両下腿浮腫の増悪を主訴に来院した.これまでの妊娠経過は順調であったが,妊娠27週ころに両下腿浮腫を生じ,28週ころから浮腫の増悪を認めた.意識は清明.脈拍72/分,整.血圧160/104mmHg.尿検査で蛋白2+である.ノンストレステスト〈NST〉はreactiveで,子宮収縮は認めない.入院後安静にして血圧を再検査したところ,164/106mmHgであった. 投与すべき薬剤はどれか. a β2刺激薬 b ループ利尿薬 c 硫酸マグネシウム d ドパミン受容体作動薬 e ベンゾジアゼピン系抗不安薬

  • 48

    20歳の男性.右足関節の変形と疼痛のため救急車で搬入された.会社員で,サッカーのクラブチームに所属している.サッカーの試合中に他の選手と接触して受傷し,歩行困難となったため救急車を要請した.受傷時の足関節の肢位は不明であった.既往歴,生活歴,家族歴に特記すべきことはない.搬入時(受傷2時間後)の意識は清明.体温36.9℃,心拍数100/分,整.血圧124/76mmHg.呼吸数14/分.SpO2 100%(鼻カニューラ1L/分酸素投与下).右足関節全体に腫脹と圧痛を認める.右足関節周囲に開放創はない.足背動脈は左右差なく触知可能であり,右足趾の自動屈曲伸展運動は可能で,感覚に異常を認めない.右足関節以外に異常を認めない.右足関節単純X線写真を次に示す. 初期対応として適切なのはどれか. a テーピング固定 b 抗菌薬投与 c 血行再建 d 大量輸液 e 整復

  • 49

    75歳の男性.胃癌の手術後に在宅療養を行っている.3年前に胃癌で胃全摘術を受けた.1年前に腹膜播種,肺および肝転移を診断されたが,抗癌化学療法は選択しなかった.訪問診療で経過は安定していたが,2週間前から食欲不振が出現し,在宅で1日1,700mLの維持輸液が開始された.その後徐々に床上で過ごすことが多くなり,昨日から呼吸困難を訴えるようになった.排尿は1日4,5回で,1回尿量100mL程度である.妻と長男夫婦との4人暮らしで,患者本人と家族は自宅での療養の継続を希望している.身長165cm,体重43kg.体温36.2℃.脈拍96/分,整.血圧118/76mmHg.呼吸数18/分.SpO2 96%(room air).両側胸部にcoarse cracklesと軽度のwheezesを聴取する.上腹部に径3cmの腫瘤を触知するが圧痛はない.両下腿に著明な浮腫を認める.血液所見(2週間前):赤血球308万,Hb 7.4g/dL,Ht 28%,白血球10,300,血小板18万.血液生化学所見(2週間前):総蛋白5.8g/dL,アルブミン2.3g/dL,尿素窒素26mg/dL,クレアチニン1.3mg/dL,血糖89mg/dL,Na 134mEq/L,K 4.4mEq/L,Cl 95mEq/L. まず行うべきなのはどれか. a 嚥下訓練 b 酸素投与 c 輸液の減量 d 緊急血液透析 e 緩和ケア病棟の紹介

  • 50

    40歳の女性.動悸を主訴に来院した. 現病歴:2ヵ月前から動悸を自覚している.当初は,買い物などで荷物を持って5分ほど歩くと動悸を感じていた.10日前から①家事で少し動いても動悸を感じるようになった.友人に話したところ,②病院を受診した方が良いと言われた.③動悸の性状は,脈が速くなる感じである.症状は徐々に強くなっていて,このままだとさらに悪化するのではないかと思っている.④父が脳梗塞になり,心臓の病気が原因と聞いていた.⑤自分が寝たきりになると家事が十分できなくなるため,心臓の病気を心配している.その他,軟便がある.また,以前より暑がりになった.体重は最近2ヵ月で3kg減少した. 既往歴:特になし.職場の健診で心電図異常を指摘されたことはない. 生活歴:夫と小学生の娘との3人暮らし.喫煙歴はない.飲酒は週1回ビール350mL/日を10年間.仕事は事務職. 家族歴:父親が高血圧症,脳梗塞.母親が脂質異常症. 月経歴:初経13歳.周期28日型,整. 現症:意識は清明.身長160cm,体重52kg.体温37.1℃.脈拍104/分,整.血圧128/66mmHg.呼吸数16/分.SpO2 97%(room air).瞳孔径は両側3.5mmで,対光反射に異常を認めない.眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない.びまん性の甲状腺腫大を認める.心音と呼吸音とに異常を認めない.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない. 身体診察で認められることが予想されるのはどれか. a 多毛 b ばち指 c 手指振戦 d 眼瞼下垂 e 頸部リンパ節腫大

  • 51

    8歳の男児.38.8℃の発熱を主訴に母親に連れられて来院した.2歳ごろから時々高熱をきたし,自宅近くの医療機関で経口抗菌薬による保存的治療を受けていた.尿所見:蛋白1+,糖(-),ケトン体(-),潜血1+,沈渣に赤血球1〜4/HPF,白血球50〜99/HPFを認める.尿路感染と診断し,入院のうえ,セフェム系抗菌薬の点滴治療を行った.解熱後に行った排尿時膀胱尿道造影像を次に示す. この患児について正しいのはどれか.2つ選べ. a 染色体検査を行う. b 両側に腎瘻を造設する. c 両側に尿管カテーテルを留置する. d 腎盂腎炎の予防に抗菌薬を投与する. e 99mTc-DMSA腎シンチグラフィを行う.

    de

  • 52

    3歳の男児.急激な体重増加を主訴に父親に連れられて来院した.身長98cm,体重19kg.体温36.5℃.脈拍120/分,整.血圧136/88mmHg.呼吸数28/分.SpO2 100%(room air).肥満あり.顔面,頸部,体幹および背部を中心に脂肪の蓄積を認めるが,上下肢は細い.全身の多毛と下腹部の皮膚線条とを認める.血液生化学所見:血糖122mg/dL,HbA1c 5.7%(基準4.6〜6.2),総コレステロール332mg/dL,トリグリセリド257mg/dL,Na 143mEq/L,K 3.6mEq/L,Cl 105mEq/L,Ca 9.4mg/dL,P 3.7mg/dL,ACTH<1.5pg/mL(基準60以下),コルチゾール26.1μg/dL(基準5.2〜12.6).患児の成長曲線を次に示す. この患児の病態を生じる基礎疾患として最も考えられるのはどれか. a 甲状腺腫 b 副腎腺腫 c 下垂体腺腫 d 褐色細胞腫 e 副甲状腺腫

  • 53

    87歳の女性.自宅で倒れているところを知人が発見し救急車で搬入された.認知機能低下と脱水症の診断で入院加療を開始した.入院4日目に右臀部から膝窩にかけて水疱を伴う皮疹が出現し,痛みを訴えている.意識レベルはJCSⅡ-10.身長158cm,体重41kg.血液所見:赤血球288万,Hb 7.1g/dL,Ht 23%,白血球7,760(桿状核好中球2%,分葉核好中球84%,好酸球1%,好塩基球1%,単球3%,リンパ球9%),血小板16万.血液生化学所見:総蛋白4.5g/dL,アルブミン2.2g/dL,総コレステロール105mg/dL. 皮疹に対して投与すべきものはどれか. a アシクロビル b イトラコナゾール c ST合剤 d ベンジルペニシリン e メトロニダゾール

  • 54

    79歳の女性.上腕から背中の痛みとこわばりを主訴に来院した. 現病歴:2週間前に,両側上腕から背中にかけての痛みとこわばりが出現した.1週間前から右側の拍動性の頭痛を自覚している.また,夕方から夜にかけて38℃台の発熱があった.起床時に背中のこわばりがひどく,寝返りができないため受診した.2週間で体重が1.5kg減少した.悪心,嘔吐はなく,四肢のしびれや脱力はない. 既往歴:高血圧症で内服治療中.片頭痛の既往はない. 生活歴:独居生活.喫煙歴と飲酒歴はない. 現症:意識は清明.体温38.9℃.脈拍104/分,整.血圧142/80mmHg.呼吸数14/分.眼瞼結膜は貧血様である.右側頭部に索状の腫脹と圧痛を認めるが,皮疹は認めない.項部硬直はなく,頸部リンパ節を触知しない.心音と呼吸音とに異常を認めない.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない.圧痛や腫瘤を認めない.ばち指,Osler結節および下腿浮腫を認めない.両側の上腕に把握痛を認める.関節に腫脹と圧痛を認めない. まず確認すべきなのはどれか. a 視力低下 b 歯科治療歴 c 気分の落ち込み d 頭痛薬の濫用歴 e 片頭痛の家族歴 検査所見:赤沈102mm/1時間.血液所見:赤血球301万,Hb 9.6g/dL,Ht 29%,白血球9,800,血小板47万.血液生化学所見:総蛋白5.9g/dL,AST 29U/L,ALT 28U/L,LD 321U/L(基準176〜353),CK 38U/L(基準30〜140),尿素窒素18mg/dL,クレアチニン0.7mg/dL,血糖102mg/dL,Na 138mEq/L,K 4.9mEq/L,Cl 100mEq/L.免疫血清学的所見:CRP 8.6mg/dL,リウマトイド因子〈RF〉陰性,抗核抗体陰性,CH50 52U/mL(基準30〜40).胸部X線写真で異常を認めない. 精査の結果,副腎皮質ステロイドの内服加療を行うこととした. 治療に伴い注意すべき検査項目はどれか. a 血糖 b 血小板 c 総蛋白 d 血清補体価 e クレアチニン

    a,a

  • 55

    心臓の聴診で胸骨右縁第2肋間を最強点とするⅣ/Ⅵの駆出性雑音を認める.心音・心雑音の模式図を以下に示す. この患者で予測されるのはどれか.

  • 56

    国際生活機能分類〈ICF〉の「生活機能と障害」の構成要素に含まれないのはどれか. a 活動 b 環境 c 参加 d 心身機能 e 身体構造

  • 57

    へき地医療について正しいのはどれか. a へき地医療支援機構は市町村ごとに設置する. b へき地医療診療所は一次医療圏毎に設置されている. c へき地保健医療計画は地域医療支援病院が策定する. d へき地医療拠点病院は代診医派遣の役割を担っている. e へき地巡回診療車は地域の救命救急センターから派遣される.

  • 58

    日本の妊産婦死亡の原因別頻度で最多なのは次のうちどれか. a 感染症 b 肺血栓塞栓症 c 産科危機的出血 d 心・大血管疾患 e 心肺虚脱型羊水塞栓症

    c

  • 59

    精神保健について正しいのはどれか. a 措置入院患者数は年々増加している. b 精神科デイケアは医療保険で賄われる. c 精神保健指定医は学会が認定する資格である. d 精神保健福祉センターは市町村ごとに設置される. e 精神障害者社会復帰施設は入院患者の社会復帰訓練を行う.

  • 60

    顔面を殴打された直後の患者の顔面骨3D-CTを次に示す. 症状として考えられるのはどれか. a 嗄声 b 鼻閉 c 開口障害 d 咬合異常 e 顔面神経麻痺

  • 61

    地域における保健,医療,福祉および介護の各組織とその機能の組合せで正しいのはどれか.2つ選べ. a 児童相談所 - 発達障害児の療育相談 b 地方衛生研究所 - 医療事故調査と原因究明 c 社会福祉協議会 - 生活保護の受給手続き受付 d 市町村保健センター - 自立支援医療の指定提供機関の指定 e 地域包括支援センター - 高齢者虐待の被害者の保護

    ae

  • 62

    副交感神経を含むのはどれか.3つ選べ. a 動眼神経 b 三叉神経 c 顔面神経 d 迷走神経 e 舌下神経

    acd

  • 63

    70歳の男性.労作時の呼吸困難を主訴に来院した.10年前から労作時の呼吸困難を自覚していたが,徐々に増強したため受診した.喘鳴の自覚はない.喫煙は40本/日を50年間.脈拍72/分,整.血圧128/74mmHg.呼吸数16/分.心音と呼吸音とに異常を認めない.呼吸機能検査では1秒率の低下を認め,β2刺激薬の吸入で1秒率低下の改善を認めなかった.胸部X線写真(A)及び胸部CT(B)を次に示す. 対応として適切でないのはどれか. a 禁煙指導 b 23価肺炎球菌ワクチン接種 c インフルエンザワクチン接種 d 長時間作用性抗コリン薬投与 e ロイコトリエン受容体拮抗薬投与

  • 64

    70歳の男性.腎機能低下のため来院した.20年前から健診で尿蛋白と尿潜血を指摘されている.5年前から腎機能低下を指摘された.2ヵ月前の定期検査で腎機能がさらに低下していたため,腎代替療法の準備を勧められて受診した.55歳時に急性心筋梗塞の既往があり,左室収縮能の低下(左室駆出率35%)がある.アスピリン,アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉阻害薬およびβ遮断薬を内服している.61歳時に交通外傷で脾臓摘出と小腸部分切除を受け,その後癒着性イレウスで2回開腹歴がある.65歳から糖尿病を指摘されて経口糖尿病薬を服用している.身長160cm,体重80kg.脈拍72/分,整.血圧120/86mmHg.腹部は平坦,軟で,心窩部から臍下部にかけて手術痕がある.両下腿に浮腫を認める.認知機能は正常で,神経診察に異常を認めない.尿所見:蛋白3+,糖(-),潜血2+,沈渣で多彩な変形赤血球と顆粒円柱を認める.1日尿量2,050mL.血液所見:赤血球358万,Hb 10.5g/dL,Ht 31%,白血球5,700,血小板28万.血液生化学所見:総蛋白6.6g/dL,アルブミン3.5g/dL,尿素窒素50mg/dL,クレアチニン5.1mg/dL,eGFR 9mL/分/1.73m2,HbA1c 7.0%(基準4.6〜6.2),Na 142mEq/L,K 4.5mEq/L,Cl 103mEq/L. 腎代替療法についての説明で適切なのはどれか. a 「心臓が悪いので腹膜透析は適しません」 b 「糖尿病があるので腹膜透析は適しません」 c 「血液透析は尿が出なくなってから開始します」 d 「アスピリンを服用しているので血液透析は適しません」 e 「大きな腹部手術の既往があるので腹膜透析は適しません」

  • 65

    24歳の女性.発熱と頸部腫瘤を主訴に来院した.2ヵ月前から左頸部腫瘤を自覚していた.2週間前に発熱と寝汗が出現し,改善しないため受診した.6ヵ月で7kgの体重減少があった.体温37.8℃.脈拍96/分,整.左頸部,左鎖骨上窩および両側鼠径部に弾性硬,圧痛のない径2〜3cmのリンパ節を4個触知する.左頸部リンパ節の生検組織のH-E染色標本を次に示す.免疫染色ではCD30陽性の細胞を認める. この患者に行う治療に含むべき薬剤はどれか. a イソニアジド b リツキシマブ c ビンクリスチン d ブレオマイシン e 全トランス型レチノイン酸

  • 66

    70歳の男性.肺癌の治療で入院中である.肺癌にて右肺下葉切除術,縦隔リンパ節郭清術が施行された.術後1日目に食事を開始し,術後2日目に約1,000mLの白色混濁した胸水が胸腔ドレーンから排出された.胸水中トリグリセリド150mg/dL. 対応として適切なのはどれか.2つ選べ. a 高脂肪食 b 胃管挿入 c 胸管結紮術 d 完全静脈栄養 e 胸腔ドレーン追加挿入

    cd

  • 67

    51歳の女性.左腎細胞癌に対して根治的左腎摘除術を受けている.術後10ヵ月で,両肺に径1cm未満の肺転移が複数出現した. 肺転移に対して,まず行うべき治療として適切なのはどれか.2つ選べ. a 手術 b 分子標的薬 c 放射線照射 d ホルモン療法 e インターフェロン

    be

  • 68

    36歳の初妊婦(1妊0産).妊娠33週に,倦怠感と口渇のため受診した. 現病歴:妊娠前のBMIは20.8であった.これまで毎年受けている健診で異常を指摘されたことはない.妊娠18週で尿糖陽性を指摘されたが,その後妊婦健康診査に行かなくなった.妊娠25週で全身倦怠感が出現した.2日前から倦怠感が増悪し,口渇が出現した. 既往歴:特記すべきことはない. 生活歴:喫煙歴および飲酒歴はない. 家族歴:父が高血圧症. 現症:身長152cm,体重62kg.体温37.6℃.脈拍108/分,整.血圧112/82mmHg.呼吸数26/分.眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない.口腔内は乾燥している.心音と呼吸音とに異常を認めない.子宮底長35cm,腹囲95cm.腱反射に異常を認めない.眼底に糖尿病網膜症の所見を認めない. 検査所見:尿所見:蛋白(-),糖2+,ケトン体(-).血液所見:赤血球468万,Hb 13.9g/dL,Ht 42%,白血球10,300(桿状核好中球30%,分葉核好中球45%,好酸球1%,好塩基球1%,単球6%,リンパ球17%),血小板21万.血液生化学所見:AST 28U/L,ALT 16U/L,尿素窒素12mg/dL,クレアチニン0.6mg/dL,尿酸4.9mg/dL,血糖255mg/dL,HbA1c 7.8%(基準4.6〜6.2),Na 143mEq/L,K 4.9mEq/L.免疫血清学所見:抗GAD抗体陰性.腹部超音波検査では児の推定体重2,450g(+2.0SD).明らかな心疾患を認めない. この母体と胎児の状態について正しいのはどれか.2つ選べ. a 糖尿病合併妊娠である. b 胎児は低血糖になりやすい. c 1週間前の耐糖能は正常である. d 妊娠によりインスリン抵抗性が生じている. e 母体の高血糖と胎児の過体重には関連性がある.

    de

  • 69

    82歳の女性.転倒し救急車で搬入された. 現病歴:廊下で倒れているところを家族が発見し,救急車を要請した.半年前から階段昇降時の息切れを自覚していた. 既往歴:68歳時から高血圧症のためカルシウム拮抗薬,糖尿病のためビグアナイド薬,75歳時から深部静脈血栓症のためワルファリン,76歳時から不眠症のためベンゾジアゼピン系睡眠薬,骨粗鬆症のためビスホスホネート製剤で治療中. 生活歴:日常生活動作〈ADL〉は自立. 家族歴:特記すべきことはない. 現症:問いかけに対し名前を言うことができる.身長152cm,体重42kg.体温36.6℃.心拍数72/分,整.仰臥位で血圧112/68mmHg.呼吸数18/分.SpO2 98%(room air).眼瞼結膜は貧血様である.眼球結膜に黄染を認めない.前頭部に2cm大の皮下血腫を認める.心音と呼吸音とに異常を認めない.神経診察を含む身体診察に異常を認めない. Q1.転倒の原因を評価するための質問として有用性が低いのはどれか. a 「転倒した時のことを覚えていますか」 b 「打撲して最も痛い部位はどこですか」 c 「転倒するときに何かにつまずきましたか」 d 「手足のしびれや,動かしづらさはありませんか」 e 「これまで痙攣発作を起こしたと言われたことがありますか」 Q2.頭部CTでは皮下血腫のみで頭蓋内に異常を認めなかった.座位にしたところ1分後にふらつきを生じ「目の前が暗くなる」と訴えた.心拍数120/分,整.血圧82/40mmHg.呼吸数20/分.直腸診で黒色便の付着を認める.静脈路を確保して輸液を開始し,血圧は110/62mmHgに上昇した. 検査所見:血液所見:赤血球245万,Hb 7.5g/dL,Ht 24%,白血球9,600,血小板18万.血液生化学所見:総蛋白6.5g/dL,アルブミン3.2g/dL,AST 20U/L,ALT 30U/L,尿素窒素65mg/dL,クレアチニン0.6mg/dL,Na 140mEq/L,K 4.5mEq/L,Cl 108mEq/L. 次に優先すべき検査はどれか. a 頭部MRI b 腰椎MRI c Holter心電図 d 頸動脈超音波検査 e 上部消化管内視鏡検査

    Q1.b Q2.e

  • 70

    心電図を次に示す. この心電図所見で正しいのはどれか. a 心房粗動 b 正常電気軸 c デルタ波 d 完全左脚ブロック e QT短縮

    b

  • 71

    慢性化膿性中耳炎の手術を目的に来院した患者の右耳の鼓膜写真を次に示す. 視認されないのはどれか. a ツチ骨 b アブミ骨 c 鼓膜穿孔 d 耳管開口部 e 鼓膜石灰化

  • 72

    急性大動脈解離の合併症として出現し得る徴候に含まれないのはどれか. a 視野障害 b Barré徴候陽性 c 後脛骨動脈の触知不良 d 心音のⅠ音とⅡ音の減弱 e 心尖部を最強点とする全収縮期雑音

  • 73

    多発性硬化症との鑑別上,視神経脊髄炎を疑うべき所見はどれか. a 視力の低下 b 血清の抗核抗体陽性 c 脳脊髄液の細胞数増多 d 末梢神経伝導速度の低下 e 頭部MRIの側脳室周囲病変

  • 74

    新生児期に光線療法の対象となる黄疸を生じるのはどれか. a 新生児肝炎 b 胆道閉鎖症 c 先天性胆道拡張症 d ABO血液型不適合 e Dubin-Johnson症候群

  • 75

    胆囊結石に対する腹腔鏡下胆囊摘出術の適応禁忌となる併存疾患はどれか. a 胃癌 b 胆囊癌 c 胆管結石 d 急性胆囊炎 e 胆囊腺筋腫症

  • 76

    68歳の男性.手背の結節を主訴に来院した.3週間前に右手背の3mm大の皮疹に気付いた.皮疹が最近2週間で急速に増大してきたため受診した.右手背に径12mmの褐色調の腫瘤を認め,中央に角栓を伴う.波動はなく弾性硬に触知する.腫瘤の部分生検では,中央が陥凹して角質が充満し,有棘細胞の腫瘍性増殖を認めた.腫瘤は生検1ヵ月後にピーク時の25%以下に縮小した.右手背の写真(A)及び生検組織のH-E染色標本(B)を次に示す. 最も考えられるのはどれか. a 粉瘤 b 基底細胞癌 c 有棘細胞癌 d グロムス腫瘍 e ケラトアカントーマ

  • 77

    45歳の男性.膵腫瘍の精査のため来院した.15年前から2型糖尿病で自宅近くの診療所で内服治療を受けている.3ヵ月前から急激に血糖コントロールが悪化したため腹部超音波検査を受けたところ,膵腫瘍が認められ紹介受診となった.eGFR 48mL/分/1.73m2. 腹部造影CTを計画する際に検査前後数日間の休薬を検討すべき薬剤はどれか. a DPP-4阻害薬 b SGLT2阻害薬 c ビグアナイド薬 d スルホニル尿素薬 e α-グルコシダーゼ阻害薬

  • 78

    62歳の女性.呼吸困難を主訴に救急車で搬入された.数日前から風邪気味で,昨日から動くと息苦しいと訴えていた.今朝息苦しさが強くなったため家族が救急車を要請した.意識は清明.体温38.5℃.心拍数120/分,整.血圧86/46mmHg.呼吸数28/分.SpO2 88%(リザーバー付マスク10L/分酸素投与下).心雑音はないが,心音は奔馬調律である.前胸部にcoarse cracklesを聴取する.胸部X線写真で右下肺野を優位とする両肺野浸潤影を認めた.気管挿管後ICUに入室し人工呼吸を開始した.血液所見:赤血球345万,Hb 11.4g/dL,Ht 34%,白血球12,800,血小板23万.血液生化学所見:総蛋白5.9g/dL,アルブミン2.8g/dL,総ビリルビン0.9mg/dL,AST 283U/L,ALT 190U/L,LD 392U/L(基準176〜353),尿素窒素13mg/dL,クレアチニン0.3mg/dL,CK 439U/L(基準30〜140),脳性ナトリウム利尿ペプチド〈BNP〉1,728pg/mL(基準18.4以下).CRP 2.0mg/dL.12誘導心電図で前胸部誘導に陰性T波を認める.心エコー検査で左室はびまん性に壁運動が低下し,左室駆出率は30%.血行動態を把握するため肺動脈カテーテルを挿入した. この患者の測定値と考えられるのはどれか.

  • 79

    13歳の女子.徐々に悪化する左前腕痛と左手指のしびれを主訴に来院した.2日前に高さ1.5mの飛び箱から落下した際に,床に左手をついて受傷し,同日,救急車で搬入された.左前腕骨開放骨折と診断され,緊急で骨折に対する観血的整復内固定術を受けた.手術翌日に退院したが,深夜になり前腕の疼痛が悪化し,手指のしびれが出現したため,午後11時に救急外来を受診した.既往歴,生活歴および家族歴に特記すべきことはない.救急外来受診時の患肢の外観写真(A)及びX線写真(B,C)を次に示す. この患者に対する治療が翌朝以降に遅れることで生じるのはどれか. a 手袋状感覚脱失 b Volkmann拘縮 c 異所性骨化 d 偽関節 e 骨壊死

  • 80

    20歳の男性.歩行困難のため救急車で搬入された.路上で倒れているところを通行人が発見し救急車を要請した.意識レベルはJCSⅠ-3.体温36.2℃.心拍数72/分,整.血圧112/80mmHg.呼吸数16/分.SpO2 94%(room air).心音と呼吸音とに異常を認めない.四肢の筋力低下のため起き上がれない.血液生化学所見:総蛋白7.8g/dL,アルブミン3.8g/dL,尿素窒素12mg/dL,クレアチニン1.1mg/dL,Na 136mEq/L,K 1.9mEq/L,Cl 106mEq/L,Ca 8.8mg/dL,P 2.5mg/dL.動脈血ガス分析(room air):pH 7.24,PaCO2 38Torr,PaO2 88Torr,HCO3- 16.0mEq/L.遅れて来院した家族の話では以前からシンナー(有機溶剤トルエン含有)吸引の習慣があったという. 今後起こりうる可能性があるのはどれか.2つ選べ. a 下痢 b 胆管癌 c 呼吸筋麻痺 d 腱反射亢進 e 多源性心室頻拍

    ce

  • 81

    62歳の男性.腹部膨満感と褐色尿を主訴に来院した.1ヵ月前から腹部膨満感と時々,尿の色が濃くなることを自覚していた.飲酒は機会飲酒で,薬剤の服用はない.身長169cm,体重62kg.体温36.1℃.脈拍68/分,整.血圧134/86mmHg.呼吸数14/分.眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない.心音と呼吸音とに異常を認めない.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない.尿所見:蛋白(-),糖(-),ウロビリノゲン(±),潜血(±).血液所見:赤血球428万,Hb 14.5g/dL,Ht 47%,白血球9,300,血小板20万.血液生化学所見:アルブミン4.0g/dL,総ビリルビン1.3mg/dL,直接ビリルビン0.9mg/dL,AST 98U/L,ALT 106U/L,ALP 492U/L(基準115〜359),γ-GTP 92U/L(基準8〜50),アミラーゼ58U/L(基準37〜160),クレアチニン0.6mg/dL.CRP 1.1mg/dL.腹部超音波検査で異常を認めない.上部消化管内視鏡像を次に示す. まず行うべきなのはどれか.2つ選べ. a 生検 b 利胆薬投与 c 内視鏡的乳頭切開術 d 経皮的胆道ドレナージ e 磁気共鳴胆管膵管撮像〈MRCP〉

    ae

  • 82

    78歳の男性.背部痛,食欲不振と体重減少を主訴に来院した.3ヵ月前から時々食後の背部痛を自覚していた.最近になり食後頻回に背部痛を認め,痛みは鈍痛で時に持続して眠れないことがあった.食欲も徐々に減衰した.体重は6ヵ月で7kg減少し,起き上がれないこともあるため受診した.既往歴に特記すべきことはない.喫煙は20本/日を40年間.飲酒は日本酒2合/日を40年間.80歳の妻と2人暮らし.家族歴に特記すべきことはない.身長168cm,体重48kg.脈拍72/分,整.血圧126/60mmHg.呼吸数14/分.眼瞼結膜に軽度の貧血を認める.眼球結膜に異常を認めない.上腹部正中に径3cmの辺縁不整の腫瘤を触知する.血液所見:赤血球275万,Hb 7.8g/dL,Ht 24%,白血球9,800,血小板14万.血液生化学所見:総蛋白5.2g/dL,アルブミン1.9g/dL,総ビリルビン0.4mg/dL,AST 34U/L,ALT 40U/L,γ-GTP 24U/L(基準8〜50),尿素窒素9mg/dL,クレアチニン0.4mg/dL,総コレステロール110mg/dL,トリグリセリド48mg/dL.CEA 16.4ng/mL(基準5以下),CA19-9 580U/mL(基準37以下).CRP 2.0mg/dL.胸部X線写真と胸部CTで径1cmの腫瘤を右肺に2ヵ所,左肺に1ヵ所認める.腹部超音波検査および腹部CTで膵体部に径3cmの腫瘤,肝両葉に径1〜2cmの多発する腫瘤陰影,胆囊に径5〜8mmの結石を数個認める.腹水の貯留を認める. 現時点で適切な対応はどれか.2つ選べ. a 胃瘻造設 b 外科手術 c 栄養療法 d 鎮痛薬の投与 e 抗癌化学療法

    cd

  • 83

    69歳の女性.右下肢痛のため救急車で搬入された.1ヵ月前から38℃前後の発熱が続いていた.市販の感冒薬を内服したが解熱しなかった.本日,1時間前に突然,右下肢の疼痛と色調変化が出現したため,救急車を要請した.搬入時,意識は清明.体温37.6℃.心拍数96/分,整.血圧152/70mmHg.呼吸数20/分.SpO2 98%(room air).心音は心尖部にⅣ/Ⅵの全収縮期雑音を聴取する.呼吸音に異常を認めない.右大腿動脈は触知せず,右下腿の感覚は減弱している.右下腿は左側に比較し白色調を呈している.血液所見:赤血球437万,Hb 12.5g/dL,Ht 37%,白血球21,700,血小板7万,血漿フィブリノゲン422mg/dL(基準200〜400),Dダイマー4.2μg/mL(基準1.0以下).血液生化学所見:AST 16U/L,ALT 22U/L,CK 222U/L(基準30〜140),LD 357U/L(基準176〜353).CRP 24mg/dL.骨盤部造影CTで右大腿動脈に閉塞を認めた. 原因を特定するために行うべき検査はどれか.2つ選べ. a 血液培養 b 腰椎穿刺 c 腰椎MRI d 下肢静脈造影 e 心エコー検査

    ae

  • 84

    83歳の女性.全身倦怠感を主訴に来院した.高血圧症と骨粗鬆症で自宅近くの診療所に通院し,サイアザイド系利尿薬と経口活性型ビタミンD3製剤を処方されていた.1ヵ月前から腰痛が出現したためNSAIDsを処方され服用していたが,座位や歩行で疼痛が悪化するため,日中も臥床していることが多かった.2週間前から食欲がなく,食事は少量ずつ1日2食で,水分摂取も小さな湯呑茶碗でお茶を1日2〜3杯飲む程度だった.3日前から全身倦怠感が出現し,次第に悪化したため受診した.4日前から排便がないが,排尿回数は日中5回,夜間2回で変化はなかった.意識は清明.身長152cm,体重41kg(1ヵ月前45kg).体温36.2℃.脈拍108/分,整.血圧152/86mmHg.尿所見:比重1.008,蛋白(±),糖(-),潜血1+,沈渣は赤血球1〜4/HPF,白血球1〜4/HPF,細菌(±).血液所見:赤血球450万,Hb 15.2g/dL,Ht 45%,白血球6,800,血小板21万.血液生化学所見:総蛋白7.2g/dL,アルブミン3.9g/dL,AST 22U/L,ALT 18U/L,LD 250U/L(基準176〜353),CK 152U/L(基準30〜140),尿素窒素52mg/dL,クレアチニン2.8mg/dL,eGFR 13mL/分/1.73m2,Na 135mEq/L,K 4.0mEq/L,Cl 102mEq/L.CRP 0.1mg/dL. 腎機能障害の原因として考えられるのはどれか.3つ選べ. a 脱水 b NSAIDs c 尿路感染症 d 横紋筋融解症 e 高カルシウム血症

    abe

  • 85

    眼の加齢による調節力の低下に関与するのはどれか. a 角膜 b 虹彩 c 水晶体 d 硝子体 e 網膜

  • 86

    聴診所見と呼吸器疾患の組合せで誤っているのはどれか. a stridor - 肺サルコイドーシス b wheezes - 喘息 c friction rub - 結核性胸膜炎 d fine crackles - 間質性肺炎 e coarse crackles - 細菌性肺炎

  • 87

    妊娠中の薬物療法の原則について正しいのはどれか. a 多剤併用はできる限り避ける. b NSAIDsは妊娠後期であれば投与できる. c 抗菌薬としてキノロン系が推奨されている. d 妊娠判明時には服用中の薬剤を一旦中止させる. e 妊娠4週未満は薬剤による催奇形性の可能性が高くなる.

  • 88

    輸血開始1時間後に,発熱,悪寒および呼吸困難が出現し,血圧が低下した.可能性が低いのはどれか. a 輸血関連急性肺障害 b 異型輸血による溶血 c エンドトキシンショック d アナフィラキシーショック e 輸血後移植片対宿主病〈GVHD〉

    e

  • 89

    62歳の女性.めまいを主訴に来院した.今朝,起床時に突然ぐるぐる回るめまいを自覚した.しばらく横になっていると約2分でめまいは落ち着いた.難聴や耳鳴の自覚はなかった.午後,洗濯物を干そうとして上を向いたところ,再び同様のめまいが出現した.軽度の悪心を伴ったが,安静により約1分で症状は消失した.既往歴と家族歴とに特記すべきことはない.来院時,意識は清明.バイタルサインに異常を認めない.神経診察に異常を認めない.血液所見に異常を認めない. 病変部位はどれか. a 蝸牛 b 半規管 c 内耳道 d 内リンパ囊 e 前庭皮質野

    b

  • 90

    16歳の女子.健診で尿潜血陽性を指摘され来院した.来院時尿所見:黄褐色で軽度混濁,比重1.020,pH 8.0,蛋白(±),糖(-),潜血(±),沈渣は赤血球1未満/HPF,白血球5〜9/HPF,扁平上皮細胞5〜9/HPF,硝子円柱1〜4/WF〈全視野〉. 尿所見の評価について正しいのはどれか. a 膿尿はない. b 血尿はない. c 希釈尿である. d 酸性尿である. e 病的円柱がある.

  • 91

    63歳の女性.7月末の正午過ぎ,救急外来に日本語の話せない外国人女性が救急車で搬入された.救急車で同行した配偶者(外国人)が病院の臨床修練外国医師に話した内容と患者の所見をまとめた診療記録を示す. まず行うべきなのはどれか. a Chest CT b Body cooling c Oral water intake d Tracheal intubation e Antibiotics infusion

  • 92

    23歳の男性.陰茎の潰瘍を主訴に来院した. 現病歴:1週間前に陰茎に潰瘍が出現し,次第に拡大するため受診した.潰瘍部に疼痛はない.頻尿や排尿時痛もない. 既往歴:14歳時に肺炎球菌性肺炎.アンピシリン/スルバクタム投与後に血圧低下と全身の皮疹を認めた. 生活歴:喫煙は20本/日を3年間.飲酒は機会飲酒.不特定多数の相手と性交渉がある. 現症:意識は清明.身長170cm.体重74kg.体温36.3℃.脈拍80/分,整.血圧128/68mmHg.呼吸数12/分.心音と呼吸音とに異常を認めない.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない.神経診察に異常を認めない.下腿に浮腫を認めない.陰茎に潰瘍を認める. 検査所見:赤沈32mm/1時間.血液所見:赤血球418万,Hb 13.3g/dL,Ht 42%,白血球9,900(桿状核好中球14%,分葉核好中球66%,好酸球2%,好塩基球3%,単球9%,リンパ球6%),血小板20万.血液生化学所見:総蛋白7.6g/dL,アルブミン4.2g/dL,尿素窒素20mg/dL,クレアチニン1.0mg/dL,Na 137mEq/L,K 4.2mEq/L,Cl 105mEq/L.免疫血清学所見:CRP 3.2mg/dL,抗HIV抗体スクリーニング検査陰性,尿中クラミジア抗原陰性,RPR 32倍(基準1倍未満),TPHA 80倍未満(基準80倍未満). 潰瘍部の写真を次に示す. 適切な抗菌薬はどれか. a セフェム系 b キノロン系 c ペニシリン系 d カルバペネム系 e テトラサイクリン系

  • 93

    79歳の男性.咳嗽と呼吸困難を主訴に来院した. 現病歴:半年前から咳嗽と労作時の息切れを自覚するようになった.市販の鎮咳薬を服用して様子をみていたが,症状は持続していた.3日前から咳嗽の増加と呼吸困難の悪化とを自覚したため受診した. 既往歴:高血圧症. 生活歴:喫煙は15本/日を35年間.55歳で禁煙.飲酒は機会飲酒. 家族歴:特記すべきことはない. 現症:身長162cm,体重59kg.体温36.5℃.脈拍68/分,整.血圧140/90mmHg.呼吸数22/分.SpO2 91%(room air).眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない.心音に異常を認めない.呼吸音は背側下胸部中心にfine cracklesを聴取する.腹部は平坦,軟で,肝・脾を触知しない. 検査所見:血液所見:赤血球403万,Hb 12.8g/dL,Ht 31%,白血球7,700,血小板18万.血液生化学所見:AST 24U/L,ALT 11U/L,LD 442U/L(基準176〜353),γ-GTP 16U/L,尿素窒素14mg/dL,クレアチニン0.5mg/dL,尿酸8.8mg/dL,Na 141mEq/L,K 3.9mEq/L,Cl 105mEq/L,KL-6 1,300U/mL(基準500未満).CRP 0.3mg/dL.胸部CTを次に示す. 診断に有用でないのはどれか. a 肺生検 b 高分解能CT c スパイロメトリ d 気管支肺胞洗浄 e 気道過敏性試験 認められる可能性が高いのはどれか. a 高CO2血症 b 一秒率の低下 c 肺拡散能低下 d A-aDO2値の低下 e 気道過敏性の亢進

    e,c

  • 94

    令和元年度の国民医療費について正しいのはどれか. a 介護保険費用が含まれる. b 国民所得に対する比率は10%を超える. c 一般診療所医療費は病院医療費より多い. d 年齢階級別では65歳以上が80%を超える. e 薬局調剤医療費は医科診療医療費より多い.

  • 95

    在宅医療の医療需要の推計が示されているのはどれか. a 患者調査 b 国勢調査 c 健康日本21 d 地域医療構想 e 介護保険事業計画

  • 96

    Langerhans細胞にみられるのはどれか. a Birbeck顆粒 b デスモソーム c メラノソーム d トノフィラメント e ケラトヒアリン顆粒

  • 97

    胎児・胎盤について最も早期に起こるのはどれか. a 胎盤の完成 b 頭髪の発生 c 肺胞の形成 d 精巣の下降 e 腎臓の尿産生

  • 98

    外傷患者で診断を確定するために,単純CTに造影CTを追加することが最も有用なのはどれか. a 気胸 b 脳挫傷 c 脾損傷 d 肋骨骨折 e びまん性軸索損傷

  • 99

    頻脈発作時の心電図(A)と電気ショックにより洞調律に復帰した後の心電図(B)を次に示す. 治療として適切なのはどれか. a ベラパミル経口投与 b ジギタリス経口投与 c 植込み型除細動器の植込み d カテーテルアブレーション e 両室ペーシングによる心臓再同期療法

  • 100

    じん肺法に基づく健康診断で必ず実施されるのはどれか. a 喀痰細胞診 b 動脈血ガス分析 c スパイロメトリー d ツベルクリン反応検査 e 胸部X線直接撮影