債権者と債務者との間で、強制執行をしないという特約があり、判例学説は、このような特約を認め、債権者がこれに反して強制執行できないとする。

代償請求権の限度について、代償として得られる利益が損害額よりも大きい場合、代償請求が許される範囲は実際の損害額に限定されない。

改正前民法では、履行請求権の意義について、債権の成立によって、債権者は債務者に対して履行請求権を取得し、その履行請求権が債務者の債務不履行により損害賠償請求権に転形するという理解である。

債権者代位権は、裁判上で行使しなければならない。

判例は、相続放棄、遺産分割協議については、詐害行為取消権の対象とならないとする。

同一内容の債権は、たとえそのうちの一つしか実現し得ない場合であっても、複数成立すると解される。

大連判明治44年3月24日民録17 117頁は、詐害行為を取り消す判決の効力は、債務者にも及ぶとする。

現行民事執行法では、間接強制の補充性が放棄され債権者の申し立てがある時は、直接強制、代替執行のほか、間接強制の併用が認められる。

債権は債権者と債務者との間の絶対的なものである。

債権者は債務者が債務を履行してくれるのをただ待つだけではなく、債務者に対して、債務を履行するように請求することができ、これを訴求力という。

現行民法では債権の目的の要件において、実現可能性は要求されていない。

金銭に見積もることができないものは債権の目的にすることはできない

416条2項の「当事者」とは、判例・通説は債務者のことを指すとする。

416条2項における特別事情の予見時期について、判例は、契約締結時であるとする。

債権の給付保持力とは、債務者の持つ財産を債権者は債権を持つことによって、実現しようとすることである

支分権たる利息債権には附従性と随伴性という性質がない

詐害行為取消権の対象について、判例は、財産分与が「不相当に過大であり、財産分与に仮託してされた財産処分であると認めるに足りるような特段の事情」があれば、不相当に過大な部分については、財産分与も詐害行為取消権の対象になるとした

婚姻予約に基づく債務については、履行の強制が可能である。

信頼利益とは、契約が履行されたならば債権者が得られたであろう利益のことである。

詐害行為取消権は裁判上で行使する必要がある

分割債権者、分割債務者の1人について生じた事由は、他の債権者、債務者に影響を与えない

債権者代位権における被保全債権とは、代位行使される、債務者に属する権利のことである

連帯債務における相対的効力の原則とは、連帯債務者の数と同じ数の債務が存在し、連帯債務者は、全部給付義務を負っているので、他の債務者についても生じた事由の影響を受けないというものである

非財産的損害(精神的損害)について、判例では、債務不履行責任においても慰謝料を認める

原始的不能とは、債権債務が成立(契約が成立した後)で履行が不能になる場合である。