問題一覧
1
小腸から吸収されるほとんどの薬物は、門脈を介して肝臓を通過する。
◯
2
胆汁中排泄された薬物が、小腸から再吸収されて肝臓に戻ることを腸肝循環という。
◯
3
薬物の投与部位から循環血中へ移行するまでの過程を吸収という。
◯
4
血漿タンパク質と結合している結合型薬物も非結合型薬物と同様に腎排泄される
×
5
薬物間相互作用には、薬力学的相互作用の2つが存在する。
◯
6
投与経路に関わらず、投与された薬物の全ては肝臓での初回通過効果を受ける。
×
7
循環血中に移行した薬物が、血管系を介して全身のすみずみまで移行する過程を分布という。
◯
8
吸収された薬物は、主にリンパ系を介して全身に分布する。
×
9
経口投与された薬物は、循環血流に乗って全身に分布する前に、小腸及び肝臓を通過する際に代謝や排泄を受けるが、これを初回通過効果と呼ぶ。
◯
10
吸収された薬物は、必ず代謝反応を受けた代謝物のみが排出される。
×
11
胆汁排泄された薬物は、小腸から再吸収されることはない。
×
12
吸収された薬物は、主に肝臓で代謝されたり、肝臓から胆汁を介して排泄されたり、腎臓を介して排泄されることによって、体内から消失する。
◯
13
薬物代謝酵素は、肝臓のみに存在する。
×
14
経口投与した場合、多くの薬物は胃から最も吸収される。
×
15
経口投与された薬物は、1回だけ小腸と肝臓を通過して代謝反応を受けるので、この代謝を初回通過効果と呼ぶ。
×
16
静脈内投与の場合、吸収過程は存在しない。
◯
17
薬物の投与設計を考える際に必要とされる薬物速度論的パラメータは、生物学的利用率、分布容積、クリアランスおよび消失半減期の4パラメータである。
◯
18
薬物や毒性などの作用を示すのはタンパク質と結合していない非結合型(遊離型)薬物である。
◯
19
極性の高い薬物は代謝を受けると脂溶性が高くなり、極性の低い薬物は水溶性が高くなるような代謝変換を受ける。
×
20
薬物の排泄経路は、尿を介した腎排泄と胆汁排泄のみである。
×
21
胆汁中に排泄される薬物は、全ての代謝を受けた薬物であり、未変化体が代謝されることはない。
×
22
消失半減期は薬物濃度が半分になるまでの時間であり、この値は生物学的利用率とクリアランスによって支配されている。
×
23
薬物代謝反応には、酸化、還元および加水分解反応である第Ⅰ相反応と抱合反応である第Ⅱ相反応がある。
◯
24
投与経路によって吸収速度と持続性は異なるので、血中濃度推移も異なる。そのため、薬効発現時間や強さ、持続時間および副作用発現時間も異なる。
◯
25
血液中に存在する薬物の1部は、血漿タンパク質と可逆的に結合し、この結合型薬物が各組織に分布する。
×
26
促進拡散は、Michaelis-Menten式に従い、その透過速度は濃度勾配に反比例する。
×
27
単純拡散による輸送は生体エネルギーを必要としないが、促進拡散および能動輸送では生体エネルギーを必要とする。
×
28
能動輸送は、Michaelis-Menten式により表すことができる。
◯
29
単純拡散において、脂溶性薬物は、水溶性薬物と比べて生体膜透過性が高い。
◯
30
単純拡散および促進拡散の場合、薬物の濃度勾配に従って輸送されるが、能動輸送では濃度勾配に逆らって輸送される場合がある。
◯
31
単純拡散による膜透過は、拡散に関するFickの法則に従い、膜透過速度は濃度勾配に比例する。
◯
32
脂質二重層に埋め込まれた状態で存在するものを膜タンパク質と呼ぶ。
◯
33
小腸上皮細胞の構造は、流動モザイクモデルである。
◯
34
Michaelis-Menten式に従う輸送において、薬物濃度がMichaelis定数(Km) に比べて著しく大きい領域では、輸送速度は薬物濃度によらずほぼ一定となる。
◯
35
小腸上皮細胞の細胞間には、密着結合が存在する。
◯
36
Michaelis-Menten式に従う輸送において、薬物濃度がMichaelis定数(Km)に比べて著しく低い領域では、輸送速度は薬物濃度にほぼ比例する。
◯
37
促進拡散は担体介在輸送であるため、エネルギーを必要とする。
×
38
単純拡散による輸送速度は薬物濃度に比例するが、促進拡散および能動輸送では飽和性が認められる。
◯
39
単純拡散による薬物の生体膜透過は、構造類似体の共存により、透過速度が低下する。
×
40
能動輸送はトランスポーターを介して起こるが、単純拡散および促進拡散にはトランスポーターは関与しない。
×
41
膜動輸送により起こる高分子の膜透過にはエネルギーが必要である。
◯
42
単純拡散による膜透過では、分子形薬物は脂溶性が高く細胞膜を透過しやすい。
◯
43
薬物により、膜中での拡散係数は異なる。
◯
44
促進拡散による薬物の生体膜透過は、薬物の濃度勾配に従って透過し、その透過速度はMichaelis-Menten式により表すことができる。
◯
45
受動拡散による薬物の膜透過性は、分子量500程度に限界があるため、それ以上の分子量の薬物の小腸吸収は起こらない。
×
46
Fickの法則において、透過速度は膜の厚さに反比例する。
◯
47
促進拡散はトランスポーターを介した輸送であるため、構造の類似した化合物の共存により透過速度が低下する場合がある。
◯
48
単純拡散において、高分子薬物は、低分子化合物に比べて生体膜透過性が高い。
×
49
促進拡散による薬物の生体膜透過速度は、Fickの法則に従う。
×
50
単純拡散および促進拡散の場合、構造類似体の共存影響は受けないが、能動輸送では影響を受けることがある。
×
51
セファレキシンやカプトプリルは、アミノ酸トランスポーターを介して、小腸上皮細胞を透過する。
×
52
D-グルコースの生体膜透過は担体介在輸送によって効率良く行われる、促進拡散と能動輸送の2種類が存在する。
◯
53
薬物の吸収がシクロスポリンの同時経口投与により有意に増大する場合、その薬物の吸収方向の輸送には担体が関与する。
×
54
P-糖タンパク質を介する薬物の生体膜側透過においては、ナトリウム勾配が駆動力となる。
×
55
シクロスポリンおよびタクロリムスは、いずれもP-糖タンパク質により輸送される。
◯
56
能動輸送活性は、低温や細胞内ATP量の低下によって増大する。
×
57
促進拡散による輸送には担体が関与する。
◯
58
二次性能動輸送は、ATPの加水分解エネルギーを直接の駆動力とする。
×
59
P-糖タンパク質は、二次性能動輸送担体の一つである。
×
60
P-糖タンパク質は、小腸上皮細胞に発現し、薬物の吸収を妨げる。
◯
61
P-糖タンパク質は、小腸上皮細胞では刷子縁膜側に発現し、薬物を細胞外に排出する。
◯
62
同じトランスポーターによって輸送される薬物が複数存在しても、互いの輸送に影響を及ぼしあうことはない。
×
63
一次性能動輸送では濃度勾配に逆らった輸送が可能となる。
◯
64
アミノ酸のジペプチドの担体介在輸送は二次性能動輸送である。
◯
65
二次性能動輸送を行う担体は、ABCトランスポーターに分類される。
×
66
一次性能動輸送はフィックの法則に従って進行する。
×
67
ジペプチド、トリペプチドを基質として認識するペプチドトランスポーターによるβ-ラクタム系抗菌薬の輸送は、二次性能動輸送系の例である。
◯
68
小腸上皮細胞から管腔側に排泄されたプロトン(水素イオン)は、非攪拌水槽に滞留し、プロトン勾配を駆動力とする薬物の吸収速度を増大する。
×
69
一次性能動輸送は、輸送形態の違いにより共輸送系と逆輸送系がある。
×
70
ABCトランスポーターは、一次性能動輸送により薬物を細胞内から外へ方向選択的に輸送し、SLCトランスポーターは、促進拡散あるいは二次性能動輸送により、栄養物質の細胞にへの取り込みや代謝老廃物などの扶養物質を細胞外へ排出する。
◯
71
P-糖タンパク質は基質認識性が厳密なため、シクロスポリンやビンクリスチンなど特定の脂溶性薬物のみが輸送される。
×
72
一次性能動輸送はATPを直接駆動力として使用する。
◯
73
セファレキシンは小腸から担体介在性輸送により吸収され、その駆動力はプロトン勾配である。
◯
74
アミノ酸のジペプチドは担体介在輸送に従い、その駆動力はナトリウムイオン勾配である。
×
75
グルコースやアミノ酸は、小腸上皮細胞の管腔細胞膜に存在する能動輸送系により吸収される。
◯
76
シクロスポリンのマイクロエマルジョン製剤(吸収改善製剤)は、旧製剤に比べ、食事の有無にかかわらず、良好な吸収が得られる。
◯
77
弱酸性薬物を経口投与した場合、胃で溶解した後、小腸で析出し、吸収が不良になることがある。
×
78
単純拡散において、イオン形薬物は、非イオン形薬物と比べて生体膜透過性が高い。
×
79
薬物の生体膜透過におけるpH分配仮説では、薬物の生体膜透過は分子形によるものと仮定し、分子形分率はNoyes-Whineyの式で求められる。
×
80
プロプラノロールを食後経口投与した場合、絶食下投与に比べて、肝臓での初回通過効果の影響をうけてその最高血中濃度が低下する。
×
81
食後の方が消化管の血流量が減少するため、プロプラノロールの生物学的利用率は低下する。
×
82
メナレトレノンなどの油性薬物は、消化管内で胆汁酸と混合ミセルを形成して、微細粒子となった後、粘膜細胞に吸収されるが、その後は異常の薬物と同様に門脈経路を経て、全身循環に移行する。
×
83
消化管からの吸収がpH分配仮説に従う酸性薬物の場合、pKaの値が大きい薬物の方が吸収には有利である。
◯
84
単純拡散により、消化管粘膜を透過する薬物においては、透過速度は構造類似薬物の共存の影響をうけて低下する。
×
85
胃粘膜は、不完全な脂質二重膜層の膜で構成されているので、胃内のpHが変化しても薬物の吸収性は変わらない。
×
86
一般に新水性薬物は、非撹拌水層内を透過するのに時間がかかり、その段階が粘膜吸収の律速なることが多い。
×
87
小腸の管腔内表面積は、輪状ひだ、絨毛、微絨毛などの微細な構造により、単純な管の表面に比べ約60倍に増加している。
×
88
小腸上皮細胞間の密着結合は強いため、小腸からの薬物吸収は主に細胞内経路を介する。
◯
89
薬物の生体膜透過におけるpH分配仮説は、単純拡散による膜透過に関する仮説であり、能動輸送には適用されない。
◯
90
ノルフロキサシンと水酸化アルミニウムゲルを併用すると、消化管内でキレートを形成し、ノルフロキサシンの吸収性が高まる。
×
91
ジクロフェナクやイブプロフェンなどの非ステロイド抗炎症薬は弱酸性の薬物に分類され、これらの薬物の小腸中部あるいは下部での吸収性は低い。
◯
92
単純拡散により生体膜を透過する酸性薬物の非イオン形分子の脂溶性が同じ程度であれば、pKaが小さいほど小腸から吸収されやすい。
×
93
食事摂取により胃内容排出速度が減少し、リボフラビンの吸収量は増加する。
◯
94
インドメタシンファルネシルは、高脂肪食をとった後に服用すると吸収性はおおいに高まる。
◯
95
リボフラビンは絶食下投与に比べ、食後投与で吸収性が低下するが、それは食事により、胃内容排出時間が遅れるためである。
×
96
小腸上皮細胞膜透過が能動輸送による場合、非撹拌水層における拡散過程は見かけの吸収速中に影響しない。
×
97
小腸における吸収性がpH分配仮説に基づく予測からずれることがあるが、これは粘膜表面が弱アルカリ性のpHに保たれていることが一因である。
×
98
リボフラビンは、プロパンテリンの併用により吸収が増大する。
◯
99
弱酸性薬物の単純拡散による消化管吸収は、一般に、胃内pHが低下すると分子形分率が上昇し、吸収が増加する。
◯
100
膜透過性が高い薬物ほど、小腸吸収過程において非撹拌水層の影響を大きく受ける。
◯