問題一覧
1
誤っているのはどれか。 (1)蝸牛は内耳に存在する。 (2) コルチ器には1列の内有毛細胞と3列の外有毛細胞が存在する。 (3) 膜迷路の中は内リンパ液で満たされている。 (4)外リンパ液の組成は髄液と同じ高 Na低Kである。 (5) 耳管や嚥下やあくびの際に口蓋帆挙筋により開大する。
(5) 耳管や嚥下やあくびの際に口蓋帆挙筋により開大する
2
誤っているのはどれか。 (1) 一側の耳が聾、もう一側の耳が正常聴力の場合、音源定位は困難である。 (2)鼓膜・耳小骨連鎖系では鼓膜と卵円窓との面積比で音が増幅される。 (3) 内耳の基底板において、低い周波数の音の最大振幅部は蝸牛頂に近い。 (4) 下丘の神経線維は外側膝状体を経て聴放線となる。 (5)内耳以降、音は電気エネルギーとして脳に伝わる。
(4) 下丘の神経線維は外側膝状体を経て聴放線となる。
3
正しいのはどれか。 (1)初めての聴力検査を受ける場合、気導聴力検査、骨導聴力検査ともにマスキングが必須である。 (2)ティンパノメトリーと耳音響放射はいずれも鼓膜のインピーダンスを測定する検査である。 (3) 伝音難聴の場合、音を大きくすると語音弁別能は90%程度に達する。 (4) 新生児聴覚スクリーニング検査において、OAE は偽陽性が多いため、一側がrefer であってももう一側が pass であれば、あえて鎮静の必要な精密検査を受ける必要はない。 (5) ABR では低音域 (250-500Hz)の聴力レベルを反映する。
(3) 伝音難聴の場合、音を大きくすると語音弁別能は90%程度に達する。
4
次の中で聴力改善手術でないのはどれか。 (1)鼓室形成術 (2) 中耳根治術 (3) アブミ骨手術 (4)人工内耳手術 (5) 鼓膜チューブ留置術
(2) 中耳根治術
5
遺伝性難聴に関して誤っているのはどれか。 (1) 先天性難聴の約半数が遺伝性難聴と推定されている。 (2) 常染色体優性遺伝形式が遺伝性難聴の約70~80%を占める。 (3)X連鎖性劣性遺伝形式の遺伝性難聴は男子に発症することが多い。 (4)GJB2遺伝子変異による重度の難聴の場合には人工内耳植込術が考慮される。 (5) ミトコンドリア遺伝子 1555A>G変異は、アミノ配糖体抗菌薬の投与で難聴 の増悪が知られている。
(2) 常染色体優性遺伝形式が遺伝性難聴の約70~80%を占める。
6
正しいのはどれか。 (1) 前庭は回転加速度を感受する。 (2)半規管は重力、直線加速度を感受する。 (3) 立ち直り検査で開閉眼いずれでも足が動けば中枢性を疑う。 (4) 両脚直立検査は単脚直立検査よりも平衡機能障害が出現しやすい。
(3) 立ち直り検査で開閉眼いずれでも足が動けば中枢性を疑う。
7
正しいのはどれか。 (1)重心動揺検査にて開眼でもバランスを保てない場合は末梢性を疑う。 (2) 重心動揺検査にて開眼でバランスを保てている場合は中枢性を疑う。 (3) フレンツェル眼鏡を使用すると注視ができなくなるため、眼振が観察しやすくなる。 (4)頭位変換眼振は正常でも観察される。
(3) フレンツェル眼鏡を使用すると注視ができなくなるため、眼振が観察しやすくなる。
8
誤っているのはどれか。 (1) 蝸牛症状とはめまいのことである。 (2) メニエール病はめまい発作を反復する。 (3) メニエール病は内リンパ水腫が病態と考えられる。 (4) メニエール病はストレスとの関連が示唆される。
(1) 蝸牛症状とはめまいのことである。
9
誤っているのはどれか。 (1)良性発作性頭位めまい症はまれな病気である。 (2) 良性発作性頭位めまい症は安静にしていると症状をきたさない。 (3) 良性発作性頭位めまい症の診断には問診と眼球運動検査 (眼振所見の観察) が重要である。 (4)良性発作性頭位めまい症は難聴を伴わない。
(1)良性発作性頭位めまい症はまれな病気である。
10
正しいのはどれか。 (1)前庭神経炎は突然のめまい症状を伴う。 (2)前庭神経炎は難聴を伴う。 (3)抗がん剤であるシスプラチンは内耳毒性があり、低音域から難聴が生じる。 (4)聴神経腫瘍は一側性の進行性の伝音性難聴を伴う。
(1)前庭神経炎は突然のめまい症状を伴う
11
誤っているものはどれか。 (1) 前鼻鏡検査において第一頭位では中鼻甲介上方、中鼻道、嗅裂などが観察しやすい。 (2)中枢性嗅覚障害は嗅球より上位のニューロンの異常による嗅覚障害であり、外傷やParkinson 病などが原因である。 (3) 副鼻腔には前頭洞、篩骨洞、上顎洞、蝶形骨洞が属する。 (4) MRI は筋肉や脂肪などの軟部組織の描出に優れている。 (5) 上鼻甲介と鼻中隔の間の部位を嗅裂と呼ぶ。
(1) 前鼻鏡検査において第一頭位では中鼻甲介上方、中鼻道、嗅裂などが観察しやすい。
12
鼻出血について正しいものはどれか。 (1)鼻出血は後鼻からの出血が大部分を占める。 (2) 後鼻からの出血では止血する際に電気メス等による局所焼灼が有効である。 (3) アルコール性肝障害などの肝臓疾患を持つ患者は健常者と比較して出血が生じやすい。 (4) ペロックタンポンはキーゼルパッハ部位からの出血時に有効である。 (5)圧迫止血を行う際には鼻をつまんで上を向くと良い。
(3) アルコール性肝障害などの肝臓疾患を持つ患者は健常者と比較して出血が生じやすい。
13
正しいものはどれか。 (1) アレルギー性鼻炎は吸入抗原による IⅡ型アレルギーでくしゃみ、水様性鼻汁、鼻閉が主症状である。 (2) 北海道の花粉症ではスギ花粉によるものが多い。 (3)RISTは抗原に対する特異的IgE抗体を測定するものである。 (4)副鼻腔真菌症では抗真菌薬が著効する場合が多い。 (5)慢性副鼻腔炎の薬物療法ではマクロライド療法がおこなわれる。
(5)慢性副鼻腔炎の薬物療法ではマクロライド療法がおこなわれる。
14
誤っているものはどれか。 (1)上顎癌の治療は放射線照射、抗がん剤投与、手術療法の三者併用療法が基本 である。 (2)上顎癌の症状は鼻出血、頬部痛、鼻閉などであり60歳以上に好発する。 (3)上顎骨骨折の Le Fort 分類ではIⅢ型が最も重篤である。 (4)眼窩吹き抜け骨折では下方視で複視を来しやすい。 (5)鼻骨骨折では受傷後早期の場合、非観血的整復が可能である。
(4)眼窩吹き抜け骨折では下方視で複視を来しやすい。
15
誤っているものはどれか。 (1)小顎症は睡眠時無呼吸症候群の原因となりうる。 (2)睡眠時無呼吸症候群の検査である PSG (ポリソムノグラフィー)検査ではい びき音や酸素飽和度以外にも睡眠中の脳波や心電図、眼球運動などを記録する ことができる。 (3) アデノイド肥大や扁桃肥大による睡眠時無呼吸症候群は比較的小児に多い。 (4)睡眠時無呼吸症候群では仕事中や運転中などでも急に居眠りをしてしまうこ とがある。 (5) 肥満による睡眠時無呼吸症候群の治療では nasal CPAP(経鼻持続陽圧呼吸療 法)が第一選択である。
(5) 肥満による睡眠時無呼吸症候群の治療では nasal CPAP(経鼻持続陽圧呼吸療 法)が第一選択である。
16
誤っているものはどれか。 (1)喉頭を形成する軟骨は、甲状軟骨、輪状軟骨、披裂軟骨、喉頭蓋軟骨である。 (2) 披裂軟骨の運動により声帯が内転・外転する。 (3) 声帯を閉鎖する筋は3つあり、開大する筋は1つある。 (4)声帯運動に重要な役割を果たす反回神経は、喉頭神経の枝である。 (5)反回神経麻痺は左に多い。
(4)声帯運動に重要な役割を果たす反回神経は、喉頭神経の枝である。
17
誤っているものはどれか。 (1) 声帯結節は、声帯の前方1/3、両側性に生じる小さな病変である。 (2) 声帯ポリープの原因として多いものは、声の酷使と喫煙が挙げられる。 (3) ポリーブ様声帯は声帯の粘膜固有層浅層の浮腫様変化で、声は高く変化する。 低く (4) 初期喉頭癌の治療としては、放射線治療が挙げられる。 (5) 喉頭乳頭腫は、多発・再発・播種するという特徴を持ち、原因ウイルスとし てヒトパピローマウイルスが指摘されている。
(3) ポリーブ様声帯は声帯の粘膜固有層浅層の浮腫様変化で、声は高く変化する。
18
正しいものはどれか。 (1)GRBAS 尺度は、患者の自覚症状としての質問紙による評価である。 (2)最長発声持続時間の平均のおおよそは、男性が20秒、女性が10秒である。 (3)急性喉頭蓋炎は喉頭蓋の炎症であるから、抗生剤を処方して、自宅で安静に 気管切開 入院 していてもらうのがよい。 (4) 喉頭軟弱症は1歳までに自然軽快することが多いので、症状が軽度であれば 経過観察することもある。 (5) 喉頭微細手術(ラリンゴマイクロサージャリー) は、前頸部を外切開する必要がある。
(4) 喉頭軟弱症は1歳までに自然軽快することが多いので、症状が軽度であれば 経過観察することもある。
19
誤っているものはどれか。 (1)気管の食道側は軟骨が欠如しており、膜様部と呼ばれる。 (2) 気管支異物は、左右の気管支の角度の関係で右に多い。 (3) 食道は2つの生理的狭窄部がある。 (4) Holzknecht 徵候について。右気管支に異物があった場合、吸気時は心臓は右に、呼気時は心臓は左に偏移する。 (5) 食道異物としてのボタン電池は、緊急的に取り除く必要がある。
(3) 食道は2つの生理的狭窄部がある
20
誤っているものはどれか。 (1) 嚥下機構の中枢は、橋と延髄にある。 (2)正常嚥下のメカニズムは3期 (3相)に分かれていて、口腔期、咽頭期、食 道期である。 (3)嚥下の咽頭期は、舌背・軟口蓋・喉頭が挙上することで嚥下圧がかかる。 (4)嚥下の簡易検査には、反復唾液のみ検査や水のみテストなどがあり、ベッドサイドでも行える。 (5)嚥下機能を手術で改善させることはできない。
(5)嚥下機能を手術で改善させることはできない。
21
問21. 頭頸部がんと危険因子の組み合わせで、正しいものはどれか。 a. 口腔癌 機械的刺激 b. 上咽頭癌 ヒト乳頭腫ウイルス(HPV) c. 中咽頭癌 Epstein-Barr ウイルス (EBV) d. 下咽頭癌 長時間の日光曝露 e. 喉頭癌 喫煙 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
2. a,e
22
咽頭に属するものはどれか。 a.軟口蓋 b. 口蓋扁桃 c. 梨状陥凹 d. 輪状後部 e. 喉頭蓋谷 1. a,b 2. a,e 3. b,c 4. c,d 5. d,e
1. a,b
23
頭頸部がんの再建手術によく用いられる遊離皮弁はどれか。 a. 咽頭弁 b. 大胸筋皮弁 C. 腹直筋皮弁 d. 前外側大腿皮弁 e. 遊離空腸 1. a,b,c 2. a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5. c,d,e
5. c,d,e
24
喉頭摘出後の状態として誤っているのはどれか。 1. いきむ力が弱くなるため、便秘になりやすい。 2. 誤嚥することが無くなる。 3. スピーチカニューレを用いて発声が可能である。 4. においが分かりにくくなる。 5. 麺類などをすすることが出来なくなる。
2. 誤嚥することが無くなる。
25
舌亜全摘後の訓練・指導について正しいのはどれか。 2. 残存舌の可動範囲を拡大させる。 b. 代償構音訓練が適応となる。 c.構音訓練は障害の弱い音から始める。 d. 正常構音の獲得を目標とする。 e. 会話から訓練を開始する。 1. a,b,c 2,a,b,e 3. a,d,e 4. b,c,d 5.c,d,e
2,a,b,e