問題一覧
1
後負荷が大きい状態を説明せよ。
後負荷とは、心臓から血液の駆出に抵抗する圧のことである。 後負荷は血管収縮時、動脈の弾性低下や狭窄などで増大する。 後負荷が増加すると1回拍出量が減少する。 ・血圧の上昇や血管の狭窄がある ・1回拍出量が減少する ・未血管抵抗が増加する
2
前負荷が大きい状態を説明せよ。
拡張期に心室内に充満している血液により負荷が増加すること。 心筋の収縮力が増し、1回拍出量が増加する。
3
フランクスターリンの法則を説明せよ。
心筋が弛緩期に伸展していればしているほど、強い収縮力を発生する。 「後負荷が一緒と仮定するならば心臓の1回拍出量は左室拡張膜容量で規定される」というものである。 つまり、前負荷が増加するに伴い、心拍出量は同一心機能曲線状を増加していく。
4
ヘーリングブロイヤー反射の説明せよ。
吸息によって肺が膨らむと肺胞にある伸展受容器が興奮し、迷走神経を介してその興奮が呼吸中枢に伝えられる。 その結果、吸息ニューロンの興奮を抑えて呼息が始まる。
5
心臓の主な役割(機能)は、( )として血液を末梢の各種臓器に送り出すことである。
ポンプ
6
その心臓の機能を理解するためには、( )の法則はきわめて重要である。
フランク・スターリング
7
心臓が何らかの理由でポンプ機能を失った場合、心臓の容積を大きくして(心拡大)、低いポンプ能力であっても、何とかして送り出す血液量を保とうとする仕組み( )が働く。
代償機転
8
心臓の容積を大きくするためには、体に水を溜めて心臓内の血液を増やさなければならず、また、心不全により左室の血液の流れが滞り、左室内圧が上昇する。 その圧の上昇は心房にも及び、左房圧も高くなり、さらにその圧(左房圧)は肺までに及ぶ。
・
9
この圧の高まりを( )といい、心不全は( )とも呼ばれている。
うっ血、うっ血性心不全
10
心臓のポンプ機能が低下すると、生体はその機能の低下を補おうとしてさまざまな代償機転が働くが、代償機転が働くことによって病状が安定している状態を( )または( )という。
代償性心不全、慢性心不全
11
心不全の症状は多岐にわたる、心臓のポンプ機能の低下が原因で心臓から十分な血液が心臓の先(前)に届かない( )の症状と、心臓から血液が前に送られないため生じる心臓の後の血液の滞りの( )症状の2つに分けて理解するとわかりやすい。
末梢循環不全、うっ血
12
末梢循環不全は心拍出量の低下による心臓の前の症状なので( )または( )とよばれる。
前方障害、前方不全
13
うっ血症状は心臓の後方のうっ血症状なので( )または( )とよばれる。
後方障害、後方不全
14
心不全とは 代償機転として心臓の容積を大きくして( )、低いポンプ機能であっても何とかして送り出す( )を保とうとする。
心拡大、血液量
15
前方障害とは 心臓から血液拍出量が低下し、主要臓器への血液灌流が低下する( )障害の状態をいう。
末梢循環
16
前方障害とはなにか。
心臓から血液拍出量が低下し、主要臓器への血液灌流が低下する末梢循環障害の状態のこと。
17
前方障害は、血圧低下を補おうとして、( )神経が活性化し、( )、( )、( )、( )を認めるようになる。
交感、頻脈、冷や汗、冷感、チアノーゼ
18
前方障害 《主要臓器の末梢循環障害の症状》 ( )低下 ( )低下 ( )低下 ( )低下 ( )低下
脳血流 腎血流 骨格筋血流 冠血流 皮膚血流
19
前方障害 《主要臓器の末梢循環障害の症状》 ( )低下 記銘力低下、集中力減退、睡眠障害、意識障害(とくに高齢者)
脳血流
20
前方障害 《主要臓器の末梢循環障害の症状》 ( )低下 乏尿、糸球体濾過率の低下、高窒素血症
腎血流
21
前方障害 《主要臓器の末梢循環障害の症状》 ( )低下 嫌気的代謝の亢進、乳酸産生の亢進、易疲労感の増加、運動耐容能の低下
骨格筋血流
22
前方障害 《主要臓器の末梢循環障害の症状》 ( )低下 心筋虚血、心機能低下
冠血流
23
前方障害 《主要臓器の末梢循環障害の症状》 ( )低下 末梢性チアノーゼ、冷感
皮膚血流
24
後方障害 心不全では、心臓より血液が押し出されず、( )内に血液が滞留するようになり、( )や( )系にその影響が及ぶ。 (心房や静脈系の容積と圧が上昇)
心室、心房、静脈
25
後方障害 心房は、貯留した血液を押し出そうとしてより強く収縮するようになり、不全心室後方に位置する静脈や毛細管の圧はさらに上昇する。 いわゆる心臓の後方の( )症状が後方障害(後方不全)による症状である。
うっ血
26
後方障害 左側の心臓で考えると、左側の心臓の後方障害は、左室拡張末期圧や拡張末期容量の増加により、左室に戻りきれない血液がうっ滞して生じる( )症状がみられる。
肺うっ血
27
後方障害 肺うっ血症状 8つ
労作性呼吸困難 (動くと息が切れる) 夜間咳嗽(夜中に咳が増える) 発作性夜間呼吸困難 (夜中突然苦しくて目が覚める) 起座呼吸 (仰向けに寝て呼吸ができない) ラ音 (肺に雑音が聞こえる) 喘鳴 (喘息様の呼吸が認められる) 肺胞動脈血酸素分圧較差(AーaDO₂)の開大 (肺でのガス交換がうまくいかなくなる) 血性泡沫性痰 (ピンク色の痰が出る)
28
後方障害 右側の心臓で考えると、右側の心臓の後方障害は、収縮期に右室から送り出されなかった血液が拡張期の右心室に残り、右室拡張末期容積が増大したり、右房から右室へ血液を送り出しにくく、( )圧が上昇。 さらに、体循環(静脈系)に圧負荷が加わることにより、( )系が拡張し、静脈系圧上昇による( )の( )症状がみられる。
右房、静脈、全身、うっ血
29
後方障害 全身のうっ血症状 6つ
頸静脈怒張 肝腫大 (肝機能障害が認められる) 消化管がむくんで食欲不振が認められる 末梢の四肢に浮腫が認められる 漏出性胸水貯留が認められる (右>左) 漏出性腹水貯留が認められる
30
代償機転には( )系と( )系の2つがある。
交感神経 レニンーアンジオテンシンーアルドステロン
31
【代償機転 交感神経系】 心臓の機能が低下し、血圧や心拍出量が低下すると、頸部の動脈や大動脈解離弓内にある圧センサーが圧の低下を感知し、交感神経系が( )(亢進)する。
緊張
32
【代償機転 交感神経系】 交感神経系が亢進すると体の各種臓器の活動に必要な心拍出量(血液量)を保つために( )や( )を増す作用(β₁作用)と、血圧を維持するために( )を収縮させる作用(α₁作用)が現れる。
心拍数、心収縮力、末梢血管
33
【代償機転 レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系(神経体液性因子)】 心拍出量が低下すると、( )血液灌流圧が低下し、レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系を活性化する。
腎臓
34
【代償機転 レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系(神経体液性因子)】 このレニンーアンジオテンシンーアルドステロン系が活性化(亢進)すると、腎臓での( )や( )の保持や( )が増加したり、腎臓や末梢の( )が亢進し、血圧を維持しようとする。
水分、Na、再吸収 血管緊張
35
【代償機転 レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系(神経体液性因子)】 これらの作用は心不全を伴う( )系の緊張によっても増強される。
交感神経
36
【代償機転 レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系(神経体液性因子)】 ( )や( )の再吸収が増加(水・Naの貯留)により( )が減少して水分が体に多い状態(血漿量が多い状態)になると、心臓へ戻ってくる血液量(循環血液量)が増えて結果的に心臓は大きく(心拡大)なる。
水分、Na、尿量
37
【代償機転 レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系(神経体液性因子)】 このことを、心臓では「( )が増えた」という。 これは、フランク・スターリング法則にあてはまり、心機能が低下しても心拍出量を維持することができる。
前負荷(容量負荷)
38
【心不全の胸部X線画像の特徴】 心不全の胸部X線画像では、( )、( )、( )などが典型的な像となる。
心拡大、肺うっ血、胸水
39
【心不全の胸部X線画像の特徴】 心胸郭比(CTR)は( )%未満が正常で、その他の肺の形態的異常(上肺野の血管影の増強)とあわせて、そのときの胸部X線画像だけでなく( )的な( )を( )することか重要である。
50、経時、変化、比較
40
心臓から末梢の主要臓器に血液を送る能力を規定するのが、心臓の収縮機能である。 収縮機能としてもっとも一般的な指標が、( )で、臨床現場では(経胸壁)心エコーがよく使用される。
左室駆出分画(LVEF)
41
左室駆出分画(LVEF)の正常値は56〜78%で、40%未満を( )障害といい、LVEFが40%未満を心不全、「LVEFの低下した心不全(HFrEF)」と表現する。
左室機能
42
LVEFが保たれた心不全を( ) LVEFが軽度低下した心不全を( ) LVEFが改善した心不全を( )とよぶ。
HFpEF HFmrEF HFrecEF
43
【左室駆出分画(LVEF)による心不全の分類】 LVEFの低下した心不全 →LVEFが( )%未満
40
44
【左室駆出分画(LVEF)による心不全の分類】 LVEFの保たれた心不全 →LVEFが( )%以上
50
45
【左室駆出分画(LVEF)による心不全の分類】 LVEFが軽度低下した心不全 →LVEFが( )%以上( )%未満
40、50
46
【左室駆出分画(LVEF)による心不全の分類】 LVEFが改善した心不全 →( )%以上
40
47
【左室駆出分画】 LVEF、略してEFともよばれる。 左室駆出率という場合もある。 (拡張末期左室容積ー収縮末期左室容積)÷拡張末期左室容積×100で算出される。
・
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循環器系の中等度のリスクはなにか。4つ
・狭心症やその他の重要な症状がある。 ・運動負荷試験や回復期にみられる軽度から中等度の無症候性虚血(2mm未満のST低下) ・運動耐容能が5METS以下 ・安静時LVEFが40〜49%